そして剣士として覚醒した進君は幻想の剣士『仮面ライダーグラディウス』に変身。ミカエルメギドとエンジェルメギド軍団を撃破したのです。
とはいえ、あのエンジェルメギド……なぜゲンムとマッドローグを足して2で割ったような…いや、足すどころか掛けてできた狂ったメギドが誕生するのだろうか……。
おっと、どうやらこの闇の剣士、この様子からしてまた新たな剣士に出会いそうな予感がしますね。
『No.7 CHARIOT』
あのメギドたちを撃退した後、すぐに永遠亭に向かったが、チルノは無事だった。まだ症状は治まっていなかったが、無事だっただけよしとしよう。
そして私も剣士である以上、弟子として認めた進が一人前になるまで面倒を見なければ。聖剣に選ばれたとしても、その使い方を基礎から学ばせる必要がある。
小鈴「上條さん、チルノちゃんが無事でよかったですね」
上條「ああ。それとあの本体のメギドはこんな力を持ってた」
私はアイアンエンジェルとウィンドナイトヘッジホッグを見せる。
小鈴「ワンダーライドブック…ですか?」
上條「ああ。黄金の鎧をまとったり、風の力を使ったりしたのはこれが理由だった」
小鈴「………この絵………ちょっと待っててください」
そう言って小鈴は突然立ち上がり本棚の方へ向かったかと思えば、1冊の本を取り出し、私に見せてきた。その本の名前は『風のハリネズミと闇の騎士』。なるほど、確かにこのワンダーライドブックとその本の絵は似ているな。
小鈴「私の気のせいだと思いたいんですが、この本とそのワンダーライドブックの絵柄がよく似ているんです。写ってる青いハリネズミも」
上條「………こんな偶然があるとすれば、この本はどうだ?」
小鈴「それは………ごめんなさい。取り扱ってないです」
上條「そうか……」
アイアンエンジェルに似た本もあるのかと思ったが、ないようだ。ここにある本と関係があるのかと思ったが、違うか。まだ数は少ないから断言できないが、この幻想郷にもワンダーライドブックが散らばっていると考えた方がいいかもな。
しかし……今思ったことだが、今のところではあるが『銀河大航海日誌』や『ウィンドナイトヘッジホッグ』、『アイアンエンジェル』の元がよくわからん。神山飛羽真なら知ってるかもしれないが、奴は今どうしているのか。
ちゃんと真実に向かっているのだろうか?それとも私のようになってしまっているのか………できることならば、私の代わりに真実を知ってもらいたいが、今はこの世界の現状を考えなければ。
小鈴「上條さん?」
上條「ん?少し考え事をしていただけだ」
小鈴「そうですか」
チリンチリン
小鈴「あっ、いらっしゃいませ!」
白ウォズ「また失礼させてもらうよ、闇の剣士。小鈴君」
小鈴「って、あの時の真っ白な人!?」
白ウォズ「真っ白……」
いや、案の定間違いじゃないだろう。
白ウォズ「……んんっ、気を取り直して、闇の剣士よ。例のメギドから奪ったワンダーライドブックはあるかな?」
上條「ああ、ここに。それと、あのメギドが言っていた『エビルタイガー』のことを聞きたいんだが」
白ウォズ「察しの通り、恐らく彼らは君がいた世界にいるレジエル、ズオス、ストリウスと同様の存在と推測した方がいいな。だが彼らの居場所は今のところ不明だ」
上條「まあ、場所が判明して今行ったところで返り討ちに遭うのが目に見えているしな」
白ウォズ「それ以前に戦力がまだ整ってないにもかかわらず襲撃するなど愚の骨頂だ。切羽詰まった上でならばともかく。私が使っていたジカンデスピアも壊れてしまったし、今は代わりの武器になるものをどうすべきか………」
上條「あの時使ってた能力は使えるのか?」
白ウォズ「今のところ使えそうな能力は、『仮面ライダーシノビ』といったところか」
仮面ライダーシノビ。これはすぐに忍者に関連する能力だと想定できた。忍者の能力も使えるということは、白ウォズは実は忍者の―――――
白ウォズ「闇の剣士、私は忍者の末裔じゃないぞ」
上條「私は何も言ってないが?」
白ウォズ「顔にそう書いてた」
小鈴「えーっと、ワンダーライドブックをどうしようと?」
白ウォズ「おっと、かなり脱線したようだ。話しながら見ていたが、君のワンダーライドブックとは別物と考えた方がいいな」
上條「別物…というと、私がいた世界のワンダーライドブックとは違う性質の?」
白ウォズ「いや、そういう意味ではないんだ。例えばウィンドナイトヘッジホッグ、これの元となった物語の中に『アーサー王伝説』も含まれているが、これ自体の物語はゲームとして存在している。『銀河大航海日誌』や『アイアンエンジェル』はアニメとして。これを察するに『全知全能の書』。またはその同等のものがあったと思われる」
小鈴「そ、そんな書物があったんですか!?一度見てみたいです!!」
白ウォズ「やめた方が身のためだ、小鈴君。君の身に何が起こるか、正直恐ろしい」
全知全能の書……それと同等のものか………少し気になるな。
白ウォズ「そうだ。情報なのだが、また近いうちに剣士が目覚めると思う」
上條「進のようにか?」
白ウォズ「ああ。今もどこかで………ね」
ゴース・アノウ「さて、今度は私が行きますか」
エビルタイガー「また狂気に満ちた奴じゃねぇだろうな?」
ソウル「考えすぎだ。お前ではあるまいし」
エビルタイガー「俺も不本意に決まってんだろ!!」
ゴース・アノウ「まあまあ、あのメギドの発狂は忘れましょう。私も忘れますから。恐らくリーダーも予想してなかったでしょうし」
『Village of Shadows…』
ノワールファンタズマ「………」
エビルタイガー「よかった、今度は狂気に満ちてなさそうだな」
ソウル「いや、心配しすぎだろ」
ゴース・アノウ「今から命を下します。人里へ行き、剣士を滅ぼしなさい」
ノワールファンタズマ「………」コクッ
ソウル「ほら、何の問題も…」
ノワールファンタズマ「私は忠実なるゴース・アノウ様に仕える者、ノワールファンタズマである。我が使命、それはゴース・アノウ様に逆らう愚者共に死という名の救済を与えること……必ずや使命を全うせねばなるまい。AMEN」
エビルタイガー「………」
ゴース・アノウ「何を想起したかあえて聞きませんが、狂気には染まっていません。なので疑念と不安そうな目で見ないでください……」
~???side~
俺は
今は炭を作るための薪を取りに森に出向き、伐採してるところだ。
鉄也「いい刀を作るためにも、炭がなければ意味ないしな」
閃瞬とは、俺の先祖が作り上げたといわれる最高傑作。なでるだけで鋼鉄だろうと豆腐のように切れ、滝すら一瞬で裂けるほど切れ味など通常の刀を比較しても規格外と言っていい。
先祖曰く、閃瞬を作った理由は「来るべき時のために」とか、「遠い未来に大いなる厄災が訪れる」とか言っていたそうだが、一体何が起ころうとするのか………。
そう思っているうちに、十分の薪が集まった。これだけあればしばらく困らないだろう。そう思っていた時だった。
白虎『ほう、いい腕をしておる小童がおるな』
鉄也「なっ!?トラ!?」
俺の目の前に白いトラが現れた!まずいな、今伐採用の斧を置いてきているから武器はない!丸太や薪の枝を投げたところで焼け石に水だ。
クソ、夢半ばでここで食われるのか!?
白虎『貴様ならば、我が力を使いこなすかもしれん。上手く使えよ?』
だが、トラは俺を食らうどころか、謎の本を置いて去っていった。ひとまず安心したが、なぜ目の前にトラが現れたのか、全くわからなかったが………。
鉄也「………しゃべった……よな?」
もしやあのトラは聖獣の類だったのか?いやそれより、あのトラが置いたものを手にしなければ………それは小さい本らしきものだが、表紙にはさっきの白いトラに、こんなことが書かれていた。
『閃光の白虎!』
鉄也「………こんな本、見たことない。何だこれ?」
本を開いた途端、こんなことを語りかけてきた。
『かつて、四聖獣の一角を担う神速の神獣がいた…』
鉄也「………神獣?さっきの白いトラ、神獣だったのか」
そうして帰り、じっちゃんにこのことを話すと、珍妙な表情を浮かべ、こんなことを言った。
鉄也の祖父「近いうちによからんことが起こるだろうな。鉄也ァ、用心しとけ。もし何かあったら閃瞬を使え。
鉄也「でも、じっちゃんの身に何かあったら……」
鉄也の祖父「大丈夫だって。ナマクラ程度の肉切り包丁は用意してある」
じっちゃんが言う肉切り包丁というのは、刀のことを言っている。じっちゃんの夢は俺より壮大らしく、「オレの刀は幻想郷の結界すら切れる」と言っていた。だが作れたのは切れ味がいいだけの刀ばかりだったらしく、何度も作っては売っての繰り返しだそうだ。
他の客からすれば「お前は何を言ってるんだ?」と言われそうだが、そんな刀を作ろうとするじっちゃんに俺は尊敬した。だから俺もその夢を見ることにした。「閃瞬を超える刀を作る」。そのためにもひたすら鍛錬し、何度も試行錯誤していかねば………。
そう思いながら数日後の夕暮れ、夕飯の買い出しが終わって帰ろうとしていたところだった。
鉄也「さて、晩飯は買ったし………ん?」
帰り際に剣戟の音や男性の声が聞こえた。急いで戻ってみれば、俺の家の前で戦ってる2人と化け物の姿があった。いや、ちょっと待て。もう1人も………ん?2人?さ、3人………忍者か?
上條「ホントに忍者みたいに動けるんだな……」
進「師匠から聞いても半信半疑だったけど…って、師匠!!」
上條「!!」
『必殺リード!ジャアクヘッジホッグ!』
『月闇必殺撃!習得一閃!』
上條「疾風斬!!」
は、早い!いつの間にか他の奴らが倒れていった。いや、これ分身!?そういえば、一体誰と戦っているんだ?
上條「この速度だと、私には扱いにくいか……!」
進「師匠、危ない!!」
『エンジェル!フムフム…』
『習得一閃!』
進「矢の嵐を食らえ!!」
なっ!?どこからともなく、矢の嵐が襲った奴らに当たったぞ!?何なんだ、ホントに………もしかして、じっちゃんが言ってた「よからぬこと」ってこういうことなのか?
白ウォズ「火遁の術!!」
……やっぱり忍者じゃないか!
白ウォズ「そこの君、私は忍者じゃないぞ」
上條「って、おい!こんな所にいたら危ないぞ!」
鉄也「ハッ!そうだった!なあ、こんな所で誰と…」
???「動かないでもらおうか」
な、何だあの妖怪!?ってか、人質を取ってやがる!?
上條「人質か……!」
ノワールファンタズマ「改めて名乗ろう。私はノワールファンタズマ。ゴース・アノウ様に仕える忠実なメギド……我が使命はただひとつ。ゴース・アノウ様に歯向かう愚か者共を絶望のどん底に落とし込み、その肉の最後の一片までも絶滅することなり………手始めに、この人質を殺されたくなければ動かぬことだな」
白ウォズ「………なぜだろう。なぜかメギドから神父の声が聞こえた気がする」
進「あの、急に何を言ってるんですか?」
上條「たまに変なことを言うようだが、ホントに大丈夫か?」
………神父って何?って、そうじゃなくて!どうすんだよこれ!?これじゃあ、あいつらがボコられちまう!何とかして、何とかして方法を………!!
いや、そういやじっちゃんから「もし何かあったら閃瞬を使え」って言われたな……あれを―――――
ドォォォォォォォォン
全員『!?』
鉄也の祖父「魑魅魍魎の妖怪共め……オレを殺ろうなんざ、10年早ェんだよ。一昨日来やがれってんだ」
じっちゃん!?今のあれ、じっちゃんがやったのか!?まだまだ現役でやめそうにないな………。
鉄也の祖父「おい鉄也、こいつ受け取れ。今が使う時だ。今の見たろ?オレは自分の身を守れる」
そう言われ、じっちゃんから名刀『閃瞬』を受け取り、人質を取っている奴に目を向ける。さすがに俺の存在に気づくが、小バカするような声で俺にこんなことを言った。
ノワールファンタズマ「そのナマクラで何ができる?それに動けば、この女を殺す」
ナマクラ……?こいつ今、閃瞬をナマクラっつったか?
鉄也「おいテメェ……今この刀のこと何つった?先祖代々から伝わる名刀『閃瞬』をナマクラとほざいたか?」
鉄也の祖父「おう、そこの妖怪!閃瞬をナマクラってほざくんなら、このナマクラ包丁でも受け取りやがれェ!!」
じっちゃんが投げた
ノワールファンタズマ「ッ!!」
鉄也の祖父「おうあんた、忍者なら煙幕使えるだろ!?」
白ウォズ「だから私は忍者じゃ…もう何でもいい!!」
ボフッ
煙幕が俺たちを覆うほど広がり、急いで化け物に気づかれないように素早く、音を立てずに背後に回る。
少しして煙幕が晴れると、苛立つような声を出す。
ノワールファンタズマ「クソ、やってくれたな……なら望み通り、この女を―――――」
鉄也「その汚ねぇ翼はいらねぇよな!!」
ズサァ!!
ノワールファンタズマ「!?」
思いっきり背中に向けて斬り上げ、片翼を落とした後、そのまま腕もろとも斬り捨てた。人質を放つと同時に、白い忍者が受け止め、遠くへ逃がした。
そんで問題の化け物は、俺に目を向けてきた。
ノワールファンタズマ「いいだろう……ならば最初に貴様から死をくれてやろう……!」
鉄也「ほざきやがれ!!テメェみてぇな化け物風情に、道半ばで殺されてたまるか!!」
上條「ん?あの少年の刀と懐が何か光った?」
進「え?もしかして……俺みたいに?」
白ウォズ「………なるほど、3人目の剣士は彼か」
鉄也「俺には夢がある!!この名刀『閃瞬』をも超える名刀を作るってな!!それをテメェみたいな冷酷無情の非道な化け物なんかが閃瞬を侮辱するなんざぁ、万死に値する!!」
ノワールファンタズマ「くだらん!片腕と片翼奪ったところで調子に乗るな!」
化け物が俺に迫ってきた次の瞬間だった。森で出会った白いトラが現れ、吹き飛ばしたかと思えば、俺が持っていた閃瞬と懐から出た本が飛び出し、光り出した。
すると、俺の目の前に1枚のカードが現れた。
???『そのアルカナは示した。目標に向かって跳躍するその力こそ、人が命から得た可能性であることを。君は、これからの運命に立ち向かう覚悟はあるか?』
上條「今の声は……!」
進「師匠、あの声です!」
運命に立ち向かう覚悟?そんなの、もう決まってる………。
鉄也「上等だ!!夢半ばでくたばってたまるか!!あんな奴に負けてたまるかぁ!!!」
???『これより、戦車の象徴、疾駆の剣士、ここに誕生せん。アルカナに導かれし聖剣の使い手よ、来る災厄の時に備えよ』
それを聞いた後、俺の閃瞬の持ち手が変わり、鞘は全く違うものとなっていた。持ち手の中心には何かはめ込むような窪みがあった。
鉄也「これをはめ込めばいいんだな?」
一度鞘に納めてから、まだ浮かんでる本を手にすると、例の化け物をのけぞらせた白いトラが本の中に戻っていき、ひとりでに開いた。
『閃光の白虎!』
『かつて、四聖獣の一角を担う神速の神獣がいた…』
それを閉じて、窪みにはめ込む。疾走感のある音色が耳に入り、勢いよく閃瞬を抜いた。
『閃光の白虎!』
鉄也「変身!!」
『疾風迅雷!』
『突っ走れ!シュン!シュン!
《閃瞬の段!疾走の名刀が、西方より華麗なる剣技を披露する!》
後からじっちゃんから聞いたが、俺は白いトラの顔のような仮面に、首にはフワフワの白いマフラーを巻き、陣羽織を羽織ったような姿をしていたらしい。
俺の姿が変わるや否や、突然白い忍者がこんなことを言った。
白ウォズ「祝え!現世とワンダーワールドを守護し、戦車のアルカナに導かれ、幻想の地に現れし疾駆の剣士!その名も『仮面ライダーツルギ』!!疾風迅雷のごとく、ここに誕生した瞬間である!!」
………突然そんな声と共に、一瞬の静寂が訪れた。いや、忍者がそんな高らかに言っていいのか?
白ウォズ「失礼、状況が状況なので軽く説明する。私は白ウォズ。忍者ではないので、悪しからず。今の君は、先ほど言った通り仮面ライダーツルギとなった。そして、あれはメギド。我々が今戦っている敵だ」
鉄也「そ、そうか……」
上條「白ウォズ、お前は……」
進「初対面の人、引いてたよ?」
白ウォズ「まあ、とにかく油断しないでくれ。闇の剣士と幻想の剣士と共に存分に戦われよ。私もサポートする」
鉄也「………ああ。おい化け物野郎。メギドっつったか?」
ノワールファンタズマ「………」
鉄也「俺の名は五月雨鉄也。またの名を仮面ライダーツルギ。この名刀『瞬速剣閃瞬』のサビになりたければかかってこい!!」