俺は普通の高校生なので、   作:雨ノ千雨

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2章04 Private EYE on a thousand ⑤

 

 希咲の瞳がどこか精彩を欠いているのに気づきながら、望莱は話を核心に近づける。

 

 

「――ここまでお話したのは、“せんぱい”が港に現れるまでのこと。次はその後の話です」

「……そのあとって?」

 

「はい。“せんぱい”は盗んだバイクで走ってきました」

「あ、うん」

 

「そして其処でゾンビさんに襲われる一般オジを助けました。では、その後は?」

「あ、そっか。それも大事っていうか、むしろここから先のことがあいつにとって港に来た本当の目的ってことになるのか……」

 

「そのとおりです」

 

 

 十分に希咲の興味が引けたことに望莱は内心満足した。

 

 

「ここからは事実にわたしの推測を大目に足して話します。なにせ開発中の区画なので建物も少なく、そもそもカメラの台数が少ない。なので映せない範囲が多いんです」

 

「うん。まぁ、それは仕方ないわよね」

 

「まず、港に入ってからこの工事現場までの間にも“せんぱい”の映った映像はないんですよ。消されたとかじゃなく普通に。ですが、港入り口のカメラに映った映像と、ここの現場の映像の時間を考えると、ほぼ真っ直ぐここに向かっていると思われます」

 

「ここを目的地にしてないと……」

 

「まぁ、そうなりますよね。そしてこの仮設現場で撮られた以降も、どのカメラにも映ってないんですよ」

 

「それも消されたわけじゃないって言いたいのね」

 

「ですです。普通に映っていません。それにこれは新情報なんですが、港のカメラ――特に新港の物は、ここにあった結界が消失した後に一斉に不具合を起こすか壊れるかして、事件後の映像が一切残っていないです」

 

「え……? なにそれ」

 

「これも工作とかじゃなくって、結界が消えた後に大規模な魔力事故が発生したんです。ボンって。その余波でカメラ自体がお亡くなりになりました」

 

「あ、そっか。結界から魔王が出てきたんだったっけ」

 

「はい。正確には“魔王級”ですね。そして、この魔力事故が何故起こったのか。それとも誰が起こしたのか。それらは判明していないんです」

 

「え――」

 

 

 その新しい情報に希咲は眉を寄せる。

 

 

「どういうこと? 龍脈が暴走してたんだからその魔力がボンってなったとかじゃないの?」

 

「それは確実に違います。京子(みやこ)ちゃんが証言しています。龍脈が起因というよりは、かなり大規模で威力の高い魔法を何者かが使用した。現在それが有力です」

 

「何者かって、魔王じゃないの?」

 

「魔法の規模的にはその可能性が高いんです。ですが、それから少しの時間の後、もう一度別の大規模な魔法が使われて、それの後に魔王級を含むすべての悪魔が消え、街を襲っていた悪魔たちも逃げました」

 

「なにそれ……」

 

「これは現在警察や京子ちゃんたちで調査中です。ということで、わたしたちは“せんぱい”の話に戻ります」

 

「あ、うん」

 

 

 希咲は一旦疑問を呑み込み、望莱の話に耳を傾けた。

 

 

「弥堂せんぱいは“おじおじ”を助けた後、彼と少し会話を交わしています。そして其処の現場にあった工事車輛に乗り替えたと思われます」

 

「オジさんに運転させたってこと?」

 

「いいえ。オジさんはその後に“せんぱい”が乗ってきたバイクを使って港から脱出しています。一人で。その様子は港や県道のカメラにも映像が残っていました」

 

「無事に逃げれたんだ。よかった」

 

「そして盗んだバイクで走る40代男性は県道から逸れて住宅街に入り、その辺の道端に居たヤクザさんたちと一緒になってゾンビとケンカをしてました」

 

「なんでぇ⁉」

 

「どうもそのヤクザさんと昔からの知り合いだったようで。ヤンチャおじです」

 

「えぇ……、その情報は知りたくなかったなぁ」

 

 

 登場人物がみんなロクでもないのでシュンと“ざんねん”になってしまったお姉さんに望莱は一定の満足感を得た。

 

 

「まぁ、“おじおじ”はこれで退場でいいとして。では“せんぱい”はどうしたのかというと……」

 

「でも、映像が無いのよね?」

 

「そうなんです。でもおかしいんです。でっかいショベルカーに乗って港の中を走ってたら、いくら台数が少ないとは言っても、どれか一つくらいには引っ掛かるはずなんですよ。かと言って、ハッキングや不思議現象で消された痕も無い」

 

「それは……、いくらなんでも不自然ね。あいつ、一体なにを……」

 

「ここからはほぼわたしの推測になりますが……」

 

 

 不透明な弥堂の行方に考えを巡らせようとした希咲に、望莱は一度断りを入れて関心を引く。

 

 そして――

 

 

「“せんぱい”は多分結界の中に入ったんだと思います――」

 

「え――」

 

 

――続いた望莱の推論に大きく目を見開いた。

 

 

「そういうことなら、この後の足跡が辿れないことも説明できます」

 

「でもさ――」

 

「――はい。生半可な術者ではどうにも出来ない悪魔の結界。当時現場に行った“そっちの人たち”では破るどころか、結界が在ることに気付くだけで精一杯だった。それを破って“せんぱい”は中に突入した」

 

「あいつにそんなこと……」

 

「彼にそんなことは出来ない。そんなチカラや技術があるとは思えない。思っていませんでした。しかし、わたしは現在、彼にそれが可能である前提で物事を見ています」

 

「そう、よね……。なんにもわかってなかったもんね。あたしたち……」

 

 

 悔しげに唇を噛む希咲に、望莱は少しだけ緊張を緩めて語調を変えた。

 

 

「ねぇ、七海ちゃん。わたし、考えたんです」

 

「え?」

 

「“せんぱい”が犯人ではなくなるストーリー」

 

「犯人じゃない、じゃなくて、犯人じゃなくなる……?」

 

「つまりこじつけの強い妄想ストーリーです。もしも、今回の件がどういうことだったら、また“せんぱい”がどういった存在であったら――学園でのオイタも含めて彼が無実になるか。それにはどういうパターンがあるのか。それを考えてみました」

 

「……聞かせて。あたしも、出来ればあいつには犯人側であって欲しくない。愛苗のためにも……」

 

 

 僅かな願いをこめた希咲の瞳の光を望莱は受け止める。

 

 

「弥堂せんぱいは外法(ハグレ)退魔師(エクソシスト)です。業界から離れてひっそりと生きようとし、バレないように心掛けて普通の生活を一般社会で送っていました」

 

「えっと……?」

 

「設定ですよ」

 

 

 困惑を浮かべた希咲にニッコリと笑いかける。

 

 

「彼が主人公のストーリーの設定です。俺の名前は弥堂 優輝。普通の高校生だ――的な。ネット小説とかの出だしでよくあるでしょう?」

 

「あはは、どのクチが言ってんのよ」

 

「まぁまぁ。というわけで、そんな普通の高校生を演じていた弥堂くんですが、ひょんなことから自分が住んでいる街に未曾有の危機が迫っていることに気が付いてしまいました」

 

「今回の龍脈とか悪魔のことね?」

 

「はい。普段なら『フッ、俺には関係ないな』とかってスカしてるやれやれ系の“せんぱい”ですが、これには流石に『シャレならんわ』と居ても立っても居られなくなり――もしくは、珍しくほんの僅かな気の迷いを起こしてしまいます。今まで捨てていた退魔師(エクソシスト)の自分として、この事態に立ち向かうことにしました」

 

「それで急いで港に向かった?」

 

「そうです。何故この危機的事態を彼が察知したのかはスルーして下さい。ただの妄想小説なので」

 

「あ、うん」

 

「それで、現場に到着した“せんぱい”はヒーローらしく無辜の民を救い、そのまま単身悪魔の結界に突入します。そして、誰も知らない場所でなんやかんやと活躍して無事に魔王を討伐。街に平和が戻りましたとさ。完」

 

「完、じゃないし。なんで終わった」

 

「これまでご愛読ありがとうございました。弥堂先生の次回作にご期待ください」

 

「あんたの作品だろ。勝手に打ち切んな。ちゃんと解決編まで責任持ちなさいよ」

 

「そんな……、働き方の改革を要求します」

 

 

 鬼の編集さんにケツを引っ叩かれたみらいさんは仕方なく執筆に戻る。

 

 

「というわけで、重要な部分をかなりスルーしていますが、そこは見逃してください」

 

「まぁ、うん。どうやって魔王やっつけたのかとか、一番盛り上がりそうなとこ全部『なんやかんや』で片付けたしね」

 

「はい。なので荒唐無稽な妄想になっちゃうんですが、でもこういう話でもないとあの人が完全にシロになるのは難しいと思うんです」

 

「そっか……、そこまでか……、あいつ……!」

 

 

 頭痛を堪えるような表情の希咲に、望莱はニコやかにまた新情報を開示する。

 

 

「ここでまた一つ面白い話が」

 

「えー? 今度はなによ」

 

「実はですね。今回の『龍脈の暴走』と『悪魔の襲撃』、これらの事態がどうして終結したのか――それって誰にもわかっていないんですよ」

 

「は?」

 

 

 希咲が驚くと望莱はイタズラが成功したような顔をした。

 

 

「え? だって、生徒会長――京子先輩がどうにかしたんじゃないの? 会長が龍脈の暴走を止めて、そうしたら悪魔が撤退したって、あたしそういう話だと思ってたんだけど」

 

「実は違うんです。龍脈の暴走は途中で『あ、もうこれあかんわ』って匙を投げて、自動で鎮静術式を走らせながら学園の防衛の方に回っていたらしいんです」

 

「それってやばくない?」

 

「まぁ、出来ないものは出来ないですからね。ほぼ同じタイミングでこっちの島でも蛮くんが同様の措置をしていました」

 

「じゃあなんで治まったの……って、そうか。それがわかんないんだったっけか」

 

「うふふ」

 

 

 自分の話で推しがビックリしてくれたことに満足し、望莱は表情を改める。

 

 

「龍脈に悪さを働いているモノは港に居る。そっちを直接どうにかしに行かないともう対処だけでは無理。だからまず学園に押しかけてきているお客さんを処理して、それから“うきこ”ちゃんを港に突撃させる。そういうプランだったそうです」

 

「それどおりにはならなかった?」

 

「はい。鉄砲玉“うきこ”ちゃんを発射する前に――なんなら学園の敵を処理しきる前に、港の結界が消え、魔王級が出現し、何故かそれも消えた」

 

「わけわかんないわね」

 

「結局この騒動の目的がなんだったのか。それによって顛末が変わります」

 

 

 望莱は指を二本立てる。

 

 

「警察の見解は大きくわけて2パターン」

 

「うん」

 

「まず一つは、目的が美景や郭宮への攻撃である場合。龍脈の暴走、魔王級召喚、これらを使って土地ごと郭宮を滅ぼそうとした。そして何らかの理由があって失敗した」

 

「フツーに考えるとそう見えるわよね……」

 

「もう一つが、魔王級の召喚が目的だった場合。こっちの場合は召喚の為の魔力が欲しくて龍脈を暴走させたことになります。そして召喚が出来たので目的達成。なので撤退した」

 

「すっごい迷惑だけど、そういう可能性もあるのか……」

 

「警察はこの二つをメインにして事件を追っています。彼らの持っている情報だけで考えるなら、わたしも同様の見解になったでしょう」

 

「そっか……、うん?」

 

 

 頷きかけて希咲は首を傾げた。

 

 望莱の言い回しに違和感を持ったのだ。

 

 

「……ねぇ、みらい。あんた――」

 

「――はい。わたしの見解は違います」

 

 

 希咲が慎重な目を向けるとみらいは目を細めて薄く笑った。

 

 

「七海ちゃんが出遭ったという“天使”――この要素を含めると話は違ってきます」

 

「天使……、って、ちょっと待って。あんた天使のことは――」

 

「――はい。誰にも言っていません。スタッフにも堅く口止めしています」

 

「なんで……? 天使のことがあんたが警察に隠した情報ってこと?」

 

「うーん。そうとも言えますが、天使はその隠したことの一部分ですね。まぁ、まずは何故天使が関わると話が変わるのかを説明します」

 

 

 事件の当日に希咲が美景の近海で遭遇した天使。

 

 彼女にしてみれば意味もわからずに襲い掛かられたようなものなので、続きの言葉を待つ。

 

 

「天使って悪魔に比べると圧倒的に目撃例が少ないんですよ」

 

「そうなの?」

 

「わたしも実物は見たことないですし、ベテランの退魔師(エクソシスト)さんでもおそらく1割も居ないです」

 

「そんなにレアなんだ……」

 

「レアと言えばレアですね。だけどただ希少なだけではないです」

 

「え?」

 

「生き残れないんですよ。出遭ってしまったら。天使は出遭ったモノをほぼ皆殺しにします」

 

 

 その言葉に希咲は驚く。

 

 

「だから古い伝承とかにしか情報がほとんどないんです。わたしたちも七海ちゃんに業界の注意事項とか基本的には大体伝えてたんですけど……」

 

「そっか、まず出遭うモノじゃないから……」

 

「えぇ。わたしもまさか今回あの局面であんなモノが出てくるとは、可能性すら浮かびませんでした」

 

「……よっぽどツイてなかったってわけね」

 

 

 思わず乾いた笑いが漏れると望莱も苦笑いを浮かべた。

 

 

「で、その天使って何をしに人間の世界にやってくる連中なのかっていうと――」

 

「うん」

 

「――神罰の執行です」

 

「神罰……?」

 

「神の意にそぐわぬこと。その中でも絶対にあってはならない――所謂“禁忌”に該当するものが現れた時です」

 

「禁忌、って……?」

 

「それがわからないんですよ」

 

 

 希咲の問いに望莱は困ったような顔をした。

 

 

「別にわたしたち人間の法律に則っての禁止事項ってわけじゃないです。なにか彼ら彼女らなりの基準があって、それに触れるものがあった場合。それとそれに関わったモノを根こそぎ滅ぼしに来るようなんです」

 

「……こっわ。なんかそれしか感想が……」

 

「そうですよね。なにせこっちも利用規約見たことないですし」

 

「神さまの教えに反したらってこと?」

 

「そうとも言いづらいというか……。一応教会の教義がそれに近いんですけど、あれも先に教義でルールを制定していてそれに反したら神罰をくらうってわけじゃなく。なんかようわからんけど神罰くらってぎょうさん人殺されたから、お前ら今日からこれ禁止な! って言った方が正確ですね」

 

「め、めいわくね……」

 

「まぁ、でも、伝承を読んでみると『どうしてそんなことしちゃったの?』的な“あたおか”ムーブが神罰くらってる印象ではありますね。例えば“死者蘇生”とか、ゼロからニンゲン作ろうとしちゃったとか……、後は不老不死ですか」

 

「マンガとかでありがちね」

 

「でも核ミサイルはオッケーみたいですし。これもうわっかんねーな、です。とはいえ、ハズレ引いたらその地域一体皆殺しですからチキンレースして基準を探るわけにもいかないです」

 

「そうね……、実際の神罰は迷惑じゃ済まないもんね」

 

「ですです」

 

 

 軽く肯定をしてからここで望莱は表情を改める。

 

 

「そして、この殺戮種族が今回の件にどう関係するか――」

 

「あ、うん」

 

「天使はおイタをした人間をぶっ殺しに来ますが、それよりも圧倒的に多いのは悪魔への粛清です」

 

「悪魔……、あっ――」

 

「人間が殺されるのは直接標的にされるよりも、天使と悪魔の戦争に巻き込まれて死ぬことの方が多いんです。そして、今回おそらく先に悪魔が美景に来ていました」

 

「じゃあ、あたしが出遭った天使って……」

 

「もしかしたらそういうことかもしれないですね」

 

 

 一つの謎が少しだけ解けたような気もしたが、しかし事態がより大きく複雑にもなったので、二人は素直には喜べなかった。

 

 

「伝承を読んでいると気付くのが、悪魔が人間界で何かをやらかして、それを天使が止めに来る。そして両者の間で起こった戦争に巻き込まれて人間が大量に死ぬ。こういうパターンがわりとあるんです」

 

「最悪ね……」

 

「ただ、悪魔が人間を使って何か禁忌を犯すこともあれば、逆に人間が悪魔のチカラを借りて禁忌を犯すこともあります。これは事例によって変わるので今回がどちらかはわかりません」

 

「あ、そっか。つまり、この情報を持ってるあんたの見解が警察とは違うっていうのは――」

 

「――そう。今回のこと、悪魔が起こした事件の可能性もあるんです。そうなると犯人なんてモノが居なくなるんですよ」

 

「犯人が、いない……?」

 

「悪魔を呼び出した人がいたパターンだったら話は別ですが、悪魔の方が何かを企てて起こした事件だったらってことですね。多分途中で魅了なり洗脳なりされて協力させられた人間がいるかもですが、その人を犯人としてパクっても何も解決にならなくないですか?」

 

「それは、そうかも……」

 

「というか、そのパターンの場合はもう解決がないんですよ。悪魔も天使もわたしたちより上位存在です。当然日本の法律なんて知ったこっちゃねーですし、国際条約もなにそれ?です。わたしたちの社会への配慮なんてするわけがない。わたしたち人間が好き勝手に動物さんの生態系を変えたり守ったりするように」

 

「…………」

 

 

 望莱の言い様に反発心がないわけではなかったが、自分が実際に出遭った天使を思い出すと希咲にもそうとしか思えなかった。

 

 あれとは会話すら成立しなかった。

 

 

「……でもさ、警察の手に負えなかったとしても、それは報告しといた方がいいんじゃない?」

 

「そうはいきません」

 

「なんでよ」

 

「わたしは言いました。七海ちゃんのために情報を隠したと」

 

「え? あたし?」

 

 

 キョトンとする希咲に望莱は若干呆れたような顔をした。

 

 

「まったく七海ちゃんってば相変わらずですね」

 

「は? なんなの?」

 

「七海ちゃんは『俺またなにかやっちゃいました?』系の主人公だって話です」

 

「え? マジでわかんないんだけど……」

 

「ハァークソデカタメイキー」

 

「あによ? あんたどうせまたおちょくってんでしょ?」

 

 

 ムッと怒り顔になったお姉さんにもう一度溜め息を漏らして、望莱は説明を始める。

 

 

「七海ちゃん。今回七海ちゃんはトンデモないことをしました」

 

「え? うそ、あたしなんかマズイことやらかした……⁉」

 

「いいえ。むしろ逆です」

 

「ぎゃく?」

 

「はい。七海ちゃんは前人未到レベルの偉業を果たしました」

 

「はい……?」

 

 

 まるで身に覚えがなく、希咲は困惑しながら大きく首を傾げてしまった。

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