ポケモンゲットができない! 作:ういあ
ジムの中にノロノロと入ると、1人の警備員が私の方に敵意を込めた視線を寄越す。その理由はわかっている。俺ともう1人、その人物が問題だった。自身の服装は何処にだって居そうなマジョリティ、しかしもう1人は違った。全てがネイビー色で、季節外れの裏起毛の服にマフラーをぐるぐると巻いたマイノリティ。ちなみに、こいつはディアンシー。
もちろん、呼び止められる
「……少しいいかな」絶望が迫っていた。
〇
押し問答が始まった。
「……いやです。」それは私の否定から始まった。
「おいおい、……私はその子の顔を見せてくれと言っているんだ……難しいことではないはずだ」
くっ、この警備員……ネチネチと。追い出すのなら、追い出せばいい。しかし、この警備員はこの状況を楽しんでいる。きっと俺たちが退くと言っても聞かないだろう。はぁ……仕方ない。私は周りを注意深く確認する。この行動に警備員は私の肩を掴みながら「何をしている!」と言った。この距離なら外さないだろう。
「行け、ミュウツー……催眠術だ。」
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催眠をかけた彼……従順になったはいいが、解くのを忘れたのだ。ミュウツーはジムリーダーとの戦いが終わったら解放すると言っているが、他の参加者に地蔵のようにただ呆然と職務放棄している彼を見られるのは不味い。
まぁ解決策など存在しないし、自分はこのままでも別にいいかと思っているので、別にいいのだ。思考を巡らせていると、私の背中に暑っくるしい格好をして背負われているディアンシーは言った。
「ねぇこの格好……暑いんだけど」
「……我慢しろよ」私はディアンシーとミュウツーにギリギリ聞こえる声量で喋る。
「でも、暑いし……水ちょうだい」スマホを取りだし、黒い画面に映る反射を見てみると、本当に苦しそうだった。ポケモンにも熱中症ってあるんだと思いながら、邪魔にならないように端っこに移動する。
移動したあと、小声でミュウツーに頼んだ。
「ここら一帯をかき消すの、できる?」
コクリと頷き、オーケストラを指揮するような手の動かし方をする。ぐわんと空間が捻じ曲がったあと、やがて元に戻っていく。「透明な壁を作った」ミュウツーは軽々と仰った。やるぅ〜、そう言ったあとディアンシーに向き合う。
バックに入った水が入った水筒とゼリーを口元に持っていこうとすると、何者かに防壁を叩かれる。おいおい、何やってんだよミュウツー。そう思って、そっちを睨むと冷汗をかいているミュウツー……やばくね?
ディアンシーが寝ている中二人で議論した。
「おい!これ一体全体どうすんだよ!」
「……やばいな。外から見てもバレないようになっていたはずなんだ。」
「……ヤるか?」
「……ワンモア催眠術だ。」
「承知した。」
「……うわ、人に催眠をかけるだなんて…最低だね」
「は?……え、は?」
\\\///
むむむ、なんか壁がある。
このジムにたどり着き、ツタを登っていくと何か違和感ある。そうだ……風がズレていた。確実な嫌疑にするためにそれに近づく。おともだちパンチのような握りをしたあと、ノックをした、コンコンコンと。
え、壁あるんですけど。え、壁ある……え……え!
壁……あんだけど
ドンドコンコンコンドンと殴りつけるようにノックをする。
しかし、この防壁はまだ解除されない。握りを変えてみよう。親指を外に出し、拳頭を垂直にぶち当てるように殴ろう。体を捻りながらパンチを繰り出そうと力を込め、いざ殴りつけようと思うと人影が見えた。あ、やばい。
このままだと……や、やっちまう。
「いけ、さいみ……ゴブッゥゥ!!」
「げ、下僕ぅぅー!」
「……あ、あぁ、いやぁぁぁぁぁあ!!!!!」
はい、カルムでした
手持ちを増やすべきか
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はい
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いいえ