最悪飛ばしても大丈夫です。
そういえば、清隆とチェスやったことないな……
6月も半ば、毎晩のように清隆にボコボコにされてる中、俺はそんなことを考えていた。
自己紹介でも言った通り、俺はチェスが好きなのだ。
始めたきっかけは、清隆と坂柳とル〇ーシュに憧れたからなのだが、そこそこ上手い自信はある。
思い立ったが吉日だ。
誘ってみよう。
「なあ、清隆、今日は訓練やめにして、チェスでもしない?」
「チェス……?悪いが、お前に負けるとは思わないぞ?」
「そう?やってみるまで分からないよ?」
「そうだな、やるだけやってみるか」
「アプリで良い?」
「十分だ」
…………
普通にボロ負けした。
先手で負けた。
全く攻めに転じることができなかった。
威圧で妨害すれば変わったかもしれないが、正々堂々やったのだ。
褒めて欲しい。
「お前、やっぱ凄いな」
「ああ、チェスは得意なんだ」
「知ってる」
「もう1回やるか?」
「いや、やめとく。力の差がありすぎるわ」
そりゃ分かってたけど悔しいな。
俺が清隆に勝てることってあるのだろうか?
囲碁はどうだろう。
「なあ、清隆、次は囲碁しないか?」
「囲碁か……昔ホワイトルームでやった事がある気がするが……ルールぐらいしか覚えてないな」
「それなら勝てるかもなー。チェスのリベンジかましちゃおっかな?」
「やってみるか」
…………
普通に負けた。
ボロ負けとは言わないが、普通に負けた。
何こいつ、何ができないの?
「つ、次は将棋や!負けへんで!」
「なんだその喋り方は?」
「気にすんな」
「棋士の喋り方はそれが普通なのか?」
「やめてくれ」
……………
当たり前のように負けた。
ま、予想はしてたけどね?
前世から自信のあった3つで負けると、さすがに心にくるな……
しかし、こうなったら俺にも手がある
「清隆、とりあえず俺の部屋に来い」
「あ、ああ」
俺は清隆とともに俺の部屋へ向かった。
「よし、清隆これで勝負だ」
俺はコントローラーを清隆に渡す。
「これはあれか?ゲームというものか?」
「そうだ、今から俺たちはス〇ブラで勝負するぞ」
「なんだそれは」
「キャラを動かして戦うんだ」
「……なるほど、やってみよう」
「……どのキャラを使えば良いんだ?」
「最初はそのでかい亀みたいなやつが使いやすいよ」
「そうなのか、確かにこいつは強そうだ」
清隆はラスボスの亀を選んだ。
「じゃあ、俺はこれを使おっかな」
俺は電気ネズミを使うことにした。
3
2
1
GO!
「ほらほらー清隆くん、君の攻撃は当たらないよー」
「難しいな……」
初狩りは楽しいものだ。
いくら清隆といえども、そんな簡単に前世からやり込んでいる俺には勝てないだろう。
1回戦目は俺が3ストック残して勝利した。
「ふっふっふ清隆くん。これが敗北の味だよ?」
「そうか……もう一回だ」
お、清隆も悔しいのか。
せいぜい満足するまで付き合ってあげよう。
2回戦3回戦と俺は無事に勝利を重ねた。
「もう理解した。次は負けない」
「ほんとかな?口ではどうとでも言えるけどね?」
そして4回戦目が始まる
ん?ちょっとまって?清隆の動き良くない?
あ、やべ場外に出された。
って、ええ!?復帰阻止してきた!
嘘だろ、清隆。
まだ4回目だよな?
それでもまだ負けないぞ、こっちにも意地ってもんがある。
…………
なんとか勝つことができた。
1ストまで追い込まれたのはさすがに焦った。
「清隆、お前適応力高すぎだろ。最高傑作の名は伊達じゃないな」
「まあな。だが、オレがやったことは、お前の動きをコピーしただけだ」
「コピーて……お前は〇ービィかよ。これから続けてたらお前すぐに俺のこと越せるよね……」
「そうかもな。それにしても、ゲームというものは面白いな」
「そう?それなら良かった。他のゲームもやる?」
「いや、まずはこれを極めたい」
清隆はス〇ブラが大変お気に召したみたいだ。
それから俺たちは夜が明けるまで熱中した。
格闘技を清隆が俺に教え、俺がゲームを清隆に教える。
素晴らしい関係だ。
勝ち越したかって?
多分勝ち越してるだろう。初見殺しコンボのおかげだ。
そこから数日、俺たちは格闘技の訓練の傍ら、ス〇ブラに明け暮れた。
授業中眠りかけた清隆が堀北にコンパスで刺されてたような気がするが、気のせいだろう。
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最近、ス〇ブラで清隆に勝ち越せなくなってきた俺は、新しいゲームを買ってくることにした。
ポイントはカツカツだが、まあいいだろう。
「清隆ー、これ買ってきたよ」
「マ〇オカート?」
「そう、レースゲームってやつ。やったことある?」
「あるわけが無いだろう。このキャラは前やったゲームで見たことがある気がするが」
「簡単に言うと、コントローラーで車を動かして、レースするゲームだよ」
「なるほど……将来車を運転することがないであろうオレが車の運転を体験できる、ぴったりのゲームだな」
思ったより深刻な話になったな
「ま、まあそれは置いといて、とりあえずやってみようか」
「うーん、このゲームもキャラが選べるのか。どれにしたら良いんだ?」
「無難に行くなら、その紫の細いやつじゃない?」
「そうなのか。しかし、こいつはどう見ても悪役じゃないか?」
「見た目は性能にはあんま関係ないから大丈夫」
俺は大きい猿にすることにした。
そしてレースがスタートした。
俺は華麗なスタートダッシュを切り、1位を独走していた。
「清隆くん、追いつけるかなー?」
ハンドルアシストを切っておいたので、清隆は壁に衝突しまくっている。
「……」
俺は難なく1位でゴールした。
清隆は11位だ。
「初めて運転するのがゲームで良かったと思っている」
「大丈夫、たぶん清隆ならすぐ俺を超えるよ」
そして2レース目が始まった。
あれ?清隆もうドリフト使ってない?普通に早いぞ?
俺は1位、清隆は3位でゴールした。
「お前、成長早すぎだろ」
「これでも最高傑作だからな」
「言うねー」
3レース目
清隆普通に上手いな……
よくあんな意味わからんカスタムで走れるよな。
俺は1位、清隆は2位でゴールした。
「惜しかったな、このまま逃げ切るよ」
「もうコツは掴んだ。次は負けない」
うん。負けそうな気がする。
4レース目
清隆はえー
アイテムも使いこなしてら
俺は2位、清隆は1位でゴールした。
清隆は嬉しそうにしている。
こうなる気はしてたけど、清隆やっぱやべえな。
総合結果は俺が1位、綾小路は3位だった。
「清隆くん。俺の勝ちだね」
「ああ、そうだな。次は負けない」
当分はマ〇カ三昧の生活になりそうだ……