新スタートレック(TNG)×マギクラフト・マイスター 作:転々々
礼子は嬉しそうな表情をデータに向けた。
「その通りです。
お父様と老君以外ではデータさんだけです。『レーコ』ではなく『礼子』と呼んでくれたのは」
「どういうことだ? データ」
「ロウシ・ロウクン・ホウライトウ、これらはかつて地球にあった言葉です。本来は中国語ですが、老子さんの発音は同じ文字を使う日本のものでした。そこから、ジン・ニドー氏は、あるいは日本人だったのでは? という推測が成り立ちます。
もしかして、お父様とあなたの名前は、仁義礼智信の仁と礼からではありませんか?」
ピカードの問いにデータが応え、礼子に名前の由来を訊くと、礼子はこぼれ落ちんばかりの笑顔を浮かべる。それを一瞥した老子も微笑を浮かべた。
「あなた方は、
会議は情報のすり合わせから始まった。
この惑星で魔法技術が突出しているのは蓬莱島であるが、実質的に人類社会から隔離されており、崑崙島が唯一の接点となっていること。あまりにも万能過ぎる魔法が、医学や工学を初めとする科学全般の進歩を遅らせていること。過去の災害で魔法を使える者が激減したため、その技術が千年以上後退してしまったこと。
「致命的なのは、魔法を使えるかどうかは本人の資質による部分が大きく、また個々の魔法使いがノウハウの共有を嫌うため、技術の伝承が難しいことです。
現在は『化学』あるいは『科学』の萌芽として『錬金術』が広まりつつあり、それを
私たちは、これらの記録を集め、人類が共有できるよう務めています。しかし
「いくつかの面で、我々と同じ考え方だ。
我々には技術の進歩に倫理や哲学が追いつかず、自らを滅ぼしそうになった歴史がある。今、惑星連邦があるのは、いくつかの幸運が重なった結果に過ぎない。
そのことが、我々が他の文明に接する際の自制を定めている」
会議室が同じ表情になる。艦隊士官は、全員がこの誓約と理念を学び、自身を律している。
「とは言っても、艦の補給はどうします?
俺が見たところ、この世界は元の世界と物理法則が異なっているようだし、それこそ質量保存の法則やエネルギー保存の法則、相対性理論だって成り立つかどうかも判らないんだ。
今の話なら、レーコちゃんとローシさんに限っては、ある程度の交流は許容できるんじゃないかな?」
「そうですね。お父様がこちらに来られたのも魔法が関わっていますし、あなた方がこの惑星を離れるにせよ、元の宇宙に戻るにせよ、ある程度の情報交換は必要かと。
せめて、魔法という現象のメカニズムの一端なりとも理解しないと、早晩、立ちゆかなくなるのでは?」
「