【架空コミュ】極月Pが白草月花をプロデュースさせられる話 作:ミーティオル
ブリーフィングルーム。
月花「…………ふむ」
机で、あるものを眺める月花。
すぐにドアが開かれ。
*「あれ、月花さん――?
たしか、今日は引っ越しだったと……」
月花「あれはすぐ終わった。
元々、荷物はホテルに収まる分しかなかったからな」
*「そうでしたか。
僕ももう少し早く終わっていればお手伝いできたのですが」
月花「学部寮はホテルのすぐ近くだ。
……まぁ、そういうのであれば。
そうだな、ヘッドライトを運ぶ時にでも手伝ってもらおうか?」
*「それは、元々僕の仕事です。
……ところで、先ほどから見ていらっしゃるそれは」
月花「カメラだが?」
*「……なんかゴツくないですか?
レンズが僕の腕より太いですけど」
月花「店で一番高いのを買った」
*「触るのはやめておきます。
それでその、何があってそのプロ仕様のカメラを……?」
月花「写真を撮りたかった」
*「撮たかったというのは――」
月花「見てみればわかる」
月花がカメラのフォルダを見せてくる。
*「これは――」
*(……いや。これは、なんだ?)
月花「猫を撮った」
*「風に飛ぶビニール袋ではなく?」
月花「レンズで捉えた時は猫だった。
では、これはどうだ?」
*「えっと……」
*「赤い服の女――」
月花「チューリップを撮った」
*「……なるほど。状況は理解しました」
月花「どう思う?」
*「……そうですね。
少し――いえ、かなりユニークなセンスかなと」
月花「SNSにあげて反応を見てみるとするか」
*「恐怖画像を公共にバラまくべきではありません」
月花「まったく言いたい放題言う。
……日常のワンシーンをこの手で止めてみたかったが。
どうにも上手くいかない。
『コマドリ』とは、なかなか奥深いものだ」
*「……そうですね。
中々一夜にしてならず、とは言えるかもしれません。
月花さんの世界は、広がり続けているのですね」
月花「……そうだな。
だが、この世界は私一人では、立ってはいまい。
私は、さらなる輝きを知りたい。
私が目指すのは、はるか高みの光景――。
言ってしまえば、有頂天の外。有頂天外、といったところか」
*「有頂天外……」
月花「楽しそうだとは、思わないか?
誰も見たことがない世界を望む、というのは。
きっとそこはどこよりも自由で。
どこよりも、虹彩に満ちた光景に違いない」
*「それはまた――途方もないですね。
考えるだけで、どっと疲れが来る感じがします。
ですがそれも――。
月花さんと一緒なら楽しいのでしょうね」
月花「……ふっ。
私は、未だその空の飛び方を知らぬ雛鳥だ。
プロデューサー、お前にはこの雛鳥を導く使命がある」
*「ご存知だとは思いますが、僕も同じ雛鳥プロデューサーです」
月花「あぁ、知っている。
だからこそ、ちょうどいい。だろう?」
*「……はぁ。
何もちょうどよくはないのですが」
月花「さぁ、プロデューサー。連れて行け。
――私を次なるステージへ」