超いろはノート!〜寄せ書き増量版〜   作:お否さま

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※BADEND 第2の犠牲者

「まみ、今日は悪いけど手加減できない」

「あ、え……なまえ〜〜!?」

 

いと清らなるツクヨミの空よ、ご機嫌いかがでしょうか。

わが頼れる友人まみ殿がなんかプシューッと湯気を吹いて倒れました。

いや、なんかじゃないが???

 

かぐやの求婚かけた大事なKASSEN前……いやいや、別にかぐやの結婚とかはどうでもいいけど。本命はここで勝つことで、ファン獲得からのヤチヨとコラボライブだし。

全然、かぐやのオネダリに絆されてる訳でもなんでもないし。

どぅちにしろ、ここで倒れられるのはちょっとまずい!ヤチヨカップの終了まであと1時間しかないのだ。頼む起きて真実!帝アキラとの会話もそこそこに、慌ててまみに駆け寄る。

恐らく、推しからの本名呼びによる一時的な大興奮による失神、要は供給過多だろう。気持ちはよくわかる、傍から見た時のヤチヨ推しの私もだいたいこんなんだろうし。

それもこれもヤチヨが神超えてヤオヨロなのがわるい(?)。

違う、今はヤチヨの素晴らしさに手を打ってる訳ではなくて。

応急処置として、まみの好物の写真で復活を試みるが見事玉砕。くっ、うちのバイト先のタコライスでもダメだなんてこれは相当だぞ。しかしこうなると打つ手がない。芦花に出てもらおうにもエントリーのし直しまで含めると、どうにも1時間は切ってしまいそう……。こうなれば最終手段を求めるしかないのだが、問題は……。

 

「え〜、3人いないと〜!」

 

駄々とも焦りともつかぬ叫び声をあげるかぐや。

この前、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()同じ調子で『しんじゃやだ〜!』って喚いていたっけ。

ワガママなところもこの頃愛おしく思ってきたのは事実だが、こんな舞台に立つまでなると自分もだいぶ絆されたなぁ、と感じる。やはり、最初に赤ん坊として世話をしたのが擬似的な母性を呼び起こしているのだろうか。

 

と、その時。

漫画的な落下効果音とともに上空から、ひとつの『玉手箱』が降ってきた。心臓をぎゅっと掴まれたかのような感覚。私が恐れていたのはこれだ。明日は我が身と思って生きてきたがまさかこんな所で……普段ならまた違った感想だが、今はとにかくタイミングが悪すぎる。

不思議がるかぐやを他所にぽわんと煙を吐き散らして、開く玉手箱。中に納められていたのは___

 

「呼んだ〜?」

 

カワッッッッッッッッ

いつもの艶やかさとはまた違ったプロのスポーツ選手が着るような運動着は彼女のたおやかさに健康的なギャップを与え玉のような白き肌がいつもより5割増しで魅力的に映ってしまう。更には水着に見えなくもないそれはフェティッシュさを足しており大人の色気と少女のようなあどけなさを含んだ可憐な花のようなお顔とあわさるともうたまらない。画面越しには何度も拝んだことはあれど、実際にこの目で動いているところを見るとこの日が私の命日かと疑ってしま居そうなほど眼球に対する天国だ。特にいつもスカートで全ては見えていない細いおみ足に図らずも視線が吸い付けられてしまい自身の欲深さに呆れがさすと共に尚目線が外せない。

だが、まずい、非常にまずい。まみが気絶した臨時とした私のチームに入ってくれるのは非常に助かる。黒鬼とのチームの差は歴然だし、その分パワーアップがヤチヨに課される仕様なのも十分理解している。この局面においていちばん最高の助っ人なのだ。

だが!

 

「えへへ、絶対勝とうね!」

 

アッ

眩い太陽がごとき笑顔をガチ恋距離から浴びせられ、尚且つ手まで握られてしまえばヤチヨオタクは灰になるしか無かった。

 

 

後から聞けば、今回の試合は飛び入りで芦花が入ってくれて善戦したものの、帝との差は歴然。

二本先取で負けてしまったそう。お助けヤチヨがとっても慌てていて、普段ならしないようなドジをしたとも聞いている。もちろん、ヤチヨカップもいい線までいっていたが惜しくも1位にはなれず。

ヤチヨとのコラボライブは帝がかっさらっていた。

ヤチヨの表情だけ気がかりだったけど、まぁ私たちのようなモブにすれば健闘したほうだろう。

もし、もっとかぐやと仲良くなれていたら結果は違ったのかな。なんて後悔も少しはあるし、私のどうしようもないミスのせいで、かぐやの夢を奪ってしまったと謝った。かぐやは涙ぐみながらも、消して私のせいにしようとはしやかった。それが余計にもうしわけなくて……。あれ以来ヤチヨの様子もいつもと違っているし……。

一時期収まっていた、母の忠言がまた耳の奥でリフレインする。次はいつ、収まるのだろうか。

 

ーBADENDー

 

原因:彩葉の疲労が足りていなかった。もしくは気力で何とかできてしまった為、かぐやがバイト先へ休む連絡を入れるイベントが発生しなかった。さらにその先の家族の話もしなかった。その為、『倒れても支えてくれる人がいる』とかぐやの存在をさらに強く思い込ませることができず、ヤチヨの優先度が高いままだった為気絶してしまった。

 

なお、彩葉の心の強さとかぐやのカバー力があれば二人の関係が悪化することはないが、本編とは別ルートとなりコラボライブをしなかった為に彩葉からヤチヨへの関係値が、おねだりをできなかった為お兄ちゃんとの関係値が進まない。更に、強烈な成功体験による彩葉の自信にも繋がらない。その為、かぐやが何らかの拍子に月に帰る際に、ヤチヨ含めたみんなに協力を依頼できない。

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