辺境の惑星でリアル弾幕ごっこ 作:わさびの食べ方にうるさい人
5日後。
……カチッ
地殻深部スキャナーが停止する。
同時に――
地下深く。
ドリルが硬い層を突き破る。
……ゴォン!!
二つの出来事が重なる.
モニター。
表示される資源。
プラスチール鉱脈
「……来たな」
「……(当たり)」
地下。
霊夢が掘り当てた先。
光を反射する鉱石。
シルバー鉱脈
「……っ!」
「来た!!」
通信。
「魔理沙!当たりよ!」
「シルバー鉱脈!!」
「そっちはいい」
「え?」
「今スキャナーがプラスチールを検知した」
「そっちを掘ってくれ」
沈黙。
空気が止まる。
「……でも」
「これ、シルバーよ?」
「分かってる」
「でも今必要なのは何だ?」
霊夢、視線を落とす。
「……プラスチール」
シルバー鉱脈を見つめる霊夢。
光る鉱石。
“お金”
「……」
拳を握る。
「……分かってるわよ」
小さく。
「分かってるけど……」
目が少し潤む。
未練。
「……そっち行く」
声が少しだけ弱い。
「悪いな」
「ほんとよ……」
霊夢、採掘ポイントを離れる。
一度だけ振り返る。
シルバー鉱脈。
「……絶対戻ってくるからね」
新たな採掘地点。
霊夢、ドリルで掘り進める。
……ゴォォォォ……
無言。
「……(泣いてる?)」
「泣いてない」
「ちょっと悔しいだけ」
「終わったらシルバー掘ればいい」
「絶対掘る」
外。
雪はほぼ消えた。
地面が露出し、
風も穏やか。
春
それは活動の季節
そして――
襲撃の季節でもある
見張り位置。
禰豆子が遠くを見る。
「……(来る)」
地平線の向こう。
動く影。
海賊の集団
「数は?」
「……(10)」
一拍。
「……(そのうち3人)」
「(ちょっと違う)」
先頭に立つ三人。
大柄。
筋肉質な体。
そして――
血のように赤い瞳
魔理沙、目を細める。
「……いかついのが混じってるな」
「普通じゃないわね、あれ」
「……(強い)」
海賊たちの進行。
まっすぐ。
キルゾーンに向かってくる。
「壁は狙ってこない」
「キルゾーン突破狙いね」
「近接が通ったら終わるぞ」
「止めるしかないわね」
「……(前で受ける)」
海賊、突進。
……ダダダ!!
霊夢と魔理沙の射撃。
数人が倒れる。
だが――
大男3人。
止まらない。
「……硬い!」
弾が当たる。
弾かれる。
「装備が違う……!」
マリーンアーマー。
魔理沙の重機関銃。
……ドドドド!!
直撃。
だが――
大男たち、止まらない。
「効いてるが、止まらねぇ!」
霊夢、照準。
チャージ。
……ゥィン
……ギュン!!
直撃。
肩部装甲を貫通。
それでも止まらない。
「急所じゃないとダメね……!」
大男3人。
弾幕を抜ける。
距離を詰める。
「来るぞ!」
大男、踏み込む。
地面が沈む。
……ドン!!
一瞬で距離ゼロ。
禰豆子、前に出る。
「……(ここで止める)」
拳と刃。
ぶつかる。
……ガギン!!
金属音。
「……(硬い)」
「あいつら、人間か……?」
「考えてる暇ないでしょ!」
キルゾーン。
……ドドドドド!!
ガトリング砲。
圧倒的な弾幕。
「くっ……!」
遮蔽物に張り付く。
「頭出せねぇ……!」
その間に――
前線。
禰豆子、単独。
目の前に――
大男3人。
「……(来る)」
通路は狭い。
同時に来れるのは一人。
だが――
後ろに控える二人。
囲まれてはいない。
だが有利でもない。
大男の手。
装着されている――
ガルバナックル
……ビリッ
微弱な電流。
「……(武器)」
大男、踏み込む。
速い。
……ドン!!
拳が振り抜かれる。
禰豆子、受ける。
……ガギッ!!
衝突。
次の瞬間
……バチッ!!
電撃。
「……っ!」
激痛。
体が硬直する。
吹き飛ばされる禰豆子。
致命傷ではない。
だが体が重い。
動きが鈍る。
「殺しに来てない……!」
「捕まえる気よ!」
一人が下がる。
すぐに次の大男が前へ。
途切れない圧。
「……(交代)」
疲労を狙う
連続攻撃
回避。
受け。
反撃。
だが――
一撃入れても止まらない。
装甲で軽減される。
「……(削れない)」
決定打がない。
一方――
……ドドドド!!
ガトリングが止まらない。
「近づけない……!」
「援護できねぇ!」
禰豆子、後退。
一歩。
また一歩。
背後は壁。
「……(まずい)」
大男、間合いに入る。
三人目が前へ出る。
拳が振りかぶられる。
至近距離。
……ビリッ……
ナックルの電流が強まる。
今回登場した敵は、ユサールと呼ばれる戦闘能力を極限まで高められた遺伝子組換えの戦闘特化型ゼノヒューマンです。以降、ユサールと表記します。