マミゾウ「白ウォズ!後ろ!!」
おっと。全く、人がしゃべっているというのに無粋な真似をしてくれたな。君の相手は後にしてもらおうか。
では続きを。人里をワンダーワールドに吸い込んだメギド、オルタは上條大地が変身した仮面ライダーカリバーによって…。
マミゾウ「くっ!こいつ、またお主に!」
だから君の相手は後だと言っているだろ!?
ゴホン、失礼。オルタは上條大地が変身した仮面ライダーカリバーによって倒された。その後オルタの手により瀕死になったチルノを永遠亭に運んだ。
翌日、マミゾウ君によって人里の外に連れ出された上條大地はこの私、白ウォズと出会い、レジェンドワンダーライドブックを集めよと命じる。さて、最初に出会う剣士は一体誰なのだろうか。
マミゾウ「うわっ!ダメじゃ、キリがない!」
マミゾウ君!全く、どこまで妨害すれば気が済む!?
ソウル「次はお前たちだ。行ってこい」
『世紀末…』
コマンダーダスト「ヒャッハー!!狩りの時間だァ!!」
ゴース・アノウ「こんな小悪党じみた奴らを出すとは、ソウルも物好きですねぇ?」
ソウル「そう見えるか?」
コマンダーダスト「見ててくれ旦那!旦那たちのためにも、人間共をぶちのめしてやるぜェ!」
ソウル「ついでに闇の剣士も討ち、その首をここに持ってこい。成功したら褒美は何でも取らせよう」
エビルタイガー「お前たちが逆に狩られないよう気をつけるがいい」
コマンダーダスト「誰が俺たちメギドを狩れるかよ!野郎共!!人間共を根絶やしにするぞ!!」
ダスト軍団『ウィーッハーッ!!』
???「おッ、俺……『
上條「少年よ、私は弟子など取っていないんだが?」
私は困っていた。話は少し前に遡る。
さっきマミゾウと白ウォズと別れ、里に戻ってきたのだが、見ての通りこの少年が私の前に現れるや否や土下座しながら弟子入りを申し上げてきた。
鈴奈庵で住み込みで働く真理の探求者である私に何を教えろと?とりあえず弟子になりたい理由を聞くことにした。
進「俺、見たんです!里が変な世界に飲み込まれた時、あなたが変身してその元凶である妖怪を倒したのを!」
上條「妖怪……メギドのことか?」
進「メギド?あれ、メギドっていうのか…いや、そんなことより俺!昨日からあなたに憧れて仕方なかったんです!俺も師匠の弟子になれば……剣術を身につければ師匠みたく戦えると!」
上條「理由はそれだけか?」
進「お願いします!雑用でも何でもいいです!俺を弟子にしてください!!」
上條「……………」
私は土下座する進を黙って見ながら考えた。真剣な気持ちが伝わるのはわかる。だが。
上條「私には闇の剣士として全うすべき責務がある。お前も弟子以前よりも自分のすべきことを全うしろ」
進「でも……!あっ、師匠待ってください!師匠!!」
全く、何が「弟子にしてくれ」だ。私は進を無視し、ある場所へ向かう。
向かった場所は寺子屋。今で言う学校のようなもので、そこでは『上白沢慧音』という女が教師を務めているが、彼女もまた人間ではなかった。ワーハクタクらしい。
私はその慧音に昨日チルノがメギドに襲われたこと、永遠亭へ運んだこと、そして無事だったことを隅から隅まで話した。慧音はホッとしたような表情を見せる。
慧音「そうか……お前が助けてくれたのか。感謝するよ、上條」
上條「礼には及ばん。私は守るべきことをしただけだ」
慧音「それにしてもメギドか……私たち妖怪とはまた違った存在が現れたようだな」
上條「本来なら私が元いた世界にしかいないはずだが………これまでにこういった事件が起きたことはあるのか?」
慧音「いや、私が覚えてる限りこの事件はなかった」
上條「なら、怪しい人物とかは見なかったか?」
慧音「それも見たことがない」
ふむ……レジエルたちのようにどこかのアジトに潜み、人間態を持ち、暗躍しているというのだろうか?だが……レジエルたちのような奴らとは限らない。もしかすると3人ではなくそれ以上の人数がいるかもしれん。
どちらにせよ、危険視しなければならないことには変わりなさそうだな。
慧音「………しかし、チルノが無事でよかった。大妖精やルーミア、リグル、ミスティアがかなり心配していたからな」
上條「チルノの友か?」
慧音「ああ。特に大妖精はチルノの親友なんだ。5人の中では一番頭がいい方で、次にリグルなんだ」
上條「………まさかとは思うが、チルノは………」
慧音「そのまさかだよ。控えめに言っても、悪い。宿題は忘れる、質問したら予想の斜め上を行くことを言う……何度頭突きしたことか……」
は?頭突き?
上條「それ、私の世界でやったら大問題だからな?体罰はかなり問題視されてるんだ」
慧音「あ、ああ………ちなみにこれが数日前に行ったテストの結果だ」
教師にまでチルノは頭が悪いと聞かされるとは………そこまで有名なのか?どちらにせよ、これを見て確かめるしか………。
上條「…………な、何だこれは……?」
いや、ちょっと待て。書いていることは書いているが……答えになっていないものもあるというか……私でも理解できないことを書いているのも………。
普通に間違ってるのもあるが、その前に……ダメだ、理解が追いつかない。
上條「まさか霊夢と魔理沙、果てには永琳までバカ呼ばわりした理由は………そういうことか?」
慧音「ああ…」
上條「…………」
これはどうしたものか…神山飛羽真だけじゃない、レジエルたちもこれを見たら虚無の表情を見せるのではないのかと嫌でも想像してしまったぞ。誰か個人教鞭してくれる奴はいないだろうか?
上條「だが……チルノはPTSDを患っている可能性がある。今後体罰はやめた方がいい。体罰を与えると引きこもることもあり得る。一度殺されかけた以上、暴力を振るおうとしたら何が起きるかたまったものじゃない」
慧音「そうだな……チルノのことは後で大妖精たちに伝えておこう」
上條「そうしてくれ」
私も鈴奈庵に戻らねば。振り返った矢先、慧音に呼び止められる。
上條「何だ?まだ用があるのか?」
慧音「お前と話し込んでてすっかり忘れてたよ。実はお前に渡したいものがあってな」
慧音が差し出したもの。なんとそれはワンダーライドブックだった。
『銀河大航海日誌!』
上條「ワンダーライドブック!?なぜお前がそれを!?」
慧音「今朝拾ったんだ。だがこれは私とは無縁のもの。チルノを救った礼として持っていってくれ。今後の役に立つかもしれん」
上條「……いいだろう、ならばもらっておこう」
まさか私が持っているワンダーライドブック以外に未知のワンダーライドブックがこの幻想郷にあるとは思ってもいなかったぞ……まさかとは思うが……いや、これ以上考えるのはやめておこう。
慧音からワンダーライドブックを受け取った私は鈴奈庵へ戻ろうとする。
上條「…?」
また里が騒がしいな。またメギドが現れたのか?それにしてはワンダーワールドに吸い込まれていないが……。
???「野郎共!この里を襲撃するぞ!」
里の襲撃?盗賊が来たのか?だがワンダーワールドに吸い込ませないメギドもいないとは限らない。
すぐに行かねば。私は騒ぎが起きている中心へ向かう。そこで私が見たものは………。
コマンダーダスト「わははは、土下座しろォ!消毒されてぇか~!!」
巨体の男が火炎放射器を持ち、その子分であろう連中が暴れ回っている光景だった。
ダスト軍団『メギド様のお通りだ~!いい子にしてりゃあ悪いことはしねぇぜぇ!』
やはりメギドの仕業だったか。ワンダーワールドに吸い込まれてないとはいえ……何なんだこいつらは?人を襲い、金や食べ物などを巻き上げる……やってることが明らかに小悪党じゃないか。いや、普通に暴力を振るってる奴もいるが。
阿求「くっ、離してください!」
上條「なっ!?阿求!!」
ダスト「俺好みの女じゃねぇかァ、こいつァ!どうかわいがってやろうかァ、ギヒヒヒ…!」
このメギド、女にも目がないのか!?
ダスト「兄貴ー!ここに闇の剣士がいやすぜぇ!」
子分に私の存在を見つけられた。リーダーである巨体の男が立ちはだかり、私に火炎放射器を向ける。
コマンダーダスト「テメェが闇の剣士とやらかァ?こいつはラッキーだぜェ、テメェを殺しゃソウルの旦那から褒美をたんまりもらえるからなァ!」
ソウル?こいつらを生み出した奴の名か?やはり私の睨んだ通りだ。やはり幻想郷にもレジエルたちのような奴らが……。
上條「欲を満たすために人々を襲うのか………完全に小悪党共だな」
こいつらは見た目から人間のような姿をしてるから、ジャンルは生物か?となると、ソウルはズオスと同じ生物を司る幹部か。
いや、そんなことより彼女を助けなければ。
上條「お前たちの目的はわかったが、私にも目的がある。阿求を返してもらおうか」
ダスト「はぁ?返せだぁ?誰が闇の剣士ごときの頼みなんか聞くかよ!こいつはもうすぐ俺たちの道具になるんだよ!俺たちに存分にかわいがられるためのなァ!」
コマンダーダスト「そういうわけだ、テメェのその首いただくぜェ!」
上條「……いいだろう。そっちがその気なら私も本気で行かせてもらう」
『ジャアクドラゴン!』
『ジャアクリード!』
上條「変身!」
『闇黒剣月闇!』
『
《月闇翻訳!光を奪いし漆黒の剣が、冷酷無情に暗黒竜を支配する!》
上條「定められた運命は……私が壊す!」
コマンダーダスト「野郎共!闇の剣士をやっちまえ!!」
ダスト軍団『ヒャーッハーッ!!』
ただ1人阿求を人質にしている奴を除き、連中は一斉に私に襲ってきた。
これで一掃してやる。闇黒剣月闇を一度ホルダーに戻し、トリガーを引く。
『月闇居合!』
『読後一閃!』
ホルダーから闇黒剣月闇を抜くと、それをなぎ払い、私に向かってくる連中に斬撃を飛ばす。
ダスト軍団『わばら!!おわぁ~たぁ~!?』
連中は変な断末魔をあげながら一斉に爆発する。これで全滅したと思っていたが、現実は甘くなかった。
わずかながら生き残った奴らがいるからだ。阿求を人質にしている奴はおろか、リーダーはまだ生きている。
コマンダーダスト「貴様ァァ!!俺の仲間を八つ裂きにしやがってェ!!」
上條「大勢の仲間を失ったにもかかわらず、小悪党はよく吠えるな」
ダスト「もう勘弁ならねぇ!俺は気が変わった!こいつをどうかわいがろうか考えてたが、この女を殺すことにしたぜ!」
何?私の前で阿求を殺すだと?
阿求「へ?ちょっと、殺すって……悪い冗談やめてよ………」
ダスト「ほ~う、冗談?お前を突きつけてるナイフを見て冗談だと思えるのか?」
コマンダーダスト「テメェら!闇の剣士を取り押さえろ!」
すると他の奴らが束になって私をうつ伏せにしながら取り押さえてきた。
上條「くっ…!」
こいつら、見かけに反して力が意外と強い……!
ダスト「ケッケケケ……どうだぁ、文字通り手も足も出ねぇ気分は?テメェはこのまま何もできねぇままこの女がジワジワと殺されるのを眺めるんだよ!」
コマンダーダスト「目の前にこんなにかわいい女がいるのに助けられず、殺される……最ッッ高のショーじゃねぇか!」
阿求「い、いや……やめて…うっ!痛い……!」
私は無理やりながらも頭を上げる。首の後ろが痛み、喉仏も裂けそうだ。
その視界にはナイフを突き立てられた頬から少し血を流す阿求の姿があった。
ダスト「ギヒヒヒ、痛いかァ?このまま一気に刺して、その顔を引き裂いてやってもいいんだぜェ?」
阿求「う……ううう……!」
上條「ッ…………!!」
ダスト「お?怒るか?ハハ、そりゃ怒るよなぁ!ソウルの旦那たちにも見せたかったぜ!テメェがもがき苦しむ様、この女が味わう殺される恐怖と苦痛―――――」
ボォオオオオオ
ダスト軍団『うわぢゃ~~!?』
コマンダーダスト「な、何だァ!?」
私を取り押さえていたメギドが急に炎に包まれ、その熱さのあまり慌てて私から離れる。
一体どうしたというのだ?援軍か?
進「師匠!大丈夫ですか!?」
上條「……進……?」
そこに立っていたのは先ほど私に「弟子にしてくれ」と志願してきた進だった。
進の手には火炎放射器が握られている。私が倒した連中の1人が落としたものを拝借したのだろう。
上條「なぜだ?なぜ私を助ける?弟子でも剣士でも何でもない、そして子供のお前が………」
進「いいんです!剣士でなくても、弟子に認めてられなくてもいい!それでも俺は…………この身をかけても師匠たちの役に立ちたいんです!うおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」
進は叫びながら阿求を人質にしているメギドに向かって走り出す。
ダスト「このクソガキがァ!こいつがどうなってもいいのかァ!!」
メギドは啖呵を切って阿求を盾にしようとしたが、それよりも一番早かったのは進だった。飛び膝蹴りがメギドの顔に直撃する。
ダスト「ぷべっ!!」
阿求「きゃあ!?」
進「おっと!」
メギドは阿求から大きく離れ、進は阿求を抱える。
進「阿求さん、大丈夫ですか!?」
阿求「す、進さん…!」
進「顔から血が……阿求さん、ここにいるのは危険です!ここから離れて安全な場所に行きましょう!」
阿求「は、はい!ありがとうございます!」
なんという無茶を!子供が戦場に立ってまですることではない!そう思ったが、口には出さなかった。
だがメギドも私から離れた。こっちも反撃の狼煙を上げる時だ。
コマンダーダスト「ぐぁぁぁっ!!あのクソガキめ!!せっかくあの女を殺すショーが始まるトコだったのに、邪魔しやがってェ!!」
ダスト「あのクソガキのせいで鼻が折れちまったよ!ぶっ殺すだけじゃ気が済まねぇ、あいつから治療費もむしり取らねぇと気が済まねぇ!!」
コマンダーダスト「闇の剣士、テメェもだァ!!そもそも俺たちの目的はテメェの首をソウルの旦那のトコに持ってくことだったんだ!!俺たちのプライドを傷つけた罪は重いぞォ!!野郎オブクラッシャァァァアアアア!!!」
上條「ふむ………この際だから、さっき慧音からもらったこの力を試してみるか」
『銀河大航海日誌!』
『とある船乗りたちの物語。遥か宇宙の彼方にある希望の星を求めて…』
私は慧音からもらったワンダーライドブックを闇黒剣月闇に読み込ませる。
『ジャアクリード!ジャアク航海日誌!』
『闇黒剣月闇!』
『
私は左肩から腕にかけて装甲をまとう。肩には戦艦と砲台、腕には大きな錨があった。
ダスト「見た目が変わったからって、調子こいてんじゃねぇゴルァ!!」
ダスト軍団『うおあああああああああ!!』
上條「フッ!」
私はメギドたちに向けて左腕を伸ばす。すると錨が鎖つきで射出され、メギドたちを鎖で拘束した。
ダスト軍団『おわぁ〜た!?な、何じゃこりゃあ!?』
そのまま鎖を巻き取ってメギドたちを引き寄せ、闇黒剣月闇で一閃する。
ダスト軍団『うわらば!!』
なるほど、これがジャアクドラゴン以外のワンダーライドブックの力か。メギドたちが次々と塵と化していく。
上條「…………」
さて、残るはあのリーダーか。奴に目を向けたが、奴は腰を抜かし、怯えていた。
コマンダーダスト「あ、あびぶべばばば……闇の剣士ってこんなに強いのォ………!?」
上條「どうした?さっきまでの威勢はどこに行った?私の首を取るんじゃなかったのか?」
こいつは完全に戦意を失っていた。私は闇黒剣月闇の刃先を突きつけ、メギドは怯えながら尻餅をついたまま後ずさる。
コマンダーダスト「ち、ちょっと待って…いや、待ってください……!」
上條「命乞いか?」
コマンダーダスト「あなたの強さ……俺、お見それしました!さっき調子に乗ってあなたに喧嘩を売ったこと、あの女の人を殺そうとしたをお詫びいたします!ホントにすみませんでした!さっき俺たちが奪った金も食い物も全部返しますんで、どうか、どうか見逃してください!もう二度と人間も襲いません!助けてください!」
上條「…………」
こんな小悪党の……しかもこいつはメギドだ。私はこいつを見逃す気など毛頭ない。
『必殺リード!ジャアク航海日誌!』
コマンダーダスト「ヒィィィィ!?嫌だァ!!死にたくねぇ!!死にたくねぇぇぇぇ!!」
上條「…………」
『月闇必殺撃!習得一閃!』
私の背後に巨大戦艦が現れた。そういえば、神山飛羽真は技を出す時に名前をつけていたな。この際私も言ってみるか。
上條「マキシマムフルファイア!!」
戦艦はメギドに砲口を向け、集中砲火を浴びせる。
コマンダーダスト「ひィでェブーーーーっっっ!!」
これがメギドの最期の言葉だった。