【架空コミュ】極月Pが白草月花をプロデュースさせられる話   作:ミーティオル

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第二話

 連れられた先はダンスレッスン室。

 まずは、ブリーフィングするにあたり現状把握が必要ということで、月花さんのパフォーマンスを見せつけられることとなった。

 

 ――そして、その感想は。

 

*「……ただただ圧倒的。その一言に尽きますね」

 

月花「ほう」

 

*「高難度のダンスも一切の淀みなく。圧倒的な歌声はこちらの全身を震わすもの。

  そして、立ち姿から放たれるオーラ――。

 

  まさしく、Sランクアイドルとは何かというのを身を以て今味わっています」

 

月花「では、気になるところは?」

 

*「気になるところ――いえ、特筆したものは。

  おそらく、この調子で行けばごく普通に完成すると思います。

  

  この時点でこの精度を持つアイドルはこの学園にはいないはずです」

  

月花「……なるほど」

 

 月花が額に指を当て。

 

月花「――では、質問を変えよう。私は、『最強』か?」

 

*「最強――」

 

月花「お前の意味する『完成』は、学園や試験という括りではなく。

   ――私がアイドルの頂点を取る事を意味するか?」

 

*「……それは、いえ。おそらく違う気がします」

 

月花「お前がプロデュースするのであるなら――。

   お前の言っていた『完成』に私を向かわせるか?」

 

*「――いえ、向かわせません」

 

月花「それはなぜだ?」

 

*「そうであるなら、僕は必要はないからです。

  ……月花さんがあえて僕を巻き込む理由がなくなる。

  

  その完成がどういうものであるか、月花さんが描けぬはずがない」

  

月花「ほほう。

   どうやら、プロデューサーとしての自覚が生まれたようだな」

 

*「いえ、それは。

  なし崩し的にとりあえずここまで来てしまいましたが……。

 

  今のはあくまで仮定の話であるはずです」

  

月花「……まぁ、いいだろう。

   では、私が『最強』になるには何が足りない?」

   

*「――恐らくですが。

  足りないのではなく、すでに満ちているのだと思います」

 

月花「……その意味は?」

 

*「『白草月花』はすでに『強者』のアイコンとなっている。

 

  だからこそ、『強者』としての余地はほぼない。

  月花さんが『強者』であることはすでに周知の事実だからです。

  

  ……そして、『強者』であることが、最大の弱点ともなりうる」

  

月花「ほう……?」

 

*「『強者』は常に革命の余地を残す。

  それは『強者』を学び、『挑戦者』が無数に立つからです。

  

  そしてそこに『物語』が生まれる――。

  この構造に勝ち続けることは、どうしても『強者』には難しい」

 

月花「では、どうする?」

 

*「――月花さんを『挑戦者』にするしかないと思います。

  それは、既存の『白草月花』を破壊する、ということになります」

 

月花「――『白草月花』の破壊」

 

 月花の口角が上がる。

 

*「しかし、そのコストは計り知れない。

  そして、僕自身その方法についてまったく手がかりがありません。

  ですので別の――」

  

月花「……プロデューサー。お前にこれを授ける」

 

 月花がプロデューサーの前に巨大なダンボールを置く。

 

*「あ、あの? これはいったい……?」

 

月花「これまでの私のステージ映像のブルーレイディスクだ。

   関係者限定の未公開版もある」

   

*「え゛!? い、いや、あの機密保持とか――」

 

月花「これを来週までに全てに鑑賞し、『白草月花』の破壊する解法を導け」

 

*「来週!?」

 

月花「理事長には、正式なプロデューサーとして独占的に契約するという事で話を通しておく。

   では、来週を楽しみにしているぞ。――雛鳥プロデューサー?」

 

*(……む)

 

*(無茶苦茶すぎる……ッ!!!)

 

 

 

 学年 3年生 

 ランク-「S」

 

 姓名 白草 月花(しらくさ げっか)

 

 歌唱力-S

 表現力-S

 ダンス力-S

 ???-?

 ???-? 

      どうしよう……。

 

学内で唯一のSランクを保有するアイドル。

トップの称号である「オーバートップ」を二度にわたり獲得。

現在は帰国し、極月学園に通学中。

そして、どうやらこのアイドルをプロデュースしなければならないらしい。

とても気が重い。

 

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頭が真っ白だ。

どこから手を付ければよいだろうか……。

 

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