オトギテール RIVAL   作:爆裂おいしい君

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10話でーす。皆さんの応援のお陰で10話でーす。ありがとうございまーす。今回少々短いので2話連続投稿してます。
今回はジャムがなんと、新しい力を手に入れるみたいです!一体どんな力を?10話、お楽しみください!


Ep.10「ジャム、新たな力!」

 

「せーのっ!」

 

 キンッ!キン!カンッ!

 ジャムを狙っても、ソードを狙っても、放たれた刃は甲高い音と共にソードの持つ剣に弾かれていく。

 

「うおおおおおおおおおおお!!!」

 

 バチバチと音を立てながら、バリアと電気を纏うジャムがソードという盾と共に猛進。気がつけば、もう飛び込めば攻撃の届く距離。

 

「ジャムっ!」

「とりゃ!はああぁぁぁっ!」

 

 大振りなカッターをなんとか受け止めるソード。ニヤッと笑い飛び込んでいるジャムを見つめる。ジャムはバリアを解除して、右手に力を込めて拳を振り上げる。

 

「おりゃ!」

 

 バシッ!と軽い打撃音が響く。

 ……確かに手応えはあったが、パワーが足りなかったようだ。肉片は多少のけぞっただけで、依然としてピンピンとしている。

 ソードも予想外だったようで、体からスッと力が抜けてしまった。

 

「しまっ……!」

 

 ブンッ!

 

 右腕が振り上がる。2人まとめて命中してしまって、宙を舞いポトッと落ちる。

 

「あいたたたっ!」

「今度トレーニングしましょうか……」

「はい……」

 

 立ち上がって、一旦後ろへ退く2人。肉片もこちらへ迫ってくるような素振りは見せず、ただただ睨み合っているという構図。

 

「でも、いい線はいってた気がします。私とソード、お互いの役割そのままで、どうにか……」

 

「どうにか…………」

 

 戦闘中だと言うのに、その場で考え込むジャム。そんな中、彼女はふとソードの剣に目をつけた。

 

「ソード……剣……」

「え?どうかした?」

「いや、なんでも……。でも、なんか……なんか見えてきたような……そうでもないような……」

 

 こんな姿珍しいかも、とソードが怪訝そうに見守っていると、ジャムは何か思いついたような表情でポンと手を叩く。

 

「何か思いついたの?」

「はい!いいアイデアが!」

「聞かせて、ジャムのアイデア……」

「えーっとですね、2人で防御して、2人で攻撃します!」

 

 ジャムのアイデア。それは2人で防御を分担し、最後の攻撃を2人で行うというもの。ソードは瞬きを小刻みにして質問。

 

「ジャム、あなた防御なんて出来るの?……バリアは張れるけど、あのカッターは防げないでしょう?」

「多分大丈夫です!それじゃ、行きますよ!」

「えぇっ?あぁはい、分かったわ!」

 

 ジャムに続いてソードも構える。ほとんど同時に足が動き、2つの光が駆けた。

 

「来るっ!」

 

 刃の連射。心做しか先程よりも弾速が上がっているような気がする。

 

「《ジャムサーベル》!」

 

 右手から放たれたオーラで剣を作り出し、手のひらから生えたそれを刃に向かって振りかざす。

 

「そういうこと!」

 

 ソードはほとんどノールックでカッターの刃をはね飛ばして、2人はさらにスピードを上げる。

 

「「はああああああっ!!」」

 

 勢いづいた2人はもう止まらない。いつの間にかあの巨体が目と鼻の先にいた。肉片は右腕を構えるが、時すでに遅し。

 

「《ストレート・ソード》!」

「《ジャムサーベル・ディフューズ》ッ!」

 

 閃光が走ったかと思えば、X字に2つの斬撃エネルギーが刻まれる。ビリビリと電流が走った瞬間、エネルギーが爆裂。カッターの怪人は光の粒へと姿を変え、ジャムの体内に吸い込まれていく。

 

「「やったぁ!」」

 

 上機嫌に両手でハイタッチ。

 

「えっ、あれだけ苦戦したのに肉片1つ分って……」

「なんかやけに強かったですよね」

「あの右腕にいろいろと集中させてたから……?」

 

 ソードの右手の数値が1増えた。が、ソードはあまり納得出来ていない様子で。そんな中、茂みからひょこっとさやのが現れた。

 

「お疲れ様でーす」

「砥川さん、もしかしてずっと……」

「はあぁ、なんのことやらですよぉ」

 

 キョロキョロと周囲を見回したあと、物陰に隠れつつ2人は変身を解く。さやののいる方向へと歩いて、再び話し出す。

 

「まざるちゃん、あの剣ビーッて出すやつ、凄かったね」

「それ私も言おうと思ってた。よく思いついたわよね、あんなの」

「なんか、バリア出せるなら他も色々できるかな?と思って……」

 

 褒められるのに慣れていないのか、まざるはモジモジとして、指と指をくっつけたり離したり。

 

「あ、そうだ。砥川さん?本当に危ないから、今後はついてこないこと!」

「は〜い」

 

 返事はしているが、分かっているのか分かっていないのか……と、なおがため息をつく。そんなこんなで、3人は事務所の方へと歩き出した。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

「3人ともお疲れ様〜」

「……ご苦労」

 

 事務所に帰ると、いつも通りソファでくつろいでいる2人の姿。上機嫌なまざるの姿を見ると、はるは笑顔で尋ねた。

 

「まざるちゃん、何かあったの?」

「え、あ!はい!〜♪」

 

 今日の戦闘の内容、ジャムの成長など、なおが順序よく伝えると、ムネツグは驚いたような妙な表情を見せた。

 

「…………!まざる、剣以外も……出せるのか?」

「え!いや……どうでしょー……」

 

 後ろからなおが来て、まざるの隣に並んだ。

 

「今度、その特訓をしましょう。まざるちゃんならきっと色々出来るわよ」

「はい!槍でもハンマーでもなんでも作ります」

 

 意気込むまざる。そんな彼女を横目に、さやのはスマホをポケットに入れながらソファに座り、体をグイーッと伸ばす。

 

「ざっと探してみたけど、特に肉片の情報はありませんねぇ」

 

 退屈そうに言っては、あくび。そんな中で、ふとさやのは尋ねた。

 

「そういえばムネツグさんって、なんでムネツグって名前なんですか?宇宙人ですよね?」

 

「…………」

「あ…………?」

 

 

 沈黙。さやのは気まずそうに目を泳がせた。

 

「あ、でも、確かに。気にしたことなかったわ……」

「そういえばそうですね。もうそういうものかと思ってました」

「私が説明しましょう」

 

 お茶を飲んでいたはるは湯呑みをコト、とテーブルに置いて、口を開いた。

 

「あれはいつだっけ……宇宙船が墜落してきた日だっけ?」

 




お読み頂きありがとうございます。凄く励みになります。
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