ボクのヒーローアカデミア   作:たいん

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筆が乗ったので、本日二話目です。
みなさん、この小説を読んでくださりありがとうございます。
また、評価、特に☆10評価をつけていただいた、名も無き住人さんありがとうございます。
初めての☆10評価をいただいて狂喜乱舞でした。
みなさんの期待を裏切らないように、励みにしながら頑張っていきます。


それではどうぞ。今回はデクくん視点。原作第一話相当です。


No.3.5 デク:オリジン

No.3.5 デク:オリジン

 

僕は『個性』こせいがなかった。

 

僕は『才能』がなかった。

 

───人は、生まれながらに平等じゃない

これが齢四歳にして知った社会の現実。

 

ひどいよ、かっちゃん....!泣いてるだろ...!?

これ以上は

 

僕が許さなへぞ

 

「“無個性”のくせに、ヒーロー気取りか?デク!!」

そうして僕は3人がかりでかっちゃん達にボコボコにされた。

『爆破』を使ったかっちゃんに。

 

そして僕の

──────最初で最後の挫折だ。

 

 

幼馴染のかっちゃんは『爆破』と言う強いヒーロー向けの『個性』だった。

だからだろうか、かっちゃんは僕のことを見下していたのだろう。

木偶の坊と出久、それにかけてデクって言うようになった。

 

「出久!おめー本当なにも出来ねえな。出久ってデクって読めるんだぜ!!」

 

「かっちゃん、すげー。字読めるの!?」

 

「読めねーの?」

 

「んでデクってのは何も出来ねーやつのことなんだぜ!!」

 

「やめてよお、かっちゃん。」

 

「かっちゃん、すげ──!頭やべー!

 

 

『無個性』でヒーローなんて無理だとどこか自分で思っていた。だから、ヒーローに憧れ、個性をノートに纏めるだけでもヒーローになるための努力をしていた訳じゃなかった。

でも、あの時。たまたま、かっちゃんと近くの海で遊んでいた時に出会った女の子。少し大人びているのかなって印象があった彼女と約1週間過ごした。

僕のことを個性で見ない子は初めてだった。

だからだろうか、憧れの雄英高校を彼女が見に行きたいと良い、一緒に行った時彼女に聞いてしまった。

 

「ねえねえ、お茶子ちゃん。僕“無個性”なんだけど、やっぱりヒーローになりたいんだ。」

 

 

 

無理だなんて僕が1番わかってる。

 

彼女は優しいけど、それでも無理だって言うだろう。

 

泣くな、緑谷出久。自分で聞いたんじゃないか。もう何度目になるかわからない、自分に無理だって言い聞かせるためじゃないか。

 

「ねえ、デクくん」

涙に耐えて前を向いていると、お茶子ちゃんの、少し震えた声が聞こえた。

 

「デクくんはなんでヒーローになりたいの?」

なんで、って。憧れちゃったんだからしょうがないじゃないか。未曽有の大災害で千人以上の人間を『笑って』救い出した姿から、助けるヒーローの姿に。

自分だってなりたい、そう思ってしまったんだよ。

 

「別に人を助けたいなら警察官でいい。個性がないのにオールマイトみたいなパワーは出せないよ。」

 やっぱり、君もそう言うよね。警察だって消防だって立派な仕事だもん。オールマイトみたいにすっごいパワーだって僕には無理だ。

泣くな、泣くな。

わ か っ て た こ と じ ゃ な い か 。

 

だからそのあとにお茶子ちゃんの言葉が予想外で。

 

「でもね、デクくん。1番前で、みんなを救うために立ち上がるのは、笑顔を守るために戦うのはヒーローだけなんよ。」

そりゃ、そうだ。なんで今、お茶子ちゃんはそんなことを。

 

「だって!憧れちゃったものはしょうがないやん!だからさ!!デクくんがただオールマイトになりたいっていうのじゃないのなら。なろうよ!!!ヒーローに!」

ああ、お茶子ちゃんは。僕のことを初めて分かってくれた。心の底から応援してくれた。出来るって信じてくれた。

涙が、思いが溢れる。止まらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「君はヒーローになれる。がんばろう!?」

それは。僕にとって。1番欲しかった言葉。

 

「う“ん”!!!な“る”よ”、ほ“く”!!ひ“ー”ろ“ー”に“!!」

 

ありがとう。お茶子ちゃん。きみがくれたこの言葉があれば。僕はどこまでも頑張っていけると思うんだ。

僕は抑えきれず、お茶子ちゃんに抱きついて、大泣きした。

 

 

 

「うんうん!そうさ!君もなれるさ!」

 

「「おおおわああああああああ!?」」

だから根津校長が立っていたのには全く気づかなかったから、めちゃくちゃびっくりした。

 

────────────────────

根津校長は雄英で待ってくれる、と言ってくれた。

 

個性はどう人々を『守る』かの道具でしかない。

だから君は選択肢を増やすことから始める。

 

この言葉を胸に僕はあれから、毎日トレーニングを始めた。

1日1kmのランニングや、握力グリップ、ダンベルの持ち上げにしっかりとした質のいい睡眠...

少しづつ出来ること、気にかけることを増やしていった。

 

 

 

「デクくん!君はただヒーローを夢見て眺めるだけでいいん?相手がどんな個性だったら自分はどう立ち回ろうって研究したり、そのために強い体を作ったり。できることはいっぱいと思うんよ!」

ヒーローの個性を羨むことはやめた。本音で言えばやっぱり羨ましい。けど僕の中でヒーローの個性は自分だったらどう扱うか、からさらに自分が相対したらどうするかを考えるようになった。

 

ヒーローを目指す心を忘れなければ、きっと夢は叶う。だからこの記憶は、僕の大事な、大事な原点<オリジン>なんだ。

 

「うわっ!でっけーヴィラン!!」

 

いつものように僕は最寄りの田等印駅に向かうと、大きな敵が高架上で暴れていた。

 

「ほら!危ないよ!下がって下がって!!」

 

「うわっぷ!す、すみません!!」

ぶつかったのは周辺を管轄するヒーロー、デステゴロだった。

個性は公表していない。でも、多分パワー系の個性。名前や活躍からしても、そんな感じ。

ぶつかった時、筋骨隆々のデステゴロにも僕は跳ね返されなかった。

うん、上々だ。体はちゃんと仕上がっている。

 

誰があの敵と戦っているんだろう。

どうせ電車は動かない。遅刻確定だ。

それならもっと近くに観に行こう。

 

 

(あの少年...俺とぶつかって、むしろ俺が押された...?見た目からして線の細い普通の中学生にしか見えないが....)

 

 

 

事の始まりは中国、軽慶市。“発光する赤児”が生まれたというニュースだった!

以降、各地で「超常」は発見され、原因も判然としないまま時は流れる。

 

いつしか「超常」は「日常」に...

 

架空ゆめ」は「現実」に!!!

 

世界総人口の約八割が何らかの“特異体質”である超人社会となった現在!

混乱渦巻く世の中で!

かつて誰もが空想し憧れた一つの職業が

 

脚光を浴びていた!!

 

「来るんじゃねえええ!」

 

「怪物化とかすげー”個性“。何やらかしたん?」

 

「引ったくり。追い詰められて暴れてんだと。」

 

ヴィラン出ちゃって...電車も...ええ会社に着くのいつになるか...」

 

「キャ──!ガンバレカムイー!!」

僕は雑踏をくぐり抜けた。

 

「ぷはっ!誰戦ってます!?」

隣の髪型が特徴的なおじさんに話しかけ、目を凝らして戦ってるヒーローを見た。

 

 

「通勤時間帯に能力違法行使及び強盗致傷。まさに邪悪の権化よ。」

特徴的な木目調のマスク...間違いない!

 

「『シンリンカムイ』!!人気急上昇中の若手実力派!!」

 

「聞いといて解説か!兄ちゃん...オタクだな!?

あはは、まあオタクであることには間違いないかな。

って!あの構えは!

 

「懲戒」

 

「1発ハデに見せろよ!樹木マン!!」

 

「あ!出ますよ!

 

「「『先制必縛・・・」

 

ウルシ鎖牢』!!!」

シンリンカムイの必殺技、『ウルシ鎖牢』で一気にヴィランを縛り上げる...!

「キャニオンカノン!!」

ズド!!!!!!

 

!?

巨大な女性が大きなヴィランにドロップキックかました!?

 

と後ろから現れる大きな一眼カメラを持ったオタクのような風貌の男性達が「キタコレ」と言いながら一斉に現れた。

 

「本日デビューと相成りました!Mt.レディと申します!以後お見シリおきを!」

 

結局事件解決の手柄はMt.レディが全て持っていき、シンリンカムイはホームの屋根の上でそのまま手を地面について項垂れていた。

 

───────”超常“に伴い爆発的に増加した犯罪件数。

法の抜本的改正に国がもたつく間。

勇気ある人々がコミックさながらにヒーロー活動を始めた。

”超常“からの警備!

  悪意からの防衛!

たちまち市民権を得たヒーローは世論に押される形で公的職務に定められる。

 

彼らは活躍に応じて与えられるんだ....

国から収入を!!

人々から名声を!!!

 

今も事件解決をしたとしてMt.レディには撮影するファンやマスコミが囲っている。

そうだ!さっきのMt.レディの特徴をまとめておかなきゃ...!

 

「巨大化か...人気も出そうだし凄い個性ではあるけどそれに伴う街への被害も考えると割と限定的な活用になっていくか?いや...大きさは自在かそれか固定なのか大きさによってパワーがどう変わるかも気になるな質量があると言うことはそれだけで運動エネルギーが発生する待てよ?じゃあそのエネルギーはどうやって賄うんだ質量保存の法則は個性とは言え必ず」

 

「おいおいメモて!ヒーロー志望かよ!イイネ頑張れよ!!」

 

「.......!っはい!!頑張ります!!」

 

なんてこともない“超常”社会の朝の風景。

中学2年の3月。来年受験生を迎える僕のいつもの登校風景。


 

「えー、お前らも三年ということで!!

本格的に将来を考えていく時期だ!

今から進路希望のプリントを配るが皆!!!」

 

 

「だいたいヒーロー科志望だよね。」

先生の言葉に一斉にクラスメートたちが“個性”を出し、反応していく。

出してないのはかっちゃんと。

───────僕だけだ。

 

「うんうん!皆良い“個性”だ!でも校内で“個性”発動は原則禁止な!」

 

「せんせえ─────!「皆」とか一緒くたにすんなよ!」

 

「俺はこんな“没個性”共と仲良く底辺なんざ行かね───よ」

 

「そりゃねーだろカツキ!!!」

 

「モブがモブらしくうっせ───!!!」

 

「あー確か爆豪は...『雄英高』志望だったな(先生)」

 

「国立の!?今年偏差値79だぞ!!?」

 

「倍率も毎度やべーんだろ!?」

 

「そのざわざわがモブたる所以だ!模試じゃA判定!!俺は中学ウチ唯一の雄英圏内!」

 

「あのオールマイトをも超えて俺はトップヒーローとなり!!必ずや高額納税者ランキングに名を刻むのだ!!!」

 

「あ」

 

「そいやあ緑谷も雄英志望だったな」

かっちゃんがそれを聞いて停止した。

そして、途端に笑いに包まれる教室。

 

「はああ!?緑谷!?ムリっしょ!!」

 

「勉強と運動ができる程度じゃヒーロー科は入れねんだぞー!」

 

「そんな規定もうないよ!前例がないだけで...」

 

「こらデク!!!」

BOOOOM!

かっちゃんが怒りながら僕に『爆破』をぶつけてくる。僕はその手を掴んで防いだ。

 

「“没個性”どころか“無個性”のてめぇがあ〜!?何で俺と同じ土俵に立てるんだ!!?」

かっちゃん、凄い形相だよ。でも僕も引くわけには行かないんだ。だから、目を逸らさない。

 

「君と張り合おうとか...そんなの全然。本当だよ。ただ小さい頃からの目標なんだ。それに...やってみないとわかんないし、約束したんだ。」

 

なァにがやってみないだ!!!記念受験か!!

 

「てめェが何をやれるんだ!?」

 

「.......」

多分彼らに言い返しても無駄だ。だから、僕は結果で見返すしかないと思った。

 


PM0:02 同市内

「キャアアアア!!」

 

「強盗だァ!!!誰かああああああ!!」

 

「掴まえられるもんなら、捕まえてみな!!」

 

ヴィランの身体は液状なのか、電柱にぶつかってもすり抜けた。

 

「すぐ()()来るのにな。」

 

「今朝の混乱に乗じたんだろ。“個性”もて余してるやつなんていくらでもいるし」

 

「キリねえなー」

 

 

 

「キリはある。何故って?」

 

 

「私が来た!!」

 


 

「カラオケいこーよ」

「それっきゃねーな!」

 

 

放課後を迎え、ガヤガヤする教室。僕も早く帰って、トレーニングをしなきゃ。

あ、今朝の事件、ヤフートップになってる!これもノートにまとめておこう。

さあ、緑谷出久!今日は忙しいぞ!!

 

「話まだ済んでねーぞデク」

かっちゃんが僕のノートを奪い取った。

 

「カツキ何ソレ?」

 

「『将来のための...?』マジか!?く〜〜〜緑谷〜〜〜〜!!」

 

「いっ良いだろ!返してよ!!」

 

しかしかっちゃんは僕のノートを爆破した。

「あ─────!!!!?」

 

「一線級のトップヒーローは大抵、学生時から逸話を残してる。俺はこの平凡な私立中学から初めて!唯一の!『雄英進学者』っつー“箔”を付けてーのさ。まー完璧主義なわけよ。」

(((みみっちい...)))

 

「つーわけで一応さ。雄英受けるな。ナードくん。」

クソッ...!言い返すな..!言い返したらここで負けだ...!我慢するんだ....!

 

「いやいや、流石に何か言い返せよ。」

 

「言ってやんなよ。かわいそうに。中3になってもまだ彼は、現実が見えていないのです。

あ、そんなにヒーローに就きてんなら効率のいい方法あるぜ。

来世は個性が宿ると信じt

「あ“ああああああああ!!!!!」

バコン!!!

 

「カツキ!!!緑谷!?

カツキやべーって!!!ここで喧嘩になったら内申に響く!!何とか耐えろ!!」

 

「おい行くぞ!!カツキがキレる前に連れていくぞ!」

 

僕はかっちゃんをぶっ飛ばしていた。彼が何を言おうとしてたかはわかる。ホントに僕がトんだら自殺教唆だぞ!?考えてモノ言え...!

それに僕は絶対、トばない。だってあの時の、僕の一番星があるから。死んだら約束は果たせない。そんなのは絶対に、ダメだ。

と言うか僕もついカッとなってかっちゃんを殴ってしまった。多分冷静になったかっちゃんも痛み分けと僕に殴られたなんてプライドが邪魔をして絶対に言わないだろう。それでも、人をいきなり殴るなんてダメだ。気をつけないと。

 

僕のノートは玄関の鯉が啄んでいた。

 


 

「お母さーん!パソコーン!はーやーくー」

 

「またあ!?もー出久だけで再生数1万は増やしてるね。お母さん怖くて見れんわ。」

 

─────それは、古い動画

昔起きた大災害。その直後の...1人のヒーローのデビュー動画だ。

 

「見えるか!?もう100人は救い出してる!!やべえって!!まだ10分も経ってね───って!!やべえって!!!」

 

「めちゃ笑ってんよ!!!」

 

「もう大丈夫!何故って!?」

 

 

「私が来た!!」

 

「超かっこいいなああああ!!僕も”個性“出たらこんな風になりたいなああ!!」

 

 

「諦めた方がいいね」

 

「そんな...!やっぱりどこか悪いんですか?幼稚園の子たちはもう発言しているのにこの子だけ...」

 

「失礼。奥さんは第四世代ですね?”個性“の方は...」

 

「ええもちろん...私はちょっとしたもの”引きつける“くらいで。夫は火ィ吹きます」

僕の持っていたオールマイト人形を引き寄せながら母さんは答える。

 

「本来なら四歳までにそのどちらか、あるいは複合的個性が発現するんだけどね。昔”超常“黎明期に一つの研究結果が発表されてね。足の小指に関節が()()() ()()()()って流行ったの。知らない?人間使わんとこは必要ないってなもんでね。()()人の方が”型“としてはまァ新しいと!」

 

「出久くんには()()()2()()ある。この世代じゃ珍しい...何の”個性“も持ってない型だよ」

 

僕はその日、帰ってきていつもの動画をずっと、何度も繰り返しみていた。

現実が受け入れられなかった。

 

「・・・お母さん。どんなに困ってる人でも、笑顔で助けちゃうんだよ・・・。超カッコイイヒーローさ。僕も。なれるかなあ」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・‼︎‼︎」

 

「ごめんねえ出久、ごめんね・・・‼︎」

 

 

─────ああ、違うんだ。違うんだお母さん。あの時僕が言って欲しかったのは。

 

「だって!憧れちゃったものはしょうがないやん!だからさ!!デクくんがただオールマイトになりたいっていうのじゃないのなら。なろうよ!!!ヒーローに!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「君はヒーローになれる。がんばろう!?」

 

僕はあの日心に一番星を抱いた。初めて僕の夢を肯定してくれた。

母さんも協力してくれた。ストレスなんて感じてる暇なかったんだろう。

文字通り二人三脚で9年、僕らは走り続けてきた。

 


 

あん時決めたじゃないか。

そうさ周りの言うことなんて気にするな!!

グイッと上をみて突き進め!!

 

「Mサイズの...隠れミノ...」

!?

ヴィラン!?

 

「大丈ー夫。身体を乗っ取るだけさ。落ち着いて。苦しいのは約45秒...すぐ楽になるさ。助かるよ。君は俺のヒーローだ...まさか()()()()がこの街に来てるなんて思わなかった」

 

 

「ん“─────!!」

 

「掴めるわけないだろ!流動的なんだから!!!」

息ができない!!身体が...!力入らッ....

死ぬ!死ぬのか!?

何のためのトレーニングだったんだ!考えろ!

じゃなきゃ、約束を果たせな...!

誰か...!死ぬっ!!誰か!!!!

 

「もう大丈夫だ少年!!」

 

 

「私が来た!!」

 

「Texas....SMASH!!」

 

風圧で吹き飛ばした。

オ....?え!?オール.... .... .......


 

「ヘイ!ヘイ!!へッ...あ。良かった─────!!」

 

「トぁああああああ!!?」

 

「元気そうで何よりだ!!いやあ悪かった!!ヴィラン退治に巻き込んでしまった。いつもはこんなミスしないのだが。オフだったのと慣れない土地でウカれちゃったかな!?HAHAHAHAHAHA!!!

しかし君のおかげさ、ありがとう!!!無事詰められた!!!」

オールマイト‼︎‼︎本物・・・本物だ!!生だとやっぱり、画風が全然違う‼︎

 

「そうだ、サッサイン!どっか...!あっ...!このノートに...してあるー!!!

わあああ〜!!ありっありがとうございます!!家宝に!家の宝に!!!」

 

「じゃあ私はこいつを警察に届けるので!液晶越しにまた会おう!!」

 

「そんな...まだ...!待って!!聞きたいことが......」

 

「プロは常に敵か時間との戦いさ。それでは今後とも...」

 

「応援よろしくね───!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってコラコラ───!!」

僕はオールマイトに何とかしがみついていた。

 

「話しなさい!熱狂がすぎるぞ!?」

 

「今...離すと....死んっ...!!死んじゃう....!」

 

「確かに!!」

 


 

ここは....?くそう...!あのヤロウ....あのヤロウさえいなけりゃ...!!

 

「お前さあ、幼馴染なんじゃねえの?」

 

「流石に今日のはやりすぎ。って言うか緑谷も緑谷だよなー。まさか殴り返してくるとは。」

 

うっせえんだよ!!ガキのまま夢見心地のバカはよぉ....見てて腹が立つ。ツーかテメェらタバコやめろっつったろ!!バレたら俺の内申にまで火の粉がかかんだろ....」

「「お...おい!」」

 

「良い個性の。隠れミノ。」

 


 

「全く!!階下の方に話せば降ろしてもらえるだろう!私はマジで時間ないのでこれで!!」

 

「待って!あの....!」

「No!!待たない」

 

「”個性“がなくても、ヒーローは出来ますか!?」

 

「”個性“が......」

(ッ!ああいかん....ホーリーシットだどちくしょう...)

 

「大事な、大事な人と約束しました。”無個性“でもヒーローにれるって。あなたの昔の動画を見て人を助けるってむちゃくちゃかっこいいって思ったんです。憧れたんです。でも”無個性“だからって諦めてました。ずっとヒーローになれるって言葉が欲しくて、ある女の子に聞いたんです。そしたらなれるって言ってくれました。

恐れ知らずの笑顔で助けてくれる!あなたみたいな最高のヒーローに僕も...ぉおおおおあああああ───!!?」

 

「萎んでるうー!?え!?さっきまで...え!?ニセ!?ニセ者!?細ー!!」

 

「私はオールマイトさ。プールでよく腹筋力み続けてる人がいるだろう?アレさ!」

 

「ウソだー!!!」

 

「恐れ知らずの笑顔ね...」

オールマイト...?はその場で座り込んだ。

 

「見られたついでだ少年。間違ってもネットに書き込むな?」

 

そう言いながら服を捲りあげると。

凄まじい、生々しい傷跡があった。

「5年前。敵の襲撃でおった傷だ。」

 

「..........!!!!」

 

「呼吸器官半壊。胃袋全摘。度重なる手術と後遺症で憔悴してしまってね。私のヒーローとしての活動時間は今や1日約三時間ほどなのさ。」

 

「5年前...?毒毒チェーンソーと戦った時...?」

 

「くわしいな。あんなチンピラにやられはしないさ。

これは世間に公表されていない。公表しないでくれと私が頼んだ。

 

人々を笑顔で救い出す”平和の象徴“は、決して悪に屈してはいけないんだ。」

 

「私が笑うのは、ヒーローとしての重圧。そして内に湧く恐怖から己を欺くためさ。プロはいつだって命懸けだよ。『“個性ちから”がなくとも成り立つ』なんて無責任なことはとてもじゃないがあ...口にできないね。

人を助ける事に憧れるなら警察官って手もある。『ヴィラン受け取り係』なんて揶揄されちゃいるが、あれも立派な仕事だ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・夢見るのは悪い事じゃない。

だが、相応に現実を見なくてはな、少年。」

そう言いながらオールマイトは去っていった。

ああ、あなたは。彼女と逆のことを言うんですね。

僕にとって最高の一番星と最高のヒーロー、真反対のことを言った。どっちを信じるか....。

すみません、オールマイト。やっぱりあなたではなく、彼女を僕は信じます。

 

 

(.....さて早くこいつを.....ってない!)

その時窓から街の爆発が見えた。

「まさか....!」

 


 

 

(こんなドブ男にぃいい俺が呑まれるかぁああああああ)

 

(えれぇ力!こりゃ大当たりだぜぇ!この“個性”と力ならば奴に報復出来る!)

さっきのヴィランに爆豪が呑み込まれようとされていた。

 

「すげー!何アイツひょっとして大物ヴィランじゃね!?」

 

「がんばれヒーロ〜〜〜!!」

 

「私二車線以上じゃなきゃ無理〜〜〜!」

 

「爆炎系は我の苦手とするところ....!今回は他に譲ってやろう!」

 

「そりゃサンキュー!消火で手一杯だよ!消防車まだ?」

 

「状況どーなってんの!?」

 

「ベトベトで掴めねえし良い“個性”の人質こどもが抵抗してもがいてる!おかげで地雷原だ!三重で手ェ出し辛え状況!!

ダメだ!これ解決できんのは今この場のいねえぞ!!

誰か有利な“個性やつ”来るのを待つしかねえ!!」

 

「それまで被害を抑えよう!何!すぐに誰か来るさ!

あの子には悪いがもう少し耐えてもらおう!」

 

「クソ!(吹き飛ばせるようなパワーがあれば...!)」

 

(ゼェゼェ...あの時だ!!時間ばかりに気を取られた!一般人ファンを諭しておいてこんなミスか!!情けない....!)

 


とりあえず、帰ろう。トレーニングをしなきゃ....

サボるわけには行かないんだ....

 

BOOOOM!

 

───おいおい

癖でつい来ちゃったてか

やめとけ今は

虚しくなるだけだって

 

「....!?(あいつ何で!!!?)」

オールマイト!?逃げられたのか!?いや...落とした...!?だとしたら.....

「僕の....せいだ....!」

 

「ヒーローなんで棒立ちィ?」

「中学生が捕まってるんだと」

 

捕まってるって...あんな苦しいのを耐えてるのか!?

 

「つーかあのヴィラン...オールマイトが追いかけてたやつじゃね?」

 

「オールマイト!?うそお!?きてんの!?」

 

「なんかちょっと前見たよ」

 

「じゃあ何してんだオールマイトは!!?」

 

僕のせいだ...!オールマイトは動けない...!

あいつは掴めない!有利な“個性”のヒーローを待つしかない!!

頑張って....!!!ごめん!!ごめんなさい....!!

すぐにヒーローが救けにきてくれるから...

 

誰か...

 

 

 

ヒーローが

 

 

 

すぐ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目が合う。

 

 

 

 

 

 

考えるより先に

 

 

 

 

 

身体が動いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「馬鹿ヤロー!!!止まれ!!止まれ!!!」

 

 

 

「あのガキ」

(デク!?)

 

 

何で出た

 

何してんだ!?

 

何で!!

 

 

「爆死だ」

 

どうしようどうしよう

こう言う時は〜〜〜!!

 

25p!シンリンカムイ!!相手の面前にツルを伸ばして怯ませる!!!

「えぇえい!!」

僕はバックを顔面に向かって投げた!

 

「かっちゃん!」

 

「何で!!テメエが!!」

 

「足が勝手に!!何でって...!わかんないけど!!!」

 

色々理屈はあったと思う。

僕のせい

諦めた方がいい

かっちゃん

相応に現実を見なくては

何で俺と同じ土俵に立てるんだ!?

やってみないと

 

笑え。笑うんだ。救う時は笑顔じゃないと。

 

─────ただその時は

 

 

 

 

「君が、助けを求める顔してた」

 

ザワ(少年....!!)

 

「やめっ..ろ....!クソデ....ク.....!」

 

(情けない.....情けない!!!!)

 

「もう少しなんだから、邪魔するなあ!!!!」

 

「無駄死にだ!自殺志願かよ!!!」

 

ああ、やばい。死ぬのか僕は。

すると誰かが腕を掴んだ。

 

「君を諭しておいて...己が実践しないなんて!!!」

 

 

「プロはいつだって命懸け!!!!!!!」

 

 

「DETROIT SMASH!!!」

 

「雨........?」

 

「まさか...今の風圧で!?上昇気流が....」

 

「おいおいおいおいおいおいおい!!!!」

 

「右手一本で風圧が変わっちまった!!!」

 

「すげええええええええ!これが....オールマイト!!!!」

 

(...........)

 

 

 

 

─────この後散ったベトベトはヒーロー達に回収され、無事に警察に引き取られたみたいだ。

僕はヒーロー達にものすごく怒られ

 

「君が危険を冒す必要は全くなかったんだ!!」

 

─────逆にかっちゃんは称賛された。

「すごいタフネスだ!それにその“個性”!

プロになったら是非事務所ウチ相棒サイドキックに!!」

 


オールマイトに謝りたかったけど....

帰ったらHPからメッセしてみよ....

 

「デク!!!」

 

「俺は...テメェに救けを求めてなんかねえぞ............!救けられてもねえ!!あ!?なあ!?1人でやれたんだ!無個性の出来損ないが見下すんじゃねえぞ....!恩売ろうってか!?見下すなよ俺を!!クソナードが!!

 

タフネスだな....

 

「私が来た!!」

 

「オールマイト!?何でここに...さっきまで取材陣に囲まれて....!」

 

「HAHAHAHAHA!抜けるくらいワケないさ!何故なら私はオールマゲボォッ!!!

 

わーーーーーーーーー!!!!!

 

「少年。例と訂正、謝罪...そして提案をしに来たんだ。」

 

「まずは君の大事な人の励ましを無責任なんて言って大変申し訳なかった。

そして、君が居なければ、君の身の上を聞いてなければ、口先だけのニセ筋になるところだった!ありがとう!!」

 

「そんな...いや、そもそも僕が悪いですよ...仕事の邪魔して...“無個性”のくせに....」

 

「そうさ!!」

 

「あの場で誰でもない!小心者で“無個性”の君だったから!!!私は動かされた!!」

 

 

 

「トップヒーローは学生時なら逸話を残している....彼らの多くがこう結ぶ!!

『考えるより先に身体が動いていた』と!!

君も!そうだったんだろう!?」

 

「はい....!」

 

お茶子ちゃん、やっぱり君は。

君は正しかったんだ。

 

 

 

「君はヒーローになれる。」

 

 

 

────────── 「架空ゆめ」は「現実げんじつ」に。

言い忘れてたけど

 

────────── これは僕たちが最高のヒーローになるまでの物語ものがたりだ。

 


 

No.1ヒーロー「オールマイト」!!!

年齢不詳、”個性“不明!

ヒーロー界に颯爽と現れ、その実力で不動の人気を得る。

彼の登場以降、深刻だったヴィラン発生率は年々低下し、存在そのものが”抑止力“とされ、名実ともに”平和の象徴“となった男!

 

そしてその男も

 

「君はヒーローになれる。」

 

僕に言った。

 

「君なら私の”力“!受け継ぐに値する!!

なんて顔してるんだ!?「提案だよ!!」

本番はここからさ。いいかい少年....」

 

「私の”力“を、君が受け取ってみないかと言う話さ!!」

 

チカラヲ....?

何を言っているんだ?オールマイト....

 

「私の個性の話だ少年。写真週刊誌には幾度も“怪力”だの“ブースト”だの書かれ、インタビューでは常に爆笑ジョークで誤魔化してきた。

“平和の象徴”オールマイトは、ナチュラルボーンヒーローでなければならないからね。

 

私の“個性”は聖火の如く引き継がれてきたものなんだ」

 

「引き、継がれてきた....もの!?」

 

「そう、そして次は君の番だということさ。

 

個性ちからを“譲渡”する個性ちから...

それが私の受け継いだ“個性”!

冠された名は」

 

 

「『ワン・フォー・オール』」

 

 

 

「1人が力を培い、その力を1人へ渡し。また培い次へ....。そうして、救いを求める声と義勇の心が紡いできた、力の結晶!!!

 

「そんな大層なもの何で....何で僕にそこまで...」

 

「もともと後継は探していたんだ...そして君になら渡して良いと思ったのさ!!

“無個性”でただのヒーロー好きな君は()()()()()()()()()()()()()()()!!

 

ナーンツッテ。まァしかし君次第だけどさ!どうする?」

 

ここまで言ってもらえて。

僕なんかに大事な秘密まで晒してくれて!

.....あるか?ないだろ......!あるわけない!

断る理由なんて!!

 

──────────「デクくん」

 

「お願い....します!!」

 

「即答。そうきてくれると思ったぜ。

 


 

そうして、僕は力の譲渡のために、オールマイトと修行を始めた。

 

「君の身体は、同年代の子達と比べてはるかに鍛えられている。普段からトレーニングをしているのかい?」

 

「はい。五歳から始めて、今では毎日25kmのマラソンと100mダッシュ20本。それから握力グリップとダンベルとバーベルを使ってトレーニングしてます。」

 

「五歳から....!凄まじいな...!緑谷少年!ちなみにダンベルは重さ何kgを使ってる?」

 

「片方90kgです」

 

「90kgか!!ならメインのトレーニングはゴミ掃除としよう。」

 

「ゴミ...掃除ですか?身体のトレーニングのために...?」

 

「Yes!だがそれだけじゃあない。昨日ネットで調べたら、近くの多古場海浜公園なんだが、沿岸部がここ5、6年ほどで酷い有様らしい。」

 

「ええ、なんか海流的なアレで漂着物は多くて、そこに付け込んで不法投棄も罷り通って...地元の人はほとんど寄り付かないです。

僕もあそこは、彼女と出会った思い出の場所なので、小さなゴミはよく掃除しに行くんですが...」

 

「そうか...それじゃあ大切な場所だな。それに君はほんっとうに素晴らしい!最近のヒーローわかいのは派手さばかり追い求めるけどね。

ヒーローってのは本来奉仕活動!

地味だ何だと言われても!そこはブレちゃあいかんのさ....。

 

この多古場海浜公園のこの区画一帯の水平線を甦らせる!それが君のヒーローへの第一歩だ!!」

 

──────こうして地獄の10ヶ月は幕を開けた!

 

「公園の入り口に運ぶんだ!トラックに詰め込め!」

 

形や大きさで使う筋肉が全然違う...なるほど、これは....!

 

「走れ走れ〜〜〜〜〜!10ヶ月なんてあっという間だぞ!!」

 


月日はあっという間に過ぎ。

 

ズサッ

僕は倒れ込んでしまった。

 

「へいへいどうした!?後3ヶ月だぞー!全っ然間に合わないぞ!?やめるか!?今日はゆっくり休んじゃうか!?」

 

「ぜ──────、ゼ──────」

 

(オーバーワーク...!?)

「『目指せ、合格アメリカンドリームプラン』は、入試に間に合うように君の体力と筋力を鑑みて調整したはずなんだが....。

 

君、プラン守ってないだろ。

やり過ぎは逆効果だぞ!!合格したくないのか!?」

 

ハァ....ハァ....したいですよ...。でも入るだけじゃダメなんだ...!!他の人より何倍も頑張らないとダメなんだ!きっと追いつけない....!僕はあなたみたいになりたいんだ....!あなたみたいな、最高のヒーローに!!!

 

(見据えていたのは、遥か先!ってか!!)

 

「この・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!行動派オタクめ!!

そういうの

 

嫌いじゃないよ!!?

 

しかしそれなら尚更焦っちゃダメだろ!?気持ちは受け取った!

オジサン...ちょっとプラン調整する!HAHAHAHAHA!!」

 


──────こうして

 

入試当日 朝六時

 

(おいおいおい!マジかよ!この広い海浜公園全部、チリ一つ無くしちまった!マジかよ!!!)

 

「ギリッギリで仕上げやがった!()()()()に!!

オーマイ....。オーマイ....!グッネス!!

 

そして倒れそうになる出久をオールマイトが支える。

「おつかれ!本当に驚かされた!エンターテイナーめ!!10代って素晴らしい!

ホラ、見ろよ!これが10ヶ月前の公園さ。

全部ゴミ一つ残らず無くなっちまったぜ!

よく頑張ったよ本っっ当に!!!」

 

「なんか...ズルだな...僕は.....お茶子ちゃんに応援してもらえて....オールマイトにまでここまでしてもらえて....。恵まれ過ぎてる......」

 

(今更何を....自分の頑張りだろーに....それにお茶子少女...覚えておこう....)

 

「その泣き虫治さないとな!

さァ授与式だ!緑谷出久!!

 

これは受け売りだが、最初から運良く授かったものと、応援され、認められて譲渡されたものでは本質が違う!

 

肝に銘じておきな。これは君自身が勝ち取った力だ!」

 

─────僕はコミックもびっくりの現実をその手に掴み...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プチン

「食え」

 

 

 

 

 

「へぁ!?」

 

 

「別にDNAを取り込めるなら何でも良いんだけどさ!さァ時間ないって!」

 

「思ってたんと違いすぎる...!!」

 

 

 

 

 

─────そして入試まであと3時間!!

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