超人酒寄彩葉と借金貧乏男子が運命的な出会いをする話   作:陸結

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話が...進まない...
いい話が書けずに難産続きです...


第六話しろかねも 金くがねも玉たまも かぐや姫

 

 

 

「いや〜さっきの建物涼しかったね。あれ彩葉の部屋でできないのかな?」

 

かぐやは芦花と真実と別れた後も、永遠と喋っていた。ひとしきり歩いて周囲に人が居なくてって来た頃、私はやっと口を開いた。

 

「正気?!なんで勝手に家から出てるの?!それで月から来たって...自分が宇宙人ってわかってるの?!後なんで私の服着てんだってそもそもどうして私のいる場所わかった?!」

 

私はかぐやに言いたかった全てをぶつけた。それに対しての彼女の返答は。

 

「だってつまんないんだもん」

 

そうこの一言だった。なんて万能なんだ。

 

「あっそうだこれの使い方教えて?」

 

そう言ってスマコンを取り出した。

スマコン。正式名称スマートコンタクト。

コンタクト型のデバイスでこれ一つでARとフルダイブ型VRが可能という優れもの。現代社会ではこれがないとどうしようもなかったりする。

 

「私のスマコン持って来た...ってこれどうしたの?」

 

私のスマコンだと思っていた。しかしびっくりなことに目の前にあるスマコンは新品のよう、というより新品だった。

 

「彩葉のパソコンでポチッとしたら届いた!」

 

私はすぐさまスマホを取り出し、急いでスマホのウォレットを確認する。昨日まで6桁あったはずの残高はすでに3桁まで落ち込んでいた。あれ?おかしいな夢かな?

 

「死ぬ気で...一日150円で頑張って貯めたんですけど!あああああ!諭吉と栄一ら合計で十数人殉職!はは...2階級特進だ...」

 

怒る気にもなれなかった。あまりにも、あまりにもな事実に未だ現実を直視できなかった。

 

「いっ彩葉!なんか銀行?の数字書き換えれば元通りにできるっぽいけど...やる...?」

 

取り乱した私の姿を見て、自分のしでかしたことの重大さを理解したのか、かぐやはそんな提案をして来た。でも、

 

「ぜっーーったっい!ダメ!」

 

私はそう声を荒げて大泣きしてしまった。これだけ泣いたのは、昔お母さんに4時間怒られた時以来だろうか。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

童山と別れ、俺はアパートまで帰って来た。右手には童山に奢らせた3つのハンバーガー(勿論全部マックチキン)。酒寄やあのちびっこにも食べさせてやろうと思って3つだ。俺は自分の家に荷物を置き、酒寄の家のインターホンを鳴らす。そこから出て来たのは、また一回り大きくなったあの少女であった。

 

「おっ泉帰ってきた!」

「おーちびっこ。またお前デカくなったな」

「ちびっこじゃないよ!かぐやだよ!彩葉につけてもらったの!」

「よかったな〜ってその酒寄は...」

 

目の前には家のフローリングで大の字に寝転がってる酒寄がいた。

 

「酒寄?!なんかあったのか?!」

「いっぱい...あったよ...」

 

そう答える酒寄の顔には、諦めと充足の相反する感情があった。聞いたところ、ここにいるかぐやが留守番中に12万以上するスマコンを買い、その上予算度返しの豪華なディナーを用意したらしい。それを聞いた時、俺も血の気が引いた。

 

「かぐや。ちょっとそこ座って」

「ん?」

 

俺はかぐやを静かに呼び,目の前に座らせ、軽い説教をした。

 

「ーーで、じゃあ酒寄になんて言うの?」

「彩葉〜ごめんなさい」

「もういいよ。大丈夫だから」

 

酒寄は体を起き上がらせてかぐやにそう告げる。

 

「やったー!彩葉大好き!!」

「ちょっもう引っ付かないでよ...」

「へへ〜。彩葉の匂いー♪」

 

嫌がる酒寄だがちょっとまんざらでもなさそうだった。

 

「ねぇ泉それ何〜」

 

かぐやは俺の手元のハンバーガーの入った袋を指刺した。

 

「ああ、そうだった。お土産のハンバーガーだよ。って言っても俺の金じゃないけどな」

「ダメだよ泉、勝手に人のお金使っちゃ。泉もごめんなさいしなきゃ。彩葉怒るよ」

「俺はちゃんと同意の上に奢られたんです〜。かぐやと一緒にしないでくださ〜い」

「有原は何張り合ってんの?ってあんたはまだ食うんかい」

 

ピピピピピピッ

 

「やばっこの時間までに予習するって決めてたのに...」

「うわっもうそんな時間か...やべ結局まだ夜ご飯食ってねぇ」

「ふぇぇふぁふぃふぁふぁふぃふぁふの?(ねえ何が始まるの?)」

 

かぐやはハンバーガーを食べながらそう尋ねる。ってもう食ってるし。

 

「ええ!またかぐやを置いていくの?!今度はいい子にするから置いてかないで〜!!」

 

かぐやはリスのように頬に溜めていたご飯を一気に飲み込んで、酒寄に抱きついた。

 

「どこにも行かないよ。ただツクヨミに行くだけだから」

「えーかぐやも連れてって〜」

「無理だって...スマコンが...ってそうだこいつ買いやがったんだ」

「いいんじゃないか?連れて行っても。むしろいい遊び場になると思うし」

 

酒寄は一瞬難色を示したが、すぐに納得したようでかぐやに向かって行った。

 

「1:目立たない。2:許可なく外出しない。3:私のこと邪魔しない。守れる?」

「アイアイさーなのだ!」

 

かぐやは満面の笑で酒寄に答えた。果たして本当にわかっているのだろうか?ただ酒寄めここまでかぐやに懐かれるとは...少し羨ましい。

 

「あっ4:食費は定額制!」

「増えた?!」

 

かぐやは酒寄に詰め寄った後隣で一緒にツクヨミへ旅立った。この微笑ましい光景が一生続くことを俺は望まざるをえなかった。

 

 

 

 




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【裏話】
酒寄と有原は高1の秋ごろからの付き合いです。お互いの秘密を知ってるだけに、お互い相手が自分が自然体でいれる雄一の存在となってます。
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