オリジナル短編集   作:哀上男

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お久しぶりです、哀上男です
ID及びPASS、そして書き溜めていたテキストファイルをすべて失っていたので
最初はこちらでリハビリとさせていただきます
旧作も更新をしたいと思うので見守っていただけると嬉しいです


新年「来ちゃった♡」

 

 

大晦日に友人二人を家に泊めた俺は友人たちと酒を飲みながら新年を祝っていた

 

「「「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」」」

 

「いやーガキ使面白かったな」

 

「そうだな、やっぱり蝶野のくだりは毎年腹抱えて笑うわ」

 

「……悪い、ちょっと飲み過ぎたみたいだから先に自分の部屋で寝るわ。お前ら布団引いておいたから後は勝手に騒いでおいてくれ」

 

「ういうい、じゃあ二人で飲むとすっか!!!」

 

「任せろ!どうせ明日……いや、今日も休みだ!!」

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

「ふぅ、ちょっと飲み過ぎたな……」

 

自室に戻りベッドに横たわる

 

「あーこの柔らかさが丁度いい、それに人肌のように暖k」

 

フニ

 

…………ふに?

 

「んっ……」

 

「へ?」

 

「んん!!!んぅ!!!んーーーー!!」

 

「は?えっ?ちょっと?何コレ!?」

 

突然俺のベッドが暴れだした。ポルターガイストか!?飲み過ぎたか!?

 

 

「ぷはぁっ!ちょっと、急に上にのしかかるってどういうことですか!?」

 

いや待て、どういうことも何も君は誰なんだ

 

「聞いてるんですか!?お兄さん!?ねぇ!!」

 

俺に娘なんて居たはずがない。こんな幼い妹もいない

 

「ねぇ!お兄さん!?」

 

「ちょっ……やめ……揺するな、気持ちわ……ウプ」

 

「うわぁっ!止めてくださいよ!生まれて早々吐瀉物塗れなんて御免ですからね!?」

 

「ふぅ……やっぱり飲み過ぎたなぁ。んで、生まれて早々ってどういうことだ?」

 

「はい!申し遅れました、新年です!よろしくお願いします!」

 

ん?何を言ってるんだ?

 

「は?」

 

「だから……新年です!」

 

「うん、新年は来たね。んで君は?」

 

「新年ですってば!」

 

話が通じない

 

「な、何を言ってるのかな?大人をからかっちゃいけないよ?」

 

「来ちゃった♡」

 

「上目づかいで行ってもダメなもんはダメだ」

 

心臓に悪いから止めてくれ

 

「ぶー!でも私は新年以外の何物でもないんですよ!?」

 

「新年って……君、どう見たって人じゃないか。もし新年が人だとしたら町中今頃幼女だらけだぞ」

 

「そんなことは無いですよ……お兄さんにも心当たりがあるんじゃないですか?」

 

「え?」

 

「呆れますね、本当に分からないんですか?」

 

「……」

 

全くない、意図して忘れて無い限りは

 

「Dドライブ、txt保管庫、SS、季節モノ、新年「きちゃった♡」」

 

「う、うわあああああああああああああああ!!!!!!やめろ!!!止めてくれ!!!!!」

 

意図的に忘れようとして封印していたのになんでコイツが知ってるんだ!?

 

「思い出したみたいですね、お兄さん。いや、ご主人様」

 

コンコン

 

「おーい、大丈夫か?ものすごい叫び声が聞こえたんだが」

 

……ヤバい、酔ったと言って部屋に戻って幼女と二人っきり

 

「ん、あぁ」

 

ということは今突入されたら

 

「本当に大丈夫なのか……?」

 

 死 は 免 れ な い ! 

 

「い、いや!!大丈夫!!本当に大丈夫だから!!散らかってるから入ってくんな!!」

 

「お、おう……」

 

「お兄さん、慌て過ぎですよ」

 

「うるさい!黙れ!去れ!!!俺の黒歴史!!消えろ!!!」

 

コイツは生かしておいてはいけない

 

「痛っ!!待って!!辞書はダメですって!!ちょっと、いたいげな少女に色々な物を投擲するのは!!」

 

「知らん知らん!!お前の存在が俺には不都合だ!!」

 

早々とこの新年を騙る妖魔を消さねばならない

 

「待って!!お兄さん!よく考えてください!あのSSで新年が来た後、主人公とどうやって過ごしました!?新年の私はお兄さんの所に来たんですよ!!」

 

「……ッ!?」

 

「二人の仲は進展、そして愛し合う。違いますか?」

 

……なるほど

 

「……ならお前は今から俺とその……そういうことになるのか?」

 

俺にも春が来たか

 

「いや、無いですね」

 

「悪霊退散!!」

 

「いたっ!!!だから!!投擲は待ってください!!!私がここで消えたら新年はもう来ないんですよ!?このままお兄さんの春も来ないまま去年を繰り返すんですよ!?」

 

「そこまであの黒歴史に忠実なのか……」

 

「ふふふ、これでお兄さんも私には攻撃できないでしょう?」

 

「クッ……このまま誰とも付き合うことも無く去年を繰り返すのは御免だしな……」

 

「お兄さん……」

 

「憐みの視線を向けないでくれ……」

 

「とりあえず私はお兄さんの書いたSSのストーリーに忠実、という美味しい展開ではないのでそこは覚えておいてくださいね」

 

そんなこんなで俺と新年の一年間が始まった

 

 

 

――――――――――――――――

 

 

 

「バレンタインデーだな」

 

「ですね」

 

「今年は誰かにあげるのか?」

 

「いえ、お兄さんには渡しません」

 

「おっかしいなぁ、俺になんて聞いてないんだけどなぁ」

 

 

 

――――――――――――――――

 

 

 

「ホワイトデーですよお兄さん!!」

 

「バレンタインに何もくれなかった今年に渡す菓子は無い」

 

「そんなぁ……」

 

「ところでここに特売だったから買ってきたチョコレートがある」

 

「!!」

 

「食べるか?」

 

「はい!」

 

「来年のバレンタインは期待しれるからな」

 

「……」

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

「桜、綺麗だな」

 

「なんですか、急に気持ち悪い」

 

「いや、折角花見に来てるのに無言ってのもなぁ……」

 

「それでその言葉ですか、だから恋愛経験g「よしこの話は止めよう」」

 

「にしても綺麗ですね……」

 

「今年も中々だと思うけどな」

 

「な、なんですか気持ち悪い!!」

 

「冗談、冗談だって」

 

「んもぅ……」

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

「ゴールデンウィークだ!!」

 

「元気ですね」

 

「連休だぞ連休!!」

 

「そうですね、私には関係ないですが」

 

「うるさい!!働け!!」

 

「私がいるから今年が進むんですよ?しっかり働いてるじゃないですか?」

 

「納得がいかないな……」

 

「そういうもんです、お兄さんが作ったご都合主義設定ですから」

 

「すまん……」

 

「それで、旅行とかに行くんですか?」

 

「お前も中々楽しんでるじゃねぇか」

 

「テヘ☆」

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

「温泉、ベタですね」

 

「奇をてらうよりは良いだろ?」

 

「んー……」

 

「なら帰るか」

 

「ワーイ!今年、温泉大好キー!!」

 

「だろ?ならいいじゃないか」

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

「103号室へどうぞ」

 

「え?部屋一つなんですか?」

 

「~♪」

 

「……」

 

「♪……」

 

「……」

 

「……ごめんなさい」

 

「許しません」

 

 

 

 

―――――――――――

 

 

 

 

「スー……スー……」

 

さて、夜な訳だが

 

「……」

 

「スー……」

 

「……」

 

寝れません

 

「……スー……スー……」

 

「こうしてりゃ可愛いもんなのにな……」

 

「ッ……スー……スー……」

 

 

 

長い夜が続いた

 

 

 

 

「お、おはようございます!!」

 

「おはよう」

 

「……」

 

「ん?どうした?」

 

「な、何でもないです!」

 

「そうか……」

 

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

 

「雨だな」

 

「そうですね」

 

「何日も続くなぁ」

 

「梅雨ですから」

 

「今年の不思議パワーみたいなのでどうにかできないのか」

 

「無理ですね」

 

「……これじゃ何もする気が起きないな」

 

「いつも何もしてないじゃないですか」

 

「お前は誰の金で飯を食っている?」

 

「……お兄さんの親?」

 

「そこに座れ、それと今日の晩飯は無しだ」

 

「そんなぁ……」

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

「暑ぃ……」

 

「もう……ダメです……」

 

「耐えるんだ……後二日で業者さんが直しに来る……」

 

「なんでクーラーがこんな時に限って故障するんですか……」

 

「俺も分からん」

 

「お兄さん、直してください」

 

「悪化するかもしれんぞ」

 

「お兄さん、座っててください、余計なことはしないでください」

 

「掌返し早いな……」

 

 

 

 

―――――――――――

 

 

 

 

「焼き芋焼けましたよ」

 

「おー!やっぱ秋はこれだよな」

 

「幾らでも食べれちゃいますよね」

 

「太るぞ?」

 

「怒りますよ?」

 

「おー恐い恐い」

 

「もう……傷つくんですからね?」

 

「まあ、痩せすぎるのもどうかと思うしその辺お前は凄いと思うがな」

 

「……えと、その……ありがとうございます?」

 

「お、おう、なんか急にすまんな」

 

「大丈夫です……それに……」

 

 

 

 

――――――――――――――――

 

 

 

 

「トリックオアトリート!!」

 

「お菓子はやらんぞ!!いたずらドンと来い!!」

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「……ごめん、はいコレお菓子ね」

 

「~♪」

 

チョロい……

 

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

 

「ジングルベールジングルベール鈴が~鳴る~♪」

 

「上機嫌だな」

 

「だってサンタさんが来ると思うと楽しみで楽しみで!!」

 

そういえばそんなキャラにしたっけな

 

「何を頼むんだ?」

 

「!!……ナイショですよ!!」

 

「お、おう」

 

とはいえ見ないと用意できないからな

 

 

 

 

―――――――――――――

 

 

 

「これが今年のプレゼントに欲しい物か……なになに?」

 

『サンタさんお願いです、私に今まで通り、この一年過ごした楽しい日々の続きをください。当たり前のように笑い合ってそして平和な毎日が続いて欲しいです』

 

これはサンタじゃなくて俺自身がどうにかするべきモノだな……

 

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

 

「今年も終わるな……」

 

「そうですね」

 

「楽しかったな」

 

「そう、ですね」

 

「……」

 

「あの……お兄さん」

 

「どうした、今年、改まって」

 

「お兄さんは私の最後がどうだったか覚えてますか……?」

 

「確か……色々な行事を楽しんで……一年が終わってそれで」

 

「そうです、私は今年そのもの。だから来年になれば私はいなくなります」

 

「今年……そうだった……元々新年として現れた今年が来年にはいなくなる……そんな話だったな」

 

「お兄さんが書いた物語は叶わないもの、それと同じ道を辿るのが私」

 

「でも、今年は物語には忠実にはならないって……」

 

「そうです、私もそのつもりでした。一年で終わるならとでも不思議なものですね。長い間ともに過ごして名残惜しくなって……今っ……今更だって分かって……いるハズっ……だったのに」

 

「今年……」

 

「家族としてとか、そういう類の感情なのか、それともお兄さんの書いた物語と同様な物なのか。私にはよくわかりません。でも!!……でももう少し……お兄さ……あなたと一緒にいたかったなぁ……」

 

「……」

 

「お兄さん、最後に少しだけ……お兄さんに触れさせていただいてもいいですか?」

 

「ああ……」

 

「あったかいなぁ……お兄さん、炬燵に入ってるからかもしれないけど……それでもあったかい……。ここでお別れ……短かったなぁ」

 

「俺は……今年と一緒に過ごせて楽しかったよ」

 

「ズルいですよ、お兄さん。私が先に言おうと思ったのに……、そうやって……またお別れが辛くなるような……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~♪~♪

 

LINEの通知音が鳴る

 

【あけましておめでとう!今年もよろしくな!!】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ、去年が終わってしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年……いや、去年はもういない……のか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「ん……あぁ、寝てたのか」

 

目が覚めてもリビングの炬燵には今年はいない

 

 

 

 

 

 

 

 

「朝飯、買わねーと……」

 

財布を取りに自室へ戻る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「来ちゃった♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、おかえり」

 

 

 

 




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