「敵ンン!?バカだろ!?ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホ過ぎるぞ!」
「先生、侵入者用センサーは!」
「もちろんありますが……!」
「現れたのはここだけか、学校全体か。センサーが反応しないのなら、向こうにそういう事が出来る”個性”がいるってことか」
「校舎と離れた隔離空間、そこに
……たしかに。そこまで思い至らなかった。
「?」
「おい渡我。おまえ何する気だ!」
「敵がいるなら戦闘と避難誘導がヒーローの役目……避難誘導は委員長に任せますよ」
「渡我、聞いてるのか!?」
相澤先生がなんか言ってるけど、無視してしまおう。
「ヒーローの卵、舐めないでくださいね」
穿血。
「うおっ!?」
……雄英に来たにしては雑魚ばっかだな。俺の穿血にビビるくらいか。
「いや、これでビビるなら牽制程度ってことか」
「……渡我、これが終わったら説教だぞ」
「わかってますよ、先生」
「……A組。戦闘の用意ができてるやつは迎え撃て。そうでなかったら避難しろ」
「!!」
「13号、生徒の保護と校舎に連絡を」
「それが、ジャミングされているようで……」
「わかった。上鳴も個性で連絡試せ」
「っス!」
さすがプロだ。ひたすら実戦経験を重ね、教職でさらに磨かれた非常事態の対処。
ここらへんは、いつまでたっても勝てる気がしない。……いや。
「プロになるんだろ」
立ち止まってちゃいられないよな。
「
血液パックを1個、ドバッと出してしまおう。そして、その血液を固める。即席の遮蔽物だ。
先生が敵に向かっていったのが見えたので、俺も移動する。
「っと」
「硬え……!?ンだコレ、血!?」
「ピンポーン。100万点やるよ」
「あがっ……!?」
……いや、最初の穿血は様子見で飛び退いてたのか。……意外と弱い?──いや。
(あの2人が相当やばいんじゃないか……?特に全身真っ黒の脳ミソ丸出しの奴だ)
でも、動いてない。動く素振りすら見られない。命令を待つ犬みたいな……。
「……そうだな、ガキと教師……いや、個性消されるのはキツいな……うーん……」
手だらけのやつは、首をガリガリ引っ掻いている。……アトピーか?
「オールマイトいないし迷ってたんだけど……いいや、やれ脳無、ガキの方な」
「!?」
黒いのが動いた……やっぱ犬か!?いや見た目は犬じゃねえけど……!!
殴ってくる……受けねえと!
「!!」
力強っ……!?一撃で血星磊が割れた……!?俺の”個性”でも最高硬度だぞ!?見た目と個性が結びつかねえが……”超パワー”に耐えうる身体の結果か?
「渡我!!」
「アンタはこっちだ、イレイザーヘッド」
「ちっ…!」
先生は無理。
(で、俺はコイツかー……一番来て欲しくないタイプなんだよなあ)
純粋な物量で血を全部蹴散らしてくる。で、多分身体とか余裕で貫くと思う。穿血でギリ行けるか?
(つーか
とりあえず血刃で1回刺してみるか……!?
「うおっ」
パンチ一発で地面が割れた……!!
出鱈目な威力してんなコイツ。ホントに人か?脳無……だったっけ。
で、あっちの手だらけ……手で触れたものをチリにする個性か?いや、相澤先生の肘が崩れてる。じゃあなんかしら壊せるってことか。伝播はしないようで。
(てゆーか考える暇もないんだよ。避けるので精一杯)
さっき手だらけは「オールマイト用」って言ってた。オールマイト来るまで時間稼ぐか……?いや、コイツが標的を相澤先生や13号……他の生徒に矛先向けないとは限らない。
何かしら手立てあればいいんだけど……そもそも時間がない。一撃一撃が強力で、常に地形が変わってくる。
(くっそ、やっぱ時間稼ぎか……!?)
「……あ」
アレなら行けるか……!?
(まずは実践)
「行きますか」
「僕のヒーローアカデミア」の主人公は緑谷ですが、この物語ではあくまで彼が主人公です。どうぞ、よろしくお願いします。