絵名✕執行者です。一番最初に思いついたやつ。思ったより伸びたしなんかちょっと筆が乗ったぜ。
奏ちゃんは体感割と引けてる印象(この間スタンプカードの10連一回でカラフェス奏を当てたのは流石にビビった)。こんな調子で神遺物も来てくれるといいんですけどね(貪欲)
執行者
二人と一振り それこそが私
いかにも血塗られている
だが 夜を屠るには役立とう
そして
夜を渡った その先で
きっと「黄金樹」を
…………………………………………………………
執行者は誰もないセカイを彷徨っていた。
執行者は黄金樹を完成させ、放浪の旅に出ている内にこのような無機質な場所へと入ってしまった。その何処までも続くこの無機質な空間を、執行者はただひたすらに進み続けていた。
執行者はふと足を止め、この鉄骨や謎の構造物がある場所を描こうと思った。この何もない虚無に近いが、そこに僅かに何かを感じさせるこの景色に、風情を感じたのだろう。
何処からともなくイーゼルを取り出し、そこにキャンバスを置く。そして簡易的ながら墨と筆の入った道具を出し、キャンバスに墨を乗せ始める。
無機質な空間は白と黒で表現するにはちょうど良く、墨ではその無機質さを描くのは少しばかり難しくもあったが、それは独自の空気を生み出す絵となっていた。墨で影を塗り、キャンバスの白で光を表現する。そしてそれを描く執行者はとても静かで、このセカイに溶け込むようでもあった。
「こんなところに……誰?…………」
ふと、何者かが執行者に話しかけた。執行者はそのほうを見ると、自身よりも身長の小さいであろう少女が執行者の絵を見ていた。
執行者は使われている言葉が葦の地とそう変わらないものでその少女も誰かは分からなかったが、言葉を発することのできない彼は首を傾げることしかできなかった。
「あんたも絵を描くの?」
執行者はその言葉に頷いた。
執行者にとって絵を描く事は己と向き合う事であり、絵を描くことで己が何者か思い出すことができた。
「中々いい絵じゃない…………」
けれどそう言う少女の言う声には何処か元気がない。それを見かねた執行者は描きかけの絵から筆を離し、余りの紙に文字を書いた。
『
執行者はそう書いて少女に見せる。自身の文字が判読できないかもしれないが、意思の疎通を図ろうとした。
「…………あんたには関係ないわよ……!」
文字こそ読み取れたようだが、その少女は立ち去ってしまった。執行者はその少女が怒っていることは分かったが、何故怒りを向けられたのかはよく分からず首を傾げた。そのまま追うことはせず、絵の完成を
…………………………………………………………
「……ここも少し賑やかになってきたな」
追跡者はそう言いながらも、地面にぐったりと座り込んでいた。体を動かすのが辛いのだろう。今やミクしか居なかった世界に、MEIKOやリン、ルカが加わり少しばかり賑やかになっていた。
「そう言えば……えななんは何処に……?」
「少し一人になりたいって言って、何処かに行ってしまったわ」
追跡者のそばに立ちながら共に景色を眺めるルカはそう言った。追跡者や鉄の目は新たなバーチャルシンガーの者たちとも関係は良好であり、鉄の目はミクとあやとりをしていたり、追跡者は皆にピタパンを焼いて与えている。
追跡者のピタパンは好評なようで、素直ではないリンでも『また食べたい』と言うほどだ。追跡者はどう受け取るべきなのかは分からなかったが、それでも喜んでいるのなら良かったことなのだろう。
「一人か…………待て、夜の勢力がいるかもしれないのにか?」
「それはきっと大丈夫よ。あの子はしっかりしてるから」
「…………念のため見て来よう」
「あら、心配なの?」
「当然だ」
「流石はニーゴのお兄ちゃんね」
追跡者はルカから少し揶揄われたような気がしたが、気にせず剣に手をかけ立ち上がろうとした。しかし誰かが追跡者の手を握った。その方をみると、Kがその小さな手で追跡者の手を握っていた。
「大丈夫、こっそり召使さんが見に行ってくれるって」
「…………」
「だから…………あんまり無茶はしないで」
追跡者はそれでも不安で、引く気にはなれなかった。もし夜の勢力に年端もいかない少女が犠牲になったとしたら……追跡者はそれを良しとはしたくなかった。少なくとも、ナイトコードのメンバーには助けられ世話になっているのだから、追跡者の思う以上に情があった。
「少しは召使さんを信じてみたらどうかしら?」
「…………」
ルカからもそう言われ、追跡者はやむなく剣から手を離し再びぐったりと座り込んだ。召使人形の強さは夜渡りよりは劣るが絵名を逃がすための時間稼ぎはしてくれるはずだ。
「そう言えば……曲を作ったんだけど」
「曲……そう言えば曲を作る集団と言っていたな……」
「聞いてくれるかな……」
「……曲……誰が演奏するんだ?……」
Kは失念していたが、追跡者に生きていた時代は基本的に曲とは誰かが楽器で奏でるものであり、それらしきものは追跡者の目からは見当たらなかった為そう質問した。
「えーっと……機械で音を組み合わせて作ってるんだ」
「……凄まじい技術だな」
追跡者はリムベルドに流れ着くことのなかった凄まじい技術に内心驚きつつも、Kの流す曲に耳を傾けることにした。
…………………………………………………………
(えななんサマ……大丈夫でしょうか……)
そう思いながら物陰に身を隠す召使人形は、万が一に備えて空いた手に武器を持っていた。えななんは一人で座り込んでおり、俯いていた。召使人形はえななんを見つけるのにそこまで時間はかからなかったが、護衛のためとは言え覗き見する形になってしまっていることには申し訳なく思っていた。
(あれは……執行者サマ!)
そんな矢先召使人形の目線の先には執行者がいた。執行者はのんびり歩いていて気付いてない様子だったが、えななんが偶々物音に反応して顔を上げたタイミングだった為に執行者は気付かれてしまった。
「あんた……さっきの……!」
(えななんサマ……執行者サマと何処かであっていたのでしょうか?……)
召使人形はそう予測しながらも、えななんと執行者に夜の勢力が来ないか周囲を警戒する。
『貴方の絵が見たい』
「っ!……」
えななんはあまりいい顔はしなかった。あれだけの絵が描ける人に見せたって……そう思って見せようとは思えなかった。
「あんたなんかに見せられる絵じゃないわよ…………」
(もしや……絵がうまく行かず悩んでいたのでしょうか……)
召使人形がそう推測している最中、執行者は召使人形の気配に気付いた。正確には誰かは分からないが誰か1人がこちらを見ていることは分かった。
しかし執行者の戦い方は一人であれば妖刀による弾きを用いた戦い方故に守り切れる自信はなかった。特に覗き見てくるほどの知能を持つ相手なら後ろのえななんを狙われでもしたらまずい。そう判断した執行者は紙に素早く文字を書きえななんに渡す。
『仲間がいるなら方角を教えて欲しい。逃げる』
「何かいるの……!?」
コクコク(頷く)
「確かあっちの方よ」
えななんはそう言って指を指す。召使人形は自分が怪しまれていることに気付き、武器をしまって姿を明かそうとするものの、その前に執行者はえななんを背負い坩堝の諸相・獣を使い、原初の獣の姿になる。
「えっ?……」
えななんはその変身に一瞬理解できなかった。幾ら剣と魔法のファンタジーな世界から来た人達がいると言えど、こんな無言の全身鎧の謎の男が目の前でデカい獣に変身をされても理解が追いつかなかった。
「えええええええ!?!?」
執行者が走り出した所でえななんはようやく驚愕し、その声は遥か遠くまで響き渡っていた。
…………………………………………………………
一方その頃────
「そう言えば雪にはそのパイルバンカーを見せたんだよね!ボクも改めて見たいな〜」
「Amia……追跡者さんは…………」
「K、追跡者さんじゃなくて〜♪」
「あっ……えーっと……お兄ちゃん……」
Kは恥ずかしがってそう言うが、その可愛さに追跡者は思わず息を呑んだ。復讐者やレディも十分可愛らしいが、Kは2人にはない危うい可憐さがあった。
その可愛らしさはAmiaも「可愛いーっ!!!!」と漏らすほどであり、雪はその様子をミクとただ眺めているだけだった。
「ちょっとおぉぉぉ!!!!」
「この声は……えななんの声!?」
「巨大な犬みたいなのがこっちに向かってくるよ」
「んー……?えっちょっとあれ何!?」
「何あれ……」
ミクは何か来ていることにいち早く気付き、Amiaやリンも続けて気付いてそちらのほうを見た。
皆がよく目を凝らしてみると、叫ぶえななんを見慣れぬ橙色の獣が乗せて走っており、その後ろを「お待ちくださーい!」と叫びながら走る召使人形の姿があった。
「…………何してるんだろう」
「分からない」
「あれはまさか……」
「あら、お兄ちゃんはなにか知ってるのかしら?」
「あぁ」
Kや雪が困惑している横で追跡者は立ち上がりながらそういう。何か知っているような口ぶりにルカは何か気になったようだが、追跡者は曖昧な返事で済ませた。
すぐに橙色の獣は執行者の姿に戻り、えななんを背負った状態になった。執行者はえななんを降ろし、物がなくなっていないか確認する。
「うぅ…………酷い目にあったわ……」
「大丈夫?お水とかいる?」
「ありがとう瑞希……」
ナイトコードとバーチャルシンガーの皆は誰も気付いていないが、えななんはついAmiaの本名を漏らしてしまう。しかしそれは余りに自然だったことや追跡者と召使人形が空気を読み指摘しなかった為他の者は誰も気づかなかった。
「……召使さん……付けてきてたの……?」
「すみません、夜の勢力に襲われないか不安で………」
執行者は召使人形の姿を見ると手を上げ軽く挨拶する。*1
「お久しぶりですね」
「この人は?……」
「執行者……夜渡りの一人だったものだ」
追跡者がそう紹介すると執行者はお辞儀をする。*2ふと執行者はイーゼルにかけられた絵を目にする。
『これは誰の絵?』
「それはえななんが描いた絵だよ」
「っ!」
事情を知らぬKは素直に答えてしまい、えななんは思い出したように声にならない声を上げるが、それは気にも留めず執行者は絵に向かい片膝をついてイーゼルに乗った絵を黙って見つめる。
えななんは内心頭を抱えていたが、少しして余り紙と筆を出し、文字を書きえななんに見せる。
『良い絵だ』
「……あんたは良さがわかるみたいね」
『だが まだ迷いがある』
「迷い……?」
えななんはそう首を傾げるが、執行者は素早い筆遣いで文字を描く。
『絵とは私にとって己と向き合う事』
『二人と一振り、それが私』
「二人で一振り????何よそれ……」
えななんはそう聞くが、執行者は少し回答に困った。理由はその来歴を説明するのに、今持っている余りの紙では説明し切れないからだ。
『二人と一振りが混ざった存在、それが私』
今の所は執行者はそうとしか説明できなかった。
しかし、すぐに執行者はえななんとAmiaから質問攻めにされてしまい、アワアワしているその様子をバーチャルシンガーの皆や追跡者は眺めていた。
「執行者サマもすぐになじめそうですね」
「だな」
「戻ったぞ」
そんな中鉄の目は夜の勢力の調査から帰ってきたようだった。
「おかえり……どうだった?」
「あぁ────」
鉄の目がミクも交えて報告しようとしている中、追跡者はふと嫌な予感に駆られる。追跡者の第六感は鋭く、鉄の目の来た方角とは反対方向から何かが近づいてくる予感がしてその方向を向いた。
「どうした、何か来るのか」
「あぁ」
その方向を見ると赤いオーラが漂っており、すぐに人の形を取る。
「あれは……鈴玉狩りか……!」
赤く爛々と輝く瞳に茨を纏い、ただでさえ大きい追跡者のような夜渡りを凌駕する体格を持つ男がこちらへ向け歩いていた。追跡者の言葉を聞き逃さなかったのか、その場にいた全員は追跡者の向く方に向く。その如何にもなオーラにナイトコードの皆は背筋を少し凍らせていた。
「あれは……まずいな」
「見るからにやばいけど……どれくらいやばいの?」
「追跡者の襲撃の楔で怯まない、剣を浮かせて振ってくるから範囲が広く殺傷力も高い」
「うわっ……」
Amiaは鉄の目の説明でそのヤバさがすぐに分かった。夜渡りの認識もそうだが、ナイトコードの皆もとにかく凄く強い敵、と言う認識になった。
追跡者は剣に手をかけ鈴玉狩りのほうへ走ろうとする。それを見たKは少し不安に駆られた。あれだけ凄惨な戦いを見た後に、あれ以上に危険と思しき相手に向かってしまえば、また追跡者は酷く傷ついてしまう……そんな予感がして、Kは追跡者を引き止めようとした。
だがその前に誰かが追跡者の肩に手を置き引き止めた。
「……………」
「……そうか……任せる」
引き止めた執行者は頷き、どういうことなのか察した追跡者は剣から手を離し下がる事にした。そして執行者は一人で鈴玉狩りのほうへゆっくりと歩いていた。
「えっ……執行者さん!?」
「あんなのに行かせて大丈夫なの……?」
「大丈夫だ。お互い剣戟を用いる戦いに於いては執行者が最も強い。それに一対一の方がいい」
えななんは執行者が鈴玉狩りへ向かうのを見て驚きと心配が半々の声を上げる。リンも心配している様子だったが追跡者は心配いらないと伝える。
執行者は鈴玉狩りの前で2本の刀の内一つを抜き、構えた。その佇まいは洗練されており、隙を全く感じさせない構えだった。執行者はじりじりと、しかし攻撃は仕掛けずに構え続けていた。
鈴玉狩りはその処刑剣を振り被り、袈裟斬りをする。
キィン!
しかし鈴玉狩りの処刑剣は弾かれ、執行者を斬ることはなかった。続けて斬りつけるがそれも容易く弾かれる。
鈴玉狩りは剣に赤いオーラを纏わせ、執行者に向けて斬りつけると同時に宙に浮かせ、まるで柄が伸びたかのように振り回す。
キン!キン!キン!
しかしその全ては執行者の妖刀により逸らされ、執行者を処刑剣の刃が捉える事はなかった。
「凄い……」
「やはり執行者と言えばあれだな……」
「あの弾きと言う技術は誰も真似できんからな。機会があれば教えを乞いたいものだが……」
追跡者と鉄の目は腕を組みながら執行者の立ち合いの様子を見る。鉄の目は相変わらずバトルジャンキーらしくその技術に興味を示していたが、執行者が話せない以上教えを乞うことは半ば諦めていた。
その様子にえななんとリンは内心呆れるが、すぐに執行者の弾く音によりその立ち合いに引き戻される。
キン!キィン!
鈴玉狩りのあらゆる剣戟は弾かれ、すぐに刀が金色の光を帯び始める。
盾の叩きつけすら弾き、吹き飛ぶはずの勢いを逸らして距離を離さずに上段斬りと繋げる。すると鈴玉狩りは膝を付いた。その隙を見逃さず、執行者はくるりと一回転して刀を突き刺し、抉るように引き抜く。
ザクッ!!!!……グシャァッ!
そして追撃と言わんばかりにすぐに刀を光らせながら低く構え、踏み込んで一気に斬りつけた。
その立ち合いの腕は凄まじく、ナイトコードの皆やバーチャルシンガー達だけではなく夜渡りの2人でもその美しさに息を呑む。
あらゆる剣戟を掠めるように弾くそのギリギリのように見えて最小限の弾きは、正しく殺陣のようであり見るものを惹きつけるものがあった。
フォォォ…………
鈴玉狩りは赤い気により剣を回転させて構える。如何にも大技を構えているように見える様子に、見ている者達に緊張を与える。
だが執行者は依然として構えたままだ。まさか弾く気なのか……ナイトコードとバーチャルシンガーの皆は少しの困惑と期待の眼差しで見ていた。
そして、回転する剣は執行者のほうへ向かう。
キンキンキンキンキンキンキンキン!!!!
陽掴から激しい火花が上がり、凄まじい音が響く。しかし執行者は剣の回転を正確に弾いていた。
実際の所、弾く動作そのものは執行者が行っているものの、それを受ける角度は妖刀が決めており、執行者はそれに最も適した力加減で弾く。故にただの刀で受けても、弾くことは出来ない。
それはどちらとも欠けてはならない。二人と一振り、それゆえに成せる、正しく神業なのだ。
ガチャッ…………!
そして鈴玉狩りは回転する剣が弾かれた事により体の軸が崩れ膝を付く。それに執行者は近づき、またひらりと一回転、そして……
ザクッ!!!!……グシャァッ!……
一突き。そして抉る様に引き抜かれる。それは鈴玉狩りを死に至らしめる最後の一撃だった。
執行者は妖刀のついた血をふるい落とし、ゆっくりと納刀した。ついぞ処刑剣の刃は執行者を捉えることはなく、鈴玉狩りは倒れ塵となって消えてしまった。
「アンタ、危なっかしい戦い方しすぎなのよ!!」
えななんはその戦い方にとても肝を冷やしていたのか執行者の方に走って執行者は心配無用と言わんばかりに親指をぐっと立てる。
「とにかく……無事でよかったわ」
先程とは違って心配している様子のえななんに執行者は感情が豊かな子だと思いつつ、ふと彼女の呼び名を聞いていないことを思い出した。
『名前を聞いても良いか』
「そう言えば自己紹介してなかったわね……私は東雲絵名。えななんって呼んでね」
『えななん……可愛らしい名だ』
「な、何よ!今度は急に褒めて!」
執行者はそう照れるえななんを宥めつつ、皆がいる方へと歩みを進めた。
割と新規勢故にストーリーは自信ないからぼんやりこのへんなのかな〜位に思っててください。そんな感じで書いてるので。
奏バーナーのイベ来ましたね。大体50連とかで奏が当たりました。やったぁ。
えくすとりーむのレム周回なら出来るけど海老周回出来ない弱者です。夜渡り過ぎて音ゲーをやる機能はかなり貧弱です。
まあその代わり深き夜はプレステPCどっちもカンストしてます。まあ連勝数が27とかの割と平凡寄りの夜渡りなんですけどね。
夜の王とかは何かしらの形でやったほうがいいかな
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遺物の力で追体験に近い事が起きる
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やらなくて大丈夫
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夜の王がセカイにやってきちゃう
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襲撃という形で登場してもろて