赤き血の英雄、悪を穿つ。   作:ただねこ

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15話

「……1位」

 

爆豪は呟いた。僅差ではあるが、1位だ。

 

……僅差だったのは、緑谷出久。彼の幼馴染。

 

今まで無個性だと見下していた幼馴染。

 

「……まだだ」

 

轟はどうやら、渡我の蹴りでふっとばされた影響でかなり転落したようだ。

 

「全部……完膚なきまでの1位を獲ってやる……!」

 

 

・・・・・

 

 

「騎馬戦かぁ」

 

最初は蹴落とし合い。今度は協力。……なるほど、これもプロになるための前段階か。

 

予選を通過した42名、その順位ごとにポイントが割り振られる。下から5Pずつ。……1位は1000万だが。

 

「緑谷」

「へ?」

「組もう」

「渡我くん……なんで……」

「俺が一番お前の個性を知ってる。活かすなら俺だ」

「……」

「生き残るなら、それが一番合理的だ」

「相澤先生みたいだ」

「……俺も思った」

 

とりあえず緑谷と組むことにした。で……どうすっかね。

 

「……?」

 

あの紫髪……尾白と話してるのか。

 

「赤燐躍動」

 

聴いてみるか。

 

「──が…前……」

「そんな……──」

 

……尾白が動かなくなった?いや、虚ろに……。

 

「緑谷、面白いものが見えた。行くぞ」

「えっ、あ、うん!」

 

 

・・・・・

 

 

「や、紫髪くん。俺たちと組まない?」

「お前ら……A組の2位と3位か」

「うん、そう……」

 

やっぱ会話で発動するタイプの個性か。

……答えなくて良かったよ。

 

「……っ、なんで知って……」

「悪かったな、さっきちらっと聴いてた」

「……はぁ、好きに使え」

「その前に個性教えて」

「……ああ」

 

尾白と緑谷をひっぱたいた、普通科の心操人使(しんそうひとし)

 

個性は”洗脳”。自分の問いかけに対する返答をキーとして発動する個性。

洗脳にかかれば、相手をある程度言いなりにすることができる。

解除するには少し衝撃を与えればいいだけ。

 

「こんな個性だ。敵向き、とか言われ続けてこのザマだよ」

「そんなわけないよ!」

 

緑谷……?

 

「暴れる敵に話しかけて、答えさせるだけで無力化できる!色々制約はあるだろうけど……それでも強力な個性だ!」

「!」

「君はヒーローになれるよ、心操くん!」

 

なんともまあ、緑谷らしい。

 

「……ハッ、不思議だなお前。わかった、組もう。騎手はどうする?」

「お、いいね。尾白も組むか?」

「ああ。よろしくな緑谷、渡我、心操」

「うん!」

 

 

・・・・・

 

 

「……熱、耐えられるか?」

「うん」

「OK、それじゃ行こうか」

「準備は出来てる」

「頼んだぞ、緑谷……!」

 

……百歛、今のうちに発動しとくか。

アレはまだ見せない。

 

「お前ら、俺の言う通りに動け」

「わかってるよ爆豪!」

「いくぞー!」

 

「今の俺の知識じゃ、この布陣が限界だ。頼らせてもらう」

「ああ!」

「いつでも使ってください!」

「俺もいつでも走れるぞ!」

 

 

『よーし組み終わったな!?準備はいいかなんて聞かねえぞ!!いくぜ残虐バトルロイヤルカウントダウン!!!』

 

 

3。

 

「鉄哲、恨みっこなしだぞ」

「おう!」

 

2。

 

「狙いは……」

 

1。

 

「1000万しかないよな」

 

 

『STARTォ!!!!』

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