辺境の惑星でリアル弾幕ごっこ 作:わさびの食べ方にうるさい人
宇宙港。
やたら古い宇宙船。
「帰る」
「待て待て待て」
「リアル弾幕ごっこだぞ?」
「意味が分からない」
「実弾で撃ち合うんだよ」
「それもう戦闘よ」
船内は適当すぎる内装。
「これ絶対大丈夫じゃない!」
「大丈夫大丈夫」
その時――
女の子が静かに座っている。
「誰?」
打ち上げ3秒前、2,1,0 発射 ドーン
「お、飛んだ」
「適当すぎ!」
宇宙を航行中。
突然、警告音。
警告:制御不能
「あ、これヤバい」
「やっぱり!」
船、急降下。
「……(落ちる)」
「不時着いくぞ!」
「それ墜落って言うのよ!」
爆煙。
船、半壊。
三人、なんとか脱出。
「……最悪」
「生きてるからセーフ」
「……(無事)」
しばらくの沈黙。
霊夢がもじもじしだす。
「どうした?」
「……トイレ」
「は?」
「あるでしょ普通」
「そんなものはないぜ」
「ないって何よ!?」
「宇宙船壊れたし」
「ほれ、あそこの岩使え」
「はあ!?」
「無理無理無理無理!!」
「なんでだよ」
「こんなとこでできるわけないでしょ!!」
「誰も見てねえって」
女の子。
じっと見ている。
「見てるじゃない!!」
「……(気にしない)」
「私は気にするの!!」
霊夢、その場にしゃがみ込む。
「もうやだ、帰りたい……」
うっすら涙目。
「さっきまで宇宙飛んでた奴のセリフじゃないな」
「あんたのせいでしょ!!」
「……(大変)」
霊夢、立ち上がる。
「……分かったわよ」
深くため息。
「もういいわよ、あの岩で」
「最初からそう言え」
「誰のせいよ……」
霊夢、渋々岩陰へ向かう。
後ろを気にしながら。
「……見たら終わりだからね」
「見ねえから安心しろ」
「……(見ない)」
「あ、待て」
「……何よ」
「ホレ、紙だ」
「……」
「必要だろ?」
「違うわよ!!!」
バシッ
紙を叩き返す。
「痛っ」
「もういい!!」
「誰も来ないで!!」
「なんで怒るんだよ……」
「……(難しい)」
「だよな」
岩陰の向こう。
ガサッ、と音。
霊夢が戻ってくる。
顔――
完全に不機嫌
「おかえり」
「……」
「スッキリしたか?」
「黙れ」
「紙いらなかったのか?」
「黙れって言ってるでしょ!!!」
バシッ
「痛っ」
「……(怒ってる)」
「そりゃ分かる」
少し間。
霊夢、周囲を見る。
「……で」
「どうすんのよこれ」
「どうするも何も」
墜落した船を見る。
「直すか、帰るか、だな」
「直せるの?」
「無理だな」
「帰る方法は?」
「ないな」
「終わってるじゃない!」
三人、沈黙。
「まあなんとかなるだろ」
「その根拠のない自信やめて」
「……(なんとかなる)」
「あんたもなの!?」
霊夢、腰を下ろす。
「とりあえず水とか食料とか確認しなさいよ」
「了解了解」
船の残骸を漁る。
ガサガサ……
「なんかそれっぽいのはあるな」
「“それっぽい”じゃ困るのよ」
船の残骸のそば。
三人、なんとなく集まる。
「・・・・で」
「この娘誰よ?」
「知らん」
「は?」
「気づいたら乗ってた」
「降ろしなさいよ普通!!」
「飛んでる最中に言えよ!」
霊夢、女の子を見る。
女の子もじっと見返す。
瞬きも少ない。
「……あんた、名前は?」
「……禰豆子」
「どこから来たの」
少し考える。
「……覚えてない」
「記憶喪失か」
「軽く言うな」
「まあいいだろ別に」
「よくないわよ!」
「敵じゃないし」
「それはそうだけど……」
霊夢、じっと禰豆子を見る。
「……ほんとに大丈夫なの?」
「……問題ない」
「腹減ってないか?」
「……大丈夫」
「飲み物は?」
「……いらない」
「……」
「便利だな」
「人としてどうなのそれ」
「まあ」
「とりあえず一緒に行動するか」
「なんでそうなるのよ」
「一人にするのも危ないだろ」
「……(ついていく)」
ため息。
「……勝手にしなさい」
マイペース投稿で続けていきたいと思います。
宜しくお願いします。