やめてよね、僕が准将みたいに出来るわけないじゃないか   作:星乃 望夢

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PHASE-06 誰もがための力

 

 この世界のジャンク屋というのは、本当に気前の良い人達ばかりだ。

 

 もちろん、広大な宇宙の暗がりには、遭難船の身ぐるみを剥ぐような盗賊や、海賊紛いの無法なジャンク屋が跳梁跋扈しているのも事実だ。けれども、生粋のアースノイドとしての前世の記憶を持つ僕の感覚からすると、常に宇宙暮らしをしている彼らアストロノーツには、地球の重力に縛られた連中には到底理解できない『宇宙のルール』とでも呼ぶべき、確固たる倫理観が根付いている。

 

 それは決して、彼らが生まれついての聖人君子だからというわけではない。

 

 宇宙空間という環境そのものが、彼らにそれを強いているのだ。壁一枚、装甲一枚、あるいは宇宙服の薄いバイザーのすぐ外側は、呼吸はおろか血液すら沸騰させる絶対的な『死の環境』である。デブリの衝突による微小な亀裂一つが、容易くステーション全体の全滅を招く。

 

 そんな死と隣り合わせの極限環境で生きているからこそ、彼らは「他者の命を容易く脅かさない」「酸素や水、そして生きるための技術を尊ぶ」という、ある種の原始的で純粋な民度の高さを共有しているのだ。

 

 だからこそ、このジャンク屋組合のドックは、僕にとって奇跡のような空間だった。

 

 一歩外の世界に出れば、大西洋連邦を中心とする地球連合と、プラントのザフト軍が、ナチュラルとコーディネイターという遺伝子の違いだけで互いを化け物だと罵り合い、憎しみの連鎖の中で凄惨な殺し合いを繰り広げている。

 

 だが、ここではどうだ。

 

 ナチュラルの整備士が重い資材を落としそうになれば、コーディネイターの作業員が持ち前の身体能力でさっと支える。コーディネイターが複雑な計算式に手間取っていれば、長年の勘と経験に長けたナチュラルの職人が「そこは理屈じゃねえ、トルクの遊びの問題だ」と笑ってレンチを叩く。

 

 テレビのニュースで連日報道される血みどろの対立が、まるで質の悪い三流のSF映画の作り話であるかのように遠い世界に感じられるほど、ここではナチュラルもコーディネイターも当たり前のように互いを信頼し、背中を預け合って仕事をしているのだ。

 

 そんな心地よい喧騒の中で、僕はジンのレストアを主だった仕事として引き受けていた。

 

 ステーションの工作部でのアルバイトは、ただでさえ学生にとっては破格の稼ぎになる。モビルスーツという最先端の機材を整備し、ジャンク屋でも引っ張りだこの重機として再生させる技術は、組合の中でも重宝されていたからだ。

 

 僕はその潤沢な給料と引き換えに、デブリ帯からサルベージされた状態の良いジンのジャンクパーツを、現物支給という形で少しずつ譲り受けていた。

 

 焦げた装甲を剥がし、焼き切れた配線を引き直し、歪んだフレームをミリ単位で矯正する。オイルとオゾンの匂いにまみれながら、僕はまるで巨大なプラモデルを組み立てるように、自分だけの時間を費やして1機の『ワークスジン』を完璧な状態へと組み上げた。

 

 そして、その稼ぎと情熱の結晶とも言えるワークスジンを、僕はロウさんにプレゼントすることにしたのだ。

 

「……はぁ!? お前、これ……俺にくれるってのか!?」

 

 完成したばかりの、鮮やかなジャンク屋オレンジのラインを入れたワークスジンを見上げたロウさんは、素っ頓狂な声を上げて目玉が飛び出そうなほど驚いていた。

 

「うん。ロウさんに乗ってほしいんだ」

 

 いずれ彼は、あの運命の『ヘリオポリス崩壊』の日に、真紅のフレームを持つモビルスーツ──アストレイ レッドフレームと出逢うことになる。だが、それまでの間、彼にはこの危険な宇宙を生き抜くための、そしてメカニックとしての腕を振るうための最高の相棒が必要だ。

 

 ただ、いくら気前の良いロウさんでも、「はい、プレゼントです」とモビルスーツ一機をポンと渡されたのでは、さすがに気が引けて受け取ってくれないだろう。ジャンク屋の矜持として、労働に見合わない過分な施しを嫌う彼の性格は分かっている。

 

 だからこそ、僕はあらかじめ用意しておいた『完璧な建前』を口にした。

 

「実は、僕が作ったTC-OS、まだまだ実戦的なモーションサンプリングデータが足りないんだ。僕みたいな学生が休日にちょっと動かすだけじゃ、OSの学習に限界があって。だから、ロウさんにこの機体を日常の仕事でガンガン乗り回してもらって、その無茶苦茶で予測不能な動きのデータを蓄積させてほしいんだよ」

 

「無茶苦茶ってなんだよ、失礼な!」

 

「あはは、褒め言葉だよ。……要するに、TC-OSの専属テスターとしての長期契約。機体はその契約金と必要機材の前渡しってことで、どうかな?」

 

 そう言って笑いかけると、ロウさんは「OSのテスター、ねぇ……」と腕を組み、愛おしそうにワークスジンの巨大な脚部装甲を撫でた。

 

「お前の作ったあのヤバいOSの完成に、この俺が一役買えるってわけだ。……そこまで言われちゃ、ジャンク屋として断る野暮はできねえな。ありがたく乗らせてもらうぜ、キラ!」

 

「うん。大切にしてね」

 

 ニカッと白い歯を見せて笑うロウさんと、固く握手を交わす。

 

 油まみれの彼の手のひらは分厚く、とても温かかった。

 

 アスランとはまた違う。

 

 あちらが、運命の重力に縛られた、互いに依存し合う切実な『半身』であるならば。ロウさんは、僕がこの世界に生まれ変わってから自らの手で見つけ出した、年の離れた最高に気の良い『マブダチ』だ。

 

 このワークスジンは、運命の歯車が完全に狂い出し、僕たちが修羅の道へと引きずり込まれる前に、僕から彼へと贈ることができる最初で最後の『出逢いの記念品』だった。

 

 僕の組み上げたOSと機体が、これから過酷な運命を駆け抜ける彼の命を、少しでも守る盾となってくれることを祈りながら、僕はその頼もしい背中をいつまでも眩しく見つめていた。

 

 

◇◇◇

 

 

 キラがロウへ個人的な「出逢いの記念品」として譲渡したそのワークスジン。

 

 外装のイエロー塗装は他のジャンク屋たちが運用している一般的なワークスジンと何ら変わりはない。ロウ・ギュールの機体であると識別出来るようにオレンジの指しが入れられたが、その中身は一介の学生が休日のアルバイトでレストアしたという次元を遥かに超越した、完全なる『オーパーツ』と化していた。

 

 TC-OSの実装こそが最大の目玉であるが、キラの施した異常なまでの改修は、ソフトウェアの領域だけには留まらなかったのだ。

 

 コックピットハッチを開き、シートに腰を下ろした瞬間、その異様さは誰の目にも明らかとなる。

 

 コズミック・イラにおける標準的なモビルスーツのコックピットは、基本的に正面と左右のメインモニターのみで構成されており、パイロットの視界は機体の前方180度程度に限定される。後方や足元の死角はレーダーやサブセンサーの数値情報で補うのが常識だ。

 

 しかし、キラが組み上げたこの機体のコックピットは違った。

 

 正面と左右の標準モニターの境界を埋めるように、足元の斜め下、背面のシート裏、さらには頭上の天井部分にまで、ジャンクパーツからサルベージされた大小様々なディスプレイモニターが物理的に増設され、敷き詰められていた。

 

 それらのモニター群が起動した瞬間、パイロットはまるで宇宙空間に生身で放り出されたかのような錯覚に陥る。複数の画面の境界線をまたぐ映像のズレや歪みはキラの驚異的なプログラミングによって極限まで補正・結合されており、機体の周囲360度をシームレスに見渡す『擬似的な全天周囲モニター』が、見事に構築されていたのである。

 

 当然ながら、この全方位の視界をコックピット内に投影するため、機体各所にはカメラとセンサーが増設されている。

 

 頭部のメインカメラに頼らずとも、機体の周囲で起きているあらゆる事象をミリ秒の遅延もなくパイロットの視界へと直接送り込むのだ。

 

 この圧倒的な情報量は、通常のパイロットであれば空間認識のキャパシティを超えて深刻な「情報酔い」を引き起こしかねない。

 

 しかし、ここで真価を発揮し、全てを完璧に統括するのが、機体の中枢に鎮座する『TC-OS』であった。

 

 全天周囲モニターから得られる莫大な環境データは、パイロットの視覚を補助するだけでなく、TC-OSのAIへとダイレクトにリンクしている。

 

 機体の周囲360度のデブリの配置、足場の質量、慣性のベクトルを瞬時に演算し、パイロットが直感的に選んだ「前進」や「回避」といった大雑把な入力を、最も安全かつ効率的な『最適なモーションパターン』へと自動翻訳して機体を動かす。

 

つまり、この擬似全天周囲モニターとTC-OSは、互いが互いの性能を極限まで引き出し合う、不可分の双子のようなシステムとして完成されていたのだ。

 

 その画期的な操作性は、実際にテストとしてコックピットに座ったジャンク屋仲間たちの度肝を完膚なきまでに抜いた。

 

 まず、コーディネイターであるリーアムの反応だ。

 

 彼は本来のジン向けに組まれた、コーディネイター特有の高い反射神経と処理能力を要求するOSを熟知している。だが、キラのワークスジンを動かした瞬間、リーアムはいつもの冷静なポーカーフェイスを完全に崩し、ただただ驚愕の吐息を漏らすことしかできなかった。

 

「……信じられません。元のジンよりも遥かに、まるで手足の延長のように滑らかに動く。姿勢制御のタイムラグが完全にゼロだ……。入力した以上の完璧なバランス補正が、機体側から先回りして返ってくる」

 

 コーディネイターの彼から見ても、その挙動は恐ろしいほどに洗練されていた。パイロットの脳にかかる負荷が極限まで削ぎ落とされ、思考と機体の挙動が完全に直結するような全能感。それは、彼らの知る兵器の常識を根底から覆すものだった。

 

 そして、そのTC-OSの真の恐ろしさ──「ナチュラルのためのOS」という本領を最も明確に証明したのは、ジャンク屋の若きクルー、樹里の存在だった。

 

 彼女はナチュラルであり、普段はミストラルに乗ってデブリ回収などの作業を行っている。

 

 複雑な二足歩行兵器であるモビルスーツになど、これまでの人生で一度も乗ったことはなく、触れたことすらほとんどないズブの素人だ。

 

 最初は「ええっ!? わたしがMSなんて絶対に無理だよぉ!」と涙目でペダルから足を離そうとしていた樹里だったが、キラに優しく促されて恐る恐る操縦桿を握り、おっかなびっくり機体を歩かせ始めた。

 

 ガシャン、と最初の不器用な一歩を踏み出した瞬間。本来のOSであれば、素人の粗雑な入力によって機体はバランスを崩し、転倒していただろう。

 

 しかし、TC-OSは樹里の未熟な操作を即座に「前進の意図」として汲み取り、機体側が勝手に最適な歩幅と重心移動を計算し、まるで熟練のダンサーが初心者をエスコートするかのように、極めてスムーズに二歩目、三歩目へと繋いでみせたのだ。

 

「え……? あ、あれっ? 歩いてる……わたし、モビルスーツを歩かせてる!」

 

 コックピットの中で、不安そうに強張っていた樹里の声が、あっという間に純粋な歓喜へと変わっていく。

 

 全天周囲モニターのおかげで、足元のデブリの距離感も手に取るように分かる。視界の広さと、操作の自動補正。その二つが組み合わさることで、樹里の抱いていた「MSの操縦は難しくて怖いもの」という心理的ハードルは跡形もなく消え去っていた。

 

 小一時間も触れさせていれば、樹里はすっかり機体の挙動に慣れ、ワークスジンの巨大なマニピュレーターを使って、デブリ帯から重いジャンクパーツを正確に拾い上げ、輸送用コンテナに綺麗に積み込むといった繊細な作業までを、鼻歌交じりにこなすようになってしまった。

 

 これまでミストラルの簡素なアームで四苦八苦しながら行っていた作業を、人型の機体を介して、まるで見慣れた日常の延長のようにやってのけているのだ。

 

 その光景をステーションのドックから見上げていたロウやリーアムたちは、もはや言葉を失っていた。

 

 モビルスーツの操縦経験が皆無のナチュラルが、たった一時間のレクチャーで、何十時間もシミュレーター訓練を積んだザフトの正規パイロットのような滑らかさで機体を扱っている。

 

 キラ・ヤマトという一人の学生が残していったこのオレンジ色の機体は、ただの便利な道具などではない。

 

 ナチュラルとコーディネイターという、遺伝子の差異によって生じた決定的な「能力の壁」。今まさに世界中で憎しみの炎を燃え上がらせているその絶望的な断絶を、テクノロジーという名の愛によっていとも容易く飛び越えてみせた、ひとつの『奇跡の証明』だったのである。

 

 

◇◇◇

 

 

 僕がTC-OSを作っているのは、綺麗事でも何でもなく「生き延びるため」。そして、身も蓋もない言い方をしてしまえば、この規格外の発明品を『莫大な金儲け』の道具として使い倒してやろうと企んでいるからだった。

 

 戦争というものは、モビルスーツの性能やパイロットの技量、あるいは気高いイデオロギーだけで決まるものではない。兵器を開発し、量産し、前線へ送り届け、維持するための「兵站」と「資本」が全てを支配する。どれほど優れた力があろうと、それを支える莫大な金が無ければ、組織は一瞬にして干上がるのだ。

 

 前世の記憶──原作の『機動戦士ガンダムSEED』の世界線において、キラ・ヤマトが構築したナチュラル用OS。その技術がもたらした経済効果は、控えめに言っても狂気の沙汰だった。

 

 地球連合軍の侵攻によって焦土と化し、国家の要であったマスドライバー施設「カグヤ」までも自爆によって完全に失ったオーブ連合首長国。国家の存亡すら危ぶまれるその致命的なインフラの崩壊を、オーブはたったの『2年』という異常な短期間で完全に再建させてみせた。

 

 その復興資金の莫大な出処こそが、他でもない「キラ・ヤマトが開発したOSのパテント料」だったのだ。

 

 『DESTINY』の本編において、本来なら一介の民間人、あるいはカガリの双子の兄弟という個人的な立ち位置に過ぎないはずの彼が、オーブ軍の将兵たちから畏敬の念を込めて「キラ様」と呼ばれ、絶対的な支持を集めていた理由。それは彼がフリーダムを駆って絶望的な防衛戦を支えた「国防の英雄」であると同時に、文字通りたった一人で国家の経済を回し、国を再建の底から引き上げた「救国の最大のパトロン」でもあったからだ。国家予算レベルの特許収入を生み出す人間を、国が最高VIPとして扱わないわけがない。

 

 僕は今、その歴史的な偉業を、意図的に大きく前倒しにしてやろうと目論んでいる。

 

 完成の域に近づきつつあるTC-OSは、原作の基礎OSすらも過去の遺物にするほどのチート技術だ。これを特許という最強の盾と矛にして、世界の軍需産業から天文学的な資金を合法的に吸い上げる。

 

 その理由は、オーブという僕の育った国を守るためでもあるし、僕自身が誰の指図も受けず、国家や軍の思惑に利用されずに自由に生き延びるための「絶対的な交渉力」を手にするためでもある。だが、最も根本的で、最も切実な理由は他にあった。

 

 ──遠いプラントで、僕のために、そして世界のために孤独な戦いを始めているであろう「彼女」のためだ。

 

 血のバレンタイン以降、ラクスとは日常的にクロッシングを続けている。

 

 だが、僕は意識のチャンネルが深く繋がった時でも、意図的に彼女の「思考」や「記憶」の深部までは絶対に読まないように、自らの精神に固いロックをかけて務めている。

 

 どれほど運命で結ばれた相手だろうと、年頃の女の子のプライベートな領域や、彼女が何を考え、誰と会い、どんな謀略を巡らせているのかを土足で覗き見るような悪趣味は僕にはない。それに、そんな全能感に溺れてしまえば、僕と彼女の関係は対等なものではなくなってしまう気がしたからだ。

 

 けれども、言葉や思考を遮断していても、朝晩の深いクロッシング──あの、互いの体温や呼吸、鼓動すらも生々しく重なり合う深層同期の瞬間に、どうしようもなく伝わってくるものがある。

 

 それは、彼女の華奢な精神の奥底に沈殿している、濃密で重い『疲労感』だった。

 

 十五歳の、温室で花を愛でていたはずのお姫様。

 

 そんな彼女が、夜のベッドで僕の意識にすがりつくように寄り添ってくる時、その心の輪郭はいつもギリギリまで張り詰めて、摩耗しているのを感じる。

 

 僕には痛いほど分かっていた。彼女は今、その可憐な「平和の歌姫」という仮面の下で、クライン派と呼ばれる巨大な政治派閥を密かに束ね、軍の極秘施設を手懐け、ゆくゆくは最新鋭艦エターナルやフリーダムを奪取し、さらには『ターミナル』という世界規模の秘密情報ネットワークと専用の兵器工廠──ファクトリーを立ち上げるための、血を吐くような裏工作をたった一人で進めているのだ。

 

「想いだけでも、力だけでもダメなのです」

 

 その言葉の通り、彼女は強大な「力」を集めようとしている。

 

 だが、MSの開発施設を裏社会で維持するにも、ネットワークの構成員たちを動かすにも、究極的には『途方もない金額の金』が必要になってくる。プラントの最高評議会議長の令嬢とはいえ、個人のポケットマネーでどうにかなる次元の額ではない。彼女は今、その重圧と資金繰り、そして大人たちの泥黒い権力闘争の中で、必死に泥を啜るようにして立ち回っているはずなのだ。

 

 僕が逃げ出さないように。僕が絶望に潰されないように。

 

 そして、この世界を憎しみの連鎖から救い出すために。

 

 彼女がそこまで身を粉にして、僕と世界の未来のために見えない戦場を駆けずり回っているのなら。

 

 男として、いや、彼女の半身として、ただ甘えているわけにはいかない。

 

「……待ってて、ラクス」

 

 自室の暗闇の中、僕はマルチモニターに映し出されたTC-OSの複雑なソースコードの海を睨みつけながら、静かに、しかし熱く決意を噛み締めていた。

 

 彼女がこの狂った盤面を覆すための「巨大な組織とネットワーク」を構築するのなら、僕は彼女を支えるための「無限の軍資金」をこの両手で生み出してみせる。

 

 TC-OSは、ナチュラルをMSに乗せるための希望の光であると同時に、世界の軍事バランスと経済を根本から支配するための、僕の『最強の錬金術』だ。

 

 やがて訪れる決戦の時、彼女がどんな無茶な計画を打ち立てようとも、「お金の心配なら僕が全部するから、好きにやっていいよ」と笑って言えるだけの絶対的な資本力。それを用意することこそが、僕から彼女への、最大の愛情表現であり、反撃の狼煙だった。

 

 

 

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