足利尊氏に成り代わったが意味が分からないない   作:アルトリア・ブラック(Main)

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第3話

足利尊氏が擬似サーヴァントととしてカルデアに来てから数年

 

人理修復は順調に進んでいた。

 

マイルームに呼ばれた尊氏は藤丸から聖杯が仮に手に入ったら何に使うかと言う問いを投げられた

 

「そうですね…特に考えてません」

 

「……すっごい悪い笑み」

 

「ハハハハ!!元からこういう顔です」

 

藤丸は足利尊氏に関して気をつけるようにと再三言われた。

 

特に日本鯖からとんでもないぐらいの注意勧告を受けた

 

特にエミヤから『ああいうタイプは誠実さを口に出しはすれど、本心は急に変わるから気を付けろ』と

 

最初っから疑いに掛かればある程度向こうも警戒して来ると

 

「ああでも、細やかというか、小さな願いはあったな」

 

そう呟くように言う尊氏

 

「小さな願い?」

 

尊氏は手を後ろについて少し楽な体勢になっていた。

 

「今度はたった一人の主君に仕え続けたい!もう先頭に立つのは勘弁したい」

 

こっちを見てニッコリと笑う尊氏

 

尊氏の表情は支配者というよりどこにでもいるような男そのものだった。

 

どこにでもいるような、子供がいる父親のような普通の表情を見せ、話す時の声も支配者らしくない。

 

織田信長やギルガメッシュのような気を使うような感じではなく、対等な目線に立って来るから何でもないことも話してしまう

 

(…でも、謀反を起こした上に妻の実家を滅ぼしておきながら普通に笑顔で甘えてたって本人言ってたよな…)

 

鎌倉幕府を滅ぼした後、自宅に帰り、妻である赤橋登子から恨み言を言われたらしいが『猫が鳴いてるようなものみたいで愛らしかった』という強烈サイコエピソードをぶちかましてきた。

 

「義詮と鶴姫も可愛くてなぁ〜」

 

子供の話をする時の尊氏は本当に楽しそうに話しているが、もう一人の息子である直冬とは普通に殺し合ってる上に長年尽くした執事達も普通に殺している。

 

『…いや、戦乱の世だからそういうのも普通にあるんじゃが…アイツは頭イカれてるだけだから、ワシもアレと同類扱いしないでホント!!』

 

足利尊氏と話している時に決まってノッブも思い出してしまう。

 

天下人というかなんで武将ってこんな碌でもねぇ奴ばっかなんだと

 

『マスターの祖国はなんというか…武者が多いですな!』

 

あんな引き気味に言うシェイクスピアになんの言い訳も出来なかった。

 

 

 

 

 

カルデアに来てから数年…

 

自分が特異点に同行することは滅多になく、ほとんど事務作業に回されることが多かったが、政に比べれば楽な仕事だった。

 

(…政治ほど面倒くさいことはないからなー)

 

指示を出すのは本当に楽しい。

 

「尊氏さんの指示通りに動くと確かに楽です!」

 

とある特異点に行った際にそうマシュから言われ「そうかそうか」と笑うと

 

「サイコパスだけど」

 

ジャンヌオルタから合いの手が入る

 

「そんな無闇に殺したりはしませんよ」

 

『君ほど言動と行動が噛み合ってない人に言われてもねぇ』

 

ダ・ウィンチからそう言われ尊氏は『信用されてないなぁ〜』とヘラヘラしていた。

 

なんも響いてないじゃんと藤丸に思われているのも知らず

 

藤丸の指示を待ちつつ、今世?は藤丸に従い続けようと一人決意していた。

 

後醍醐帝には色々あって反逆してしまったが、本当は反逆なんてしたくなかった。

 

後醍醐帝のような男に着いて行きたかった部分もあった。

 

(今回の主君は後醍醐帝ほどのカリスマ性はないが、人理修復などという未知なことをやろうとしているのだ。我がお支えしなければな!)

 

英霊という人生?を歩める機会を得たのだ、活用しなければ

 

それに今回は足利家もないフリーな状態からのスタートはなかなか新鮮味がある。

 

(しかし…取り戻した世界が正しい歴史だとは限らないだろうに、そうなったらマスターはどう決断するか…)

 

自分の取り戻したかった未来じゃなく、全く違う未来になったらマスターはどう決断するだろうか

 

諦めるのだろうか、それとも正しい未来として受け入れて生きるか

 

(いや、そもそも、取り戻した世界から爪弾きにされたら、あのマスターはどうするか)

 

人類を害する悪だと認定され処刑命令が出たら素直に死を受け入れるのだろうか

 

尊氏の脳内に一人の少年がチラつく

 

最もぶっころ…ではなく倒したかった少年の顔を

 

逃げると決断するなら…

 

(………裏切らないと誓っておきながら、俺もまぁ優柔不断な男だ)

 

自分の考えにフゥとため息をつくと

 

「ん?どうされた?蘆屋道満殿」

 

隣にいた蘆屋道満がニターと悪い笑みを向けていた。

 

「ンンンンンン!!!足利殿とは最も気が合いそうですなぁ!!」

 

興奮気味に手を握られブンブン振られる

 

「蘆屋道満殿のような能力はありますまい、そう期待されても困る」

 

困り気味に言うと蘆屋道満がそのデカい身長を曲げ、顔を覗き込んでくる

 

「何を仰るか!貴方のような悪鬼羅刹を身に宿らせた男はおりますまい!!今は押さえ込んでおるようだが!大乱の世になれば必ず顔を見せましょう!」

 

「………」

 

興奮するように嗤う道満

 

「欲しがりの鬼が!」

 

藤丸達が離れたのを良いことに凄い興奮したように言う蘆屋道満。

 

(一体この御仁に見えないものはないのか)

 

道満の言葉に嗤いながら

 

「その時になれば全部寄越せ、道満殿」

 

そう言うと道満が『ンンン!!!甘美な誘い!拙僧もゾクゾクしますぞ!!』と話していた。

 

マシュが視界の端に見え、切り替える

 

「稀代の陰陽師殿に手を貸して貰うのはかなり後になると思いますが」

 

そう言ってマシュの方へ行く

 

道満も笑いながら着いてくる

 

 

「…………」

↑何アイツらという顔をするモリアーティ

 

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