全てはホロメンのために   作:夜桜透

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12話投稿です。

今回は久しぶりの配信回になります。
ホロメン達が日頃の感謝を込めて、S君を労う企画です。
……のはずでした。

いつもより少し賑やかな回となっています。
それでは、どうぞ!


12話 快復

 

先日の爆発事故から1週間が経ったある日、S君はホロメンが使うスタジオで椅子に座らせられていた。

そのまわりには、さくらみこ、AZKi、戌神ころね、天音かなた、桐生ココ、雪花ラミィが立ち、S君を取り囲んでいた。

 

S君(どうしてこうなった?)

 

S君も酷く困惑していた。

話は数日前に遡る。

 

 

 

 

 

 

さくらみこをはじめとした6人はスタッフのオフィスに来ていた。

当然S君がいない時を狙ってだ。

6人は、S君への日頃の感謝を伝えるため、S君の上司と葛山に相談していた。

 

かなた「葛山さん、上司さん。実は相談があってきたんですけど、今度、私たち6人とS君とで、足つぼマッサージを受ける配信をしたいと思ってるんです。」

 

上司「桜木と足つぼマッサージの配信を?こりゃなんでまたそんなことを?」

 

ラミィ「S君には、日頃お世話になってることが多いから、私たちなりの感謝の気持ちを伝えたいと思いまして」

 

ころね「それに、最近のS君はなんだか疲れてそうだな〜って感じがして」

 

ココ「それで、足つぼマッサージを受けてもらって体の調子を整えてもらおうっていう企画ですよ!」

 

葛山「なるほどなぁ」

 

上司「たしかに、桜木は最近疲れているのは何となく感じている。それに、この前はだいぶ無茶もしたしなぁ」

 

みこ「みこもビジネスパートナーがお世話になったから、今回のことを機にS君にお礼がしたいにぇ」

 

AZKi「どうか許可を頂けませんか?」

 

上司「そうだなぁ。まぁ以前も配信に出たことがあるし、多分大丈夫だと思う。一応社長にも確認してみよう」

 

そう言い、内線を入れる。

少し話した後、

 

上司「社長からOKが出たぞ。配信してもらって大丈夫だ。」

 

かなた「ありがとうございます!」

 

葛山「あいつのこと、しっかり労わってやってください」

 

みこ「任せるにぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というやり取りがあり、現在に至る。

 

S君「あの〜なんで俺は座らせられているんですか?」

 

みこ「それはね〜今日はS君を労おう配信をするためにぇ!」

 

かなた「私はこの前、危険を省みず心配して動いてもらったから、そのお礼がしたいなって!」

 

AZKi「それに、ほかの子達からもお世話になったってたくさん聞いてるよ」

 

ココ「疲れも溜まってきているから、ここでいっちょリフレッシュしてもらおうって話になったワケよ!」

 

S君「はぁ、そうですか。お気持ちはありがたいのですが、わざわざ配信にしなくてもいいのでは?」

 

ラミィ「まぁまぁ、細かいことは気にしないで〜!」

 

S君は「えぇ…」と、ホロメン達の勢いに飲まれて、尚困惑している。

だが、ホロメン達は待ってはくれない。

 

AZKi「じゃあ今日の配信の概要を話すね」

 

ホロメン達から配信の内容と流れを説明され、いよいよ配信が始まる。

 

 

 

 

 

 

みこ「あ、あー!にゃっはろ〜!エリート巫女アイドル、さくらみ〜こ〜!今日はホロメンのみんなとコラボ配信だにぇ〜!」

 

みこ「今日は5人のホロメンと配信しまーす!更に、ゲストさんもいます!まずは自己紹介から〜!」

 

AZKi「みんな〜こんあずき〜!右手にマイク、左手に地図、あなたのハートをゼロゲッサー!どうも、AZKiでーす!」

 

ころね「お・あ・よ〜ホロライブゲーマーズからやって参りました。戌神ころねです!よろしくお願いしま〜す!」

 

ココ「へい!みんなー!こんドラゴーン!今日はみこち先輩枠におじゃましてマース!桐生ココです!」

 

かなた「こんかなた〜!キャッチコピーは握力50㌔、ぎゅっ、ぎゅっ!握りつぶしちゃうぞ!ホロライブ4期生かなたんこと、天音かなたです〜!」

 

ラミィ「はぁ〜い、ホロライブ5期生の顔が肝臓、雪花ラミィです!」

 

ホロメン各々が自己紹介をする。そしてみこは、S君を紹介する。

 

みこ「そして!久々の登場、ホロライブスタッフのS君です!」

 

S君のゆるキャラのようなイラストが現れ、S君が自己紹介をする。

 

S君「あっ…どうも…S君です。以前は、ラミィさんの枠で配信に参加しました。よろしくお願いします」

 

まだ少々困惑しており、緊張気味である。

 

ココ「Sく〜ん!硬いって〜!もっとリラ〜ックス!」

 

S君「えっと、あぁ、すみません」

 

みこ「緊張してるにぇ〜笑」

 

〈おっ、今日はS君いるんだ〉

 

〈Sばあの時は面白かったぞ〉

 

〈S君おひさ〜〉

 

リスナーはS君がいることに驚きつつ、前回の配信を見ていた人も多く、今日の配信が楽しみになったようだ。

 

みこ「はい!ということで!今日の内容はこちら!」

 

みこ「何時もお世話になってるスタッフさんを労わろう回〜!!ホロライブのスタッフさん方には何時もお世話になっていますが!特にお世話になっているS君にリフレッシュしてもらおうという企画になっております」

 

みこ、S君以外「イェーイ!!」

 

〈スタッフに労いかー〉

 

〈まぁあのときの配信を見てたら納得〉

 

〈リフレッシュって何するんやろ〉

 

みこ「今日は都内でも有名な足つぼマッサージ師の方に来てもらっています。ちなみにこの方、日本で1番痛い施術も出来ます笑」

 

S君(それ聞くとなんか嫌な予感しかしないんだが…)

 

みこのマッサージ師の紹介に、少し不安になるS君。だが、S君の心配を他所に、配信はどんどん進んでいく。

 

みこ「では、早速やっていただきましょう!じゃあS君、こっちに来てにぇ」

 

みこに呼ばれ、マッサージ師の前に座るS君。

 

S君「よっ、よろしくお願いします」

 

マッサージ師「はい!よろしくお願いします!」

 

マッサージ師の男性が大きな声で返事をする。

 

マ師「ではまず、左足からやっていきますね」

 

そう言い、左足の裏から指圧していく。

 

S君「あぁ〜いい感じだ〜」

 

マ師「だいぶ疲れてますね〜。かなり張ってますよ」

 

グイグイ押していくが、今のところS君は気持ちよさそうにしている。

 

S君(これは結構いいぞ)

 

マ師(あれ?この人の足…ほんとにデスクワークの人の足か?)

 

マ師「いやほんとに硬いですねぇ。カチコチですよ。疲れ溜まりすぎですね〜」

 

ラミィ「じゃあ、そろそろやっていただきますか!」

 

突然ラミィがそんなことを言い出す。

 

S君「えっ何をですか!?まさかっ!」

 

ココ「イエース!ご想像の通り、激痛マッサージタイムでーす!では、お願いしまーす!」

 

S君「ちょっ、ちょっと待ってください!聞いてなっ」

 

マ師「わかりました!」

 

ブスリ

 

まるで針が刺さったかのような感覚がS君の足を襲う。

 

S君「ア"ア"ア"ア"ア"!!!」

 

みこ達「アッハハハハハハ!笑」

 

今までS君からは聞いたことがない声の悲鳴が上がる。

 

 

 

 

上司「これは…」

 

葛山「労ってるのか?」

 

別室で配信を見ていた2人が言葉を漏らした。

 

〈うわぁ(ドン引き)〉

 

〈まぁお決まりやな笑〉

 

〈めっちゃ痛そうガタガタ〉

 

〈労いとは…〉

 

リスナーは面白がっているのとドン引きしているのとで別れていた。

 

S君がひとしきり悲鳴をあげた後、激痛マッサージが1度緩む。

 

S君「ハァ、ハァ、みなさんこれほんとに労ってるんですか!?」

 

ラミィ「ごめんね〜。労いたいっていうのはホントなんだけど〜、せっかくの配信だから、ちょっと撮れ高もほしくて笑」

 

AZKi「一応、この方のマッサージは疲労回復の効果が高いって言われてるから、安心していいと思うよ!」

 

ニコニコと笑みを浮かべながら話すAZKi。

 

マ師「じゃあ今度は右足に行きますね〜」

 

S君「あっ、ちょっ、待ってくださ」

 

 

 

 

 

マ師「ふん!!」

 

 

 

 

 

ブスリ!!

 

 

 

 

 

 

S君「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

本日二回目の悲鳴である。

 

その後も悲鳴をあげながらマッサージを受けるS君だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

マ師「ふぅ、おつかれさまでした!」

 

S君は椅子で真っ白になっていた。

 

みこ「あ〜笑ったw」

 

ココ「ホント面白かったw」

 

マ師「いや〜しかし、ホロライブのスタッフさんて、とてもハードな仕事をされてるんですね!すっごい疲れた足をしていましたよ!」

 

ラミィ「そうだよねぇ!S君はいつもあっちこっちで仕事してるもんねぇ!」

 

ころね「そうそう!ころね達のためにいろいろやってくれてるから疲れてて当然だよ!」

 

S君「あぁ、はい…」

 

マ師「それにしても不思議ですねぇ。スタッフさんは普段デスクワーク中心かなと思っていたんですが……」

 

マ師は少し首を傾げながら、S君の足を見る。

 

マ師「この筋肉の張り方、硬さ、疲労の溜まり方……普通じゃないんですよ」

 

みこ達「えっ?」

 

マ師「まるで格闘選手が試合で足を酷使したような硬さです。ここまで足を使う仕事って、そうそうありませんよ」

 

少し間を置いて、マッサージ師がS君を見る。

 

マ師「失礼ですが……普段、本当にどんなお仕事をされてるんですか?それともなにかスポーツでもされてますか?」

 

その場の空気が少しだけ変わった。

 

かなた(スタッフなのに格闘選手のような足……?)

 

ころね(そんなふうになる仕事なんてあったの?)

 

ココ(これ、激痛やって大丈夫だったかな……そんなに疲れてたなんて……)

 

ラミィ(S君……)

 

AZKi(なんか……申し訳ないな)

 

みこ(うわぁ〜これはやっちゃったかもにぇ。普段からかなり我慢してたのかにぇ)

 

マッサージ師の言葉を聞き、思った以上にS君が無理をしていたのではないかと思い、みこ達は心配になる。

 

S君「まぁスタッフ仕事もいろいろあるんですよ。だから気にしないでください。」

 

ラミィ「ホントに大丈夫?」

 

S君「ええ、大丈夫ですよ。それに、マッサージしてもらって、なんだか足が軽いです!すごいですね!」

 

かなた(ちゃんと効果あったみたい、よかったぁ)

 

少し元気になったS君を見て、かなたを始め、ほかのホロメンも少しほっとした。

 

 

 

 

 

S君「こんなに効果があるなら、是非みなさんもやってもらいましょう!」

 

 

 

 

 

みこ達「………えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

6人はS君の思いもよらない発言に固まる。

 

AZKi「えっS君?冗談だよね?」

 

S君「いえいえ!冗談ではありませんよ?まだ配信時間ありますよね?やってもらわないともったいないです!先生、よろしくお願いします!さっきのコースで!リスナーさん達も見たいと思います!」

 

〈是非頼む!〉

 

〈S君ナイス!〉

 

〈みんな〜頑張れ〜〉

 

S君の提案に、嘘であってほしい、冗談であってほしいというAZKiの思いは一蹴され、リスナーにも呼びかけてしまうS君。S君の提案にリスナーもノリノリで、完全に外堀が埋められてしまった。

 

マ師「分かりました!皆さんの疲れをとってみせましょう!!」

 

マッサージ師のトドメの言葉が入る。

その言葉に冷や汗を流す6人のホロメン。

そして…

 

 

 

 

 

みこ「にぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

AZKi「いたぁぁぁぁぁぁぁぁい!!」

 

ころね「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ココ「い゛っっっだぁぁぁぁぁぁ!!」

 

かなた「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ラミィ「いやぁぁぁ!!おばぁちゃぁぁぁぁぁん!!」

 

 

 

 

全員見事に悲鳴をあげることとなった。

 

〈全員叫んでて草w〉

 

〈まぁお約束だよなw〉

 

〈撮れ高高い笑〉

 

S君(これくらいの仕返しはやらないとですね)

 

そう思いながら、S君は口元を少しだけ緩め、微笑んだ。

ホロメン達の気持ちは嬉しいが、黙っていたことに対しては少し怒っていたようだ。

 

その後、配信は終了し、S君への労いは無事?成功した。

 

 

 

 

 

S君「みなさん、今日は私のためにありがとうございました。おかげで少し元気になりましたよ」

 

かなた「うん、元気になってくれてよかったよ。あと、改めてあのときは心配してくれてありがとう」

 

S君「いえ、スタッフとして当然のことをしたまでですよ」

 

みこ「でも、あんまり危ないことはだめにぇ」

 

AZKi「そうだね。無理も禁物だよ」

 

ラミィ「そうそう。私たちに言ったことを自分でも守らないと」

 

ころね「うんうん、私たちもまだまだS君と仕事したいからね!」

 

ココ「S君、無理はすんなよ!」

 

S君「はい、もう少し自分を労りますね」

 

みこ「じゃ、今日はこれでお開きだにぇ」

 

みこがそう言い、全員解散した。

 

 

 

 

 

S君(いや〜とんでもない目にあったな。体は軽くなったからよかったけど)

 

配信が終わった後でも、仕事は無くならないため、一人オフィスで仕事を続けるS君。キーボードを打ち込みながら1人考える。

 

S君(俺、思ってるより周りに大切にされてるな)

 

S君(正直、この前のことは危険だと分かっててもやらざるを得なかった)

 

S君(俺にはそれしかできないから)

 

S君(でも、ホロメンの皆さんに心配かけるのは極力避けないとな)

 

S君(余計な心配をかけないようにしていこう)

 

 

全てはホロメンのために




今回も読んでくださり、ありがとうございました!

今回は、ホロメン達からS君への「恩返し」のようなお話を書いてみました。

これまでS君はホロメン達を支える側でしたが、今回は逆に支えられる側です。
みんながS君を大切に思っていることが少しでも伝わっていたら嬉しいです。

……とはいえ、ただ労うだけでは終わらないのがホロライブ(笑)
足つぼマッサージでしっかり撮れ高も作ってもらいました。

最後はS君のちょっとした仕返しもあり、全員仲良く(?)激痛を味わうことになりました(笑)

次回も読んでいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします!
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