もう見えない君へ   作:雨宮朱雀

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序章  狂い墜る

 

 無力? 

 

 

 

 

 

 

 全て意味をなさない? 

 

 

 

 

 

 

 救えない? 

 

 

 

 

 

 

 

 最初から全て意味は無かった? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 意味もない? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 じゃあ、何の為に? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼女は何処へ? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何の為に僕等は? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ああ、そうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう言うことか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全て

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全て全て

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『虚無』なんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ??? 

 

 

 

 明るい雰囲気な少女「ね~ね~■■■■~?」 

 

 

 彼の頭を優しく突く

 

 

 

 

 大人しそうな青年「どうしたの、■■■■?」

 

 

 青年は両耳に着けたイヤホンを外し女性の方へと顔を向けた

 

 

 

 

 明るい雰囲気な少女「私が■■■■■■■■■のテストする日ちゃんと覚えてる?」

 

 

 

 

 大人しそうな青年「ああ勿論。君の晴れ舞台を見ない訳がないだろう? 皆にも勿論伝えてあるし、全員で見守る気だよ■■■■」

 

 

 

 

 明るい雰囲気な少女「えへへ、無事終わったら新曲の収録手伝ってね■■■■? 約束よ?」

 

 

 

 

 

 大人しそうな青年「はいはい、約束だよ。ほら、急がないと────」 

 

 

 

 

 そう言うと授業の開始を告げる鐘が学園中に広がるように鳴った 

 

 

 

 明るい雰囲気な女性「あ、次の授業始まっちゃう! ■■■■、急いで行こ!」

 

 

 女性に手を引かれるがまま男性も走って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ??? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気が気でない青年「どこだ、どこなんだ………………どこへ行ったんだ……!」

 

 

 

 

 教師「待つんだ、まだ被害の集計が出ていない。君が焦る気持ちも分かるが今迂闊に外を移動するのは────ー」

 

 

 止める教師を力任せに無視し、進んだ

 

 

 

 

 

 

 

 彼は一直線にコックピットへ向かい、荒息と焦げ臭い煙を気にも留めずこじ開けた

 

 

 

 

 

 開いたコックピット内には誰も居らず、何も無く、まるで

 

 

 

『誰もいなかった』ように静かに鎮座していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 青年「……………………は? え………………? …………■■■■? ■■■■!? 近くにいるのか!? いるなら返事してくれ!! ■■■■!!」 

 

 

 

 彼は息を上げながらも彼方此方で■■■■の名を呼び続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1日、1日、そしてまた一日と、月日は過ぎた

 

 

 

 

 

 

 

 ■■■■の行方不明が不明になり一ヶ月

 

 

 

 

 

 

 

 青年は迷い人のビラを配りながら、■■■■を見て無いかと道行く人や探索隊の者や教師、挙句の果てには校長にさえ聞いていた

 

 

 

 

 

 

 だが残酷なことに■■■■の足取りは何一つ、何一つ、一欠片たりとも■■■■の行方も、目撃情報も無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 教師「君には悪いが…………恐らく彼女はヴォイドストームに……」 

 

 

 

 

 

 

 この地、「ラハイロイ」にて、行方不明になれば残像に襲われて死んだか──ー

 

 

 

 

 

 

『ヴォイドストーム』と呼ばれる海蝕現象が起こり人や、そこに住まうエクソウォームの『周波数』が崩れ、やがて透明に、そして沈黙し『消滅』する。

 

 

 

 

 殆どが後者だと思われていた。

 

 

 ヴォイドストームが起れば、そこに居たかさえ「分からない」。

 

 

 

 もう「ソコに居たであろう存在」を確かめるすべなど無く、消えた人や者を救う方法なんてのも………………現存していない

 

 

 

 

 青年「嘘だ! そんな訳ない! 彼女は……彼女が………………! ■■■■■■■■■を動かして────ー」

 

 

 

 

 教師「それも君の見間違えかもしれないだろう……? …………一回、君は休みなさい……」

 

 

 

 

 彼の目は赤く充血し腫れ、隈が広がっており、十分に食事さえしていないであろう為か、ガリガリに痩せ細っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼は周囲に促され寮の自身へ半ば強引にだが、連れられ、居た

 

 

 

 

 青年「………………■■■■…………頼むよ………………また………………君の歌を聞いたり……どこか行ったり……笑ったり…………みんなで他愛のない話を……」

 

 

 

 そう言う彼の手元の通信機には何十、何百の連絡を試した痕跡が映されていたが

 

 

 1つも反応しておらず、返信も、無かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな彼は行方を眩ませた

 

 

 

 

 

 連絡をしても返さない彼を見かねた友人が教師に伝え鍵を開け、見たが

 

 

 

 

 そこには貴重品が全て置かれた状態で

 

 行方が無くなっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヴォイドストーム活発エリア前

 

 

 彼は虚ろな目でフラフラと足取りを不確かなまま向かっていた

 

 

 

 

 青年「………………■■■■………………今………………そっちへ………………」

 

 

 

 

 そう、ブツブツと呟きながら彼は足取りを進めた

 

 

 太陽の精霊が止めようとしていたが、彼は気にも留めず

 

 

 ヴォイドストームへ足取りを進めた  

 

 

 

 

 

 

 

 内側へ足を踏み入れ、中央部へ向かい

 

 

 

 そして 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………もう一度………………『エイメス』に………………

 

 

 

 

 

 

 

 そして青年の姿は最初から無かったように

 

 

 消えた

 

 

 

 

 

 

 

 消えた、ハズだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何もない虚空

 

 

 

 

 目のように

 

 

 

 

 渦のように

 

 

 

 

 

 天を穿ったような

 

 

 

 深い

 

 

 

 深い深い闇が除く「穴」が

 

 

 

 

 コチラを見ていた  

 

 

 

 

 声が出せないが青年は

 

「(ああ………………これが虚空、ヴォイドストーム、いやヴォイドスペース……か…………)」

 

 

 

 

 

 もう恐怖などもなく

 

 

 全て諦め

 

 

 

 意味を見出せなくなった

 

 

 

 

 彼を虚空はこちらを見ていた

 

 

 いや見ているのかさえ怪しいが

 

 

 

 だが、確かに聞こえた

 

 

 

『滅亡、解錠、代弁』

 

 

 

『目』

 

 

 それは複数人の声のような

 

 

 鳴き声のような

 

 

 

 深淵から響くような

 

 

 

 言葉のような「何か」だった

 

 

 

 

 

 だが、意味は聞き取れた

 

 

 

 青年「(……何を言っている?)」

 

 

 

 

 

 虚空から音は響き続けた

 

 

 

 

 

『渇望、願望、実現、可能』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 青年「(どういう意味だ)」

 

 

 

 

 

 

 

 こちらの声が聞こえているのか不確かだが、音は応えた

 

 

 

 

 

 

 

『虚空、存在、実現、対価、文明、破滅、終点、意思?』

 

 

 

 

 

 

 言葉ではないが何を言おうとしているか理解できていた

 

 

 

 

 

 青年「(何をすればいい)」

 

 

 

 

 

 

『目、代用、代弁、終末、汚染、破滅、起伏、祝福、願望、成就』

 

 

 

 

 

 青年はもう既に声が出せるようになっていた

 

 

 

 青年「俺がお前の目となり、滅ぼせと。そしたらお前は、俺の願いを叶えると?」

 

 

 

 

『理解、承認、行動、解錠、破滅、虚無』

 

 

 

 そして青年の身体が再構築されていき身体が戻っていった

 

 

 

 

 青年「………………叶えてやる、その契約。待ってろエイメス、俺が全てラハイロイを滅ぼすその日まで」

 

 

 一瞬だけだが、彼の見た目は機械のような、まるでエクソストライダーに似た機械の怪物へ変貌したが、何事もなかったかのように戻った。

 

 

 

 

 

 青年「………………虚無の目、破滅への使者、深淵へ誘う代弁者」

 

 

 

 何故彼を代弁者として、自身の「目」として選んだかなんて、彼にはどうでもよかった。

 

 

 

 

 

 生き長らえた喜びでもなければ

 

 

 

 

 力を得た喜びでもなければ

 

 

 

 

『たった一人の存在を蘇らせられるかもしれない』という狂った思考だけが彼の脳内を埋め尽くしていたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この選択が

 

 

 

 

 

 

この存在が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この気持ちが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後に衝突するなんて、彼は、いや、世界は、まだ、知らない




プロフィール 

・青年 
 名 レイヴィス 
・共鳴属性  電導
・出身  葦ノ原
・所属 ラハイロイ/スタートーチ学園→???
・音痕位置  首元/うなじ

・大切な物  もう動かないテープレコーダー/とあるアザラシ人形/ボロボロの写真

・武器 手甲 『刹那の夕星』 機械仕掛け…?のアーム。指先は刃にも、腕は剣にも、クローにもなる…触れた物を汚染させる力を秘めている。





次回 あればお楽しみに
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