やめてよね、僕が准将みたいに出来るわけないじゃないか   作:星乃 望夢

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PHASE-107 揺れ動く世界

 

 人類革新連盟の最高司令部。

 

 重厚な円卓を囲む各管区の首脳陣と高級将官たちの顔は、一様に渋く険しいものであった。

 

 議題は当然、突如として世界中にばら撒かれたプラントの最高機密「ニュートロンジャマーキャンセラー」流出に関する世界情勢対策である。

 

 核兵器の再台頭という悪夢を前に、人革連としても防衛ドクトリンの根本的な見直しを迫られていた。

 

 しかし、長時間の議論の末、その巨大な戦略図から派生した「極めて現実的な防衛線の再編」において、出席者の誰もが口に出さずとも心の中で抱いていた『一つの大きな疑問』が、ついに議題として俎上に載せられた。

 

 ──「そもそも、アラスカ基地って今の我々に要るか?」問題である。

 

 かつて地球連合軍の総司令部として機能していたアラスカ基地。

 

 あの苛烈な防衛戦の際、ロード・ジブリール以下のブルーコスモス首脳陣は、前線で血を流す将兵を囮として見捨て、一目散に尻尾を巻いてアイスランドのヘブンズベースへと逃亡した。

 

 その結果、絶望的な状況下に置き去りにされたユーラシア連邦の駐留部隊が中心となり、重装甲MS『ティエレン』を用いて頑強な防衛線を構築。

 

 見事にザフトの猛攻から基地を守り抜いたという、血と誇りの染み付いた場所である。

 

 その後、政治的な駆け引きの末にアラスカの管理権は大西洋連邦からユーラシア連邦へと移管され、ユーラシア東側が東アジアと合流して『人類革新連盟』を樹立したことに伴い、そのまま人革連の管轄下へと組み込まれた。

 

 地政学的に見れば、北米大陸の北端に位置するアラスカは、憎き大西洋連邦の喉元に突きつける「強烈な刃」として実効支配の意義があるように思える。

 

 しかし、現実はそう甘くなかった。

 

「率直に申し上げる。アラスカの維持は、我が軍の兵站と予算を無駄に食い潰すだけの『お荷物』と化しつつあります」

 

 兵站局の高級将官が、ホログラム・モニターにアラスカ基地の惨状を映し出しながら冷徹に報告した。

 

 東アジアとユーラシア大陸の東側を広大な領土とする人革連にとって、太平洋とベーリング海を隔てた海の向こうの『アラスカ』は、補給線を維持するだけでも少々不便すぎる飛び地であった。

 

 おまけに、基地の地上施設は過去の戦闘において、ザフトが放ったスペースコロニーの外壁デブリを用いたメテオストライクにより、軒並みクレーターと化して消失している。

 

 堅牢な岩盤に守られた地下要塞本部と生産ラインこそ無事だったものの、丸裸になった地上施設と防空網をゼロから再建するには、天文学的な予算と資材が必要になる。

 

「地下の生産ラインは生きていますが、我が人革連にはモスクワや東アジア一帯に強大な工業地帯が存在します。わざわざ海を越えたアラスカの生産ラインを稼働させたところで、現地部隊の装備維持にしか使い道がありません」

 

 さらに、戦略上の優先順位という観点からもアラスカの価値は暴落していた。

 

「我々は先般、アフリカ大陸の巨大な飛び地であった『ビクトリア宇宙港』を、ザフトへと引き渡すという合理的な決断を下しました。それと引き換えに、ビクトリア守備隊という貴重な戦力と人員を丸々本土へ回収出来ました」

 

 ビクトリアを手放した最大の理由は、飛び地領土の整理による防衛線の縮小と戦力の集中化である。

 

 マスドライバーという宇宙への絶対的な玄関口を有するビクトリアでさえ、防衛が困難という理由で手放したのだ。

 

「ならば問いたい。マスドライバーすら持たず、地上施設が半壊し、大西洋連邦と隣接するリスクだけが高い『アラスカ元本部』を、これ以上維持する意味があるのかと」

 

 軍令部の将官が言葉を引き継ぐ。

 

「アラスカ基地には現在、ティエレンを乗りこなす百戦錬磨の旧ユーラシア守備隊が駐留しています。彼らをあのような辺境の廃墟に縛り付けておくのは、軍事的リソースの明らかな無駄遣いだ。基地機能を放棄し、守備隊を本土へと回収。我が軍の最重要防衛拠点であり、マスドライバーを有する『カオシュン宇宙港』の防衛に回すべきです」

 

 NJCが流出し、ジブリールのヘブンズベースが不気味な沈黙を保つ現在、大西洋連邦がいつ核や新型兵器を用いて極東へ牙を剥くか分からない。

 

 戦力は一箇所に集中し、絶対防衛線を強固にするのが定石である。

 

 アラスカのような「孤立した廃墟」に精鋭を置いておく余裕は、今の人革連にはなかった。

 

 円卓を囲む首脳陣の間に、反対意見を唱える者は一人もいなかった。

 

「結論は出たようだな」

 

 議長が重々しく頷き、最終決定を下した。

 

「アラスカ基地の完全放棄を決定する。有用な地下設備、資材、およびデータはすべて回収、あるいは完全に破壊せよ。大西洋連邦の連中に、再利用可能な形で明け渡してやる義理はない。駐留する守備隊は直ちに本土へ帰還させ、カオシュンの防衛に組み込め」

 

 かくして、かつて地球軍の誇りであった巨大要塞JOSH-Aは、その戦略的価値の喪失と兵站の現実を前に、人革連の手によってひっそりと歴史の表舞台から降ろされることとなった。

 

 世界が新たな核兵器の影に怯え、狂信者が牙を研ぐ中、極東の巨竜は冷静に自らの鱗を寄せ集め、来るべき最終戦争へ向けてその身を固め始めたのである。

 

 アラスカ基地の完全放棄という大胆な決断を下した人類革新連盟の最高司令部では、間髪入れずにその莫大な防衛戦力とリソースの再振り分けが詰められていた。

 

 現在の機動兵器開発において、人革連は他国が羨むほどの驚異的な兵站効率を誇っている。

 

 それは、『ティエレン』を基幹兵器とする、徹底した「ティエレン一本化ドクトリン」の賜物であった。

 

 大西洋連邦がGATシリーズからダガー系へと多種多様な機体を乱造し、AEUがヘリオンやアグリッサといった用途別の専用機を配備する中、人革連は装甲もフレームも共通規格化されたティエレンのみを愚直なまでに量産し続けた。

 

 結果として、整備パーツの互換性は極限まで高まり、補給線の負担は劇的に軽減。

 

 前線の整備兵たちは目隠しをしていてもティエレンの関節パーツを交換できると豪語するほどの練度に達していた。

 

 そして今、そのティエレン一本化ドクトリンは、軍事史を塗り替える恐るべき「中核」を得て、全く新しい部隊運用構想へと昇華されようとしていた。

 

 その中核こそが、ザフトの頑強な防衛線を文字通り踏み潰し、絶対的な戦略要衝であるカオシュン宇宙港を奪還した最大の立役者。

 

 全高50メートルにも達する超巨大機動兵器、『ティエレンダーフォン』である。

 

 カオシュン宇宙港の広大な駐機場。

 

 そこには、数多のティエレン群を見下ろすように鎮座する、鋼鉄の山のような巨人機──ティエレンダーフォン第一号機の姿があった。

 

 そのスペックは、もはやモビルスーツの枠組みを逸脱している。

 

 動力源には、宇宙戦艦クラスに搭載される大型核融合炉を採用。

 

 圧倒的なエネルギー出力を背景に、巨体を覆う外装の全てが実弾を完全に無効化する『トランスフェイズ装甲』で構成されている。

 

 さらに、ビーム兵器に対抗するための絶対防壁として、『アルミューレ・リュミエール』を全方位に展開可能。物理攻撃もビーム攻撃も、この巨神兵に傷一つ負わせることはできない。

 

 武装面もまさに規格外だ。

 

 高エネルギー長射程ビームキャノン『フォルファントリー』を二門搭載。

 

 そして右腕部には、小山すらも吹き飛ばす『460mm滑腔砲』をマウントしている。

 

 たった一機で一国を火の海に変え、軍隊を単独で蹂躙できるその力は、まさに現代に蘇った神話の巨人であった。

 

 だが、ティエレンダーフォンを中心とした部隊運用構想が真に恐ろしいのは、その単体での破壊力ではない。

 

 人革連の技術陣は、ストライクガンダム用オプションである『ライトニングストライカー』が持つ「味方機へのエネルギー補給機能」に目をつけ、この巨神兵に悪魔的な支援システムを組み込んだのだ。

 

 ティエレンダーフォンの両肩にそびえ立つ、巨大な強化通信アンテナ。

 

 それは単なる索敵・通信用の設備ではなく、核融合炉が生み出す無尽蔵の電力を高指向性の「マイクロウェーブ」へと変換し、周囲に展開する味方機へ向けて放射するための巨大な送電設備であった。

 

 この恩恵を最大限に受けるため、人革連が運用するすべての一般ティエレンにも大規模なアップデートが施された。

 

 両肩のバインダー部分に、マイクロウェーブ受信機能を持たせた『通信アンテナ兼用追加センサーユニット内蔵シールド』が新たに標準装備されたのである。

 

 戦場において、ティエレンダーフォンはその後方から、歩く超大型発電所としてマイクロウェーブを絶え間なく照射する。

 

 前線を構築する無数の通常ティエレンたちは、両肩の巨大なシールドを展開してそのマイクロウェーブを受信し、機体バッテリーへ直接エネルギーを供給し続ける。

 

 このシステムによって、ティエレンダーフォンが撃破されない限り、『ほぼ無限の稼働時間』を鋼鉄の鉄人兵団は得るに至ったのだ。

 

「アラスカはくれてやる。だが、我が領土には指一本触れさせん」

 

 無敵の軍団と化したティエレン部隊の威容を前に、人革連の将官たちは確信に満ちた笑みを浮かべていた。

 

 ジブリールが氷の要塞で牙を研ごうと、マティスが核の炎をばら撒こうと、人革連はこの決して崩れない鋼鉄の軍団をもって、自らの領土と極東の平和を完全に死守する構えを整え終えていたのである。

 

 

◇◇◇

 

 

 キラが自らの肉体を損なう危険を冒してまでトールギスという「荒馬」に執着し、その開発を強引に推し進める理由は、病室でアスラン・ザラに語った通り、極めて冷徹かつ切実な戦略的必要性に根ざしている。

 

 それは、来るべき最悪の事態において、「単機で戦局の全てを覆す」という絶対的な能力を持った機動兵器を彼自身が手に入れる必要があったからだ。

 

 現在のトールギスはあくまで過渡期に過ぎない。

 

 しかしその先にある完成形――単機で補助ブースターの助けを借りることなく大気圏を離脱するほどの異常な推力を持ち、大型戦艦を一撃で蒸発させるメガキャノンによる絶大な火力と、スーパーバーニアによる極限の超加速を併せ持つ「トールギスⅢ」のスペックは、もはやモビルスーツというカテゴリーを超脱した戦略兵器そのものである。

 

 世界が再び狂気に呑まれ、核ミサイルや軌道上からの質量兵器による無差別破壊が差し迫った時、誰よりも早く単騎で現場へ急行し、敵の中枢を物理的に破砕して戦局を支配する。

 

 その重責を担うため、キラは自らの五感と肉体を15Gという非人間的な領域に最適化させる道を選んだ。

 

 だが、彼がこの物理的な暴力の結晶とも言えるトールギスに拘らざるを得ない「もう一つの決定的な理由」が存在した。

 

 それは、かつて彼自身が『虚憶』の知識を頼りに創り出し、そして自らの手で封印せざるを得なかった禁忌の機体――『ゼロシステム』を搭載した「ウイングガンダムプロトゼロ」の存在である。

 

 C.E.の卓越した技術力をもって完全再現されたウイングガンダムプロトゼロ。

 

 その心臓部であるゼロシステムは、パイロットの脳髄に直接戦況予測と勝利への最適解を送り込むという、悪魔的な究極のマン・マシン・インターフェースであった。

 

 機体がロールアウトした直後、キラは自らテストパイロットとして搭乗し、システムを起動した。

 

 彼の根底にある願いは、ただ一つ。

 

 「僕が愛し、守りたいと願うこの世界を、いかにして維持し、平和へと導くか」。

 

 その純粋で切実な祈りをシステムは演算し、膨大な変数を処理した結果、冷酷な『最適解』をキラの脳髄へ叩き込んだ。

 

 『世界からあらゆる怨恨と紛争の火種を完全に消し去り、恒久の平穏を維持するための唯一の手段。それは、このウイングゼロの圧倒的な火力を以て、地球圏に存在する全ての国家、全ての軍隊、ひいては人類という不確定要素のすべてを焼き尽くすことである』

 

 その戦況予測のビジョンは、あまりにもおぞましく、そしてシステムとしては極めて「合理的」な結論であった。

 

 憎しみの連鎖を断ち切るには、連鎖を起こす人間そのものを消滅させるしかない。

 

 システムは狂っていたわけではなく、ただ機械的に、キラの「平和を維持する」という命題に対する最も確実な回答を提示したに過ぎなかった。

 

 その残酷な真実を突きつけられたキラは戦慄し、即座にシステムの電源を落とした。

 

 どれほど優れた技術の結晶であっても、人間の尊厳と感情を否定し、パイロットの意思すらも破壊の道具へと書き換えてしまうこの機体は、世界に存在してはならない。

 

 結果として、ウイングガンダムプロトゼロは完成と同時に絶対の封印措置が取られ、モルゲンレーテの最深部で永い眠りにつくこととなったのである。

 

 だからこそ、キラは「システムに依存する強さ」を捨て、「機体の物理的な暴力をパイロットの技量と肉体でねじ伏せる強さ」を求めた。

 

 それがトールギスへと向かう原動力であった。

 

 しかし、キラは技術者としての歩みを止めたわけではない。プロトゼロの封印と同時に、彼はゼロシステムが持つ「圧倒的な状況予測能力」そのものは戦場において有益であると判断し、その機能の解体と再構築に着手した。

 

 パイロットの脳髄に直接干渉し、強迫観念を植え付ける「悪魔の機能」を物理的・プログラム的にオミットし、機体のセンサーから得られた情報を高度に処理してパイロットへ「最適な戦術提案」として視覚・聴覚的にフィードバックする。

 

 その安全なインターフェースへとダウングレードさせたものが、『アシュセイヴァー』および『量産型アシュセイヴァー』の戦術支援システムである。

 

 さらに、キラの探求はそこで終わらない。一般のパイロットでも精神的な過負荷を起こさずにシステムの恩恵を最大限に引き出せるよう、現在も地下研究室でマリューらと共に改良型の開発を推し進めている。

 

 パイロットの意思を尊重しながらも、熟練のエースパイロットと同等の状況判断能力を付与する次世代型インターフェース――『ゼロシステム ver.2.5』。

 

 世界を焼き尽くすという狂気の結論を排し、人間が人間として未来を切り拓くための「人のためのシステム」を完成させること。

 

 それこそが、トールギスの圧倒的な推力の裏側で、白銀の英雄が密かに進めているもう一つの戦いなのである。

 

 

◇◇◇

 

 

 ヘブンズベースでロード・ジブリールが核の炎に魅入られ、極東で人革連が防衛線を再編しているその頃。地球圏におけるもう一つの巨大な権力ブロックであるAEUもまた、水面下で独自の軍事ドクトリンを推し進め、新たな牙を研ぎ澄ませていた。

 

 その先鋒となるのは、大西洋連邦の軍産複合体から距離を置き、AEUの莫大な資金提供を受けたアドゥカーフ・メカノインダストリー社が開発を完了させた、新型の大型モビルアーマーである。

 

 アドゥカーフ社は、失敗作の烙印を押された『ゼーイーゲル』をジブリールに引き渡す一方で、AEUからの極秘依頼に応じたもう一つの多脚型大型MAの開発を完了させていた。

 

 機体名は、『アグリッサ』。

 

 この機体の開発コンセプトは極めて明確であった。

 

 それは、ユーラシア大陸の中央を隔てて対峙する最大の仮想敵、人類革新連盟が誇る重装甲MS『ティエレン』を確実に屠ることである。

 

 ティエレンの強みは、大口径の実弾を弾き返し、ビーム兵器すらも耐ビームコーティングで減衰させるその「圧倒的な装甲の厚さ」にある。

 

 AEUの軍事司令部は、この堅牢な亀の甲羅を力技で砕くのではなく、「甲羅ごと中身をボイルする」という、残酷かつ極めて合理的な結論へと達した。

 

 アグリッサの巨大な多脚の内部には、高出力の『プラズマフィールド発生器』が仕込まれている。

 

 戦場において、アグリッサはその多脚で標的であるティエレンを上方から捕獲、あるいは脚部を突き立てて拘束する。

 

 そして、ゼロ距離から超高電圧のプラズマフィールドを展開し、プラズマキャノンを撃ち込む。

 

 どれほど装甲が分厚くとも、耐ビームコーティングが施されていようとも、機体を包み込むプラズマの超高熱と電磁波は装甲を透過・伝導し、内部の電子機器を瞬時に焼き切り、同時にコックピット内のパイロットを文字通り「沸騰」させて絶命させる。

 

 装甲を破壊することなく、中身だけを殺し、機体を無力化するという悪魔的な戦術兵器であった。

 

 アグリッサの設計において、アドゥカーフ社はゼーイーゲルでの手痛い失敗を真摯に反省し、その設計思想を大きく見直していた。

 

 ゼーイーゲルの致命的欠陥は、スキュラ、大気圏内ホバー飛行、そして陽電子リフレクターという「エネルギー大食いの最新装備」を一つのバッテリー機に詰め込んだことによる出力崩壊である。

 

 核動力という動力源がなければ、あれはただの鉄屑だった。

 

 そのためアグリッサでは、電力消費の激しい陽電子リフレクタービームシールドの搭載をあっさりと見送った。

 

 代わりに採用したのは、機体全体を覆う「極めて分厚い実体装甲」と「耐ビームコーティング」の二重防壁である。

 

 皮肉なことに、それは仮想敵である人革連のティエレンが採用している「使い古された防御手法」そのものであった。

 

 しかし、兵器開発において「枯れた技術」とは、裏を返せば「最も信頼性が高く、エラーが起きない技術」を意味する。

 

 下手な最新機能を盛り込んで戦場で機能不全を起こすよりも、バッテリーの電力はプラズマフィールドの生成と多脚の駆動に集中させ、防御は物理的な装甲の厚さで耐える。

 

 この割り切った堅実な設計方針により、アグリッサは大型MAでありながら極めて高い稼働率と信頼性を獲得することに成功したのである。

 

 アグリッサが地上戦における対ティエレンの絶対的な「殺戮者」であるならば、空を制するための機体もまたAEUには必要不可欠であった。

 

 現在、AEUの航空兵器局では、ティエレンとは対極に位置する、空戦能力と変形機構に特化した軽量高機動の可変量産型MS『ヘリオン』の開発が最終段階へと突入している。

 

 地上を制圧する局地戦用超兵器『アグリッサ』と、空を覆い尽くす『ヘリオン』の編隊。

 

 これら二つの機動兵器群の完成は、AEUにとって悲願であった「大西洋連邦のGATシリーズや人革連の技術に依存しない、完全なる独自の自国生産軍」の確立を意味していた。

 

 プラントから流出したNJCのデータに世界中が翻弄される中、AEUは手に入れたその禁断の技術を研究しつつも、まずは足元の戦力である「非核の独自兵器」の配備を着々と進めていた。

 

 大西洋連邦、人革連、プラント、そしてオーブ。

 

 世界の覇権を巡る巨大なチェスボードの上に、AEUという名の猛禽類が、己の新たな爪を剥き出しにして参戦の時をうかがっていた。

 

 

◇◇◇

 

 

 薄暗い空間の中、無数のホログラム・モニターが放つ青白い光だけが、彼女の顔を照らしていた。

 

 キーボードを叩く軽快な打鍵音と、データの奔流を示す電子音がBGMのように鳴り響く。

 

 オーブ連合首長国、サハク家管轄下にある国防情報局・特務電子諜報部。

 

 それが、14歳の少女メイリン・ホークに与えられた「新しい城」だった。

 

「メイリン主任、北米東海岸のサーバー群からのトラフィック解析、終わりました」

 

「こっちのダミープロキシの構築も完了しているぞ。いつでもダイブできる」

 

「ありがとう、おじさんたち! じゃあ、第一から第三までのゲートを一斉に開けて。私が一気に奥まで潜るから!」

 

 一回りも二回りも年上の、影の情報世界を生き抜いてきたプロフェッショナルの大人たちが、14歳の少女の指示に一切の疑問を抱かず、むしろ頼もしげに頷いてキーを叩く。

 

 その光景は、メイリンの自尊心をこれ以上ないほどに満たしていた。

 

(あぁ……最高っ!)

 

 メイリン・ホークは今、間違いなく人生の絶頂期に居た。

 

 プラントに居た頃の彼女は、常に「優秀で容姿端麗な姉、ルナマリアの妹」という日陰のポジションに甘んじていた。

 

 姉は輝いていて、自分は平凡。

 

 それが当たり前だと思っていたし、諦めてもいた。

 

 だが、あの白銀の英雄、キラ・ヤマトは違った。

 

 彼は姉の「ついで」などではなく、自分自身のハッキング技術と情報処理能力を真っ直ぐに見抜き、最高軍事顧問という絶大な権力をもって、このオーブの最深部へと引き抜いてくれたのだ。

 

『君の力が必要なんだ、メイリン』

 

 その言葉が、今も胸の奥で甘く響いている。

 

 この場所では、誰も彼女を「ルナマリアの妹」とは呼ばない。

 

 皆が彼女を「電子の海に愛された天才児」と呼び、その卓越した電脳スキルを持て囃してくれる。

 

 姉へのコンプレックスなど、とうの昔に電子の海の藻屑となって消え去っていた。

 

「さーて、どこに隠れてるのかなぁ……厄介な情報泥棒さんは」

 

 メイリンは口角を上げ、楽しげにハミングをしながら、流出源の特定作業へと没頭していく。

 

 彼女の今の「獲物」は、プラントの最高機密であるニュートロンジャマーキャンセラーと最新鋭MSのデータを世界中にバラまいた、謎のハッカーの正体と足取りを掴むことだ。

 

 世界中の情報機関が右往左往する中、メイリンの操る検索アルゴリズムは、既に決定的な手掛かりを一つ掴んでいた。

 

「……やっぱり。プラントの統合設計局から引き抜かれたデータは、一度『大西洋連邦』の軍事ネットワーク回線を経由して、そこから世界中に拡散されてる」

 

 モニターに映し出された無数の光の線が、大西洋連邦の暗号化サーバーの一点を指し示している。

 

 だが、問題はそこから先だ。

 

 大西洋連邦の回線が使われているからといって、犯人が大西洋連邦だとは限らない。

 

 むしろ、大西洋連邦の軍事ネットワークを『単なる中継地点』として利用できるほどの、異常な権限かハッキングスキルを持った「何者か」が裏にいる証拠である。

 

「でも、足跡を完全に消し去ることなんて出来ないよ。データが動けば、必ずそこに『熱』が残るんだから」

 

 メイリンの指先が、ピアニストのようにキーボードの上を舞う。

 

 何重にも掛けられた大西洋連邦の軍事ファイアウォールを、彼女はシステム自身の脆弱性を突いて次々とすり抜け、内側へと侵入していく。地球軍の情報局が誇る防壁も、彼女からすれば少しばかり手強いパズルゲームに過ぎない。

 

(私が必ず見つけてみせる。キラ様を困らせる、見えない悪い虫を!)

 

 かつてはただの軍のアカデミーの生徒であり、平和で退屈な日々を過ごしていた少女。

 

 心の片隅で『何か映画のような非日常が起きないかな』と夢想していた彼女は今、自らの手で世界の命運を左右する非日常のド真ん中に立ち、それを日常として謳歌している。

 

「待っててね、キラ様。この天才メイリンちゃんが、絶対にお土産を持って帰ってあげるから!」

 

 モニターの青い光を瞳に反射させながら、メイリンは嬉々として、さらに深く、暗く、底知れぬ世界の裏側のネットワーク――大西洋連邦秘密情報局の深淵へと、その無邪気な牙を剥いてダイブしていった。

 

 

◇◇◇

 

 

「よう、キラ。元気だったか? なんか高い所から落ちてケガしたって噂を聞いてヒヤヒヤしたぜ」

 

 オノゴロ島の軍事演習場。潮風が吹き抜けるその場所に、場違いなほど陽気で快活な声が響き渡った。

 

 声の主は、自らを『宇宙一の悪運を持つジャンク屋』と豪語する、キラの竹馬の友であるロウ・ギュールだった。

 

「あ、ロウさん!」

 

 つい先程まで、軍の最高顧問として、あるいは一人の天才技術者として、モニターの数値と睨み合いながら難しい顔をしていたキラの表情が、パッと明るく綻んだ。

 

 背負い込んだ重圧も、世界を覆う陰謀もこの瞬間だけは忘れ去り、その歳上の友を前にしたキラは、年相応の無邪気な少年の顔へと戻っていた。

 

「元気そうでなによりだな。心配して損したぜ」

 

 ロウはニカッと笑ってキラの肩を軽く叩き、すぐにその視線を演習場の中心で動く『規格外の機体』へと奪われた。

 

「──にしてもアレ、相当ヤバいな。アレをレッドフレームに装備させれば、150ガーベラも楽々振り回せそうだぜ」

 

 ジャンク屋特有の好奇心に満ちた目でロウが見つめる先には、オーブの主力機であるM1アストレイ改の姿があった。

 

 しかし、その外装は通常のスマートな機体とは全く異なる。

 

 全身を覆うように装着された、異様にマッシブで巨大な強化外骨格。

 

「機体を近接格闘戦特化型にするアーマードモジュール『ボクサー』です。こちらのジャン・キャリーさんが造り上げたパワーシリンダーのお陰で、戦艦を素手で持ち上げられるほどの圧倒的なパワーを発揮するんですよ」

 

 キラがそう紹介すると、傍らで端末を操作していた白衣の男が、穏やかな笑みを浮かべてロウへと向き直った。

 

「ジャン・キャリーだ。よろしく頼むよ。君のことはヤマト准将から度々聞いている。型破りな発想を持つ、素晴らしいジャンク屋がいるとね」

 

「へへっ、よろしく。アンタの論文、俺もこっそり読ませてもらったぜ。お陰で150mもあるバカでかい日本刀を振り回すための『パワーローダー』を作れたんだが……それに比べりゃ、あの『ボクサー』は全部がスマートに、綺麗に纏まってるな。流石だぜ」

 

「アーカディアンプロジェクトで集まる世界中の技術者の心血が、あのモジュールには注ぎ込まれているからね。ここでの仕事は、研究者冥利に尽きるというものさ。……良ければ後で、君の作ったというパワーローダーの設計データも拝見させてくれないか?」

 

「おう、良いぜ! 面白いデータがいっぱい取れてるからな!」

 

 技術者同士、すぐに意気投合する二人を微笑ましく見守りながら、キラは再び演習場の『ボクサー』へと視線を戻した。

 

「てか、さっきから見ててすげぇ気になってたんだが……あのアストレイ、一体どうなってんだ? とてもMSの挙動とは思えない動きしかしてねぇぞ?」

 

 ロウが驚愕の声を上げるのも無理はない。

 

 重厚長大、鈍重極まりないはずのアーマードモジュール『ボクサー』を纏ったM1アストレイは、大地を滑るようにステップを踏み、大気を裂くような鋭い正拳突きや、美しい軌跡を描く回し蹴りを次々と繰り出していたのだ。

 

 機械特有の駆動ラグや、プログラムされたモーションの硬さが一切ない。

 

 まるで達人の域に達した『滑らかな拳法家』そのものの動きである。

 

「ええ。アレは、パイロットの身体の動きをそのまま機体に伝える『ダイレクトモーションリンクシステム』を積んでいるんです」

 

 キラは手元のタブレットを操作し、コックピット内部の映像をホログラムで投影した。

 

 そこには、通常のシートに座ってレバーを握るパイロットの姿はない。特殊なモータースーツを着込んだパイロットが、全天周囲モニターのコックピットの中央に立ち、自らの肉体を躍動させている姿が映し出されていた。

 

「パイロットはコックピットに立って、実際に身体を動かすだけです。その運動エネルギーと重心移動、さらには筋肉の微細な連動までをセンサーが読み取り、機体を人間の身体と全く同じように動かすんです」

 

「マジかよ……自分の身体がそのままMSになるってことか! そりゃあんな人間臭い動きになるわけだ」

 

「ただ、システムがパイロットの動きを完全にトレースするということは……戦闘をするなら、『中身の人』にもそれ相応の、いや、人間離れした超人的な技量が求められますけどね」

 

 キラの言葉を裏付けるように、ホログラムの中の男が鋭い呼気と共に正拳を突き出した。

 

 瞬間、ボクサーを纏ったM1アストレイの巨大な拳が空気を圧縮し、ドォン! という爆音と共に、演習場の標的である厚さ数十センチのチタン合金装甲を、ただの拳圧だけでひしゃげさせた。

 

 その機体を操り、システムを完璧に手足としているパイロット。

 

 それは、コーディネイターという「遺伝子を弄くり回された人類」が覇権を争うこのコズミック・イラの世界において、自らの肉体の鍛錬のみで本物の『気』を練り上げ、扱うことができるオーブ軍所属の稀代の拳法家――バリー・ホーその人であった。

 

「フゥーッ……!」

 

 コックピットのバリーが静かに残心の構えをとると、巨大な鋼鉄のボクサーもまた、微塵のブレもなくピタリと静止し、完璧な武術の構えをとった。

 

「……すげぇ。ナチュラルとかコーディネイターとか、そういう次元を超えてやがる」

 

 ロウは呆けたように呟き、ゴクリと唾を飲み込んだ。

 

 トールギスという、パイロットを部品として消費する狂気の産物とは真逆のベクトル。

 

 人間の肉体の可能性と武の極致を、巨大な機械の力で完璧に増幅させる『ボクサー』と『ダイレクトモーションリンクシステム』。

 

 これもまた、キラ・ヤマトとオーブが導き出した、新たな力の結実であった。

 

 

◇◇◇

 

 

 オノゴロ島の演習場では、バリー・ホーの駆るアーマードモジュール『ボクサー』の圧倒的な演武の傍らで、オーブの屋台骨を支える主力機『M1アストレイ改』の様々なバリエーション機が、硝煙と土埃を巻き上げながら過酷な性能テストを繰り広げていた。

 

 本来、M1アストレイは軽量かつ高機動な局地防衛用の機体として設計されたが、キラ・ヤマトとモルゲンレーテの技術陣がストライカーパックシステムへの完全対応化を施したことで、その機体ポテンシャルは劇的な進化を遂げた。

 

 背部のみならず、肩部、腕部、脚部に至るまで無数のハードポイントが増設された結果、アストレイ改は戦局に応じた多種多様なミッションパックを、レゴブロックのように自在に組み替えて試すことが可能となったのである。

 

 演習場の射撃セクターでは、仮想敵である人類革新連盟のティエレンの堅牢な装甲をいかにして撃ち抜くかという命題のもと、複数の火器テストが並行して行われていた。

 

 右肩に懸架された巨大な『ドーバーガン』を放つ機体は、一撃で標的の装甲を粉砕する絶大な威力を誇ったが、その暴力的とも言える反動の強さは、アストレイの軽量なフレームに深刻な負荷をかけ、射撃後の機体姿勢の立て直しに致命的なラグを生じさせていた。

 

 一方、電磁誘導によって超高速で徹甲弾を撃ち出す『リニアレールガン』もまた、正面からティエレンの装甲を貫徹するだけのエネルギーを持っていたが、加速距離を稼ぐための砲身が長大すぎ、市街地や森林といった障害物の多い地形での取り回しには著しい難があった。

 

 これらの「威力は高いが運用に難がある」という火器の問題をクリアし、ティエレンの装甲を確実に撃ち抜ける高汎用エネルギー兵器として新たに開発・配備されたのが、『フォールディングツーウェイキャノン』──通称:F2Wキャノンである。

 

 折り畳まれたショートバレル状態では、ビームの収束率を下げてエネルギーチャージ時間を短縮し、連射性能に優れた面制圧用として機能する。

 

 そして、標的の装甲を撃ち抜く必要がある際には、瞬時にバレルを前方に展開。

 

 長射程かつ一撃必殺の高出力モードへと切り替わる。

 

 このF2Wキャノンを標準装備した汎用高機動仕様のアストレイ改は『タイプN』と呼称され、次期主力歩兵として最も安定した運用成績を叩き出していた。

 

 しかし、戦場は汎用性だけでは生き残れない。

 

 特定の戦局に特化した局地戦仕様のテストも佳境に入っていた。

 

 後方からの圧倒的な面制圧と拠点防衛を担う重火力仕様『タイプC』。

 

 両肩に分厚いアーマーを増設し、両腕には牽制と近接防御のための三連装マシンキャノンを、脚部には面制圧用の三連装ミサイルポッドを装備。

 

 そして背中のバックパックには、大出力のツインビームカノンパックを背負い、まるで移動要塞のような重厚な弾幕を張り巡らせる。

 

 前衛で敵の砲火を真っ向から受け止め、強行突破を図るための突撃仕様『タイプG』。

 

 両腕にはプラズマバックラーを装備し、機体の正面装甲を分厚い追加アーマーで完全に覆っている。

 

 さらにその胸部アーマーには、近接戦で敵機を吹き飛ばすための高出力ブラスターキャノンが内蔵されている。

 

 装甲の増加によって生じた重量増加のデメリットは、脚部に増設された追加スラスターと、バックパックの推力偏向型高出力バーニアによる一撃離脱の突進力によって相殺されていた。

 

 さらに、連合から鹵獲・解析したストライカーパックの発展型として、極端な特化戦術を想定した機体もその姿を見せている。

 

 近接格闘戦の能力を極限まで引き上げた『ダブルソードストライカー』。

 

 背部に懸架された2本の巨大な対艦刀に加え、両肩にはビームブーメランを装備したアーマーを、両腕には捕縛と近距離防御を兼ねたロケットアンカー付きの小型シールドを装着。

 

 敵陣の懐に飛び込み、一切の射撃を捨ててただ斬り捨てることのみに特化した狂気の剣士。

 

 対して、砲撃戦能力の底上げを図った『ダブルランチャーストライカー』。

 

 両肩のコンポジットウェポンポッドに加え、主砲である超高インパルス砲「アグニ」を背部に2門も装備。

 

 バッテリー出力の限界ギリギリまで火力を高めたこの機体は、艦隊戦においても戦艦の主砲に匹敵する恐るべき破壊力を発揮する。

 

 オーブ軍の空戦力が、飛行形態へと可変する最新鋭機『ムラサメ』の配備決定によって大きく塗り替えられようとしている現在。

 

 一時は「M1アストレイは第一線を退き、旧式化するのではないか」という声も囁かれていた。

 

 だが、ムラサメはあくまで「モビルスーツに変形できる高性能な戦闘機」というドクトリンの元に運用される航空戦力である。

 

 重力下において泥にまみれ、塹壕を掘り、拠点を占拠し、白兵戦をこなす「陸戦の歩兵」としての役割は、未だにM1アストレイという堅牢で拡張性の高い名機が担わざるを得ない。

 

 そして、そのアストレイ部隊の火力不足を後方から支援し、戦線を強固に維持するための「砲兵」として、キラの設計した『ランドグリーズ』、『ラーズアングリフ』が配置される。

 

 オーブの防衛網は、決して一個の天才の力や一機の万能兵器だけで成り立っているわけではない。

 

 各機体が己の役割を完全に理解し、欠点を補い合うという、極めて合理的で洗練された軍事体系。

 

 それこそが、この島国が超大国相手に一歩も引かずに独立を保ち続けている、真の理由であった。

 

 

◇◇◇

 

 

「んで? あっちでコンテナを運んでる、アストレイの親戚っぽいモビルスーツはなんだ?」

 

 演習場の片隅、実戦的なテストを繰り返すアストレイ群から少し離れた物流区画へ、ロウは興味深げに指を差した。

 

 その先で稼働していたのは、兵器としての威圧感を全く感じさせない、極めて無骨で実用的なシルエットを持つ機体だった。

 

 頭部は威嚇的なデュアルアイではなく、作業時の視界広角化とセンサー保護を目的としたゴーグルタイプのカメラアイ。

 

 機体を覆う装甲は生命維持と駆動系を保護する最低限のものに留められ、非武装。

 

 だが、その剥き出しのフレームが繰り出す動きは非常に滑らかで、大型コンテナの積み下ろしテストを軽快なテンポでこなしていた。

 

「ああ、あれですね。あれは民生向けの作業用MS『レイスタ』です」

 

キラはタブレットの画面を切り替え、その機体の設計図をホログラムで表示した。

 

「アーカディアンプロジェクトの建造・開拓作業を進める中で見えてきた『現場の不満と課題』を解消するために、モルゲンレーテの技術者であるユン・セファンを中心とした別口のチームが開発してくれた、アストレイの簡易量産型ですよ」

 

「なるほどな。確かにアストレイのフレーム構造を流用しつつ、徹底的にコストダウンと作業効率化に振ったような作りだ。ジャンク屋の俺から見ても、あれはかなり『使える』機体だぜ」

 

 ロウの言う通り、レイスタの設計思想は極めて明快な「現場主義」であった。

 

 これまでオーブやアーカディアンプロジェクトの開拓現場では、自衛民生用MSとして『ティエレン』が導入されていた。

 

 ティエレンは確かに構造が堅牢であり、野盗やテロリストの襲撃から身を守るには最適の重装甲を誇っている。

 

 しかし、いざ「純粋な建設・物流作業」となると、その100トンという超重量が大きなネックとなった。

 

 重装甲ゆえに動きが鈍く、細かい作業には不向きであり、何より機体そのものが重すぎて地盤の緩い地では足を取られるなどの運用上の不満が噴出していたのだ。

 

「ティエレンを『大型の重機やダンプカー』とするなら、レイスタは小回りの利く『フォークリフト』のような扱いの機体なんです」

 

 キラの解説に合わせて、レイスタが器用にマニピュレーターを使い、足元の繊細な資材を崩すことなく持ち上げる様子が見えた。

 

「重装甲を削ぎ落として軽量化し、アストレイ譲りの運動性能を作業用に特化させたことで、ティエレンよりも遥かに動作が早く、テキパキと仕事をこなすことができます。それに、操縦系も戦闘用の複雑なOSから作業用に簡略化されているので、少しの訓練で一般の民間人でも安全に動かせるんですよ」

 

「いいねぇ! 戦闘用のバカでかい武器とか、人を殺すためのシステムじゃなく、純粋に『モノを作って運ぶため』のMSか。俺、そういう機体大好物だぜ!」

 

 ロウは少年のように目を輝かせ、レイスタの軽快な作業風景を食い入るように見つめた。

 

 兵器開発の最前線であるこのオノゴロ島において、平和の礎を築くための「働くモビルスーツ」が確かな産声を上げている。

 

 白銀の英雄として世界を睨みつける兵器を造り続ける一方で、キラ・ヤマトが本来思い描いていた「人が豊かに生きるための技術」の結実。

 

 それは、血なまぐさい戦場とは無縁のジャンク屋であるロウにとって、どんな最新鋭のガンダムよりも美しく、頼もしい技術の形に見えたのだった。

 

 

◇◇◇

 

 

 キーンという、大気を鋭く引き裂く金属音とともに、演習場の上空を一陣の強烈な風が吹き抜けた。

 

 キラとジャン、そしてロウが思わず眩しげに目を細めて見上げた先、青空の彼方から目にも留まらぬ速度で滑空してくる影があった。

 

 空中では主翼を大きく広げた鳥型の戦闘機――バード形態を維持していたその機体は、演習場の直上で急減速すると同時に、複雑なフレームを流れるように駆動させ、派手な青、白、黄色のトリコロールカラーを輝かせながら人型のモビルスーツへと鮮やかに可変した。

 

 ウイングガンダム。

 

 その劇的な降下に続くように、演習場を取り囲む荒涼とした岩肌や上空から、それぞれが異彩を放つ4つの影が姿を現した。

 

 左腕に収められた、それ自体が狂気的な質量兵器と言える巨大なビームガトリングガン。全身に無数のミサイルハッチを秘めた、燃えるような紅蓮の装甲を持つ機体――ガンダムヘビーアームズ。

 

 バックパックにマウントされた2振りの巨大な湾曲刀「ヒートショーテル」が目を引き、砂漠の要塞を思わせる重厚かつ堅牢な白い装甲を纏った――ガンダムサンドロック。

 

 ミラージュコロイド技術の系譜を感じさせる流線型の巨大な肩部スラスターを配し、手にした巨大なビームサイズを持つ漆黒の死神――ガンダムデスサイズ。

 

 そして、胸部を鮮やかな高機動ブルーに染め上げ、右腕に鋭利な牙を模した火炎放射兵器「ドラゴンハング」を装備し、他の四肢はどこか東洋の武術家を思わせる白で統一された格闘機――シェンロンガンダム。

 

 虚憶の彼方、アフターコロニーの歴史において「オペレーション・メテオ」を敢行した5機のガンダムが、今、コズミック・イラの最新技術によってオーブの地に完全な形で集結していた。

 

「お、おいおいおい……! 冗談だろ、あいつら全部ガンダムかよ!?」

 

 ジャンク屋の血が一気に沸点へと達したロウが、噛み付かんばかりに叫ぶ。

 

 ジャンの隣で、キラはトールギスのコクピットで負った痛みを少しだけ堪えながら、頼もしげにその5機の雄姿を見つめていた。

 

 この異能の軍勢を駆るパイロットたちは、キラが信頼を寄せるオーブの若き精鋭たち、そして運命の糸に導かれてこのプロジェクトへと集まった少年少女たちであった。

 

 最初に着陸し、美しく可変を完了させたウイングガンダムのコクピットに座るのは、M1アストレイの三人娘としてキラとともに戦場を駆けたマユラ・ラバッツだ。

 

 彼女の勝ち気で直情的な操縦センスは、一撃離脱の空戦を得意とするウイングの性能を限界まで引き出していた。

 

 後方で圧倒的な面制圧の陣形を敷くガンダムヘビーアームズのシートには、三人娘のリーダー格であるアサギ・コードウェル。

 

 冷静に戦況を俯瞰し、無駄のない弾幕で敵の退路を断つ彼女のスタイルは、歩く火薬庫であるヘビーアームズの全弾発射を最も効率的に運用できる。

 

 そして、砂煙を上げてアサギの前に進み出たガンダムサンドロックには、知的で丁寧な物腰のジュリ・ウー・ニェン。

 

 彼女の持つ高い近接戦闘能力と仲間を思いやる心は、まさにサンドロックという「戦場の盾」に相応しい。

 

 驚くべきは、残る2機のパイロットだった。

 

 死神の如きガンダムデスサイズ。

 

 そのコクピットに座すのは、テストパイロットとして雇われたルナマリア・ホークだった。

 

『ふぅ、このステルス機能、本当に心臓に悪いわね……。でも、キラ准将の期待に応えなきゃ、格好がつかないじゃない?』

 

 妹のメイリンが国家の諜報部にて電脳の海で持て囃される中、ルナマリアは自らの生存価値と実力を証明するため、この最もトリッキーで危険な機体の手綱を握る道を選んだのだ。

 

 彼女のミーハーながらも過酷なアカデミーを生き抜いた操縦技術は、デスサイズの変幻自在な跳躍的加速に必死で食らいついていた。

 

 そして、バリー・ホーの駆る『ボクサー』の前へと進み出で、誇り高く右腕のドラゴンハングを誇示したシェンロンガンダム。

 

 そのコクピットにいるのは、紛れもなくシン・アスカであった。

 

『マユ、ステラ……俺は、この力でみんなを守る。誰も泣かせない、笑顔の盾に、俺はなるんだ!』

 

 失う恐怖を乗り越え、オーブのために戦うと誓ったシンの精神は、シェンロンガンダムが持つ「一撃必殺の武」の設計思想と完全に共鳴していた。

 

 5機のガンダムはまるでパイロットの五感の延長線上にあるかのように、オノゴロの演習場で力強く、そして美しくその牙を研ぎ澄ませていた。

 

「これだけの、これだけの力が……僕たちの手にある」

 

 キラは小さく拳を握りしめた。

 

 ここには自らの意志で未来を創り出そうとするシホがいて、本物の武を示すバリーがいて、働くためのMSを愛するロウやジャンがいて、そして、世界の不条理に立ち向かうためにガンダムを駆るシンやルナマリアたちがいる。

トールギスという荒馬をねじ伏せた先にある勝利。

 

 白銀の英雄が背負う孤独な戦いは、決して一人きりのものではなかった。

 

 幾重にも交錯する少女たちの打算と情愛、そして少年たちの誓いを乗せて、オーブの地下から組み上げられた5本の神の剣が、今、来たるべき世界の混沌を切り裂くための閃光となって、演習場を色鮮やかに染め上げていた。

 

 

◇◇◇

 

 

 本来あるべき歴史の流れ、すなわち『虚憶』に刻まれた正史において、南米大陸は悲劇と反乱の地であった。

 

 大西洋連邦の強引な武力併合に蹂躙され、ヤキン・ドゥーエ戦役の終結という戦後の混乱に乗じて独立機運が爆発。

 

 南米独立紛争という血みどろの泥沼へと突入していくはずだった。

 

 そしてその戦場では、連合から離反した『切り裂きエド』ことエドワード・ハレルソンが、祖国独立のためにその剣を振るうという英雄譚が描かれるはずであった。

 

 しかし、この世界線において南米に英雄は不在である。

 

 己の戦うべき真の場所を見出したエドワード・ハレルソンは、今やオーブの地でキラ・ヤマトの理念に共鳴し、白銀の英雄の懐刀としてその剣を振るっているからだ。

 

 そして何より、南米の地が「独立紛争」などという無益な血を流さずに済んでいる最大の理由は、パナマ宇宙港に居城を構えた男――ムルタ・アズラエルの存在にあった。

 

 大西洋連邦の軍事産業を牛耳るアズラエル財団の総帥でありながら、ロゴス主流派のロード・ジブリールと完全に袂を分かった彼は、パナマを中心とした強固極まる軍閥を築き上げていた。

 

 彼の支配下において、南米の民衆は独立機運もクソもない、ただ徹底した「静かな服従」の時代を過ごしていた。

 

 だが、それは南米の民衆にとって、決して「悪いこと」ではなかったのだ。

 

 アズラエルは冷徹な合理主義者である。

 

 パナマというマスドライバーを有する絶対的な戦略宇宙港を手中に収め、自らの足場を盤石にするため、彼は極めて大規模な産業の「大移動」を水面下で断行していた。

 

 北米東海岸を中心に展開していたアズラエル財団の巨大な兵器生産ライン、重工業プラント、さらには先端技術の研究施設の大半を、北米からこの南米大陸へと次々に退避させていったのである。

 

 アズラエルの眼に映っているのは、一ドルの価値もない大西洋連邦という国家への忠誠ではない。

 

 アラスカ基地に連合軍の総司令部があった頃から、ジブリールという狂信的なブルーコスモス盟主に従う主流派の動きを冷ややかに見つめていたアズラエルは、万が一の事態に陥れば「大西洋連邦そのものを容赦なく切り捨て、パナマ・南米圏として独立・生存する」という準備を、着々と推し進めていたのだ。

 

 その大規模な資本の流入と産業の移転は、南米という地に、歴史上例を見ないほどの『圧倒的な恩恵』をもたらした。

 

 巨大な軍需工場や関連インフラの建設は、数え切れないほどの雇用を生み出した。

 

 財団の施設をゲリラから守るために投入された私兵とパナマ派の軍隊は、副次的に南米全土の治安を劇的に回復させた。

 

 マフィアや武装ゲリラはアズラエルの圧倒的な火力の前に文字通り根絶やしにされ、インフラは整備され、物流は活気づき、民衆の食卓には常に豊かなパンが並ぶようになった。

 

 思想やイデオロギーによる支配ではなく、徹底した「経済と安全」による支配。

 

 その結果、南米はかつてないほどの安定期と経済的繁栄を謳歌することとなった。

 

 人々は理解したのだ。

 

 大西洋連邦の言いなりになっていれば貧困と搾取に苦しむだけだが、アズラエルという冷徹な資本家の庇護下にいれば、生活は保証され、明日の命を脅かされることもないという絶対的な現実を。

 

 そんな豊かな時代において、時代錯誤に「大西洋連邦からの南米独立!」などと声高に叫ぶ阿呆な扇動者たちはどうなったか。

 

 彼らはアズラエルの軍隊に弾圧されるまでもなく、その日のパンと平和な生活を愛する一般の民衆たち自身の手によって、文字通り袋叩きのリンチに遭い、街から叩き出されていた。

 

「独立だと? ふざけるな。お前らの薄っぺらいプライドのせいで、アズラエル財団の工場が撤退したらどうする気だ!」

 

「俺たちの給料を払ってくれるのは、お前らみたいな口だけの活動家じゃないんだよ!」

 

 それが、南米の民衆が下したリアルな答えであった。

 

 正義や大義名分よりも、明日の生活と平穏。

 

 キラ・ヤマトが技術の種を撒き、ジブリールが氷の要塞で核の炎を渇望する中。

 

 ムルタ・アズラエルはパナマの空調の効いた執務室で、自らが構築した「資本主義の城」の完成を、冷酷な笑みとともに見下ろしていた。

 

 

◇◇◇

 

 

「へへっ……こいつぁ、たまらねぇな!」

 

オノゴロ島の演習場に、ロウ・ギュールの満面の笑みと、歓喜に震えるような声が響き渡った。

 

 彼の目の前にそびえ立つのは、キラ・ヤマトから「ボクサーユニットおよび新武装の運用データ提供」という大義名分のもとに譲り受けた、特注の強化外骨格。

 

 オーブの正規軍が使用する一号機の青とは明確に異なる、ロウのパーソナルカラーに合わせて塗り上げられた、燃えるような真紅の装甲――『ボクサー二号機』であった。

 

 ロウは一切の躊躇なく、愛機であるアストレイ・レッドフレームをこの巨大な鎧の中へと滑り込ませた。

 

 各部のコネクタが強固にロックされ、起動音がドック内に重低音を響かせる。

 

 レッドフレームが紅蓮のボクサーを纏い、マッシブな巨神へと変貌を遂げた瞬間である。

 

「どうだい、ロウ。パワーシリンダーの出力バランスは?」

 

 モニター越しにジャン・キャリーが穏やかな声で問いかける。

 

 レッドフレームはジャンの協力によって、機体の腕部フレームそのものに高出力のパワーシリンダーが内蔵されていた。

 

 それに加えて、このボクサーユニットの驚異的なトルクが上乗せされるのだ。

 

 モニターに表示される出力係数は、常識的なMSの限界値を軽々と振り切っていた。

 

「バッチリだぜ、ジャン! これなら、あのバカでかい『パワーローダー』なんか引っ張り出さなくても、このボクサーの腕だけで『150ガーベラ・ストレート』をブン回せるぞ!」

 

 150メートルという、戦艦すら両断する規格外の日本刀。

 

 それを扱うための煩雑な外部装備を必要とせず、機体単体のポテンシャルのみで振り回せるほどの圧倒的な腕力。

 

 ジャンク屋としての野性の勘が、この機体の途方もない可能性を確信していた。

 

 だが、キラ・ヤマトがロウに用意していたサプライズは、これだけでは終わらなかった。

 

「ロウさん、これも持っていってください。ボクサーのパワーを最大限に活かすための、もう一つの『新しいおもちゃ』です」

 

 トレーラーが運んできたのは、MSの背丈ほどもある、巨大で武骨な一振りの「野太刀」であった。

 

 ガーベラ・ストレートのような美しい日本刀の意匠とは異なり、無骨で直線的な、まるで分厚い鉄板そのもののような形状。

 

「なんだこりゃ? デカい剣だが、ボクサーのパワーからすりゃあ、ちょっと物足りねぇサイズじゃないか?」

 

 ロウが怪訝な顔でレッドフレーム・ボクサーの巨大なマニピュレーターでその柄を握り、起動スイッチを入れた瞬間。

 

 刀の内部から凄まじい放電現象が迸ったかと思うと、野太刀の柄が内部機構の展開によって倍以上の長さへとスライドし、鍔の部分が割れて拡張。

 

 さらに、その鍔から銀色の液体のようなものが滲み出し、電磁波のスパークとともに一瞬にして「巨大な刃」として再構築・硬化していく。

 

 それは、通常のMSの全長を遥かに超え、あの150ガーベラにも見劣りしない、文字通り「天を切り裂く巨大な大剣」へと変貌を遂げたのだ。

 

「うおぉっ!? なんだよこれ、剣が伸びた……いや、刃が生えてきやがった!?」

 

「その刀の名前は、『参式斬艦刀』といいます」

 

 驚くロウに対して、キラは得意げに、しかし真剣な技術者の顔で解説を始めた。

 

「元々、重力下で巨大な剣を振り回すためのプロトタイプとして『零式斬艦刀』というものを作ったんです。あれは武骨な超振動剣の峰の部分に高推力のスラスターを取り付けて、その推進力と遠心力という力業だけで強引に振り回すという、かなりロマンに溢れた代物だったんですが……どうしても取り回しが悪く、携帯性に難がありました」

 

 キラの虚憶にある鋼の系譜。

 

 そのロマン兵器を、C.E.の最先端技術で極限まで洗練させたのが、この参式斬艦刀である。

 

「そこで、この参式には『特殊な流体金属を電気信号で固形化する技術』を採用しました。非戦闘時にはMSの背丈サイズにまで刀身と柄を圧縮・収納し、携帯性を高める。そしていざという時には、電気信号による形状記憶合金の展開と流体金属の硬化により、一瞬で超巨大な斬艦刀へと変形するんです。もちろん、切れ味や破壊力は一切妥協していませんよ」

 

「……特殊流体金属の瞬時硬化……。すげぇ、とんでもねぇ技術の無駄遣い……いや、最高の使い方だぜ!!」

 

 ロウは興奮を隠しきれず、ボクサーの腕で巨大化した参式斬艦刀を軽々と持ち上げ、演習場の空間を豪快に薙ぎ払った。

 

 大気が悲鳴を上げ、凄まじい風圧が発生する。

 

 これまでのレッドフレームは、その軽量さと機動性、そしてロウの直感的な操縦センスを頼りとする機体であった。

 

 しかし、この真紅のボクサーユニットという「圧倒的なパワー」と、携帯性と絶大な破壊力を両立させたロマン武器「参式斬艦刀」を手に入れたことで、彼の戦術の幅は爆発的に広がった。

 

「ありがとよ、キラ! ジャン! こいつがあれば、どんなデカいデブリだろうが、邪魔する悪いヤツだろうが、一刀両断にしてやるぜ!」

 

 宇宙一の悪運を持つジャンク屋に、規格外の力と刃が与えられた。

 

 世界がプラントの核技術流出や、ジブリールの狂気、マティスの陰謀によって暗雲に包まれていく中。

 

 この底抜けに明るく、決して絶望に屈しない男の新たな力が、自分とは交わらざる裏側で世界を救い続ける友へと贈るキラなりのエールと共に笑い返した。

 

 

 




150ガーベラ振り回してるから参式斬艦刀も行けるやろの精神。

ダイトロンベは居ないから竜巻斬艦刀は──そういや樹里がたまに乗るプロトラゴゥのバクゥがあったな。

ゲシュちゃんは出ない代わりにその役目がM1アストレイにシフト。

空戦装備は充分だから陸戦装備にテコ入れ。

ルナマリアって本当は近接格闘戦が得意で、ディアッカへの憧れと作劇的な理由とミネルバに砲戦MSが居ないからガナー使ってたってんで、ゲームだとパラメータが格闘寄りだったりするときもあったんだよなぁ。

そしてシンを乗っけるならデスサイズより己の信じる正義を貫くシェンロンだよなぁと。

そして我が家の春を謳歌するFREEDOMメーリン。

でも前髪上げてたりツインテより髪下ろしてるメイリンが1番可愛いと思う次第。

ゼロシステム周りに関して、まぁ、多方面から色々と言われたので、やっぱり乗るとヤバい機体として設定し直しました。

じゃけん殺人的な加速に慣れろキラ・ヤマト。

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