赤龍帝のIS学園生活   作:hinozi

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なぜ投稿を二ヶ月もすっぽかしたか。概要を簡単に説明します。

作者「もうIS出そうにないからオリジナルでやろう」
  ↓
「IS新刊発売!」
  ↓
オリジナル意味なくなったorz
  ↓
試験もあるし、ちょっと休むか。
  ↓
さぁーて、ボチボチやるか。(今ここ。

オリジナルは原作に絡めてやることにした。練り直しだ。ヤッタネ。


嵐の前から騒々しい

 ラウラ、シャルルたちが編入してから5日。俺が編入して2週間ぴったし。今日も何ごともなく平穏に過ぎている。

 ああ、シャルルの要望でシャワー室の時間帯をずらして交代で使うことにした。俺とシャルルの使用時間を決め、ラウラにも利用したい時間を聞いてまとめてみたところ、うまいこと一人1時間ずつで収めることができた。

 このまま時間が経過すればシャルルとして、なんてことがありえるかもしれない。

 俺の存在で従業員の寮を利用することが一番の要因じゃないか。それにラウラとは、少しずつだけど仲良くなっていると思う。ラウラが隊長を務める『シュヴァルツェア・ハーゼ』か織斑先生、ISの話ぐらいしかしないので仲良くなったと言えるのか?

 

 まあ、IS学園の中で俺とだけ喋っていることを考えるとやっぱり俺とは仲がいいんじゃないかと思ってしまう。願わくばラウラが無茶なことをしないように。それと一夏が死なないようにいざってときは割って入らないと。

 

「一夏、もっと脇をしめて。それだと撃った時の反動を吸収しきれないから」

 

「あ、ああ」

 

 アリーナの解放日につき、一夏がシャルルに銃を教え込まれている最中だ。原作通りならこの後、ラウラが襲ってくる日だ。正直二人は腹割って話をさせた上で戦わせた方がいいと思っている。ラウラは悪い奴ではない。むしろ良い奴だ。

 その点に関していえば、この数日間一緒に喋ったり訓練をやってきたから断定できる。良くも悪くも純粋。原作で感じた通りの印象だ。感情の揺れ幅が大きい部分もあれば冷静に対応できる部分もある。……俺と話してるときがまさにそれだ。正に眼中になし

って具合に反応されてたな。

 

「そういえば銃は使ったことがなかったな」

 

 一夏たちの姿を見て今まで俺がやって来た戦い方はISを使って空中を移動しながら接近して殴る蹴るの四次元格闘だ。撃たれるか斬られる前に打つ。それ以外にうまい戦い方が思いつかないのだ。基本は身体が自然と発する危険信号を頼りにほとんどの模擬戦を勝ってきた。この身体の第六感は凄い。

 でもやっぱり被弾率も多いし瞬時加速(イグニッション・ブースト)を多用するからSEの減りも速い。『赤龍帝の籠手』で削れたSEを増やしつつ戦うスタイルだったから胸を張れた勝利とは言えない。

 とはいえ、勝ちは勝ちだ。『赤龍帝の籠手』も込みで俺の能力だ。何時の日か正々堂々と戦えたらいいなぁ~。

 

「真輝さんはブレードすら使いませんからね」

 

「数日で一夏以上に戦い慣れてるところは才能かしら?」

 

「ふむ、もしや真輝。貴様ケンカをしていたわけではあるまいな」

 

 暇な篠ノ之箒、鳳 鈴音、セシリア・オルコットの三人が珍しく俺のことで話が。まあ、ちょくちょく話してるから仲はIS学園の中でも五指に入る。というかなんでバレたし、一回だけあるけどこっちが酷い怪我をしただけだからな。

 

「いや、俺は大人しかったからな。こっちの校風が荒れすぎなんだよ。命のやり取りを平然とする学校なんてここぐらいだって」

 

「そりゃそうよ。剣を振り回して銃弾をぶっ放してるんだから。ISを着けてなかったら普通死ぬわよ」

 

「IS以外の現代兵器は既に戦力となさないほどだからな」

 

「バイオ兵器や核などがありますが、いざとなれば大概のことはISで対処可能ですわ」

 

「どんな世紀末になったらバイオ兵器とか使うんだよ。怖すぎだって」

 

 平気な顔で世界危機が話として出てくるのがIS学園の常識。まず元々、ここIS学園はラブコメをする場ではない。世界最強の兵器を扱う人員を教育する場だ。

 IS学園で優秀な成績で卒業した人は自衛隊や要人のボディーガード、挙句の果てにはモデルまでより取り見取りの就職先が待っているのだ。

 女子の会話で偶然聞いた時にどこかのヤクザの組織の取締りをしただの、要人を救っただの話をよく耳にする。その過程に一つは間違いなく人殺しをする場面がある。人殺しは人としてデリケートな話だ。精神的にもくるものが必ずあるはずだ。

 

 三年生の会話を立ちき、偶然聞いた限りでは、やはり進路の問題でそこに関連して悩む人が多いようだ。給料がいいから、悪人だからといって人の命を奪ってもいいのかと悩む生徒も多いそうだ。三年になると大分早い時期からそういった部分を問われるのかもしれない。人としての素質や揺らがぬ精神を。

 

「うぅ~む、それにしても銃か。やっぱ使えるようにしておいたほうがいいか?」

 

「手段が多いに越したことはありませんわ。真輝さんのISは左手以外が打鉄と同様。ならIS用ブレードはお持ちでは?」

 

 打鉄に『赤龍帝の籠手』だけがくっつけた状態なので、灰色のボディに赤の左籠手を取って付けただけの違和感が満載のISになっている。『赤龍帝の籠手』が使える以外は至って普通なのだが、やはり違和感がある。

 

「いやない。パーソナリティに弾かれた」

 

 好きで無手をやってる訳ではないんだが。最初に剣が使えてたら多分そのまま使っていたはずだ。でもそれだと一夏の二番煎じになる訳で、それはそれで嫌だな。

 

「やはり強力なワンオフ・アビリティーを持つだけあって、拡張領域を完全に取られているのだな」

 

「まあ、それに関しては仕方ないわね。色んなもんを倍化なんてふざけた能力で武器を入れる容量があるなんておかしすぎるわ」

 

 俺自身もまだ理解し切れてないんだが、倍化は『赤龍帝の籠手』の能力であってワンオフ・アビリティーではないと思う。『禁手』がワンオフに入るんじゃないかと思っている。倍化できるとはいっても10秒の制約がある。

 それに俺のISのパーソナリティ、個性がIS用ブレードを拒んでいるのであって拡張領域には空きがある。どれを試してみた武器も軒並み受け付けなかった。

 

「まあ使えないものに縋る気はない。やっぱり当面は拳一本で戦うしかないな」

 

「そう考えると、ほんとアンタと一夏って似てるわね」

 

「ワンオフと武器が一つしかないってところか」

 

 言われてみれば確かに。とはいえ一夏のように昔は剣道をやっていて強かったなんて経歴は持ち合わせていない。だが会長さんとの一戦からゲームや漫画のキャラの戦い方を真似てみて、これからの戦いで通用すればそれを通すのもいいかもしれん。

 俺はこのまま色々な戦い方を試していくのがいいかもしれない。ベストなスタイルはこれから作り上げていけばいい。取り敢えずは、龍が如くの桐生さんで戦っていくか。

 

「うん。確かに似てるけど、あいつとは違ってくるだろ」

 

 どう違うかはさて置くとして、俺は一夏ほど鈍感ではないはずだ。俺は恋愛が成就したことはないにせよ経験はある。その経験が生きるかは分からないけれど一夏のような鈍感ではないことは確かだ。

 一夏の鈍感具合はもう病気だ。そのことを考えると俺はまだ真っ当な人間だと胸を張れる。

 

「それに共通点があるってだけさ。俺と一夏は根底から違う」

 

「かなりハッキリと仰りますわね。真輝さん。どうしてこうも男性というのは素直に認めたがらないのかしら」

 

「一夏も弾に似てるって言うとすぐにムキになって否定するわよ。まあ、男なんてどうせ一緒よ」

 

「鈴とセシリアが似てるのと一緒だ」

 

『誰がセシリア(鈴さん)なんかと!!』

 

 息ピッタリだなーと思いつつも口には出さない。犬猿の仲とは言えそうにないな。似たもの同士は息が合うのは本当みたいだ。それに俺から見ればこの二人は結構仲がいい。互いにキーキー言い合っているところをよく見かけるが似た者同士だからこそ。

 仲が悪かったらそれこそ本当に一夏争奪戦が血みどろ、もとい一層凄惨な手管を見れることになるだろう。女同士が本気で争うと醜い。従妹が笑い話として語る女のケンカが笑えないのを覚えている。

 

 そうこうしている内に耳に聞こえてくる銃撃音の中でも一際強い音が聞こえる。

ラウラのIS『シュヴァルツェア・レーゲン』のレールカノンの砲撃音だ。やはり始まってしまったか。この展開ばっかりは避けようがない。

 一夏はシャルルに守られて無事だ。あの対処能力と武器の選択と呼び出しの素早さに驚く。あれだけのことをやるには相当練習と習熟が必要そうだ。俺には到底マネできそうにないな。

 

「なっ、あのドイツ野郎いきなりぶっ放すとか何考えてんのよ!」

 

「一夏さん!?」

 

「一夏! 大丈夫か!?」

 

 原作内容を知っている正直一夏のことは心配だが、やはりそれ以上にラウラの方が心配だ。ラウラは今一人だ。ドイツに仲間がいるからって異国の日本では関係ない。絆が云々は元より、傍に親しいものがいなければ誰だって寂しいのだ。

 陰口は自分でも思っている以上に傷つく。傷ついたことがある者だと、傷が付くことに対して鈍感になる。

 何より原作でラウラの経歴を知っているから一夏以上に心配になる。一夏には箒や鈴にセシリア、シャルル、ついでに俺がいる。けどラウラの仲間がIS学園にいるわけじゃない。人間は現金な生き物で、逆に考えれば目の前に現金がないと不安になる、はず。

 信頼できる仲間が自分の居場所にいなければ、いやでも孤独感に苛まれる。イジメを少しでも経験したことがある奴なら誰でも分かる。たった一人でいるのはそれだけでも辛い。俺も一人でいたことが多かったし、ここでは一人でいることが少なくなったからなおのこと身に染みて分かる。

 

 認めたくはないが、つくづく前世は寂しい人生だったと今はそう思っている。そこまで考えつけばやることは一つだ。今回一夏には悪いが、今回ばかりはラウラの味方をさせてもらおう。学年別トーナメントはラウラと組む。幸いラウラとIS学園で一番近しいのは俺だ。いや織斑先生を除くって言葉が後付けするけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから時間が経って夕食の時間になった。最低な雰囲気を箒、セシリア、鈴の三人娘が放っていたが、一夏がなんともなさそうにしていたために三人も怒るに怒りきれずそのまま解散となった。ああ、このままだと原作通りになりそうだ。

 

「よう、ラウラ。随分派手にやったな」

 

「真輝か。何か用か」

 

「いやちょっとお話がありまして」

 

 その日の夕食時の食堂でラウラが一人で食っているのを見かける。周りが口々に陰口を語っている中で至極平然としつつ口に食い物を次々と入れていく。さっき傷つくとか思っていてが、このふてぶてしさなら問題なさそうだな。

 思い込みだとは思うが友人として仲良くできればと決心したばかりだ。そのことに嘘偽りはないのだが、どう口火を切ればいいのやら。……やっぱ、これか。

 

「ラウラって、どうしてあそこまで一夏の奴を目の敵にするんだ」

 

「そのことか。教えてやる気はない」

 

 すみません。もう知ってます。

 

「織斑先生のことだろ。察するに、第二回モンドグロッソの決勝戦で棄権したことと一夏が関係している。違う?」

 

「……」

 

「沈黙は肯定、と受け取るぞ」

 

「……なぜ知っている」

 

 俺の知っている事実、織斑先生が大会決勝を棄権したことに一夏が関わっている。そして織斑先生がその時の借りでドイツに手を貸し、ラウラと出会ったこと。教官として、恩師として育ててもらった織斑先生の経歴に汚点を付けた一夏を許せない。

 前に考えた作り話を披露する。原作知識から当人しか知り得ないことを除いて知ることを言った。推測としては限りなく上出来だ。ただ本人しか知りえないことのみを除いただけで名推理になる。原作知ってるって便利。

 

「おかしいよな。初代ブリュンヒルデが二回目のモンドグロッソの決勝。しかも決勝にまで上がってきたというのにわざわざ決勝戦目前で姿を消した。 “何か”が起き、その借りを返すためにドイツへIS指導のために向かって、IS学園で教師をしてると。誰がどう考えても“何か”があったんだよ。それが一夏だ」

 

「…………」

 

「そっちは一夏に聞けば分かるからいいとして。ラウラ、どうしたい?」

 

 この後起きる事と重なるとは思わないが、そうなるんじゃないかと思って仲間になろう。そのためにラウラからの了承を得ないことには俺も本格的に援助できない。今までは傍若無人とした性格のラウラなら大丈夫だと勝手に思っていたが、これほど陰口があると流石に堪えるんじゃないか?

 

「どう、とは?」

 

「一夏をどうやって叩きのめしたい、ってこと」

 

「どういうことだ。貴様と織斑一夏は協力関係ではないのか?」

 

 男同士だから同じチームか何かと勘違いなされているようだ。俺と一夏は友人ではあるし互いに気楽に付き合える相手として見ている。相手が女だとどこまでもいっても気は抜けないが男だとなぜか気が抜けるんだ。

 そこだけを考えると確かにチームだと思うが、敵対したら話は別だ。お互いに敵としてみれば容赦なく殴り、斬られる仲に変わる。終わればすぐ友達に戻る。

 

 男の友情を真剣に考えると、不思議に思えて仕方ない。どこまでいっても敵にならない。なのに敵になると気を抜かない。

 友人だが、仲間ではない。仲間じゃないけど、敵でもない。男ならわかる男だけの世界ってやつだ。女は全員味方で全員敵らしい。何言ってるのか凄く分からない。

 

「確かに友達だけど別にそこまで親密って訳でもねぇよ」

 

「ならなぜ私に話しかける?」

 

「ラウラは、なんというか、ほっとけないところがあるというか」

 

「同情ならば必要ない。哀れみもだ」

 

「同情や哀れまれる覚えがあるのか。同情されたくなかったらまともな行動しな。お前は逐一目を光らせないといきなり殺しそうでおっかないないからな」

 

「貴様は一体なんなのだ! 説教でもしたいなら他でしろ!」

 

 いきなりテーブルを叩いて立ち上がる。叩いた時の音で周りが驚くけど、相手が目に目に見えて怒っているので冷静に慣れた。ラウラの頭に血でも昇って興奮してるのかはしらないが、協力を取り次ぐためにもこっちは冷静でないと。

 

「まずはお前があまりにも見てらんないから。自分が今やってることを分かってやっているか?」

 

「無論だ! 私は私の考えで動いている! 貴様の小言など不要だ!」

 

「ラウラの考えってのは、正式な試合でも、ましてや模擬戦ですらない相手に弾丸をぶち込むことか? それをやって成功した暁にどうなる? 織斑先生の弟で、世界で二人しかいないIS使いを殺ったらどうなるか。想像もつかないか?」

 

 よくてISを取り上げられて一生虜囚の身になるか。もしくは口にすることも憚れるようなことか。どっちにしろ、二人しかいない貴重な男を殺して無事な訳がない。

 そんなことも抜け落ちてるほどにラウラは危うい。冷静でいられなくなるほどに一夏のことを恨んでる。……よくよく考えれば、原作通りに堕ちたら盲目になるのも無理ないな。最初から一夏のことを考えてるんだから。

 

「…………」

 

「俺が心配する理由が分かったか。ラウラには練習法を教えてもらった恩がある。他にも色々と」

 

「それで、貴様は何をしたいんだ?」

 

「心配だから見張ってる、と言いたいが冷静になったみたいだから放っておくさ。さっきみたいに危険なことはするなよ」

 

 言いたいことは言ったから帰るか。それにこの場にこれ以上いたくない。言い終わってスッキリしたせいかは知らんが、冷静になったらすっごい恥ずかしい。さっさとこれ以上の注目を集める前に退散するとしよう。

 

 なるべく変な噂にならないといいなぁ~。

 

 

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