励みにさせてもらってます。
もう一話幕間を挟んだら原作1巻に入ります。
お茶子ちゃん、12歳になりました。
デクくんとは定期的に手紙を交換しています。
そして今日は手紙が届く日!ボク/私は浮ついた気持ちを完璧に抑えながら、放課後、麗らかに家へ帰宅した。
「お茶子ちゃん、すっごい笑顔で嬉しそうにしながら教室でてったねえ」
「うわ見てみぃ!もうあそこまで走っとるで!爆走やんあんなの。お茶子半端ないって!もう~!!あいつ半端ないって!」
「やかまし!うっさいねん!」
「あれ絶対男やろな、女の顔しとった。」
「えー、でもお茶子に男ってなんかあんま想像できんくない?あんだけ可愛くてスタイルめっっっちゃくちゃ良いから告白されまくっとるんやろ?でも全部断っとるって。」
「確かに、ほんま同じ小学生か?みたいなえっぐい乳しとるよな。まあお茶子、雄英狙いやしな。うちの学校のバカ男子達じゃ釣り合いとれんて。」
「なんて言うか、神は二物も三物も与えた!って感じがして嫉妬する気にもならんわ。お茶子いい子やし。」
「その表現、あんた昨日の夕方のニュース見たやろ」
「そう言えば2組の金田一くんからこないだ告られたらしいでお茶子」
「えー!まじ!?あのイケメンやろ?OKしたん?」
「あいつ顔と金だけやで。お茶子に『ヒーローなんてやめて、オレの3歩後ろで男立てて、安全に過ごしたらいい』って言うたらしいし。」
「ドブカスやなあ、うちでも嫌や。」
「えーでもドブカスでも良くない?顔と金はあるんやし。」
「やめときやめとき。あいつ絶対平気で女殴るで。DV彼氏待ったなしや。」
「あんたそれなに目線なん?」
「経験と女の勘」
「どっちもないやろ!!」
「いや女の勘はあるやろ!!!うち女や!」
あれから7年経った。あと約束まで3年。デクくんは体を鍛えているらしく、小学校6年生らしからぬ肉体美を写真で見た。写真はお布団の枕元に置いてある。
いや、毎日眺めてるだけで別になにに使う、ってわけじゃないんだけど...。
でもデクくんすっごいカッコ良くなってるなあ...
まあボクは前世で男だった記憶があるし、男の人を好きになるって感覚がちょっと理解できないと言うか。
ここ2年くらいで第二次性徴を迎えたのか、かなり体つきとか色々女の子っぽくなってきた。
そのせいなのか毎日のように男の子から告白されたり、大人の人から見られている。
だからどうしても男の人の目、と言うのに恐怖心を感じるようになってしまった。
でも多分デクくんなら大丈夫かな。原作でも優しかったし。あ、やばい。もう全く原作が思い出せなくなってきた。うーん、まあ大丈夫か、みんな初めましてから始める訳やし。むしろ知らん方がちょうどええかも。それにしてもやっぱりデクくんの写真を見ると安心する。体もポカポカしてくる感じがする。
そうそう!うちの手伝いだけど、個性を使いながらしてる。もちろん最初は父ちゃんは反対した。でも。
「お茶子、ありがとうなあ。でも大丈夫や。母ちゃんと父ちゃんでなんとかするから。お前はそんな心配せんで大丈夫や。」
「でも...ボクの個性使えば絶対楽になるんよ!ボクだって父ちゃん達には楽させたいんよ!」
「しかしなあ、お茶子...」
「なあ父ちゃん。ええんやない?お茶子の好きにさせたら。」
「母ちゃん!?お茶子だってまだ6歳や!危ない仕事だってあるし、子供に手伝いさせるなんて普通ありえへんやろ!!」
「お茶子、危ないところは触らないって母ちゃんと父ちゃんと約束できる?お茶子が手伝いって言っても重い荷物を持ち上げるくらいやろ?もちろん個性の限界まで持ち上げて落っことしたとかは許さんから、あくまで足場組むとかで荷物持ちあげるのに、触って軽くしていつも通り持ち上げてもらうくらいや。」
「でもなあ...」
「まあ却ってお茶子が触る時間分手間くらいかもしれんけどな。それでもとりあえず1週間やってみたらええ。この子は賢いし、優しい子。あたしらが疲れた顔してたら当然手伝いたいって思うやろ。」
「母ちゃん...お茶子...」
「母ちゃん...」
「それに...。あんた!個性隠れて使っとるやろ!お茶子!!」
「ぎくぅう!!」
「バレてへんと思った?もちろんヒーローになるには個性伸ばすのが必要やろけどな。なあ父ちゃん。この子見てないところで個性使わせるんより絶対目を離さずに個性使わせる方が安全なんよ。」
「なるほどなあ...わかった!そんならおれがお茶子に着く!お茶子!絶対ヘルメット外したりせず、父ちゃんの指示に従えるって約束するか?」
「する!」
「ならよし!んじゃ来週の土曜日から早速手伝ってもらおか」
意外なことに母ちゃんは賛成してくれた。まあ隠れて個性使っていたのはバレとったので、目を光らせておきたいと言うのはあったんやろけど。
それでも手伝い始めたら、ボクの触る手間はあっても荷物が軽いと持ち運ぶ楽さで効率が上がった。そのおかげで、工期も短く一切手を抜かずに丁寧に仕事をする麗日建設は業界でも評判となり、経営にも余裕が出てきた。むしろ仕事が多くて忙しいが、父ちゃんも母ちゃんも家計がギリギリで頭を抱えることは、少なくともなくなった。
ボクも次第に重たい建材を浮かすことを許され、個性も伸ばすことができた。
そのおかげか、父ちゃんと母ちゃんは好きな中学校へ行ってもいいと言ってくれたんやけど、地元の露座柳中学に進むことにした。ただでさえ、高校は雄英、と遠くになるのだ。お金は節約しておくに越したことはない。それに実家に近い方が家の手伝いもできるし、料理とかをする時間も増える。勉強はそんなに心配していないし、塾も必要ない。
そして、特に敵犯罪に巻き込まれることもなく、ボクは普通に年を重ね。
雄英の受験日を迎えた。
「お茶子ー!ハンカチ持った!受験票は!!??」
「うん!大丈夫よ!!父ちゃん!母ちゃん!!行ってきます!!!」
雄英に、デクくんに。ボクが来た!ってところを見せてやるんだ!
「行っちゃったなあ。父ちゃん。」
「お茶子は大丈夫やろか...」
「父ちゃんが心配してどーするん。お茶子なら大丈夫やろ。」
「それにしてもあっちゅう間やったなあ。あの子の成長を仕事とかで見逃さずに済んで、父ちゃん達は幸せやな。」
(お茶子...あんたが枕元に出久くんの上裸の写真置いて毎晩ナニかに使ってること...あとパスケースと受験票入れとバックにも、スマホケースの裏にも出久くんの写真入れてることは父ちゃんには黙っとくからな...。頑張り!)
おや...?麗日お茶子ちゃんの様子が...?
ここまで読んでいただきありがとうございました。
次のお話もよろしくお願いいたします。