ヒロアカ世界に禪院直哉として転生したけとアッチってどっちや? 作:ボリビア
(ヒロアカ世界に禪院家があるとかAFOの手先やんけ完全に。)
転生して、状況が分かった感想としては禪院と全因の洒落というかなんというか。
今現在も繋がりあるかは不明だが、禪院家の興りにAFOが関わっているのは確実だろう。
ヒロアカという世界において、個性と呼ばれる超能力は遺伝する。
個性が遺伝する事自体は個性社会黎明期には分かっていたらしく、『個性を掛け合わせて強い個性を作る。』という凡な発想が禪院家の始まりらしい。
個性社会黎明期は治安も悪く、戸籍がない人間を集めるのは容易く、短期間での個性因子の重ね合わせを狙った人間牧場の成果体が禪院家の祖先らしい。
「金持ち共の一族に種馬として入り込んで、上手いこと資産を乗っ取り独立したのが初代禪院家当主って訳だ!」
「ゴリゴリの闇深案件やんけ。
しかも人畜からの成り上がりやんか。
てか、そんな話を中坊の息子にしてええんか?」
親父は相変わらず瓢箪から酒をがぶ飲みしながら笑う。
「ハッ!
既に俺より強い癖に子供のフリはよせ!」
柄筆頭、禪院直哉15歳
それが現在の自分の身分。
この世界にも『柄』部隊等の独自の身分は存在しており、男尊女卑は無いが個性至上主義の我が家の『柄』部隊は人格こそクソだが、実力はプロヒーローレベルだろう。
そんな中でトップに立てたのは個性と努力のお陰だ。
転生者として得た早い段階での自立心と前世で得られなかった個性という玩具。
努力しない理由が無かった。
(しかも、呪術と違って個性は足し算。
努力が物を言う世界や。)
呪術が縛りによる誓約によってデメリットを背負う事で、術式の拡張や威力の強化等を施して、尖らせる事で強くなるのに対して、個性は使えば使うほど強くなる。
始めは『投射』による加速についていけなかった身体が今じゃ音速に対応出来ている程だ。
(ま、禪院家の環境もありきやけどな。)
禪院家の個性育成のノウハウは国すら上回る。
優れた個性特訓プログラムと禪院家専属の回復部隊がいるため、理論上24時間連続で訓練する事が可能という環境で、俺は個性が使えるのが楽し過ぎて努力しまくったのだ。
小学校も中学校も転生者である自分には苦痛なので通信教育でさっさと終わらせて、余った時間を全て訓練に充てた。
(基礎訓練からの回復、個性訓練からの回復からの戦闘訓練の繰り返し。
夏休みとか日付感覚無くなったわ。)
「ワシが言うのも何だが、よくも使いづらい個性で最年少で筆頭になったものよ。」
「筆頭言うたって身内同士の小競り合いやん。
癖知っとる雑魚の動き合わせるくらい訳ないわ。」
個性『投射』は使いづらい。
予め脳内で描いた動きを後追いする性質上、相手の先を予想した上で動く必要がある。
しかも、動きが阻害されたりして失敗したら1秒間の硬直というデメリット付き。
コマ打ちセンスも必要だが、同時に未来視レベルの先読み能力も求められる。
だから予想外の動きをする相手には滅法弱い、使いづらい個性だ。
「ハッハッハ!!
今のを扇の前で言ってやるなよ?
アイツは儂と五分だと思ってるからな。」
「五分って、ジブンに負けるんやから同じ個性のオトンにもボロ負けするに決まってるやろ。
頭硬いとかのハナシ超えてるやん。」
扇の叔父さんは『炎刀』という個性で炎の刃を作り出す個性なのだが、殺傷力が高すぎて使いづらく身体能力に関わる個性でない為、運動能力も微妙という禪院家基準だとパッとしない個性持ちなのだ。
(まあ、脳無とか再生持ちが沢山出て来れば活躍出来るかも知れへんけど。
後はギガントマキアくらい?)
ちなみに扇叔父さんは、俺が柄筆頭である事を認めていない。
本人曰く、『実戦での経験無い。』との事だが本心は親父への反目だろう。
実際、戦闘訓練でアホ程煽って個性使わせた上でボコボコにしてから避けられるようになった。
「ま、雑談は置いといてだ。
直哉、雄英高校に行け。」
「うん?
士傑じゃなくてええの?」
禪院家は京都にあり、士傑高校最大のスポンサーで禪院家の人間は大体士傑高校に入学している。
伝統ではあるし、てっきり自分も士傑に行かされると思っていた。
「ある筋からの情報でなどうやらオールマイトが教師として赴任するらしい。」
「は?
あのバケモンが教師?
そんな、暇ないやろ。」
原作知識として知ってはいたからそれ自体に驚きはしない。
実際、理由つけて無理矢理、雄英高校に入学しようかとも考えていた。
驚いたのは親父が知っていた事と、オールマイトを理由に雄英高校に入学させようとした政治力についてだ。
恐らく親父はオールマイトが長くない事に薄々勘付いている。
「実際、関東方面への派遣依頼が増えている。
確実にオールマイト一強の時代が動く。
既に実力なら俺と並ぶか超える位あるお前に士傑で学ぶ事など無いだろう。
雄英高校に入学して見極めてこい。」
「ええで、了解しました。」
俺は素直に当主からの命令に頭を下げた。