「うおおお!最高だあああああああ!」
豪華客船のデッキで池が叫んでいる。
そう、今日は8月1日。
バカンス(大嘘)が始まる日だ。
これから始まる無人島試験を考えると憂鬱になるな……
この暑い中エアコン無しで1週間か……
俺という存在のバタフライエフェクトで無くならないかな……
「おい、石川!お前も来てみろよ!」
須藤が大きな声で俺を誘う。
俺もデッキに出てみることにしよう。
「おー、確かにこれは凄い景色だね」
「だろ?まじでこの学校太っ腹だよなー」
確かにそうだ、これにどれ程の予算をかけているのだろうか。
「さすがに国が運営してるだけあるなって感じだな」
「雄大くん!良い景色だね!」
いつの間に居たのか、後ろから桔梗が話しかけてきた。
「そうだね、島に上陸するのが楽しみ」
「だよねー!島に着いたら一緒に遊ぼ!」
桔梗は今日も元気だ。
しかし近いな。
「おい、なんかお前ら、距離近くねえか?」
須藤が疑いの目を向けてくる。
「えー、そうかなぁ?普通だと思うけど?」
「いやいや、絶対ちけえって」
「別に雄大くんも困ってないからいいよね?」
「そうだけど……まあ近くはあるよね」
「えー、離れた方が良い?」
「いや、大丈夫。問題は全くないからね」
「そうだよね!」
桔梗は笑顔を見せる。
「おいおい、やっぱお前ら怪しいんじゃねえの?」
「いやいやー」
そんな会話をしていると、
『生徒の皆様にお知らせします、お時間がありましたら、是非デッキにお集まりください、まもなく島が見えてまいります、しばらくの間、非常に意義のある景色をご覧いただけるでしょう』
というアナウンスが流れた。
これはあれだ、おそらく試験で使う島を観察できる機会だろう。
俺は桔梗たちと別れ、清隆の元へ向かう。
「おい、清隆、このアナウンスってなんか意味がありそうじゃね?」
「そうかもな、一緒にデッキへ見に行こう」
俺たちがデッキから眺めていると、数分後その島は姿を現した。
おお、あれが試験で使う島か。
思ったより大きいな。
俺たちがベストポジションで島を見ていると、俺たちを押しのける横暴な男子生徒たちが現れた。
「おい邪魔だ、どけよ不良品ども」
そう言いながら清隆の肩を突き飛ばした。
こいつは見たことがあるぞ、Aクラスの戸塚だろう。
こいつも前世から嫌いだったんだよな……
葛城の腰巾着というイメージしかないが。
「おい、何してんだよ。俺たちが先にここに居ただろ」
とりあえず普通に話してみる。
「お前らもこの学校の仕組みは理解してるだろ。ここは実力主義の学校だ。Dクラスに人権なんてない。不良品は不良品らしく、大人しくしてろ。こっちはAクラス様なんだよ」
こいつうぜぇ……
清隆が本気になればAクラスなんて1年で行けるんだからな?
クラスなんてすぐに入れ替わることが分からないのだろうか。
争いを起こしたくなかった俺は、一応軽く威圧しながら話すことにした。
「あのさ、クラスの差なんていつひっくり返るか、分からないよね?Aクラスだからって驕らない方が良いと思うよ?それに、クラスで人を差別するとか、人間性まではAクラスじゃないみたいだね」
「て、てめえ!不良品のくせになんだよ!」
威圧を上げてみる。
「だから、そういう所がAクラスに相応しくないって言ってるの」
「そ、そうかよ。お前、覚えとけよ!」
戸塚達は逃げるようにして去っていった。
俺はまだまだ威圧に頼らないといけないな……
「雄大、よく言ったな」
「まあな、清隆を突き飛ばされたことだし、こんなもんよ」
「ああ、頼もしいな」
近づいていく島を眺めていると、後ろから池たちの声が聞こえた。
「決めたぜ春樹。俺……この旅行で櫛田ちゃんに告白する!」
「ま、まじかよ。フラれたらすげえ気まずいじゃん。いいのかよ」
池が宣言をしている。
本当に告白するのだろうか。
近くで海を眺めている桔梗に池は接近し、声をかけた。
「そのさ、なんつーかさ。俺たち出会って4ヶ月くらい経つじゃん?だからそろそろ、下の名前で呼んでもいいんじゃないかなって」
これは告白なのか?
いや、告白ではないな。
「だ……ダメかな?き、桔梗ちゃんって呼んだら」
「うーん、桔梗ちゃんはまだ早いかな」
「そ、そうですか……」
池は肩を落として落ち込んだような顔をしている
「代わりになるか分からないけど、私だけ寛治くんって呼ぶのはどうかな?」
「か、寛治くん!?良いのかよ、櫛田ちゃん!」
「うん!よろしくね!寛治くん」
池は喜びの声を上げながら山内の元へ帰って行った。
池……それで良いのかよ……
原作では成功してなかったか?
俺は理由を聞くために桔梗の元へ向かった。
「桔梗、なんで池に名前呼びの許可出さなかったんだ?」
「その、私のことを名前で呼ぶ男の人は雄大くんだけでいいかなって……」
「ダメ……だった?」
上目遣いで桔梗は聞いてくる。
「いや、ダメじゃないダメじゃない。なんなら嬉しいよ」
「そう?それなら良かった!」
桔梗は俺のことをだいぶ良く思っているようだ。
俺と桔梗の関係なんて、デートしたり、水着買いに行ったり、手料理を作ってもらったりしたくらいなのだが。
あれ、結構深い関係かもしれないな。
俺は島を眺めている清隆の元へ戻る
「どうだ清隆、何か成果はあったか?」
「どうかな、少なくとも、ペンションは見えない」
「そうか。そういえば、堀北は?」
「さあ?部屋で休んでるんじゃないか?」
この世界線でも堀北は体調を崩しているのだろうか。
そうこうしている間に、船が島に着いた。
地獄の試験の始まりだ。
一気に書きすぎたせいでモチベが減ってきた……
モチベのためにも出来れば評価お願いします。
ヒロインどうする?
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櫛田のまま
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櫛田は櫛田枠でそれ以外