青春に現れる異物たち   作:無幻館

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今回は主人公(陣)視点です。


伝えていいこと、伝えてはいけないこと

適性は無しか。試験管の中に入れたアル達から採取した血液は見たことのない部分もあったが概ね人と同じ訳だが反応は特になかった。そもそもこの世界にない力と反応したならばそれでこそおかしいわけだがそんなことよくあって良い訳がない。あるとすれば、別世界と繋がりがある場合だが、こちらの世界にまだそんな技術は見つけられていない。近しい世界と繋がることはあることはあるが全く違う世界となると誰かが接触しなければ起きるわけがない。そこでふと思い出すのはあの団体だがあの団体がこちらに接触するかのは…あり得るか。あいつらが接触してくる場合はまだ良い。いや、子供が政治をしている世界に変な干渉してくる可能性もあるがそれよりもあいつらが扱っている物だ。あれに対処するのは厄介だ。この世界と合わなすぎる。まぁ、技術を学ぶために色々な団体に関わってきたが、何なら作ったりもしたがそれはあそこだからやったことだ。思考がそれすぎているな。今は優先事項が違う。それに隠蔽しようとすれば出来ることだしな。検査の結果を見ながら運動能力や身体強度を調べるほど合っていない。おそらくこれがヘイローからなる神秘の影響なんだろう。それにしても本当に契約書をしっかり読むとはこの世界ではあまり良く無いであろう部分を削っておいてよかった。数時間ほど時間をとってしまったがこれを怠ると大変なことになるのは目に見えているしな。それを察して四人読んだんだろう。これは物を運ぶ以外にも色々応用が効くしな。ここでは特にこの技術は無法になるが俺が注視すれば良いか。それにしても俺だけの見解とすれば出来ないことはないこともないとしか言えない。まだ、サンプルが少なすぎる。運動能力や身体強度に神秘の影響が個人差が出ていることから神秘の保有量、もしくは神秘の出力差が肝になるのであろう。解明が出来ていないエネルギーはあるのは分かっている。これがおそらく神秘だろう。それがヘイローから出力されているのは分かった。だが、それだけだ具体的に神秘がどのように作用しているかが分かれば技術が模倣できるかもしれない。これは伝えるべきか?不確かな情報は希薄な希望を与える。希望は良いものでもあるが、それは絶望を深める場合もある。いや、彼女たちも分かっているはずだ。そのための契約書だ。契約書には書いてあっても文句を言うやつはいたがそう思うほどこの技術は魅力的だったわけだ。俺が出来ないと言えば彼女たちは残念がるかもしれないがそれで終わる。しかし、可能性があると言ってしまえば後のショックは大きくなるかもしれない。これは出来るだけ避けたい。星の輝きの為にも必要なことかもしれないが、これは違う気がする。信用を得るためには誠実であるべきだ。これは間違っていない。しかし、嘘が必要な場合もある訳だ。その矛盾を解決するために全てを語ることをやめた。この行動は誠実では無いかもしれないが平穏に終わらせるならそれが最善…ではないか。平穏を彼女たちは求めていない。彼女たちの事を考えるなら伝えるか。自分の部屋を出て彼女たちの待っている場所に向かう。研究している時にいつも上に羽織っている白衣のポケットに手を入れながら出る直前に軽く指を鳴らしドアを閉めた。流石に誰も入ってこないとは思うが念のためだ。食事を一緒に食べた仕事場でアル達は待っていた。アル達は俺の白衣を見て少し驚いていた。まぁ、魔法陣や数式はたまた祝詞が書かれた白衣なんてあんまり見たこと無いだろうがそんなに珍しいことか?と思ったがこれは俺がおかしいんだろう。そういえば、白衣は大体無地だったなと思うがこれが便利だからこうしている訳なのでどう答えようか困った。まぁ、今は結果報告が先だ。

 

 

「端的に言えば君たちはこの技術を俺のように使えない。」

 

 

使えないと聞いてアルがやはり一番ショックを受けていた。これが使えるのも彼女が思うアウトロー像にかかるんだろうか?と思うが、これはアルの感性の問題でこれから知っていけばよいだろう。幸い彼女は分かりやすいからな。さて、この状態のアルが喜ぶだろう次の言葉を続けるか。

 

 

「…しかし、俺のように使えないだけで類似したことは出来るようになるかもしれない。」

 

 

凄いな。こんなにも分かりやすく表情が変わるなんて、なかなかいないぞ。その純粋な反応をする人は。思わず観察していると、アルは俺の目線に気づいたのか顔を少し赤くしながらも堂々とした様子を見せた。

 

 

「それで、どうやったら出来るようになるの?」

「核心は無いが神秘を応用すれば使えるようになるかもしれない。」

「神秘の応用?」

 

 

アルがオウム返しに聞いてきた。他の三人もあまりピンと来ていないらしい。まぁ、予想通りの反応だ。普段自然に使っている力を認知するのは難しい。当たり前だ。どうやって歩いている?と質問して答えられないようなものだ。さらにはこれは見えない力があるからこそ詳しく知らないだろう。

 

 

「神秘っていうのは私が調べている限りヘイローから流れている力の事で君たちの力の根源だ。それはそれぞれ性質が違いそれを応用すれば出来るかもしれないってことだ。」

「…それは社長の弾丸が爆発したり、私が銃を撃つと相手が恐怖する力が神秘ってこと?」

「(アル社長とカヨコ課長の能力色々使えそうだな。カヨコ課長の能力はこの言い方からして結構使う時が多い。ということは対象を指定できる?無法すぎるな。)それで合ってはいるがもっと広く使われている。基本的な運動能力や体の頑丈さもそれが起因しているというのが検査の結果から導いた私の考察だ。」

「へぇー。ムツキちゃんたちが銃とか爆弾で遊べるのも神秘のおかげってこと?」

「おそらくそうだ。科学的な観点から見て君たちは矛盾が多いからな。神秘が要因でそうなっているというのであれば納得できる。(まだ、データがそれっていないから絶対とは言い切れないけどな。)」

 

 

この結論はおそらく合っているだろう。ヘイローの形は俺にははっきり見えるがもしかしたら生徒同士でははっきり見えないのかもしれない。これはおそらく生徒がここに最初からいたからなんだろう。あって当然のものだからいつの間にかはっきり見えなくなっていてもおかしくない。意識すれば見えるのかもしれないが無意識に区別しなくて良いものと考えていれば…はっきり見えなくなっていると考えるのが自然か?このことを考えるのは後にしよう。まだまだヘイローと神秘については情報が足りない。情報が不足している状態で仮説を深めすぎるのは危険だ。それが正しいと思ってしまう。アル達の方に目を向けるとどうやら俺の考察をそれぞれが解釈しようとしている。さて、説明するか。

 

 

「アル社長、カヨコ課長、ムツキ室長、ハルカさんこれから話すことは本当に口外禁止の内容だ。契約書に書かれている通りその内容を勝手に伝えようとすれば俺が君たちを祟り、今回知るであろう技術の記憶を全て消すが良いな?」

「えぇ、勿論よ。」

「…分かった。」

「あんな、長い契約書読んだだし流石に今回は守るよー。」

「はっはい。」

「(全員しっかり守る意思は分かったし大丈夫だろう。うっかり教えないように俺が最悪見れば良いし、相互注意するだろう。)では、どのようにあの技術を再現できるか説明しよう。」

 

 

さてさて本来神が使うような技術を彼女たちが使えるのは本人たちの努力次第だがどうなるかな?やるからには真剣にやろうたとえ彼女たちが苦しい思いをするかもしれないが本気の思いには本気で答えなくてはな。それが師であり、教師の役割だろう?

 

 




結構独自解釈多めで書いてしまいました。そして、最近追加したもう一つのクロスオーバー要素も出てきましたが、もしかしたら今回が一番触れる回かもしれませんね。さらっとヤバいことをしていますがそれについても設定で書くかもしれませんが書かないかもしれません。簡単に言ってしまうと彼女は機械に作用する何かを作ったとしか今は言えません。それが要因でとんでもないことが起きましたがその事件に関しては本人が何かしら語ったら設定に書くかも?次は技術についてかも?


面白いところや違和感に思ったところなどがあれば感想お願いします。 
出来るだけ感想には返答するのでよろしくお願いします。
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