"やったな、すみれ!今日はカンパイだなっ!"
"うんっ!"
そう言って君は、太陽のような笑みを浮かべた。
"りょう君…私、ふられちゃった…。"
"ふられたって……あいつに?"
"うん…。"
"ま、まだまだ時間はあるよっ!これからいっぱいあるんだから! なっ!?"
"うん。でもね、やっぱり…悲しいんだ。"
そう言って君は、瞳を涙できらめかせた。
二人で笑いあった日もあった。
二人で泣きあった日もあった。
いつも隣にいてくれた。
でも、
今の君は、
扉のムコウにいる。
今日も、ノートをとりながら俺はあいつのことを考える。
あいつは今、どこでなにをしているんだろうか。
もう一週間は学校に来ていないと聞いている。
「じゃぁここを…桝井。」
やっぱり、様子を見に行くべきだろうか。
今日、家に行ってみるか?
「桝井?どうしたんだ?」
いや、でもなぁ…
あいつの家に行くのはなんだか気が引けるし…
そうやって考えているときだった。
「桝井!!」
大きな叫び声とともに目の前に星が散り、頭に強烈な痛みを感じた。
「いっったぁぁぁ!?」
「自業自得だ。何をぼぅっとしている。」
数学の先生が教科書を構えたまま怒りの形相でこちらを見ていた。
「あ、いや、その…」
「…まぁいい。ここの問題を答えてみろ。」
「えと……すいません。わかりません…」
先生は「はぁ…」とひとつため息をつき、
「しっかりしろ。桝井。それじゃあ…」
次にあてられた生徒が答える声を聞きながら
俺はあのあいつの輝く笑顔を思い出していた。
「桝井、お前って最近ずっと考え事してるよな。」
休み時間、同級生が声をかけてくる。
「そうか?ちゃんとしてるつもりなんだけどな…」
「授業にちゃんと集中しろよ。」
けらけらと笑いながら話しかけてくる同級生の声に返事をしながら、頭の片隅ではやはりあいつのことを考えていた。
あいつの笑顔はもっと明るくて、暖かくて、すべてを包み込んでくれるような……
「桝井?桝井!」
「うぇっ?あっ…ごめん。」
「それだよ。それが多いって言ってるんだよ。」
「そうか?ってか授業始まるぞ。」
「うそっ!?まじかよ…。次の授業は社会だろ?俺嫌いなんだよなぁ…」
「俺の前に自分の心配をしろよ。寝ないようにな。」
俺は苦笑いをしながら同級生を見上げる。
クラスの中にチャイムが鳴り響き、みんながガタガタと席に着いていく。
それでも俺は、あいつのことで頭がいっぱいだった。
無論、授業が始まってから…それどころか部活の時も、下校中も、夕食中も、一日中ずっと、ずっと、ずっっと。
あいつのことを考えているのだった。
それからずっと、あいつは学校にこなくなった。
家はこんなに近いのに。
昔は、ずっと隣にいてくれたのに。
今のあいつは、様子がおかしい。
学校にも来ず、あいつのクラスに行っても来ていないの一言が返される。
俺も、あいつの家に行けないまま、気づけば三ヶ月がすぎていた。
そのころにはもう、あいつは不登校だといわれていた。
いつまで待ってもあいつはきてくれない。
そう思った俺は、勇気を出してあいつの家に行くことにした。
初めまして。コハクでございます。
小説はよく書いていましたがサイトに投稿するのは初めてなのでアドバイスがあればお願いします。
できるだけ早めに書けるようにします。
それではこれからお願いします。