新スタートレック(TNG)×マギクラフト・マイスター   作:転々々

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「ありがとう、レーコさん、ローシさん。

 あなた方の協力には感謝してもしきれない」

 

「恐縮です」

 

「現在、課題が二つあります。

 一つは送還先の特定、もう一つは送還の規模。

 特定は糸口すら掴めていませんが、規模については3つの方法があると報告を受けています。

 第一は、単純に魔法の規模を大きくすること。ただしそのためには最大で小天体規模の魔道具が必要になるそうです。

 第二は、マギ・レプリケータの開発。これには、魔素や魔法の知識が不足しています。

 第三は、本艦のワープコアからのエネルギーを転用すること。これにも魔素や魔法技術の知識が不足している上、体系が異なる現象を大規模に扱うため、危険が伴います」

 

「そうですね。私も同様の予測をしました」

 

「そこで、我々は第二の方法を採ろうと考えています。マギ・レプリケータの製作に協力してはもらえないだろうか?」

 

「分かりました、可能な範囲で協力させていただきましょう」

 

 

 

恒星日誌、宇宙歴XXXX.X

 

 ラ=フォージ、データ、バークレーの三人を中心に、魔力子(マギトロン)を前提としたレプリケータの製作が始まった。

 魔法についてロークンの助言を得つつ、基礎理論の構築を進めている。まずは魔力子(マギトロン)魔原子(マギアトム)の生成を目標にしている。

 レプリケータそのものはパワーソースを含め、我々の技術が使われる。従って、物質・反物質対消滅によるエネルギーが実用化されていないこの世界では、使い続けることは出来ない。

 マギ・レプリケータは、少なくとも現時点ではいずれの世界にも在ってはならないものであるという認識で一致している。

 老君は、我々が旅立った後にそれを解体すること、我々もあちらでマギ・レプリケータや魔力子(マギトロン)を造らないこと、また、転送を用いて魔力子(マギトロン)を中性子に変えることを約束した。

 これが互いの最大限の譲歩、あるいは妥協だと考えている。

 

 

 

 既に五日を経過しているが、魔力子(マギトロン)を生成できていない。

 

「なかなか上手く行かないなぁ」

 

「ジョーディ、もしかしたら微量過ぎて検出できていない可能性がある。反応が周囲の魔素に紛れて、ノイズとして処理されているかも知れない」

 

「ってことは、機械まわりの魔素を消して、その上でより精密な測定が必要だな」

 

「実験はエンタープライズで行った方が良いかも知れない。

 一旦、試作レプリケータを持ち帰ってはどうだろうか」

 

「そうだな。

 レッジ、俺たちは移設準備をするから、先に戻って第2貨物室を『無菌室』にしておいてくれ」

 

「そこは、『クリーンルーム』の方が適切ではないですか?」

 

「そうだな。

 第二貨物室を魔力的に隔離出来るよう、フォースフィールドを調整しておいてくれ」

 

「了解」

 

「と言うわけだ。レーコちゃんには悪いけど、しばらく実験には立ち会わせられない。俺たちで言うところの、酸欠になってしまうからね。

 モニタは出来るからそれで我慢してくれるかな」

 

「分かりました。あと、マギ・ディテクタも魔力的に密封した上で、感度を高めた方が良いかも知れません」

 

「ありがとう。それもレッジと進めてほしい」

 

 

 

 五日後、微量の魔原子(マギアトム)の生成が確認され、更に二日後、マギクリスタルのレプリケートが可能になった。

 

 

 

恒星日誌、宇宙歴XXXX.X

 

 エンタープライズが宇宙を跳び越える、第一段階の目処は立った。

 この技術を応用すれば、トランスワープをも越える手段となるだろう。しかし、マギ・レプリケータと同様、本来、我々の宇宙に存在してはならない技術だ。帰還が叶ったら即座に消滅させる必要がある。

 一方で、我々の世界を無数の時空から特定する方法は、未だ確立されていない。この問題を本当に解決出来るのだろうか。

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