文化祭の実行委員というものを今年やっておりまして、そちらの準備と底なしの虚無感にしばらく襲われておりましてこんなに時間が経ってしまいました……。
本当に申し訳ないです……今回もまた番外編!!本編書けよとか言わないでください…番外編って夢があって凄く楽しいんです……
そんなこんなですが本編どうぞー(∩´。•ω•)⊃ドゾー
「あ……ぁぁ……憩夜…さん……?」
―――――――体を切り裂かれた憩夜さんが血だまりに沈んだ。
何だろう…この喪失感……目の前に私の命を狙っている人がいるのに。
どうして私は逃げようとしないんだろう…逃げる算段がつかないから? 相手が二人だから?
違うそうじゃない、きっとこれは私を助けようとしてくれた人が、憩夜さんが倒れたからだ。
「一時はどうなるかと思ったが、邪魔する者は消えた。本題と行こうか。」
「そうだな、その命貰い受けよう。」
白天狗と黒天狗がこちらにゆっくりと歩いてくる、思い知らせるかのようにゆっくりと。
あはは…待ってくださいよ……守ってくれる人なんて今までいなかったのに、突然あらわれて倒れて。
心にちょっとあるこの気持ちはよくわからないけど、今私が彼を助けようとしてるのはきっとただの損得感情。
助けられたから助ける。
「貴方たち甘すぎですよ……不覚をとったから今こんな状態になっちゃってますけど…もう問題ないです。少しの油断も焦りもありませんから。」
疾く片付けよう、狼の姿が解除されてる憩夜さんは人間。
生命力がそれほどあるわけでもないから早くしないと本当に死んでしまう。
「本気で行きますよ、 風神『二百十日』」
『憩夜さんがいる場所にあててはいけない。』
――――――倒れている座標を安置になるよう計算を織り交ぜながら裕に百を越える数の粒弾を展開。
初期展開位置の空白部分に天狗二名を設定。
「んなッ!!??」
驚きましたか? 驚きましたよね、教えてあげますよ、一体誰に喧嘩を売ったのかを。
「羽根一つ残さずに目の前から消えてくださいっ!!!」
思いの丈のすべてを込めた弾幕をぶつけ、爆煙が晴れた時にはもう二人の姿はどこにも見当たらなかった。
ひらひらと落ちてくるものをおもむろに掴み、呟く。
「全快じゃないからでしょうかね……羽根…残っちゃいました……」
掌の羽根を握り、エネルギーで灰にしてから風に乗せる。
そして思い出したように憩夜さんのもとまで駆け出して肩を貸す。
「幸いこの近くに私がよく使っている小屋がありますから連れて行きますっ!」
相手に負担を極力かけぬようにゆっくりと加速して浮上する。
今思えば自分を助けてくれたからと言って助ける義理なんてないのに私はどうして今助けようとしてるのでしょうか、『幻想郷』は弱肉強食。弱ければ死に、強ければいつまでも生きていられるそんな世界。
今担いでいる人は本来負けた人間。実力はそれなりにあったものの天狗には勝てなかった弱い人間。
それなのに担いでいる、今日はわからないことばかりだ。
「ここで待っていてくださいね。すぐ戻ってきますから。」
憩夜さんを小屋のベッドに横たえ、その後気づいた。
自分の服が真っ赤に染まっていた事に。飛ぶ際に止血はしたのだがどうやら内蔵を手痛くやられているらしくあの程度では完全に止まりはしなかったようだ。
しかし状況が状況なのでわざわざ着替える余裕もない、半分仕方なしに再度飛んだ。
「まさか天狗が河童の助けを必要とすることになるとは思いませんでしたけどっ……致し方ありませんね。」
『幻想郷』最速と謳われた烏天狗の足で数分のところにある川、そこに河童はいた。
「河童!!今すぐ力を貸してください!慈愛の霊水を一定量欲しいんです!!」
突然現れ今まで一度もなかった頼みをした私に面食らったのか河童はしばらく目を丸くしていたがすぐに平常を取り戻した。
「それは……君がしてきた事……わかって言っているのかい? 」
向けられたのは非難の言葉だった。
それもその筈、自分の記事のためだったら曲解、誤解、語弊、論旨をずらす、なんでもやってきた。
それで助けを求めようとしているのだからこうなるのは当たり前だ、でも手は考えていた。
「今度の新聞で貴女の言う通りのものを書きます。私の謝罪文を書かせるもいいですし私を陥れる事を書くのも、貴女の仕事の宣伝等々なんでも構いません。」
それが私の精一杯賭け皿に乗せられるモノだった。
「命を賭ける……とは言わないんだね? 」
言った目は真剣そのものでまるで私を責めているかのようだ、でも答えは決まっている。
「言いません、私が死んでは守るものも守れませんので。」
それを聞いた河童は何を思ったのかふっと微笑を浮かべ、凛とした表情で言い返してきた。
「くくく……君がそんな事言うようになるとはね、妖怪も変わるもんだ。」
さもおかしいといった様子でにとりは言った。
「いいだろう、西にすこし行ったところに泉がある。そこから好きなだけ持っていくといい、私は後処置のためのものを持って後から向かうよ。場所はどこだい?―――――――――――――」
蝶番すら引き剥がすように隠れ家の扉を開け放つ。
「まだ生きてますよね……っ?!」
急いで近寄ると呼吸は虫の息と言っても過言ではないほど僅かだったが命だけはまだあるようだ。
「霊水があれば問題ないでしょう。痛みはあるでしょうけど我慢してくださいね……」
慈愛の霊水とは主に身体能力を促進する水で、傷に零せば消毒、止血、再生促進を同時に行うことが出来る妖怪の山特有の御神水である。
霊水をかけた憩夜の傷口から白煙が立ち上る。どうやらしっかりと効いているようだ。
霊水の蒸発とともにあれほど流れ出ていた大量の血が止まる、これでもう失血死はしない。
「あの時河童がこの水を渡してくれなければ本当に危ないところでした……あの快さはひっかりますが結果オーライとしましょうか………」
独り言を呟き終わると同時にガチャリと扉が開く。
「調子はどうだい? 生きてるだろうね? 」
河童は両手いっぱいに色々食材等々を持っており、後処置と言った意味がよくわかった。
「えぇ、おかげさまで助けられたみたいです。本当にありがとうございました。」
「君のお礼なんてなかなか聞けるものじゃないからね、大切に受け取っておくよ。」
この河童の考えていることは普通に話しているだけではイマイチよくわからないのだが基本人をよく見てるいい人である事はわかっていた。
「というか、この人……あの時の白狼に似ている気がするんだが気のせいかな……? 」
白狼……? あぁ、なるほど。
「よくは知りませんが彼は白狼と同じだけの身体能力が一時的に使えるみたいです。でも列記とした人間ですよ。」
それを聞くと河童は笑いだした。
「そうだ、思い出したよ!私はこの子に会ってる!いやぁ、奇縁なもんだ。」
なんだかんだで憩夜さんは顔が広いですね、妖怪の山に来てそうそう日は経っていないのに不思議なものです。
「憩夜さんとお会いした事が? 」
「あぁ、白狼の格好をしていたからそんなに気にはしなかったんだけどね、自分は人間だ。なんて言うから馬鹿真面目な白狼にも面白い奴はいるんだと思っていたんだ。でも嫌に真面目に言うもんだから調べたら本当に人間で二度驚いたよ。」
「なるほど、確かに始めは驚きました。霊力調査が出来るから初見でも分かりましたが……憩夜さんはかなり特殊な部類の人間ですよね。」
すくなくとも人間でこのような能力を持っているなどあり得るはずもないのだ、この幻想郷には異種交配は存在しないので混血児という線もない。
「この子が外の人間である事は確定するわけだけど私個人としてはこの子は何が何でも生かしておかなければいけない気がするんだ……」
神妙な面持ちで言う河童に疑問が芽生える。
「それは……何故……?」
「私は霊夢のように強い勘が働くけではないけど、その霊夢がこの子を必死に探していたんだ。という事は彼女にとってこの子は重要人物だという事だ。つまり……わかるね? 」
言いたいことはなんとなくわかる。異変が起こるたびに飛び出し、度々幻想郷の危機を救ってしまう基本何もしない巫女。そんな彼女が必死で探している、間違いなく憩夜さんは『幻想郷にとっての重要人物』だ。
「おっしゃりたいことはわかりました、それでは私は情報面でサポートします。」
情報は自分の武器だ、それを使わない手はないだろう。
「私には出来ることはあまりないけど、もののついでに霊水でも持たせてあげようかね。」
「先ほど私が賭け皿に載せたものですけどどうしますか? 」
今まで忘れていたが霊水の対価に記事一つを自由にする権利を明け渡したのだった。
「あぁ、それかい? じゃあ私の店の宣伝を大きく書いておくれよ。それで終わりだ。」
あまりの安すぎる申し出に一瞬拍子抜けした。
本当にそれだけでいいのだろうか?
「本当にそれでいいんですか? ほら、他にも普通何かあるでしょう? 」
「そう言われてもなぁ……君が少し変わったのを見られたからお腹いっぱいだよ。」
「?? まぁ、それでいいのならいいんですけど……」
「ほらほら、そうこういっていたらお目覚めのようだよ? 」
河童が顎で示した方を向くと憩夜さんが薄目を開けており、もうすぐ起きるであろうことが知れた。
病人相手には優しくしてあげましょうかね。
どうでしたかね?結構急いで作ったので文字数少ないわ展開がやや急だわで問題だらけだと思いますが今後しっかりと改稿してちゃんとしたものを書き上げようと思いますのでどうぞよろしくお願いします((。´・ω・)。´_ _))ペコリ
それではまた今度お会いしましょうー( 。`- ω -´。)ノシ