赤龍帝のIS学園生活   作:hinozi

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この三カ月何をやっていたといわれれば色々ゲームをやっていました。
誤解なきように言えば二カ月研修、一カ月ほどゲームを。

いやね、ファークライ4とか龍が如く0だとかやっていたらこんなに時間がかかっていたんですよ。


二か月とか言っておきながら三か月も忘れていました。
申し訳なく思います。久しぶりの投稿で見てくれる人がいると思って投稿します。
楽しんでいただければ幸いです。


悔いなき敗北

「……知らない天井?」

 

 気がついたら寝ていた。察するに医務室か? 正直俺がどこにいるのかわからないが、素直にベッドに寝そべるとしよう。とくに疲れてないけど何やってんだっけ?

……そうだ。だんだん思い出してきた。

 会長さんにやられて気を失っていたようだ。途中までは善戦していたが、ストレートが決まった後から本気で戦ってきて、一発も掠ることもなくSEを0にされて負けたんだ。悔しさが残る戦いになったけど、初戦であれだけ戦えたんだから胸を張るとしよう。俺は強くなる。まだまだこれからだな。

 このままだとずっとボーとしそうなので、そろそろ動こう。身体はもう動いても大丈夫そうだ。流石は神様特製のボディ。ヤワには出来てない。それにISの絶対防御もある。会長さんもさすがに絶対防御を突き抜けるような攻撃を控えてくれたみたいだ。

 

 俺がベッドから抜け出すと扉が開くような音がした。医師かなと思い、冷たい床に置いてあったスリッパを履いて、邪魔なカーテンを避けて向かう。扉の前で立っていたのは織斑一夏とヒロインの條々之箒、凰鈴音、セシリア・オルコットの四人だった。

 シャルロットとラウラがいない所を見ると、身体能力と俺の転入時期と『赤龍帝の籠手』。白靄はちゃんと俺の要望通りにしてくれたってわけだ。俺の望みを見事に果たしてくれた。

 

「織斑一夏?」

 

「何で俺の名前を?」

 

「ニュースだよ。テレビつけたら誰だって知ってるよ」

 

「そ、そうなのか。なんか照れくさいな」

 

 恥ずかしそうに頬を掻く主人公こと織斑一夏。君のデレなんて誰も期待はしてないって。予め考えていた言葉で簡単に納得してくれた。まあ、この会話だけで分かる奴なんているわけがない。

 

「あ、ああ。ほら、今休みなんだけどお前がどうなったのか知りたくなってちふ、織斑先生に聞いてみたらここにいるって言われてな。」

 

 そういって織斑は屈託のない笑顔を見せる。何だかホッとして見せた笑顔のようで、安心した気分なのが始めて出会ったばかりの俺にも分かった。なるほど素直な性格しているようだ。わかりやすいとも言うが。

 

「なるほど。ってことは俺もこの後の授業でないといけないのか?」

 

「出なくてもいいと思うけど、なんでだ?」

 

「呼んでくるように言われて俺の場所教えたんじゃないの?」

 

「いや、千冬姉が教えてくれた時には何も言ってなかったぜ」

 

 それならいいや。てっきりパシリとして俺を呼んでくるように言われたんじゃないかとばかり考えていたけど、考え過ぎだったらしい。

 すると一夏の後ろにいた條々之さんが喋り出す。

 

「一夏、そろそろ戻らねば授業に遅れるぞ」

 

 さらにセシリアと鈴が乗っかる形で喋り出した。

 

「そうですわよ。一夏さん。いくら優しい山田先生の授業だからと言っても遅れてしまってはかわいそうですわ」

 

「あたしも一夏のクラスに行こうかしら」

 

 なぜ付いてきたんだ。そうツッコミそうになったが、無理矢理口を噤む。一夏あるところにヒロイン有り。誰かしらに朝起きてから就寝時まで丸々付きまとわれていそうなイメージがある。

 なるべく一人の時間を作らないと、色々と辛そうな環境だ。少なくとも寝る前は一人でゆっくりしていたい。そんなことを考えていると一夏の考えがクラスに戻ることへ傾いたらしく、別れを言うとクラスに戻って行く。

 

「結局何のために来たんだ?」

 

 一夏がわざわざ俺のところに来た理由は何となく予想はつくが、まさか一度会って話してみたかった。後でもできることを短い時間だけでも実行しようしたのなら。…そこまで精神的に男を求めているとしたら、そこまで追い詰めるかIS学園。

 エロゲーなんかやってると女子学園に一人なんて結構ある設定だが、実際に入ってみると確かに異質だし、否が応でも目立つ。俺みたいな日陰で目立たず騒がず、面倒を起こしたくない俺にとっては随分と好ましくない。まあ、だからこそ今までにない刺激を求めてきたわけだ。この『IS』の世界は好きだが、選んできたわけではない。

 

「さて、いつになったらここから出ていくとしようか。」

 

 ベッドにまた座って考える。あまり考えなくても、ここから出た後に誰かが入って俺がいなかったらどうしたものか迷うよな。校医が休み時間にどこかいっていたら。などなど色々考えるとやはりここにいるのが一番のような気がする。

 でもこのまま居座って放課後まで放置とか考えるとちょっと寂しい、というか後が怖い。なぜここに居座っているとか言われて織斑先生に怒られそう。純粋にガクブルものである。

 そうやってウンウン唸っていると突然扉が開く音がする。どちらさまだろうか。また立ち上がって扉の方に向かってみる。カーテン邪魔だな。

 

「むっ、起きていたのか。名御叢」

 

「織斑先生」

 

「寝ててもいいんだぞ。初戦であれだけボコボコにされたんだ。まだ痛むだろう」

 

「ケガとかはないんで大丈夫です。いやISって凄いんですね」

 

「そうだな。だが、ISに乗っていても殺す方法はある。よく覚えておけ」

 

「わかりました」

 

 突如殺人予告された。実際には警告なんだろうけど確かにISでもSEが許容できないレベルのダメージを受けると本人にもダメージなりケガを受けてしまう。原作で知ってはいるが、そのケガをする立場になるといかんせん笑えない。

 それよりも織斑先生は何かあってきたのだろうか? 暇な立場でもないだろう。

 

「貴様の部屋のカギを渡し忘れていたからな。女と一緒の部屋は嫌だろうと思って一人部屋の空きがあるので、そこを使わせることが決まった」

 

「わざわざありがとございます」

 

「一人部屋といっても従業員の宿泊場だから遠い上に学生が使う部屋と比べるとあまりいい部屋とは言えん。学生寮の部屋を用意するにはもう少し時間がかかるだろう。それまでの辛抱だ」

 

「いえ一人部屋ってだけでもありがたいです。いきなり同じ屋根の下で夜眠れるか心配ですし」

 

 思ったことを素直に伝えてみると、織斑先生はスッと口の端を上げてカッコよさ溢れる笑顔を見せてくださる。

 

「なるほど。それが普通の男子の考えか」

 

「普通、何がですか?」

 

 一夏と比較してるってことか? 確かに俺は友人にはズレてると言われたことはない。……そう言えば友達と性格なんかに付いて話したことがなかったな。俺もそこまで自分を知ってるわけでもないからな。でも絶対に織斑弟よりは、普通だな。

 

「なんでもない。それと名御叢、もう一つ伝えておかなければならないことがある」

 

「何ですか」

 

「貴様が試験で使ったISが剥がせなくなった。恐らく貴様が使用した打鉄のISコアが気に入ったんだろう。ISのコアにはパーソナリティ、個性があるのは知っているな」

 

 パーソナリティ。たしかISの人格ともみたいものだっけ? 一夏が3巻の福音にやれて白式の中で見た騎士の格好した女性と同じか。結局誰でどんな存在なのかも分からずにこっちに来ちまったけど、9巻以降の展開は俺の手で変わってくるわけだ。

 俺の存在でどれだけ変わっていくか。責任重大だ。

 

「はい。辞書に載ってました」

 

「貴様に懐いてしまった以上、貴様のISとして登録することにした。そのための書類を明日には書いてもらうことになる。今日はしっかり休め」

 

 書類? ……いきなり、反省文みたいなもんを書かされ続けるってこと? えっ、ちょっと待って、いや、普通に言うだけ言って去らないで下さいよ。後、どこに従業員の部屋があるのか教えてくださいよ!?

 

「……行ってしまった。うわぁー、どうすりゃいいんだよ」

 

 思わず独り言を洩らしてしまうほどのピンチだ。そこは誰かに聞けば何とかなるだろう。決めてしまえば、後は実行するだけだ。……だが数秒何も考えない間に冷静になったようで、すぐに状況を見直すことができた。

 よくよく考えてみれば今は授業中。従業員の部屋に行くのはまだ先。それに俺は一応更識楯無にフルボッコにされた身。それに更識楯無と初めて戦ったのだ。俺が気付かないだけで大なり小なり疲れてるはずだ。ましてこの身体は神製の特別な肉体。心理的な疲れを感じないほど元気なだけかもしれない。

 ……運動音痴、だったよな。俺ってバッドを取れば空振り。野球ボールを投げても暴投。サッカーボールに至っては蹴れたら御の字。それぐらい酷かった。知り合いのオタクデブと散々運動できる奴を妬んできた。運動のできる側になれたらどれほど楽しいんだろうと考えていた。

 

「うん。メチャクチャ楽しいじゃん」

 

 アニメやマンガ、小説を読んでいた時とは違った快感。先の分からない展開や魅力的なキャラなどではなく、自分の思い通りにできること。自分の思い通りに動く身体で自分が憧れたキャラとそっくり、真似ることすらできることが楽しいんだ。

 今までできなかったことができるこの喜びは何と言って表現すればいいのか。ただ、楽しさと嬉しさ。その二つが混ざって言葉に仕切れない感情になっている。一生運動なんてできないと思ってた。

 劣等感が一転して優越感へと変わったのが自分でもはっきりと分かった。今の自分がどれだけ嫌なことを考えているのかも理解してるつもりだ。それでも、優越感の方が自身へのやましさを簡単に上回る。

 

「……ホント、世の中不公平だな」

 

 前までこんな気持ち一つ味わえなかった才能のない自分。それなりに楽しいこともあったが麻薬みたいに夢中になれることはなかった。唯一アニメや漫画やラノベくらいだろうか。本当にそれ以外あったか? 前世はそれぐらいの人生だった。

 俺は文字通り生まれ変わった。今までの俺とは違う。俺のことを笑っていたことも今なら嘲笑って許せる。何で最初っから運動神経よくできてなかったとか、運動音痴で生まれたこととかも、今の俺にはどうでもいい。

 なったもんは仕方ない。なって変えられないなら仕方ない。そんな真理を変えられる不条理を変えられる奇跡を俺が手に入れた。あの白靄には本当に感謝だ。隕石で押し潰されたことも笑って許せる気がする。いや、その衝撃波だっけ? まあいっか。

 

「……いつまでもこのままって訳にもいかんよな」

 

 取り敢えず、俺の制服を探して着ないと。

 




今まで質より量で書いてきましたが、やはり中身が良くないと。
というわけで投稿スペースは低くなると思いますが、
質と量ともにもっとすぐれたものにできたらと思います。

次はもう8割ほどできているのでみなしが完了次第、投稿する予定です。


それと全く関係ない話ですけど、
恋姫英雄譚・蜀編。ようやくでましたね。次の投稿終わりにでもやりたいです。
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