今回は主人公君についての回です
ではどうぞ
「ありがとう、ルーミアちゃん」
「別に、やることをしただけだから」
「ほら、追加報酬の飴ちゃんだよー」
「わーい」
あの後、無事に博麗神社に着いた俺はルーミアに「護衛は大丈夫だからもう自由にしていいよ」と伝え、再度お礼を伝えたところ、今に至る。
なんだろうな…ここのルーミア、俺の記憶にあるルーミア以上に知能が高い。
俺の知ってるルーミアは「そーなのかー」とか「〜〜だぞー」みたいな…子供っぽさがあるんだよな。
まぁ今みたいに飴とかの菓子をあげると何故か一時的に知能が低下するようだが(少し前に気付いた)…やっぱ砂糖ってすげぇんだな。
佐藤さんには頭が上がらないぜ!
「改めて博麗神社まで送ってありがとうな、また会った時に何か食べ物持ってたらあげるとするよ」
「おおー、お兄さん優しいなー」
「まぁ、そういう訳だから気をつけて帰るんだぞー」
「うん、お兄さんもまたねー」
ルーミアが空を飛んで神社から離れて行く…ホントに何であれで連れてってくれなかったんだろうね、絶対に早く着いただろうに。
現在時刻としては午後2時か3時くらいになる頃じゃなかろうか?
正直夏はあまり体内時計が正しくないのでわからない。
「ま、それは置いとくとして…とりあえず、霊夢に話をしないとな」
俺は神社の鳥居を潜り、霊夢の住んでいる家?お社?に歩き進めるのだった。
「…あれ、本当に人間なのか?」
私はもらった飴玉を舐めつつ、先程の人間について考える。
あの人間…男は確かになんの力も感じなかったし、私が襲えばなんの抵抗もなく殺せただろう。
しかし、男は妖怪である私に取引も持ちかけ、さらには護衛を頼んできた。
それも化かして人も揶揄う妖怪や驚かすような妖怪ではなく、人喰い妖怪である私に。
人喰い妖怪であることを知らないのであればまだ納得はする(驚きはするが)
だが、男は暫くした後にこう言った
「実はな、俺はルーミアちゃんやその知り合いのチルノや大妖精…というより、この幻想郷について色々と知っている」
だとすれば、あの人間は私が人喰い妖怪ということを知っていながら護衛と取引を持ち込んだということ。
はっきり言って理解ができない。
人喰い妖怪に遭遇した場合、人間がする選択肢として、逃げることが大前提だ。
霊夢や魔理沙などのような力のある人間であれば返り討ちや祓うことは可能だろう、だがそれも力のある人間だけ。
人を襲う可能性のある妖怪相手に取引や護衛を頼むなど、私から見ても理解に苦しむ行為だった。
そしてもう一つ。
私が襲ってきた蜘蛛の幼妖を殺した後のこと、男は
「少し待っててね」
それだけ言うと、蜘蛛妖怪の死骸に近づき―――
――その肉を、喰らった。
流石に私も絶句した。
妖怪同士で殺し合い、勝者が敗者を食らうことは多々ある。
私だって何度か負かした妖怪を喰らったことがあるから。
だが、人間が妖怪の肉をなんの躊躇いもなく喰らうなど、頭がおかしい行為だ。
人魚の肉を喰らった人間が不老不死の妖へ変貌するように、妖を喰らえば人間は妖へと変貌する。
だと言うのに、男は躊躇いもなかった。
それどころか「これ、可能性あるな」と意味のわからないことを言いながら一部の肉片を見たことのない包みに入れて再び歩き出した。
「…お兄さん、少し怖いなー」
蜘蛛を食べたあの目には興味以外、何も映っていなかった。
だからこそ、あの男は人間なのかわからない。
…何もわからないのに考えるのは頭が痛くなる。
「…美味しー」
私は男からもらったもんとす?という不思議なお菓子を食べ、これ以上考えないようにした。
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ではまたお会いしましょう