メタナイトに出会うためワープスターに乗る、カウンターズ。
途中で幾つかロード級ラプチャーなどと交戦したが、カウンターズとカービィの活躍により難なく突破していった。
「ひゃっほ~、らくらく~♪」
「カービィ、肌に感じますか、この風の火力を!?」
「それ言うなら『風力』だけど、それはともかくとしてきもちい~!」
「わぁ~い!」
「3人とも、警戒を怠らないで」
指揮官の背後でアニスが風を肌に感じつつ、ネオンはカービィを頭上に持ち上げて遊んでいる。
ラピはそれを注意しつつ、低空を走り続ける丸っこい星型の乗り物『ワープスター』を、改めて見つめた。
「……とはいえ、本当に便利な乗り物ですね。『慣れてくれた』のもあるのでしょうが」
「ああ。前は随分と振り回されたが、5人も乗せて目立った音も出さず、ここまでスピードを出せるとはな」
指揮官はソレを優しくポンポンと叩いてやる。
ここまでスムーズに来られたのは、この静音性により接敵の確率を大幅に減らせたのも大きかった。
「ついでに環境にも優しいですしね!」
「環境に配慮するほどの人間もいないけどね!」
「「あははははは!」」
後ろの2人がブラックジョークを飛ばしてラピが溜息をついていると、突然、指揮官の懐からコールが鳴った。
「え、中央政府から……?」
「シフティーから通信よ!」
「しふてぃー?」
「ワープスター、止まってくれ!」
指揮官は慌ててワープスターを急停止させる。
首を傾げたカービィをアニスが両手で持ち上げ、空の補給品ケースにそっと入れる。
「シフティーってのは、中央政府直属のオペレーター……ていっても分かんないか。とりあえずカービィ、隠れて静かにしといて!」
「ぉよ?」
彼女は『お駄賃』のパーフェクトを口に差し込み、人差し指を唇の前に添えた。
「しっかり噛んで食べて、絶対に、し・ず・か・に・ね!」
「ふぁーいっ!」
カービィがパーフェクトを咥えたまま笑顔で返事するのを見届けて、そっとケースの蓋を閉める。
指揮官はネクタイを締め、背後にワープスターを映さないよう注意して通信に応答。
画面に、ヘッドセットをつけた青髪の少女の姿が映った。
彼女は指揮官の顔を認めるなり、不安げだった表情をぱっと明るく輝かせる。
『あっ、繋がったっ! 皆さん、無事なようでよかったです! 通信環境に問題はありませんか?』
「久しぶりだな、シフティー。特に現在は問題ない。だが……なぜ、君が?」
──現在自分たちが行っているのは、アンチェインド捜索のための極秘任務。中央政府ではアンダーソンとバーニンガムくらいしかそのことを知らないはず。
指揮官が警戒心を強めるなか、シフティーは画面の向こう側でキーボードを叩きながら、真剣な顔に切り替える。
『ここ最近、地上に出撃した部隊から不可解な報告が挙がっていまして……心配されたアンダーソン副司令官が、皆さんと付き合いが長い私なら相談事もしやすいだろうと直接ご指名をくださったんです』
「不可解、だと?」
『はい。一部のラプチャーや侵食されたニケの動きについて、異常な報告が次々に上がっています』
その一言で、指揮官は息を飲む。
『それらは他のラプチャーの群れと別行動をとり、複数の地点を中心に集っていました。まるで門番のように集まり、時には『仲間割れ』すら辞さなかったようです』
「へぇ~、門番ねぇ~」
「あったような、なかったような」
アニスとネオンが白々しくも頭を捻るが、シフティーは大真面目に頷く。
『中央政府情報部がさらに調査してみたところ、それらの地点付近では大きな磁場の乱れが観測されました』
「……D-WAVEの観測は?」
『アンダーソン副司令もその線を疑ったそうですが、D-WAVEの発生は依然としてなく、中央政府内部でも原因究明を求める声が多くなっています』
「!!」
指揮官は、ニケたちと目線を合わせた。
これまでの経緯でもうほぼ確定したようなものだったが、シフティーの言葉でやっと事実として判明した。
カービィたちは、D-WAVEの産物ではない。
特殊なラプチャー、ゲートキーパーが観測した『他の世界の存在』をこの世界に召喚するD-WAVE現象は、世界のバランスを崩さない『調整』が行われている節があった。
だが今回は、そうではない。
「……」
出来ればプププランドのことをアークに一言も漏らしたくはなかった。素早く秘密裏に解決し、何の痕跡も残さず別れるという最善策を求めていた。
──だがこうなったからには、次善策に縋る他ない。
「それで、私たちは何をすればいい?」
『指揮官には、安否確認と地上環境の変化に関する報告をお願いされています』
「……それだけでいいんだな?」
『……はい。アンダーソン副司令からは任務内容について聞かないよう厳命されていますし、この会話自体も公式記録から削除しますので。そこはご安心ください』
状況は理解した。シフティーが何者かに利用されている可能性も、以前のように
だが──こればかりは。
『ですから、何か異常があれば小さなものでもいいので──』
「シフティー。至急、アンダーソン副司令官に直通回線を繋いでくれ」
『えっ、直接ですか!? しかし、私がこうして報告を……』
「頼む。一刻を争う事態だ」
強い口調で迫る指揮官にシフティーは目を瞬かせ、やがて息を吞み、何か察したように頷いた。
『……は、はい、了解しました。会議を控えていらっしゃるのでお忙しいと思いますが、連絡はしてみます。また後ほどコールしますね』
「すまない。迷惑をかける」
そこで、シフティーとの通信はぶつんと途切れた。
「……指揮官」
指揮官は呼びかけてきたラピに、そしてアニスとネオンに、苦渋を顔に滲ませつつうなずいた。
「もう、この辺りが限界だ」
*
一方、プププランドの空。
「ヒーロー参上!!」
ディメンションホールを蹴破って、とあるニケが雲で出来た大地の上に着地した。
「ヒーロー三点着地!!」
拳を地面に叩きつけての、典型的ヒーローポーズ。
金色のツインテールとブルーラインの入った白ジャケットを靡かせて颯爽と立ち上がった彼女は、天高くに黄金色のビーム砲を突き上げた。
「さぁ悪党め、アーク最強の部隊『メティス』のリーダー、ラプラスが相手だ! 何処からでもかかってくるがいい!」
その背後から、彼女よりも背の高いニケがドローンを引き連れてやってくる。
スポーティーな明るいオレンジ色の短髪や白いトップスに、黒い下半身を覆う重厚な外部ユニットが特徴的な彼女の目は、完全に冷め切っていた。
「今回の私たち、どちらかといえば侵略者ってカンジじゃない?」
「ハハハハハ! ついに今日この日をもって、メティスはヴィラン連合となるのか!!」
「はぁ。ドレイクはご機嫌で何よりなこと」
彼女の後ろで、白髪に鋭い三白眼を持つ──ラプラスとは対照的に黒のボディに赤いマントを着た──ヒールな雰囲気のニケが高笑いする。
先頭のラプラスは、二番目に出てきたニケの眼前へ真っすぐに端末を突きつけた。
「忘れたのか、マクスウェル。これをもう一度見るんだ!」
画面には報告書が載っていた。
彼女たちを派遣したミシリス・インダストリーが手に入れた、この『新世界』についての最新情報だ。
「シュエンによれば、この『新世界』で、凶悪な生物『カービィ』が未知のエネルギー源を求めて暴れているというではないか! アークへの被害を未然に防ぐためにも、その暴挙を止めるのはヒーローとして当然のことだ!」
ラプラスは拳を握って意気込むも、マクスウェルは彼女の端末には目もくれず、小指で耳をぽりぽり掻きながら自身の端末を操作する。
「そりゃ、私としてはその未知のエネルギー源も含めて『新世界』の資源を安全に確保して研究できりゃ、事情なんてどうでもいいんだけどさ──」
マクスウェルは冷静に雲で出来た地面を何度か踏みしめつつ、ドローンから自身の端末に入ってくる情報を見る。
──やはり、単なる水蒸気ではない。かなりの高空にもかかわらず、ジェット気流もなく穏やかな気候を維持している。
これだけでも彼女にとって知的好奇心をそそられる情報ではあったが、それでも冷静な顔は崩れない。
「今回も、いかにも胡散臭い話だよ。まさか私たちが前にシュエンに騙されて酷い目に遭ったこと、覚えてないわけじゃないよね?」
「クク、覚えているぞ。メティスが初めて揃ってヴィランとなった、記念すべきあの日か!!」
「私、ドレイクに言ってないんだけど」
「すまん」
ドレイクが即座に謝るのをよそに、ラプラスは拳を握りしめた。
「……覚えていないわけがないさ。私が自分を見失いかけた日だからな」
──そりゃそうか、とマクスウェルは流石に黙り込む。
過去、メティスはラプチャーに侵食されたことがある。
その治療過程でNIMPHを失ったことを発端に、ニケが人間を護る『兵器』でなくなることに市民たちが不安を抱いてデモを起こし、彼女たちを追い詰めた。
そこでシュエンがメティスをも騙して立ち上げた、『アーク近くにラプチャーを連れてきて倒してみせる』という危険すぎる茶番劇。
ちょうどその時、本来ならNIMPHが処理するはずだった侵食時のトラウマがラプラスを襲い、苦しめた。
しかし彼女はそれをカウンターズと共に何とか乗り切り、名実ともに英雄となったのだ。
「だが、シュエンは確かにあの後、悪いことはもうしないと誓ってくれた。私が二度とあの日のように挫けない代わりに……!」
「どうなんだかねぇ」
──あの社長は、とてもじゃないけど口約束を守るタイプじゃないよ。
マクスウェルの口からそう言うこともできたが、目の前にいる
「では!! ヒーロー移動!!」
ラプラスはビーム砲を構えて真っ先に、雲で出来た道を突き進んでいった。
「先は越させんぞヒーローッ!!」
自称ヴィランのドレイクも、元気いっぱいに雲の上を駆けていく。
「まずは雲の上歩けてることに驚きなさいよ、あの馬鹿2人……」
マクスウェルは溜息混じりに端末をしまうと、取り残されない程度に追いかけていった。
*
「あ、お客さん? ようこそ、グレープガーデンへ〜」
アーク最強のヒーローを最初に出迎えたのは、雲のベッドに寝転んでいた小さな生き物の、緊張感の欠片もない声だった。
「……」
ラプラスが迷っている。
この武器を持ち上げるべきか、下げるべきか。
彼女らの膝にも届かない背丈の生物は、怯えもせず堂々と欠伸をする。
「ふぁ~。最近はビームを吐く変なキカイやらデデデの手下やら騒がしいけど、空は変わらず綺麗だしね〜。ま、ゆっくりしてってよ~」
短い手足にシンプルな目の一頭身という、あまりにもファンシーで人畜無害な姿。
メティスはしばらく、その場に固まっていた。
ラプラスが沈黙に堪えかねてか、謎の生き物にビシッと人差し指を突きつける。
「君は……侵略を企む異星人か!? それとも、人の言葉を真似る怪生物か!?」
「えー? ボクはただのワドルディだよ?」
「なるほど、残念だがヴィランではないか……となると、いったい誰だ!?」
「あなたたちの判断軸の貧相さに驚くわ。どう見てもただの住民でしょ」
そう言うマクスウェルも、どう対応すべきか決めあぐねていた。
何と言っても、こちらの常識が通用しない世界だ。
だが言葉が通じるのは幸いだ。分からないなりにやれることはある。
「ねぇ。少し聞いてもいいかな?」
「何だマクスウェル!?」
「手短に頼むぞマクスウェル!!」
「お願いだから2人は黙っててー」
マクスウェルはしゃがみ込んで視線を合わせ、出来る限り刺激しないよう笑顔を見せて話しかける。
「ん~なになに~?」
その努力すら余計かと思わせるほど、ワドルディと名乗る生き物はのほほんと目をこすりながらマクスウェルの瞳を覗き込んだ。
「さっき言ってた『デデデ』とやらの手下って、どこにいるか知ってる?」
「あー。ちょうどこの先、真っすぐ行って上に上がってったところだけど……見かけるなり喧嘩吹っ掛けてくるから危ないよー?」
なるほど、とマクスウェルは人のよさそうな微笑みで対応する。
ビームを吐くキカイとは、恐らく最近話題の『門番役』のラプチャーのことだろう。それなら、ゲートに入る前に
よって、交渉材料はデデデの手下とやらに絞られる。
「その手下たちっていわゆる、ご近所の困り者って感じ?」
「まぁそんなところかな。前のお昼寝に使ってたところを占領されて、こっちとしては迷惑なんだよねぇ」
マクスウェルはその言葉を待っていたとばかりに、にかっと笑って自身の胸を叩いてみせる。
「任せて。私たちが、そいつらを退治してあげる」
「え、いいの? そんならこちら側としては助かるんだけど」
そこで、彼女の口許が上がる。
「その代わりさ、取引させてくれない?」
「取引~?」
「うん。ちょっとだけ、この辺りにあるものを分けてほしいの。例えばあのブロックとか。もちろん、嫌なら手をつけないけどね」
マクスウェルが指さした先で、星のマークがついたブロックが宙に浮いている。
「あぁ~、そのブロック? ちょうど邪魔だったんだー。お腹すいたら、食べ物もじゃんじゃん取っていきなよー」
「え……?」
計算高い彼女でさえ、この反応にはさすがに眉をひそめた。
「食べ物って……本当に取って良いの? あなたたちの分は?」
「どーせちょっとすれば勝手に生えてくるからねー。せっかくだし存分に食べてってよ」
「生えて、くる……?」
「すごいぞ、マクスウェル! 私が食べて来たもののなかで一番美味しいぞ!」
はっとして振り向くと、さっそくラプラスがカツ丼、ドレイクがフライドチキンにがっついていた。
「フハハハハハ! 美味い、美味いぞ! マクスウェル、貴様の分も取ってあるぞ!!」
「ちょっと、なに調べもせず食ってんの!? もしこっち側に有害な成分でもあったら……」
「貴様っ!! 人の好意を無駄にする気か!?」
ドレイクは妙な律儀さを見せつつ、おにぎりをマクスウェルへ投げて寄越す。
受け取った彼女は仕方なく、ドローンに一通り成分をスキャンさせる。
有害な化学物質は見られず、目立った異常はなし。むしろ栄養価に関しては、パーフェクトと比べても文句なしの数値を示している。
謎の敗北感を味わいながらも一口、頬張る。
「うん……おいしいね。確かに」
「それにしてもこいつら、本当にお人好しだな! 私たちを警戒するどころか食べ物まで渡してきたぞ!」
「そうか。ということは、君たちは、ヒーローに守られるべき、か弱き一般市民なのか……!」
「ねえ。それ、さっき私が言ったセリフなんだけど」
もういい加減にしろと言わんばかりのマクスウェルをラプラスが押しのけ、ワドルディへ顔を寄せる。
「おい! そこの君、カービィという名前の生き物は知らないか!?」
「え? カービィ? そりゃ知ってるよー。ポップスターで知らない人はいない有名人だもん」
「やはりそうか! 私たちはソイツがこの世界で暴れていると聞きつけ、別の世界からやってきたのだ! 居場所に心当たりはないか!?」
ふんすふんすと息を荒くするラプラスに、ワドルディは首を傾げる。
「えー? そりゃたまに食べ物と一緒に吸い込まれたりするけど、暴れん坊ならもっといるしなぁ~……ま、デデデの部下が秘宝を渡されてるみたいだし、今回も多分そこに向かってるんじゃない?」
「え、『今回も』……?」
「そうか、情報提供感謝する! ヒーローダッシュ!!」
「あっ、ちょっと!」
「貴様、抜け駆けはズルいぞ!」
アーク最強のヒーローは再び、星の散りばめられた雲の道を走っていく。
ワドルディは、独りぼんやりとその背中を見送った。
「変わった人たちだったなぁ~。ふああ、二度寝しよっと」
*
マクスウェルは、先走るラプラスとドレイクを全速力で追いかける。
「ねぇラプラス、ちゃんと話聞いてた!? 随分シュエンの情報と状況が違うみたいだけど!? やっぱり私たち、騙されて……」
「未知の世界の情報だ! シュエンだって間違うことはあるだろう!」
「じゃあもうちょっと住民を見つけて聞き込みしようってなるでしょ、普通!」
「この目で真実を確かめにいけばいい! 私たちはヒーロー、それができるだけの実力がある!」
「勝手にまとめるなラプラス! 私はヴィランだッ!!」
「ああもう、ホンットっ!」
青々とした空の下、3人は上へ上へと雲を伝って登っていく。
そうこうしているうちに一頭身の集団が見えてきた。
先のワドルディと似たようなのもいるが、今度は丸腰ではない。ある者は槍を持ち、ある者は手榴弾のようなものを持っている。
彼らはメティスを見つけるなり、それぞれの武器を構えた。
「アーッ、そこのノッポども、立入禁止ーっ! ここから先は大王さまの縄張りだぞーっ!」
「悪党発見! ラプラス・バスター!!」
ラプラスの構えたビーム砲から、一直線に黄金のビームが飛んだ。
それは幾つかの雲を、その上にある石柱をも切り裂き、彼らの眼前へ着弾。
大爆発を引き起こした。
「ギャーッ!!」
「なんじゃこりゃーッ!!」
直撃こそしなかったが、爆風は彼らの小さな体を紙のように吹き飛ばす。
「テメーッ! 遠くからなんて卑怯だろうがーッ!!」
球体に顔のついたオレンジ色のボールたちの部隊が空を浮きながら殺到し、次々にメティスへレーザーを連射する。
中々に統率は取れていたが、彼女たちは慣れた動きで躱しつつ距離を詰める。
待ち構えたようにドレイクが走りながらショットガンを構え、発射。
ボールたちが驚いて散開したところへ更にマクスウェルのスナイパーライフルが火を噴き、連携を乱す。
「まったく、戦略も何もありゃしない!」
「フハハハハ、口ほどでもないぞ! こんなものか、『新世界』の脅威とは!?」
「相手はラプチャーじゃない、ただの不良だ! 殺生だけはするな、ドレイク、マクスウェル!」
「フフフ。そんなこと、分かり切っている!」
「はいはい、分かってますよ!」
一気に手下たちの猛攻を突破した一行は、1時間もかからず最も高い地点へ到達した。
「ここか……!」
真っ白な宮殿が、雲海の上で青空に聳えている。
その様子は、彼女たちには容易く天国そのものを想起させた。
「ずいぶん綺麗なところね。人はいないみたいだけど……」
「……?」
マクスウェルも感心していると、ドレイクが何かを感じ取って振り向く。
「ダァレだぁ〜? ワタシの縄張りに入る不届き者はァ~?」
低く呻くような声が響き渡る。
ラプラスは肩を跳ね上げると周囲を見渡してからドレイクに振り向く。
「ドレイク、驚かせるんじゃない! ヴィランの演技にしても上手すぎだ!!」
「流石に同意。冗談でもこういう状況で言わないで」
「……今のは私じゃない」
「!?」
マクスウェルが咄嗟にスナイパーライフルを構える。
そこでやっと気づいた。
自分たちが巨大な何かの影に隠れつつあることに。
「……ッ、上だ! 落雷が来るぞッ!!」
びり、と底面に青白い閃光が走る。
「くっ……」
彼女たちが飛びのいた瞬間、稲光が轟音と共に空間を割り、先ほどまでいた地点を貫いた。
見上げた先、そこにいたのは──
周囲にトゲを生やし、真ん中についた一つの目玉でこちらを見下ろす、雲の化け物だった。
今日のニケの周年生放送楽しみ。
来週に4周年イベント来るけど、最終決戦感がするので伏線回収やら真実の判明やら、本作のプロットへの影響も少なくなさそう。覚悟して臨みます。
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