今回はジャムがなんと、新しい力を手に入れるみたいです!一体どんな力を?10話、お楽しみください!
「せーのっ!」
キンッ!キン!カンッ!
ジャムを狙っても、ソードを狙っても、放たれた刃は甲高い音と共にソードの持つ剣に弾かれていく。
「うおおおおおおおおおおお!!!」
バチバチと音を立てながら、バリアと電気を纏うジャムがソードという盾と共に猛進。気がつけば、もう飛び込めば攻撃の届く距離。
「ジャムっ!」
「とりゃ!はああぁぁぁっ!」
大振りなカッターをなんとか受け止めるソード。ニヤッと笑い飛び込んでいるジャムを見つめる。ジャムはバリアを解除して、右手に力を込めて拳を振り上げる。
「おりゃ!」
バシッ!と軽い打撃音が響く。
……確かに手応えはあったが、パワーが足りなかったようだ。肉片は多少のけぞっただけで、依然としてピンピンとしている。
ソードも予想外だったようで、体からスッと力が抜けてしまった。
「しまっ……!」
ブンッ!
右腕が振り上がる。2人まとめて命中してしまって、宙を舞いポトッと落ちる。
「あいたたたっ!」
「今度トレーニングしましょうか……」
「はい……」
立ち上がって、一旦後ろへ退く2人。肉片もこちらへ迫ってくるような素振りは見せず、ただただ睨み合っているという構図。
「でも、いい線はいってた気がします。私とソード、お互いの役割そのままで、どうにか……」
「どうにか…………」
戦闘中だと言うのに、その場で考え込むジャム。そんな中、彼女はふとソードの剣に目をつけた。
「ソード……剣……」
「え?どうかした?」
「いや、なんでも……。でも、なんか……なんか見えてきたような……そうでもないような……」
こんな姿珍しいかも、とソードが怪訝そうに見守っていると、ジャムは何か思いついたような表情でポンと手を叩く。
「何か思いついたの?」
「はい!いいアイデアが!」
「聞かせて、ジャムのアイデア……」
「えーっとですね、2人で防御して、2人で攻撃します!」
ジャムのアイデア。それは2人で防御を分担し、最後の攻撃を2人で行うというもの。ソードは瞬きを小刻みにして質問。
「ジャム、あなた防御なんて出来るの?……バリアは張れるけど、あのカッターは防げないでしょう?」
「多分大丈夫です!それじゃ、行きますよ!」
「えぇっ?あぁはい、分かったわ!」
ジャムに続いてソードも構える。ほとんど同時に足が動き、2つの光が駆けた。
「来るっ!」
刃の連射。心做しか先程よりも弾速が上がっているような気がする。
「《ジャムサーベル》!」
右手から放たれたオーラで剣を作り出し、手のひらから生えたそれを刃に向かって振りかざす。
「そういうこと!」
ソードはほとんどノールックでカッターの刃をはね飛ばして、2人はさらにスピードを上げる。
「「はああああああっ!!」」
勢いづいた2人はもう止まらない。いつの間にかあの巨体が目と鼻の先にいた。肉片は右腕を構えるが、時すでに遅し。
「《ストレート・ソード》!」
「《ジャムサーベル・ディフューズ》ッ!」
閃光が走ったかと思えば、X字に2つの斬撃エネルギーが刻まれる。ビリビリと電流が走った瞬間、エネルギーが爆裂。カッターの怪人は光の粒へと姿を変え、ジャムの体内に吸い込まれていく。
「「やったぁ!」」
上機嫌に両手でハイタッチ。
「えっ、あれだけ苦戦したのに肉片1つ分って……」
「なんかやけに強かったですよね」
「あの右腕にいろいろと集中させてたから……?」
ソードの右手の数値が1増えた。が、ソードはあまり納得出来ていない様子で。そんな中、茂みからひょこっとさやのが現れた。
「お疲れ様でーす」
「砥川さん、もしかしてずっと……」
「はあぁ、なんのことやらですよぉ」
キョロキョロと周囲を見回したあと、物陰に隠れつつ2人は変身を解く。さやののいる方向へと歩いて、再び話し出す。
「まざるちゃん、あの剣ビーッて出すやつ、凄かったね」
「それ私も言おうと思ってた。よく思いついたわよね、あんなの」
「なんか、バリア出せるなら他も色々できるかな?と思って……」
褒められるのに慣れていないのか、まざるはモジモジとして、指と指をくっつけたり離したり。
「あ、そうだ。砥川さん?本当に危ないから、今後はついてこないこと!」
「は〜い」
返事はしているが、分かっているのか分かっていないのか……と、なおがため息をつく。そんなこんなで、3人は事務所の方へと歩き出した。
――――――――――
「3人ともお疲れ様〜」
「……ご苦労」
事務所に帰ると、いつも通りソファでくつろいでいる2人の姿。上機嫌なまざるの姿を見ると、はるは笑顔で尋ねた。
「まざるちゃん、何かあったの?」
「え、あ!はい!〜♪」
今日の戦闘の内容、ジャムの成長など、なおが順序よく伝えると、ムネツグは驚いたような妙な表情を見せた。
「…………!まざる、剣以外も……出せるのか?」
「え!いや……どうでしょー……」
後ろからなおが来て、まざるの隣に並んだ。
「今度、その特訓をしましょう。まざるちゃんならきっと色々出来るわよ」
「はい!槍でもハンマーでもなんでも作ります」
意気込むまざる。そんな彼女を横目に、さやのはスマホをポケットに入れながらソファに座り、体をグイーッと伸ばす。
「ざっと探してみたけど、特に肉片の情報はありませんねぇ」
退屈そうに言っては、あくび。そんな中で、ふとさやのは尋ねた。
「そういえばムネツグさんって、なんでムネツグって名前なんですか?宇宙人ですよね?」
「…………」
「あ…………?」
沈黙。さやのは気まずそうに目を泳がせた。
「あ、でも、確かに。気にしたことなかったわ……」
「そういえばそうですね。もうそういうものかと思ってました」
「私が説明しましょう」
お茶を飲んでいたはるは湯呑みをコト、とテーブルに置いて、口を開いた。
「あれはいつだっけ……宇宙船が墜落してきた日だっけ?」
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