最強さんに拾われたら呪術師になった話 作:サーナイト大好きっ子
野薔薇や真希さんとは違う制服にしたくて、どんな感じにしようかなと色々考えてこうなりました。
野薔薇との会話にもご注目!
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「あ、制服ちゃんと間に合ったみたいだね。着替えちゃいなよ」
_____そう五条先生に言われ、私は自室へと足を進める。
早く制服を着たいと言う気持ちにせかされるように、心なしか歩調が速くなっていく。
ダンボールの一番下に入っていた黒いタイツに足を通す。
ピタッと足にフィットする感覚が心地いい。
ハイウェストのショートパンツは、ウエストが高めで足を長く見せてくるような綺麗なシルエットだ。
上着に腕を通し、胸元のボタンを上から順に一つ、二つと止めていく。
カチッと音が部屋に響くたび、前の生活に戻れないと言う現実が、容赦なく胸の奥へと突きつけてくる。
(でも、私はここで生きるんだ)
一番下のボタンまで止め終えて、鏡の前に立つと、そこには先ほどの頼りない私とは違う、どこかキリッとした表情の私がいた。
上着のサイズはちょっと大きめだけど、これぐらいの方がバドミントンをしていた私にとっては動きやすくてありがたい。
鏡の前でくるりと回って変なところがないか確かめていると、突然、扉の外から声がした。
「神念!着替え終わった?」
野薔薇の声だ。
わざわざ様子を確認してきてくれたらしい。
「終わったよ」
そう答えて鍵を開けると、ガチャリと音を立てて野薔薇が入ってきた。
彼女は私の着こなしをチェックするかのように、上から下へじっと視線を動かす。
沈黙が流れ、嫌な汗が背中をつたる。
(もしかして…私ボタン掛け違えてる!?)
慌てて胸元のボタンを確認するけど、ちゃんと正しい位置に一列に整列している。
「うん、やっぱりちょっと地味ね。私のベルト、あるだけ持ってきたから合うやつ選びましょう!私のオススメはこの焦げ茶色の細身やつ。こっちの色合いもいいから、とにかく合わせてみて!」
言われるがままにベルトを受け取り、腰に回してみる。
すると、全体的に暗めだった制服の印象が、一気に引き締まった。
腰のラインでシルエットが綺麗に整えられている感じだ。
私が野薔薇の方に振り返ると、彼女は「うんうん」と満足そうに頷いた。
そして腕にかけてあったうちの一つを私に手渡す。
「やっぱり!私の思った通りね。じゃあ次これ」
その後。
いくつか試してみたが、一番最初の焦げ茶色の細身ベルトが私たちの中で一番しっくりきたので、そのベルトを借りることにしたのだが……
「こんなに素敵なベルトもらえないよ……ちゃんとお金払うから!」
「別にベルト一つぐらいいいじゃない!いいわよ払わなくて」
そう。
お金を払いたい私と、頑なに受け取りたくない野薔薇で、そこから全然話が進まないのです!
「でも、友達間のお金の貸し借りは良くないって、前に聞いたことあるし……」
「大丈夫よ!呪術師なんて他の仕事よりもガッポリ金稼げるんだから!……多分」
「多分!?」
「とにかく!!私はお金を受け取らないし、アンタも気にしない。それでいいわね?」
野薔薇の「絶対ゆずらない」と言う強いオーラを察しつつも、こういうお金の貸し借りや礼儀に関しては、私だって譲れない。
お金を受け取ってもらえないなら_____形(モノ)で返すのみ!
「わかった……"お金"は払わない」
私はそこで一度、深く息を吸って、なるべく野薔薇の目をまっすぐ見て言った。
「それでも、何もなしで貰うわけにはいかないよ……。入学してすぐ、こんなに優しくしてくれる野薔薇に、甘えて、貰ってばっかりなんてやだ。だから……何か欲しいものがあったら教えて、なんでもってわけにはいかないけど……私の買える範囲で、野薔薇に渡したいの」
野薔薇は驚いたように目を丸くした後、まるで「参ったわね」と言うかのように両手を軽く上げた。
「アンタね……意外と見た目に反して負けず嫌いというか、頑固っていうか……まぁいいわ。そこまで言うなら、今度お給料入ったらまた一緒に原宿行きましょ」
『一緒に』
当たり前のように次の約束を結んでくれたその言葉に、私は心の奥まで嬉しさが染み込んでいく感じがした。
まだ入学して二日目なのに、私はもうたくさんのものをみんなに貰っている。
私は胸いっぱいの嬉しさをこめて、思い切り笑顔で答えた。
「うん!」
りこの制服、いかがでしたか?
ようやく次回は初任務に行く話となります。
りこの術式はどのようなものなのか、彼女の秘めている力とは?
次回もお楽しみに!