ヴォイドワーム、ヴォイドキメラ、そしてヴォイドストームによる一連の被害が連続で続いている一方
スペーストレック・コレクティブの支援を受けスタートーチ学園は急なヴォイドストームの連続的な発生の調査
そして現在各所で猛威を振るい暴れているヴォイドワーム、そして突如現れた不明な新種の残像…通称「ヴォイドキメラ」の討伐を推し進めていた。
スタートーチ学園 学園長室
現学園長であるルシラーは緋雪を呼び出していた
「今起きている異常事態について…貴方は粗方知っているかしら?」
「ああ…既に妾の耳にも届いておる。…ヴォイドワーム、突如現れた変異種の残像、そして連鎖するかのように連続して発生を続けているヴォイドストームの事で有ろう?」
「ええ、その通り。…率直に聞かせてもらうわ。緋雪、貴方は今回の騒動、どう思うかしら?」
緋雪は少し間を置き、一言告げた
「妾の見解じゃが…極めて人為的な犯行と見立てておる」
「……………貴方もそう思うかしら?」
「ああ。幾ら鳴式いえども、ここまで既存の動きを逸脱した動きを取るとは思えん。…何かかしらが人為的に発生させている、と睨んでおる」
そして観測結果が書かれた端末を緋雪へ渡した
「……………これは?」
「右の写真がヴォイドストーム発生前に起こる現象『シマー』の計測記録、そして左の写真が現在ヴォイドストームが発生しているエリアで発生直前に記録された結果よ」
そして少し悩んだ後、ルシラーは発した
『そして右の記録からシマーの反応を除いて、この左の記録と照らし合わせると…ヴォイドストーム発生前のエリアに『人』の周波数と「反応」が見つかったのよ』
「反応…じゃと?」
『ヴォイドマター、それもヴォイドストーム内のとは比べ物にならない程、極めて高純度な反応よ』
「反応は兎も角、それはただ…哀れな被害者が巻き込まれた、だけ等ではないのか?」
「それが1回なら……良くはないけどマシなレベル…でも現在起こっているヴォイドストームの過半数以上に同じ反応、それも同じ周波数が出ているのよ。その観測された周波数、それだけが全部『一致』してたのよ…」
「同じ、というと?」
「常にオーバークロック状態、そんな人間…共鳴者の反応がヴォイドストームの出現したエリアの中心点に多々出ると観測されるなんて思うかしら?」
「…有り得んな」
「ただの共鳴者ではないのは確かよ。…でも、鳴式の力を扱う事例なんて聞いた事が無い、もしかしたら残星組織が関わっている線も追っているわ。貴方には『このオーバークロック状態で観測される人物』の追跡及び捕縛…最悪の場合は…」
「……分かっておる。」
そう一言だけ告げ、部屋から出て行った緋雪
そしてルシラーだけは1つの古びた資料集を指でなぞっていた
端末の下欄に刻まれた一言書かれていた
『該当者、1名』
同時刻 モーバロウ・デザート
彼は、次々と様々なエクソウォームと残像を混ぜヴォイドキメラを生み出していた
そんな彼の元に一人、現れた
それは一件どこにでもいるような男だった。
男は彼を見るなり
「君が鳴式の共鳴者か」
ヴォイドストームに貪られたエクソウォームを投げ捨て
男の方を向き
「…お前、何者だ」
「私か?そうだな、皆が知る名で言えば「残星組織」の『組織長』、と言った所だろうか?」
「……………何の用だ」
「何、君と敵対する気は無い。ただ…君に素晴らしい提案をしにきた、と言った所だ。」
「くだらない」
「あのピンク髪が特徴でーーーーエクソストライダーに選ばれた『エイメス』という女性の事であってもか?」
「貴様、風情が、彼女の、名を、気安く、呼ぶな」
既に彼の爪が組織長の首元に突き付けられていた
組織長は笑いながらも
「ほう。……君の行動原理はそれかい?」
爪が突きつけられていても笑みを崩すこと無く彼の隙を的確に詰めていた
「……何が言いたい」
彼は爪を下げ、距離を開けた
「なに。君と敵対する気は無いよ。…『寧ろ』君を迎え入れたいくらいだ。……人の身でありながら自力で『鳴式』の共鳴者へ至った存在…私の、いやこの残星組織そのものの宿願であり結成理由である『完全に制御可能な鳴式の共鳴者』……君はそれの体現者なんだよ」
「お断りだ。………お前等屑に俺が手を貸す理由も義理も無い」
相変わらず不気味な笑みを浮かべ
『エイメスを蘇らせられるとしても?』
彼は一瞬だけ、ピクリと身体を震わせた
「………それはアレとの契約内容に過ぎない」
「……………ほう。…君は『鳴式』に『彼女の復活』を願ったという訳か」
「……………」
「まあ黙っていても構わないさ。結構。あの共鳴者の少女は作られし者、だが君は、いや人が鳴式の共鳴者へ至れる、それだけでココに来たかいがあったというモノだ。ーーーーいつでも君なら加入を待っているよ。」
そして組織長は背を向け
『君はどこまで私を否定しようとも『同じ』だよ。願いの為なら誰かを陥れ、壊し、利用し、そして願いの為に切り捨て、優しくし、壊す。…何も違いはないだろう?違うのは目的、だけ。』
「……………違うさ。…お前等のような物ではない。…英雄を、救った勇者の為に、救われた者達を、贄を捧げるだけだ」
それを聞き
「やはり、君は狂人で同類だ。…君と彼女、この先どうなるか、実に見物だよ」
既に壊れた歯車は
残酷にも回り
運命を引き合おうとしていた
もう
もう、
もう、『答え』は
向かって来ていた
頑張って、この小説は2部構成にする予定です。