アチェとリキュ 2人のCuriosity 作:LUCIOLE
「リキュ?」
リビングから顔を出すと向かいの部屋の扉が開いていて、物音がしていた。
「リキュ、何して?」
次の部屋に入るとそこは明るく清楚な雰囲気の部屋の中でリキュは見付けたひらひらの洋服を自分に合わせて、くるくると回っていた。
どうやら部屋の奥に姿見が有って、そこに映った自分の姿に見惚れているようだ。
「アチェ見て、可愛いでしょ?」
確かにリキュは可愛い。
パッチリの目に同じ女性の私から見ても魅力的なスタイル。
自分の胸元と比べると、思う所が有るのも事実だ。
まぁ、今更だし個人的には動き易い自分のスタイルも気に入ているのだが。
何より男共から変な目で見られないのが良い。と、一人で納得していたらリキュが変な目でこっちを見ていた。
「な、なに?」
左手で無意識に胸を庇い、身を引いてしまう。
「アチェも可愛い格好すれば良いのにっ、あ痛っ!?」
にやにやしながら近付いたリキュのおでこをピシッと指で弾いてやった。
可愛い服も興味はあるが今の動き易いスポーティな服も間違いなく好きなのだ。
負け惜しみじゃない、負け惜しみじゃないから。
拳を作り、目を瞑って納得しているとリキュが私の後ろに回って白いブラウスとチェックのスカートを当ててきた。そのスカートの丈が短い!?
動き易く、露出の少ないパンツを穿いているのに思わずスカートの裾を押さえるくらいだった。
「ちょっとリキュ!?」
けらけらと笑うリキュを半眼で見て、指を構えるとおでこをガードしつつも全然反省していない表情で謝っってきた。
「アチェは可愛い系も似合うのにな~」
そんな事を言いながら、次の服に手を掛けていた。
私に可愛い服なんて、と思いながらリキュの持つ服を見る。
確かにリキュのセンスは良いし今持っている服も素直に可愛いと思うし、元の持ち主のセンスも良いのだろう、私に似合うかどうかは別だけど。
「私は動き易いのが好きなの」
私は素っ気無い色のカーゴパンツを取ろうとしたら、すっとクロップドパンツを差し出された。
「これなら良いよね?」
確かにこれなら動き易そうだし、色もデザインも問題ない。
上はこれかな~と色々探してくれているが、こちらはサイズの問題もあるのでなかなか決まらない様だ。
「これなら入るのにね~」
そう言って被せて来たのは、オフショルダーのドレスだった。
確かにこれならサイズの問題は無い、問題は無いのだが・・・。
頭から被せられたオフショルダーのドレスはストンと足元まで落ちたのだ。
「おい、リキュ」
怒気が洩れる。
「ほ、ほら、中で腕組みしたら丁度良いんじゃ・・・」
半眼で睨み付けて、胸の位置まで上げたドレスの中で余裕で腕を組んだ。
因みにウエストは丁度良い。
「うん、ごめん」
少し涙目になって、謝ったので許してやるがこういう服はリキュの方が断然似合うのだ。
脱いだドレスを投げ渡し、顎で着る様に指示をする。
するとリキュは喜んでそのドレスを着て、クルクルと回って見せた。勿論落ちたりしない。
(くそう・・・)
それぞれ服を堪能?した後、他の物にも目をやる。
どうやらこの部屋の住人は男性アイドルが好きな様で、壁にポスターが貼ってあったり、写真や雑誌の切り抜き等が飾って有った。
まぁ、その辺は2人共知識欲以上の興味が無かったので、次の部屋に移る。
家の奥、先程の部屋の隣の部屋には色々な物が2つづつ配置されていた。
「双子ちゃんの部屋かな?」
ベッドに勉強机、ハンガーラックに衣装ケースそしてメタルラックだ。
ただ趣味は違った様で、片方にはスケボー選手の写真や雑誌と共にスケボーが。もう片方にはサッカーのグッズが並んでいた。
「男の子かな?」
「多分ね」
軽く物色して、隣の最後の部屋へ。そこは両親の部屋らしく落ち着いた色調の家具とベッドが有った。
此方も軽く物色。
その後裏のベランダを見た。
人の気配は無く、裏庭にも人の姿は無かった。
ガラリとガラス戸を開け身を隠しながらベランダに出て周りを確認。
まだ裏には人が出てない様なので、顔を出して更に周囲を見た。
団地の裏側は公園になっていて細い林道と子供の遊び場に分かれている。
そんな風景を見下ろしていると、リキュが何かに気が付いた。
「隠れて!」
身を隠し、リキュが見る方を私も見た。すると建物の影から不意にブーンという音と共に飛行物体が現れた。
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