辺境の惑星でリアル弾幕ごっこ   作:わさびの食べ方にうるさい人

23 / 28
今回登場するマッファローは、青みがかった灰色の毛皮に覆われた、巨大なバイソンやバッファローのような姿をしています。マイナス50℃の極寒でも適応できる、高い適応力を持っています。


生き延びるための順番

拠点。

壊れた設備の前。

 

「タレットもやりたいけど……」

 

「後回しだな」

 

「ええ」

 

一拍。

 

「まずは電力と食料よ」

 

外。

強い日差し。

伸びた草。

 

「この星の夏、長くない」

「今のうちに備蓄しないと――」

「冬で詰む」

 

作業が始まる。

魔理沙、外。

新しい風力発電機を組む。

 

……カチャ、カチャ……

 

「今度は壊されにくくする」

 

森。

霊夢と禰豆子。

 

……バン!

 

獲物を仕留める。

ベリーも回収。

 

「量が必要ね」

 

「……(増やす)」

 

拠点内。

夜。

薄暗い。

 

霊夢、周囲を見る。

風呂:なし

シャワー:なし

水道:壊れたまま

 

「……はあ」

 

そしてトイレ。

木箱。

穴が開いているだけ。

 

「とりあえずこれで我慢だな」

 

「……」

 

沈黙。

 

「戻ってるじゃない!」

 

「戻ってるな」

 

霊夢、不機嫌。

明らかに顔に出ている。

 

「せっかく水洗になったのに……」

 

「また作ればいいだろ」

 

「“また”が大変なのよ」

 

「……(気にしない)」

 

「あんたはいいわよね!」

 

 

三人、座る。

簡素な食事。

 

「……でもまあ」

「生きてるだけマシだ」

 

「……そうね」

 

少しだけ表情が緩む。

 

「……(大丈夫)」

 

 

季節は移ろう。

空。

青が少し薄くなる。

風が冷たい。

草は色を変え始めている。

 

 

拠点。

新しい風力発電機が回っている。

太陽光パネルも一部復旧。

 

「電力、七割ってとこだな」

 

「十分じゃない」

 

「ああ」

 

壊れた水道設備。

配管、タンク。

 

「次はこれだ」

 

「ようやく水道ね」

 

「冬までに直す」

 

一拍。

 

「じゃないと死ぬ」

 

図面。

電気ボイラー。

熱交換器。

断熱配管。

 

「凍結防止は絶対だ」

「外気マイナス50度でも回るようにする」

 

「間に合う?」

 

「間に合わせる」

 

 

霊夢と禰豆子。

食料調達中。

 

……ザワ……

 

森の奥。

大きな影。

 

「……(多い)」

 

霊夢、目を細める。

開けた場所。

そこにいるのは――

マッファローの群れ

巨大な体。

分厚い毛皮。

数十頭規模。

 

「……これは」

 

「……(食料)」

 

群れを観察。

 

「肉、毛皮、全部手に入る」

 

「……(冬分)」

 

一頭がこちらを見る。

大きい。

筋肉の塊。

 

「……でも」

 

「……(強い)」

 

「群れで来るわよ」

 

逆に死ぬ可能性。

二人、隠れて様子を見る。

風が吹く。

草が揺れる。

 

霊夢、小さく呟く。

 

「やるか……」

 

「……(やる)」

 

森の縁。

霊夢、伏せる。

狙撃銃を構える。

視線の先――

マッファローの群れ。

 

「ここからなら届く」

 

「……(遠い)」

 

「それがいいの」

 

安全距離。

照準。

群れの一頭。

動き、呼吸、間。

すべてを読む。

 

……スゥ……

 

……バン!

 

弾丸が走る。

一直線。

命中。

マッファロー、一頭が崩れる

 

一瞬の静止。

次の瞬間――

群れが一斉に動く。

 

……ドドドド!!

 

四方へ散る。

逃走。

群れ崩壊

霊夢、すぐに次の標的へ。

散った一体。

動きが遅い。

 

「あれ、行ける」

 

霊夢、照準。

 

……バン!

 

命中。

二頭目、倒れる。

 

「……(終わり)」

 

 

森が静かに戻る。

残った群れは遠くへ。

 

「……深追いしない」

 

「……(十分)」

 

倒れた二頭。

巨大。

 

「これでかなり持つ」

 

「……(冬)」

 

禰豆子、二頭を持ち上げる。

重い。

だが持てる。

 

「本当便利ね、その力」

 

「……(使う)」

 

夕方。

二頭分の戦果。

拠点へ戻る。

禰豆子がマッファローを運び込む。

 

……ドスッ

 

巨大な体が地面に置かれる。

 

「……でかいな」

 

「二頭分よ」

 

ナイフ。

解体の準備。

禰豆子、しゃがみ込む。

 

「……(やる)」

 

……ザクッ

 

皮が剥がれる。

筋肉、脂肪、血。

手際がいい。

霊夢、横で仕分け。

 

「肉はこっち」

「骨は後で処理」

 

剥ぎ取られた毛皮。

分厚い。

魔理沙、触る。

 

「……悪くないな」

 

「スランボほどじゃないけど」

 

一瞬。

空気が止まる。

 

「……全部持ってかれたからな」

 

「ええ」

「でも、これでも十分」

 

「……(使える)」

 

切り分けられる肉。

山のように積まれる。

 

「これだけあれば……」

 

「しばらくは持つわね」

 

簡易保存処理。

塩。

乾燥。

冷却設備はまだ不完全。

 

「全部は持たせられないな」

 

「優先順位つける」

 

毛皮を広げる。

血を落とす。

乾かす。

 

「これで防寒着は作れる」

 

「冬は越せるな」

 

作業終了。

三人、座る。

血の匂い。

静かな空気。

 

「……疲れたわね」

 

「でもやった分は残る」

 

「……(足りる)」

 

 




Rim Worldでは、野生動物の群れは攻撃されると集団で襲ってくることがあります。それを防ぐには、なるべく射程の長い武器で狩るのが有効です。ですので、霊夢は狩りではチャージライフルではなく長射程の狙撃銃を使用しています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。