第二次スーパーロボット大戦Z Another   作:Dr.クロ

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別部隊と合流したZEXIS、暗黒大陸のZONEを止めに行くのだが……


第三十二話~加速する世界(前編)~

ANは唸っていた。

 

破滅の軍団の襲撃もあって撤退を余儀なくされた暗黒大陸側のZEXISメンバーと合流したところ、ケビン・マクラーレンから重要な情報を提供したいと言う連絡が入った。

 

その際にウェインから齎された情報とそれによって判明した嘘については問わずに彼が持って来た情報だけを聞く事にすると言うのをゼロから提案されて誰もが賛成し、提案者のゼロに、ハヤト、ジェフリー、スメラギ、そしてANが立ち会ってケビンから情報を聞いた。

 

彼が提供した情報はZONEが巨大な戦略兵器で集めた次元力で世界各地を直接攻撃できる次元過重弾を計画していると言う事。

 

次元過重弾は対象となったエリアに局地的な次元震を発生させて別次元を転換なしで出現させる事が出来、それによって重なり合った次元の衝突を招き、衝突が起こったエリアを完全に消滅させると言うのだ。

 

ZONEを破壊するには継続して攻撃をし続ければ破壊可能と言うがそれには彼曰く、Dフォルト100枚分を突破する火力を、継続して1時間与え続ければ、ZONEのレンズ部分を破壊できるとの事。

 

そんな彼を帰してからゼロは切り出す。

 

ゼロ「……さてAN、皇子云々はさておき、次元過重弾やZONE破壊の方法についてはどう思う?」

 

AN「そうですねー…次元過重弾は嘘くさいですけど破壊の方法については半分ぐらいあってると思いますよ」

 

ジェフリー「半分と言うと嘘の部分は破壊に必要な火力だな」

 

ゼロの問いに対してそう返したANのにジェフリーは自分達が行った際の行動から指摘する。

 

指摘のにその通りですとANは頷く。

 

AN「そもそもDフォルト100枚分を突破する火力を、継続して1時間ってのがおかし過ぎるんですよ。そんな事をすればエネルギー切れする機体が続出で敵に狙ってくださいと言わんばかりの格好の餌食としか言い様がないですよ」

 

ゼロ「特に我々を付け狙う者にとってはそんな状態にした我々は飛んで火にいる夏の虫と言っても過言ではない」

 

全く持ってその通りですとゼロのに説明したANは頷く。

 

スメラギ「彼は一番当てにしてはいけない男ね」

 

ジェフリー「そうなるとケビン・マクラーレンはあの男に関わりがありそうだな」

 

AN「あの男って言いますと?」

 

それは……とスメラギが言おうとした時……フェルトから緊急通信が入る。

 

フェルト《緊急事態が発生しました!!暗黒大陸のZONEで戦闘が発生しています!》

 

スメラギ「連邦軍が攻撃を開始したの!?」

 

AN「いや、この反応…とんでもないパワーですよこれ…!?」

 

確認するスメラギの隣で端末を取り出してARISIAから送られて来るのを見て言う。

 

フェルト《周辺の次元境界線の歪曲によって細かい状況は把握できません》

 

ゼロ「細かい状況は分からないが……」

 

ハヤト「彼女の言った事が本当なら戦闘を開始したのは連邦軍ではないと言う事か……どんな奴が出してるかはそこらへんは分からないのか?」

 

AN「ん~そこまでは…あ、でもかなりの大きさの生物ってことはわかります」

 

ジェフリー「巨大な生物……か、とにかく行って見るしかないと言う事か」

 

確かにと誰もが同意した後に暗黒大陸のZONEへと進路を向ける。

 

 

 

 

ドモン「………」

 

ハヤテ「あ、あれって…」

 

見えてきた光景にドモンは眼を鋭くし、ハヤテは困惑する。

 

目的地に到着した所、そこは破滅の軍団が仕向けたであろう沢山のMSと次元獣に囲まれた玉座の様な巨大な次元獣とその生物の玉座の様な所に座る銀色の巨人がいた。

 

???「じゃれつくんじゃねぇよ!」

 

次の瞬間、襲い掛かろうとしていたMSや次元獣へと向けて巨大な生物の上に玉座の様に座っていた存在から声が迸ると巨大次元獣からエネルギー波が放たれる。

 

ドドドドドーン!!

 

エネルギー波を浴びたMSと次元獣は瞬く間に爆発四散する。

 

レイジ「んな!?」

 

武者「あんなにいた次元獣やMSを一瞬で!?」

 

ハヤテ「と、とんでもないパワーじゃないですか!?」

 

???『よう、元気そうで何よりだ』

 

行われた事に驚くレイジやZEXISへと声の主が気軽に話しかけてくる。

 

シモン《破界の王ガイオウ!!》

 

甲児《あいつ、生きてやがったのか!!》

 

Zちゃん「あれが破界の王、ガイオウ…!」

 

ガールズガラダ「乗ってるアレ、もしかして次元獣か!?それよりデッカいおっさんかよ!?」

 

デュオ《次元獣よりそっち行くのかよ!?》

 

どうやら甲児から聞いていたのかうわぁと言う顔で見るZちゃんの隣でずれた事を言うガールズガラダにデュオはツッコミを入れる。

 

AN「破界の王ガイオウ。なるほど、あのパワーならまさしく世界を破壊できそうですね」

 

ハヤテ「でもなんで此処に居るんでしょうか?」

 

ガイオウ『そんなの簡単だ。リハビリだよ。リ・ハ・ビ・リ。ここまで力を取り戻すのには随分と骨が折れた。それもこれもZEXIS、お前達との一戦のせいだ。あれは良いもんだったぜ」

 

冷静に分析するANの隣で気になった事を呟いたハヤテにガイオウは楽しそうにそう返す。

 

香鈴「(あ、あれがリハビリ…!?ルルたちはあんなのと戦って勝ったの…!?)」

 

ガイオウ「(まぁ、それ以外にもこのオモチャで遊んでたら碌な事にならねえからな)」

 

改めて感じるガイオウの強さに戦慄する香鈴を裏腹にガイオウは内心そう呟く。

 

正太郎《あれが全世界を戦いに包んだインペリウムの支配者……》

 

ガムリン《話に聞いていたが、何という威圧感だ……!》

 

バサラ《すげえ……すげぇぜ、あいつのソウルはよ!》

 

ガールズタブラス「あ、でもまだ一匹残っているの!」

 

ルーク・アダモン「……」

 

それに誰もが驚く中でガールズタブラスがルーク・アダモンに気づく。

 

ドモン「ZONEを守ってたやつか」

 

ガールズ男爵「今度はどんな能力持ちなんでしょうか…」

 

そう呟いたガールズ男爵だが、次に起こった事に他のメンバーと共に目を見開く。

 

ガイオウ『ふん、やれゲールディラン』

 

その言葉と共に次元獣、ゲールディランは咆哮すると体を光らせた後……

 

ドン!

 

放たれた光弾はルーク・アダモンをたやすく撃ち貫き、爆発四散させる。

 

フェニーチェR「なっ!?」

 

Aエクシア「マジかよ!?」

 

香鈴「瞬殺!?」

 

ハヤテ「あの防御力を誇るルーク・アダモンを!?」

 

ドシーン!!

 

ガイオウ『む?』

 

直後、ゲールディランとガイオウの前に新たな存在が出現する。

 

それはトライダモンだった。

 

X魔王「あれは破滅の軍団の次元獣!」

 

AN「エルクの奴、あんなのも!」

 

現れたのにこりゃあ量産されてますねとANは呆れる。

 

ガイオウ『ほう、先ほどよりも骨がありそうなヤツじゃないか』

 

ハヤテ「気をつけてください!そいつは次元獣を食べてパワーアップします!」

 

デュオ《ハヤテよぉ。そいつ一応俺達の敵でもあるからな;》

 

笑うガイオウに教えるハヤテにデュオはツッコミを入れる。

 

ガイオウ『ホント面白い奴らが多いなZEXISよ。そんなの心配無用だ』

 

トライダモン「!」

 

先手必勝とトライダモンは口から電撃を放出する。

 

迸った電撃でガイオウとゲールディランは煙に包まれる。

 

AN「煙で見えなくして攻撃するつもりでしょうか?」

 

攻撃も入れてるだろうからそれだけで行けるかと思っているとケールディランの咆哮と共に無傷のガイオウが姿を現す。

 

ガイオウ『おうおう、なかなか良いマッサージだったぞ』

 

アイラ「んな!?」

 

ガールズガラダ「無傷!?」

 

巨人で首を鳴らす様に動かした後に笑った様に顔が動く。

 

ガイオウ『お礼だ。俺がトドメを刺してやろう』

 

ドモン「動くか!」

 

ハヤテ「す、凄いオーラを感じます!」

 

咆哮と共に迸るオーラに初めて見る面々は圧倒される中で動く。

 

ガイオウ『今が闘いの時!』

 

エネルギーを収束させるとゲールディランと共に体を輝かせ、周りに角が伸びて尖った六角形の結晶体が現れる。

 

結晶体は電撃が迸った後にトライダモンに向けて飛んで行き、トライダモンは電撃で落とそうとするが結晶体は壊れずにトライダモンに直撃、そのまま大きくなるとその中に閉じ込めてしまう。

 

ガイオウ『奮い立て、俺の闘気!!』

 

巨人となっていたガイオウは立ち上がると瞬時にトライダモンの前に移動し、右手にエネルギーを収束させ……

 

ガイオウ『その魂を砕くっ!!』

 

ドゴーン!!

 

力強く殴りつける。

 

ピシビシビシ!パキーン!!

 

その衝撃でトライダモンは結晶体ごと粉砕される。

 

ハヤテ「と、トライダモンを…」

 

香鈴「あっという間に…!」

 

ガイオウ『さて、次はお前達が挑むか?』

 

クロウとANが一緒で倒せた相手を一瞬で倒したガイオウにハヤテと香鈴は戦慄する中でガイオウがZEXISをみつえて問う。

 

スメラギ《!各機は出撃を!急いで!》

 

AN「相手はガイオウ!全戦力の投入も…!」

 

???《待ちなよ、ZEXIS》

 

出撃しようとしたZEXISは突然の待ったに誰と思った後にZONEの近くに1人の男性がいるのに気づく。

 

クロウ《スットコドッコイの金持ち!?》

 

ゼロ《カルロス・アクシオン・Jr.……!!なぜあの男が此処にいる!?》

 

シオニー「か、カルロス!?」

 

まさかの人物に知ってる者達は驚く。

 

カルロス《やあやあシオニーちゃん。お久しぶり、なかなか可愛らしい衣装を着ててインペリウムにいた時よりイキイキしてて安心したよ》

 

AN「お知合いですかシオニーさん」

 

え、ええ……とシオニーは頷く。

 

カルロス《元気な姿を見れて良かったよ。そこのお姉さんのお陰かな?》

 

AN「どうもはじめましてカルロスさん。私はAN。シオニーさんの上司です」

 

これはどうもとカルロスは返す。

 

アルト《おい、破界の王と手を組んでインペリウムを復活させるつもりか!?》

 

カルロス《うーん。愛しのシオニーちゃんがいればしてかもしれないけどそんな気はないよ》

 

クロウ《じゃあ、何をする気だ?破界の王で新たなビジネスを始めるとでも言うつもりか?》

 

ハヤテ「それになんでZONEを…」

 

アルトのを否定してからクロウとハヤテのに僕は聖徳太子じゃないんだけどね……とぼやきつつカルロスは答える。

 

カルロス《貧乏人のに答えるなら当たらずとも遠からずで、そこの貧乏人と同じ空気のする執事くんのは彼のリハビリと言う事で良いかな?》

 

クロウ《何……?》

 

AN「リハビリ…ってまさかガイオウさんの?」

 

さっき本人も答えてじゃないとANのに対してカルロスは肩を竦める。

 

カルロス《ま、それで僕は彼のマネージャーみたいなもんだよ。だから、彼の意向を伝えるね》

 

武者「意向とな」

 

Zちゃん「意向……ってなんだっけ?」

 

その言葉に思わずドモンを除いたARISIAに乗ってた面々はズッコケる。

 

グレンダさん「Zちゃん;」

 

ガールズ男爵「意向ってのは自分がどうしたいかという考え、物事をどうするつもりかという考えということです」

 

これぐらい分かりなさいと言うガールズ男爵に成程とZちゃんは納得する。

 

カルロス《それで伝えても良いのかな?》

 

AN「あ、はいどうぞ」

 

困ったように見ていたカルロスはでは……と言い……

 

カルロス「とりあえず、彼、今は君達と戦う気はないってさ」

 

武者&コマンド「何!?」

 

シン《どういう意味だ?》

 

ガールズタブラス「もしかしてまだリハビリ途中ナノ?」

 

そこまでは語る気はないよと返してからカルロスはガイオウを見る。

 

カルロス《ガイオウ、君からは何かある?》

 

ガイオウ『そうだな……ああ、そう言えばお前ら、良いのか?俺と遊んでいて?宇宙が揺れてるってのによ』

 

クロウ《宇宙が揺れている?》

 

ドモン「どういう意味だ?」

 

AN「……もしかして……」

 

まさかとガイオウの言葉からANはすぐさま宇宙を調べてみる。

 

そして結果が出ると共にキャシーが慌てて報告する。

 

キャシー《艦長!ドラゴンズハイヴから緊急連絡です!次元歪曲宙域で時空振動が発生したとの事です!!》

 

ジェフリー《このタイミングでか!》

 

香鈴「これが宇宙が騒がしいの意味か…!?」

 

カルロス《やらかしてくれたみたいだね、彼》

 

報告にざわめく中でめんどくさそうにカルロスが言う。

 

ガイオウ『どうやらこのZONEは当て馬にされたみたいだな』

 

クロウ《金持ち!それにガイオウ!お前達、何を知っている!?》

 

AN「クロウさん!今それよりこの場所に行かないと!これはちょっとヤバいものです!」

 

問い詰めようとするクロウにANが焦った様子で言う。

 

カルロス《そうそう、その人の言う通り、早めに行かないといけないんじゃないかな?》

 

ガイオウ『お喋りはそこまでにしようぜ。じゃあな、いつか、良い闘いをしようぜ』

 

そう言ってガイオウはゲールディランをカルロスに近づけて回収するとその場から消え去る。

 

すぐさまタワーの副長でハヤトの秘書であるヤマザキが調べて報告する。

 

ヤマザキ《破界の王をロスト!次元震を使用した模様です!》

 

ハヤト《奴め……変わらずの化け物か……》

 

スメラギ《次元歪曲宙域……フロンティア船団の近くで常に次元境界線を不安定な一帯よね……》

 

AN「その場所にこの反応…これはちょっとばかしヤバい」

 

ジュリィ《確かにANさんの言う通りまずいな。次元の壁が決壊した可能性もある》

 

呻いたANのにジュリィも苦い顔で言う。

 

勝平《するとどうなるんだよ!?》

 

マリン《下手をすれば、この世界と別の世界を繋ぐ次元の穴が生まれたかも知れない》

 

AN「とりあえず急いで向かいましょう!」

 

闘志也《そうだな!こんな所でグダグダ言っていても仕方がない!何が起きたか、俺達の目で確かめに行こうぜ!》

 

誰もがその言葉に同意し、ガイオウが破壊して停止したZONEの調査をタワーのハヤト達に任せて宇宙へと向かった。

 

 

 

 

道中、ARISIA格納庫

 

AN「つ、ついに完成しました…!」

 

ふへぇ……と目の前の回収完了した新たなパールネシアを見る。

 

パールネシアは胸の中央部分に丸い宝玉を付けて背中の部分を取り外してカービィのメタナイトの翼を模したのを取り付けた白い所を水色にして、目の色は緑に変えて、肩の部分を丸くして顔の目の上部分の金色の所を蛇の顔の様にした感じであった。

 

シオニー「こ、これが私の新しい機体…」

 

AN「その名もパールクレピオスです!」

 

驚くシオニーにANは自信満々に言う。

 

レイジ「あのデカいヨーヨーみてぇのを外したんだな」

 

ハヤテ「よ、ヨーヨーって;」

 

いや、確かに似てましたけどもとレイジの感想にハヤテは冷や汗を掻く。

 

ドモン「だが、その分動きやすさも上がって機動力もアップしたとも言えるな」

 

香鈴「武器も銃になったんだな」

 

そうなんですよ!と完成させたからかハイテンションなANはパールクレピオスについて説明する。

 

AN「元々あったパールネイルの武装を取り除いて代わりに両腕に蛇の顔の様な鉤爪『ウクスクロー』とGNビームピストルを元にした二丁拳銃『ボロスマグナム』を搭載し、さらに実体剣の柄の所にスフィアのエネルギーを受け止めて付加するのが付けられた事でスフィアの力を刀身に纏わせる事が出来る様になったのです!」

 

ドモン「ヒットアンドアウェイが出来ると言う事か」

 

そう言う事ですとANは頷く。

 

ハヤテ「かなり前のと戦い方変わると思いますけど大丈夫ですか?」

 

ガールズガラダ「あ、そう言えばそうだな。剣や武装パーツのサウザンド以外腕以外の武装だったもんな」

 

そんなパールクレピオスを見て聞くハヤテとガールズガラダにシオニーは悟った顔と肩に置かれたANの手を触り……

 

シオニー「あ、あのANさん?まさかこれから…」

 

AN「ええ、行くまでの間にみっちりと♥」

 

分かってましたと遠い目をするシオニーはANに引き摺られて行く。

 

Aエクシア「結構クリエイターってスパルタ教師な一面あるよな……」

 

ドモン「そうか?修行は大事だぞ」

 

ハヤテ「まあ大事なのはわかりますが…」

 

香鈴「…シオニー…南無」

 

ANの行動は当然だろと言うドモンとレイジ以外の面々は手を合わせるのであった。

 

 

 

 

しばらくして……

 

シオニー「」チーン

 

戻って来たシオニーは真っ白に燃え尽きていた。

 

AN「いや~頑張りましたねシオニーさん」

 

ハヤテ「頑張りすぎでしょ!?真っ白になってますよ!?」

 

良い仕事したとばかりに汗をぬぐう動作をするANにハヤテは叫ぶ。

 

ガールズ男爵「あの…大丈夫ですか?生きてますか?」

 

シオニー「な、なんとか……生きてます」

 

香鈴「ホント、なんとかだな;」

 

恐る恐る声をかけるガールズ男爵にシオニーはか細い声で返し、香鈴は冷や汗を流す。

 

シオニー「で、ですけどこれで新しい機体もばっちり操縦できそうです…」

 

レイジ「なら行く先のなんだっけ?なんちゃら宙域で戦闘あった時に試運転になるんじゃないか?」

 

グっとガッツポーズを取るシオニーにレイジがそう言う。

 

AN「あ、確かにいいですね。シオニーさん、早速次使いますか」

 

元気よく手をパンとさせるANには、はいとシオニーは頷く。

 

ドモン「水だ。その様子では喉が渇いてるだろう」

 

シオニー「あ、ありがとうございます…」

 

グレちゃん「わ、私にも……」

 

受け取って水を飲むシオニーの隣で酔ってるグレちゃんが要求する。

 

ゲッちゃん「ホント、グレちゃんさんのこれ、どうしましょうかねぇ?」

 

AN「ん~酔わなくなる薬作っておきましょうか?」

 

グレちゃん「作れるなら一生分お願いします」

 

必死な顔でお願いするグレちゃんにANはホントに苦労してるんですねと冷や汗を掻く。

 

Zちゃん「んーーー……宇宙空間って何も出来ないから暇だよな……」

 

ハヤテ「なら訓練室で光線の訓練とかどうですか?」

 

えーーーと心底めんどくさそうなZちゃんにANもんーーと唸る。

 

実はと言うとZちゃん達も使ってる力の元であるマジンガー達を作って乗せようかと思ったが甲児から強く反対されてるのだ。

 

理由はいたってシンプルで、全然周りを見ない奴にマジンガーを任せるなど出来ないと……

 

AN「(確かに彼女は周りを見ないで敵しか見てませんからね……そうなるとAIを積んでおいた方が良いですね……彼女を補佐する的な意味でも)」

 

そうなるとただ乗せてるだけの関係にならない様にある程度上手く行く様に調整しないといけないなとANは考える。

 

AN「(そうなるとどんなAIにしましょうか……ZEUTHメンバーがいた世界の人達を元にして見るのもありかもしれないですね)」

 

フェニーチェL《緊急連絡!次元歪曲宙域にて戦闘が行われてる模様!ただちに出撃準備!》

 

そうしましょうと考えていた所、そこにフェニーチェLの放送が響く。

 

ドモン「やはり何かが起こっていたか」

 

ハヤテ「戦闘って一体誰と誰が…」

 

シオニー「もしかしてインサラウムでしょうか?」

 

そう会話しながら目的地に到着したと言う報を聞いて出撃する。

 

戦闘宙域には次元獣とガブリンと戦闘中の赤と青の2機のガンダム、DXに似たガンダム、百式の様に黄金に輝くMS、見た事ない黒いMSにピンク色の戦艦が見えた。

 

AN『次元獣とガブリン…やはりインサラウムでしょうか?』

 

香鈴『それよりあのガンダムたちは…?』

 

ガロード『おいおい!エアマスターにレオパルドか!それにGXまで!それにエニルのジェニスもいるじゃねえか』

 

ロラン『ゴールドスモーも!』

 

戦ってたのにANと香鈴が首を傾げる中でガロードとロランが驚く。

 

ハヤテ『お知り合いってことはもしかして…!』

 

AN『ZEUTHの皆さんの世界の人たちですか!』

 

アスラン『ああ!あの戦艦はエターナルだ!』

 

キラ『ラクス……君なの……!?』

 

確認を取るANにアスランが代表で肯定し、キラが呟く。

 

そんな彼のにはいと言う言葉と共に画面にピンク髪の女性が映し出される。

 

ハヤテ『あなたがラクスさんですか?』

 

ガロード『皆がいるって事はティファもいるのか!』

 

うんと言う言葉と共に茶髪の少女が映る。

 

ガロード『ティファ!良かった!また会えて!!』

 

香鈴『彼女がティファか。確かガロードの彼女だったか?』

 

ハヤテ『はい、そうなんですよ』

 

???『相変わらずティファ一筋だね、ガロード』

 

喜ぶガロードを見ながら聞く香鈴にハヤテが肯定するとエターナルから戦闘機が出撃する。

 

ガロード『パーラか!』

 

ロラン『ハリー大尉、これはどういう事なんですか……?』

 

AN『あ~もしかしてあの穴みたいなのじゃないですかね?』

 

ハリー『その通りだ。この次元獣やインサラウムのメカ、そして……』

 

問うロランやANへと言おうとしたハリーは飛んで来た攻撃を避けた後に向かって来たビルゴを両断する。

 

ハリー『このモビルドール、全ては私達が追っていた敵の差し金だ。彼女が指摘した光景がその敵が引き起こした事だ』

 

改めて言われて一同は目立っていた黒い空間を見る。

 

シン『あれは時空振動で出現したのか!?』

 

桂『そんな事が出来るとしたら……!』

 

AN『限られた人物ぐらいですよね。凄い力を持った』

 

すぐさま誰もがある人物を思い浮かべた直後、戦闘宙域にパールネイルが来る。

 

クロウ『マルグリット!』

 

マルグリット『……全てのカギを握るのは……』

 

その後にフェイスフル・アーチャーで特定の位置へ攻撃する。

 

ドカーン!

 

すると何もない筈の所で爆発が起こる。

 

???『フ……流石はアークセイバーのナンバー7、ハイナイトの1人です』

 

クロウ『!!』

 

シオニー『その声は…!』

 

響き渡った声に誰もが驚いた後にそれは姿を現した。

 

全身に赤い結晶体を纏ったかのような、悪魔の様な顔を持つ醜悪かつ有機的な外見のロボであった。

 

シン『あれは、アリエティス!』

 

クロウ『アイム……!アイム・ライアード!!』

 

シオニー『やっぱり生きていたのね…アイム』

 

アイム『ご健勝でいるようで嬉しく思います、クロウ・ブルースト……そして、これはまたお久しぶりでございますシオニー・レジス様。生きてくださり、嬉しい限りでございます』

 

驚く2人やシオニーへとアイムはそう言ってからシオニーにはうやうやしくアリエティスでお辞儀をする。

 




AN「後編へ続きます!」

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