俺は普通の高校生なので、   作:雨ノ千雨

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2章13 ドキドキの初デート ①

 パパ活広場。

 

 

「――い、い、い……、いくらで約束してるのかな……? 倍出すよ?」

 

「は? あたしウリじゃないし」

 

 

 どこか引っ込み思案そうにドもった気弱な声音ながらも、自らの性欲を満たすために堂々と支払い意思を示して交渉を持ち掛ける――

 

 

 だが、噴水の縁に座る少女にはギロリと睨まれ、彼女の着けたサングラスの奥から強烈な圧が飛んできた。

 

 勇気を出して一歩を踏みだした“おじおじ”はそれだけで萎縮してしまい、ションボリとしながら踵を返した。

 

 

 だが、去り際――

 

 

「――もったいつけやがって、このブス」

 

「あんだとこらぁーっ!」

 

「ひっ、ひぃぃぃっ⁉ オヤジ狩りだぁぁぁっ!」

 

 

――ボソッと捨て台詞を吐くも、少女にバッチリ聞き咎められる。

 

 社会に出たこともない年頃の小娘にガァーっと怒鳴られてしまい、パパ活オジさんはダッシュで逃げて行った。

 

 

「……ったく、マジむかつく」

 

 

 苛立ちを浮かべた少女は、噴水の縁にお尻をのせたまま足を組み直す。

 

 

 細く長い脚。

 

 大きめの帽子とサングラスで顏は隠れており、服装も身体のラインがあまり出ないようなものだ。

 

 それでも顏の小ささと細身のスタイルの良さが窺えた。

 

 

 なにより、この広場に居る他の女たちとは少し違った雰囲気というか、オーラのようなものを感じるのか――

 

 今のような調子で定期的に買い目的の者が声をかけてきては撃退されるというのが、この1時間ほど続いていた。

 

 

 法律や条例でそう定められているわけでは勿論ないが、この広場は売春目的の者たちが利用している場として有名だ。

 

 その気もないのにここに座り、その気もないのに男たちの視線を集め、その気がないから彼らを追い払い、結果的にこの場から客を減らす。

 

 そんな少女の行いに、周囲で立っている“声かけられ待ち(フリー)”の女たちは迷惑そうに顔を顰めていた。

 

 

 男たちからは好色そうな目を、女たちからは妬みと疎みの目を。

 

 それを正確に自覚している少女は陰鬱な気持ちで反論したい衝動を抑える。

 

 自分だって好きでここに居るわけではないのだ――と。

 

 

 チラリとスマホで時刻を確認すると、現在は10時32分。

 

 イラっと瞬間的に湧き上がる怒りを堪えながら、少女は心中で念じた。

 

 

 

<――帰ってい?>

 

 

<勿論ダメです>

 

 

 

 希咲 七海(きさき ななみ)VS弥堂 優輝(びとう ゆうき)の第3Rとなる本日の“ドキドキ初デート”に臨む――

 

 挑戦者(チャレンジャー)の七海ちゃんとセコンドのみらいさんだ。

 

 

 

 

 

<もう30分過ぎてんだけど……>

 

<んもぅ、せんぱいったら漢らしすぎます>

 

 

 思念通話にて伝えられた希咲 七海(きさき ななみ)の愚痴に、遠く離れた場所から紅月 望莱(あかつき みらい)が応える。

 

 G.W初日の昼前からこんないかがわしい場所で彼女らが何をしているのかというと、それは弥堂 優輝(びとう ゆうき)との待ち合わせだ。

 

 

<あんたの言う“男らしい”は意味わかんないけど。なんか、こういうトコまで“あいつらしい”のね……>

 

<おや? 意外です。あんまり怒ってないんですね?>

 

 

 キョトンとした望莱の顏を脳裏に浮かべながら、希咲は嘆息する。

 

 

<や。怒ってることは怒ってるんだけどね? 女の子との約束の時間守らないとかフツーにクズだし。遅れるって連絡もないし。『イマドコ⁉』ってメッセも無視されてるし>

 

<はぁ>

 

<でもさ、今更っていうか? あいつならこんくらいフツーにやるだろうなって。むしろ時間通りに来たら逆に怪しく見えるかも>

 

<謎の信頼感がありますね>

 

<帰ってい?>

 

<ダメです>

 

 

 希咲は脳内に浮かんでいるニコニコ笑顔の望莱のイメージから、手元のスマホのメッセージ履歴に目を向けた。

 

 

<つーか、あいつ。いくらなんでもバックレたりはしないわよね……?>

 

<一応来るって返事はあったんですよね?>

 

<まぁ、うん>

 

<ならもう少し待ってみましょうよ。その間にこちらも入念な準備チェックをするべきです>

 

 

 望莱からの提案に希咲は変わらず気怠そうに返す。

 

 

<チェックって、さっきもやったじゃん。つか、その為に30分前に来たのに>

 

<まぁまぁ。実はカメラ位置をちょっと調節して欲しいんですよ>

 

<ん。いーけど>

 

 

 望莱からの要請を受けて、希咲は首の後ろに手を回しネックレスの留め具を外した。

 

 胸の下あたりまで垂れていた大きめのブローチが実はカメラになっているのだ。

 

 

 これはみらいさんの経営するセキュリティ会社“(株)M.M.S”で開発された秘密のアイテムである。

 

 盗撮犯の思考や手口を研究する為の盗撮をする為に作っただけで実質盗撮をする為の物ではないのでセーフである――と、仕様書には記されているらしい。

 

 このカメラで写した映像が、ネット通信により海上数十キロ離れた無人島にある望莱の部屋のモニターに表示されるようになっているのだ。

 

 

 大好きな幼馴染のお姉さんが初デートをする時には是が非でもリモートで参加するか尾行をしたい――

 

 そんな風に常日頃から強く願っているみらいさんが、『こんなこともあろうかと』用意していた秘密道具だ。

 

 なので、希咲は待ち合わせ場所に来る前に、望莱の会社に寄って一式を受け取るために必要以上の早起きを強いられていた。

 

 

<バッテリーや送信機は?>

 

<リュックに入れてる>

 

 

 答えながら希咲は身体の脇に置いた小さなリュックを意識する。

 

 

<バッテリー残量や電波強度はこちらでモニタリング出来るので、七海ちゃんは気にしなくて大丈夫です>

 

<あーい>

 

<万が一わたしの方の通信が途切れても、会社の方のストレージにも保存されているので>

 

<ん。そのへんあたしよくわかんないけど>

 

<もしも“せんぱい”とベッドインすることになったら、ブローチはベッドサイドにセッティングして下さい。ベッドの様子が広くおさまるように>

 

<イヤに決まってるでしょ>

 

<わかりました。七海ちゃんがそこまで言うのなら。多分“せんぱい”の顏しか映らないかもですけど、わたしはハメられ撮りで我慢します。それが七海ちゃんの性癖だと言うのなら尊重します>

 

<そんなことゆってない!>

 

<安心してください。ファイルのパスはわたししか知りませんので。帰ったら一緒に観ましょうね? 隣で当時の心境を実況してください>

 

<絶対イヤ! っつーか、そんなこと心配してないから! そーじゃなくって!>

 

 

 ネットリとしたみらいさんの配慮を跳ね除けて、希咲はブローチを揺らして本題に戻るよう強調した。

 

 

<カメラ! 高さ、上げるの? 下げるの?>

 

<その前に一度七海ちゃんを写してもらえますか?>

 

<は? なんで?>

 

 

 ネックレスの留める場所を変えるために首の後ろに両手を回したままで希咲は首を傾げる。

 

 

<画質のチェックをしたいです。特に人物の映りを>

 

<そんなのその辺の人映ってる時に見ればいーじゃん。てか……、これってあたしが盗撮してることになんの……? マジサガるんだけど……。万が一お巡りさんに声かけられたりしたら何て言い訳すればいいのよ……>

 

<隙を見て指輪の中に隠しちゃえば大丈夫です。それより早く七海ちゃんを。わたし、七海ちゃん以外の女を見ても、デフォで顏にモザイク入るように脳が出来ているので>

 

<そんなわけあるか>

 

 

 冷たく切り捨てながらも、希咲はなんだかんだ彼女の言う通りにしてやる。

 

 外したブローチを持った手を正面に回し、自分の姿を映した。

 

 

<それではファッションチェックです>

 

<はぁ?>

 

 

 望莱の目の前のPCモニターに本日の七海ちゃんの姿が“4K 60FPS”で表示されると、発電機の電力がモリモリと消費された。

 

 窓の外から「がぅ……」という悲しげな鳴き声が聴こえた気がするが、きっと気のせいだとみらいさんは画面をガン見する。

 

 

 本日の七海ちゃんは、大きめのキャスケットかベレー帽のようなものを被り、お顔にはこれまた大きめのサングラス。

 

 上は薄手のダボダボニットを着ていて腕まくりをし、手首のブレスレットを見せている。

 

 ゆったりめのVネックからは肩が半分くらい露出していて、キラリと光る鎖骨が周囲のオジさんたちを挑発していた。

 

 そして下は――

 

 

<長ズボンです……>

 

<パンツ。それかデニム>

 

 

 女子力の低い望莱の表現に希咲はムッとして訂正する。

 

 そんな彼女の脚を包むのは細身のピッチリデニムだ。

 

 裾の下から見えるのは動きやすそうなスニーカーである。

 

 

<サンダルかせめてブーツとか>

 

<ダメよ。あいつとデートするんだからいつでも逃げたり蹴ったり出来るようにしとかないと>

 

<んま、七海ちゃんったら過激です。せっかくの“かれぴっぴ”との初デートなんですから、もっと手足を出して可愛く媚びていきましょうよ。今からでもミニスカにチェンジしてください>

 

<やーよ。ただでさえ何されるかわかんないのに。あいつってばさ、雰囲気とかシチュエーションとか流れとか、そういうの全部無視してマジで唐突に痴漢してくるから油断できないのよ>

 

<ドチャクソ警戒してて草>

 

 

 初デートに臨むにあたって、希咲は『絶対に指一本触れさせないし見せない』という厳戒体勢をとっていた。

 

 

<てゆーか。どうせえっちしたら裸になるんですし>

 

<するわけないでしょ。あんたマジで言ってんの?>

 

<だって彼氏だし>

 

 

 多分ふにゃっと眉を下げているんだろうなと予想されるみらいさんへ、希咲はサングラスの下からジト目を向ける。

 

 

<彼氏じゃないし>

<彼氏だし>

 

<フリだし>

<フリでも彼氏だし>

 

<つーか、ガチ彼氏だったとしても初デートでそれはないでしょ>

<ふぅ~ん……>

 

<あによ>

<いえいえ、別に>

 

 

 元カレ6人とヤリヤリだった設定の七海ちゃんが初デートでエッチはなしだと思っていることがわかり、みらいさんはほっこりとした。

 

 

<もういいでしょ。カメラこのへん?>

 

<あ、もうちょい上に……>

 

<……こんくらい?>

 

<はーい、おっけーでーす>

 

<ん>

 

 

 いつもの戯言を打ち切ってネックレスの位置を調整し、先程よりも鎖2つ分ほど短い位置で留める。

 

 そのタイミングを見計らったわけではないようだが、また新たな“おじおじ”が七海ちゃんに迫った。

 

 

「ほ、ほ、ほ、細いねキミ。モデルさんかな? ご、ご、ご、五千円……あげるから、腋を撮らせてくれないかな……?」

 

 

 どうやら両手を首の後ろに回す仕草が、五千円札を握りしめた腋フェチおじを誘き寄せてしまったようだ。

 

 

「見せるか! あっち行けっ!」

 

 

 ふしゃーっと威嚇すると、“おじおじ”はビックリしてブッと屁をこいてから逃げて行った。

 

 

 盛大に顔を顰めた希咲は、座る位置を風上にずらす。

 

 そうしてまたも場を荒らしたお高く止まった女に、周囲の女たちは露骨に舌打ちをした。

 

 

<モデルがこんなトコでパパ活するか! クソキモイ!>

 

<確かにお忍びの芸能人っぽくは見えますけどね>

 

<もう……っ! マジさいあくなんだけど、ここ……!>

 

<というか、なんでわざわざこんな場所で待ち合わせを?>

 

 

 思念通話でまた愚痴ると、望莱からは不思議そうな声が返ってくる。

 

 

<そんなの知り合いにバレたくないからに決まってんじゃん!>

 

<あぁ……。だからそのコーデなんですね>

 

 

 希咲の服装は痴漢彼氏への警戒・防御だけでなく、身バレ防止の目的もあったようだ。

 

 

<まぁ、確かに学園の人たちはこんなトコに来なそうですね。しかも連休初日の午前中なんて特に>

 

<なんであたしは、連休初日の午前中からパパ活女子に混じってあのバカと待ち合わせしなきゃなんないわけ⁉>

 

<七海ちゃんが待ち合わせ場所に指定したからでは?>

 

<うっさい黙れっ!>

 

 

 希咲が繰り出した彼氏譲りの理不尽なパワハラに、みらいさんは内心で悦ぶ。

 

 それを表に出さぬよう、真面目な声音で作戦の確認をした。

 

 

<そんなにイライラしちゃダメですよ。“せんぱい”にも攻撃的になっちゃいます>

 

<わかってるわよ!>

 

<いいですか? 今日は七海ちゃんも彼女のフリですからね?>

 

<わかってる、けど……>

 

<もしも“せんぱい”が全部わかってて彼氏のフリをしているのなら――>

 

<――急にあたしまで彼女として振舞いだしたらヘンに思うってことよね?>

 

<そうです。“せんぱい”が覚えてる側で、七海ちゃんも水無瀬先輩を覚えていると思っているのなら、絶対に違和感を持つはずです>

 

 

 本日の彼女らの目的は、弥堂の態度から嘘を見つけるだけでなく、こちらも“覚えてない側”として振舞うことで――わざと彼に不信感を持たせ、その反応を見ることだ。

 

 

 彼がもしも希咲に対して強い疑念を持ったなら――

 

 

<使うかもしれません>

 

<魂を測る目……か……>

 

 

 昨日話し合ったとおり、弥堂の能力をもう一度測ってみる。

 

 彼が何かそれらしきものを使っている瞬間を狙って。

 

 

 他にも――

 

 

<それとマーキングです>

 

 

 望莱はさらに声を真剣さを深め、こちらを強調する。

 

 

<せんぱいをマーキングして、いつでもMAPで追えるようにする>

 

<わかってる>

 

<どれくらい保つんでしたっけ?>

 

<えっとね……>

 

 

 希咲は地面と自分の顏の間の宙空の何処かをジッと見て答える。

 

 

<フツーにマークしたら2日くらいで消えちゃうけど、特別枠に入れとけば相手にバレて解除とかされない限りは半永久的に追える、と思う>

 

<なるほど。出来れば“せんぱい”の反応よりこっちを優先させたいですね>

 

<そこまでやったことないけど、多分出来るはずよ。でも、マーク付けるのに相手に触んなきゃいけないのよね……>

 

<お尻撫でるついでにマーキングしましょう>

 

<アホか>

 

<てゆーか……>

 

<ん?>

 

 

 声音が変わって少し緩くなった望莱の雰囲気に、希咲はキョトンとする。

 

 

<なんで水無瀬先輩をマーキングしてなかったんです? 特別枠で>

 

<え?>

 

 

 望莱の方も同様にキョトンとした風に、心底不思議そうに質問をした。

 

 

<いえ。それをやっとけば今こんなに苦労してないだろーって、責めてるわけじゃなくって。七海ちゃんならやっててもおかしくないから不思議だなーって思いまして>

 

<いや、それは……>

 

 

 希咲は少しばつが悪そうに答える。

 

 

<だって……、そんなのキモいじゃん……>

 

<はい?>

 

<なんか、重いっていうか……。ストーカーみたいだし……>

 

<でも普通の人はそんなスキルがあるって知らないですし、やっても気付かれないじゃないですか?>

 

<そういう問題じゃないし。友達なのにそんなことするのヘンじゃん……!>

 

<んもぅ。七海ちゃんったら重たカワイイです>

 

<うっさい>

 

 

 それ以外にも理由はあった。

 

 

 アイテムを大量に収納しておける指輪。

 

 港で使った周囲をMAP化して、その範囲に居る者たちの気配を可視化するスキル。

 

 などなど他にもあるが、そういった類いの普通の人は持たない便利で不思議なチカラを、希咲は日常生活の中で極力使わないことにしていた。

 

 

 それらは彼女が生来持っていた能力ではない。

 

 降って湧いたように突然得たもので、だからこそ同じようにいつ突然なくなるかも知れない。

 

 

 それらの便利さにどっぷりと浸かっていたらその時に困るからというのが、以前に彼女も口にしていた“使わない”理由である。

 

 

 それからあと一つ――

 

 

 こういったチカラを日常の中で使うたびに、箍が緩むような気がしたのだ。

 

 その辺の、そういったチカラを持たない普通の人間を相手に、それを使うことに躊躇いがなくなっていく。

 

 希咲は何よりもそれを恐れて、普通では起こり得ない異常事態の時にしか解放・解禁しないように自分を戒めていた。

 

 

 そして今回のデートはというと――

 

 

<――でも、今日はもうそんなこと言ってられない……>

 

<ですね。向こうも“そう”かもしれないし>

 

 

――最初から異常事態と認定して、彼女たちもその対応のギアを一段上げていた。

 

 

<幸いにしてこちらは“彼女”というストロングポジを得ています。今日で結果が出なくても依存系彼女のフリして甘えて、この連休中毎日拘束しちゃいましょう>

 

<あー……、あたし明日はバイトなのよね>

 

<まぁ、それは困りました。それなら――>

 

<うん……>

 

 

 希咲は一度目を瞑り、それから瞼を開く。

 

 その瞳には強い意思が表れていた。

 

 

<――今日のデートで……、ゼッタイにキメてやるんだから……っ!>

 

<…………>

 

 

 彼女のその決意は強い念となって、遠く離れた望莱の心にまで届く。

 

 だが、その台詞から別の絵を想像したみらいさんは若干息が荒くなってしまい、空気を読んでそっとマイクをミュートにした気分になった。

 

 

(愛苗……、待ってて……!)

 

 

 自身が弥堂にめちゃくちゃにされている姿をみらいさんに妄想されていることになど気付かず、七海ちゃんは空の向こうに大好きな親友の愛苗ちゃんの元気な姿を探した。

 

 

<というか、カフェでお茶っていうか>

 

<ランチになっちゃいそうよね……>

 

<せっかくデキる女のみらいちゃんが、気を遣ってピークタイムからずらしたのにー>

 

<あいつマジやだ>

 

 

 望莱はキーボードに手を伸ばし、予約時間の調整の連絡を店へ送る。

 

 初デートで連絡もなしに既に約束の時間から30分以上待たせているダメ男が来る時を、二人はあともう少し待つことになった。

 

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