グッバイヒーロー 作:落ちた星
「君、アイドルになってみませんか?」
戦闘訓練が終わってこれから休憩のところだったのに突然現れた男にそんなことを言われた。
アイドル? あんな輝かしいものに私がなれるはずがないのに何を言っているんだこの男はと思っていると名詞が差し出さた
「突然のことで困惑させてしまいましたね。私“明け星カンパニー”に所属しているロイドというものです。以後お見知り置きを」
「明け星.明け星!?」
渡された名詞に書かれている“明け星カンパニー”の単語に驚愕する。
“明け星カンパニー”なんてこの地下都市で聞かない日はない。なんせ地下都市にある四大企業のうちの一つであり芸術や芸能を専門にしている会社だ。
(そんな会社の人間がなんで私に?)
そう思っているとロイドさんは私の感情が読めたのかある紙を取り出して渡してくる
「現在新しいアイドルグループを作ることになっているです。そしてそのグループに所属する条件はイミテーションであること。そしてあなたの戦闘訓練を見させてもらいましたがあなたはアイドルになれる器があります」
「そんな突然こんなこと言われても困るんだけど、それにしてもなんでもイミテーションだけ?」
「人とイミテーションでは身体能力に差がありすぎますから。いまは“宵”に続くようにイミテーションアイドルが増えていますからね。我々も“宵”以外の人材を欲しているんですよ」
(“宵”ね)
イミテーションアイドルとして20年前からいるが未だにアイドルランキング1位にいる『星の再臨』と呼ばれるアイドルと同等を欲しているなら私以外に声をかければいいのに
少し渡された紙を読んでいるがある疑問が浮かんだ
「そういえば明け星には宵以外にイミテーションアイドルいるじゃない。グループまであるのになんで今更こんなことやってるかしら?」
「特に深いわけはありません。ただ新しい星を求めて我々は動くだけですから」
(新しい星ね、どの星もあのアイドルの輝きには届かないのにな)
かつて見たあるアイドルのライブを思い出しながら私は紙を返して
「断るわ、あいにく私には多分向いてないと思うもの。それに特殊型のイミテーションとしてやるべきことがあるもの。それに部隊の子達にも申し訳ないからごめんなさいね」
「いいえ、気にしないでください。てすが、私としてはまた会える日がくると知っていますから」
「多分ないと思うわよ」
そう言い残して私は部隊のみんなが待つ部屋にもどった。
—部隊室—
「戻ったわ」
「隊長! やっと戻ってきた〜。何かあったの?」
部屋を開けると犬のようにかけて私に抱きついてきた子を抱きしめる。
部屋を見回すともう1人の仲間が椅子に座って曲を作っていた手をとめてこちらにきた。
「隊長遅かったわね。訓練が終わった後何してたの?」
「なんか明け星の人にアイドルにならないかって声かけられただけよ」
「「えっ!?」」
まあ“明け星”になんて大企業の名前出てきたら驚くわよね。そう思いながらふと何か先ほどまで作曲のために使われていた場所に見覚えのある紙が置かれているのに気づく。
「これって」
そう思いながらそれをよく見ると先ほどみたアイドル募集の紙だった。そして紙の下には彼女達の名前が書かあり
「まさか」
「ごめん隊長つい勢い余って」
「ごめんなさーい! 明け星からのスカウトなんて蹴れないよ〜」
2人がアイドルになるつもりなのだと理解した。すると先ほどのロイドさんの『また会える日が来る』の意味がわかった。
部隊の2人が同意してるから私にも声がかかったのだろう。それにしても2人はいつのまにこの話を聞いたのだろうか。
2人は私が反応しないことに少し怖くなっていたのか縮こまっていたが私は2人の頭を撫でてやる
「まあ、なるなら頑張りなさい。こんな場所にわざわざ止まる必要はないわ」
2人がアイドルになるなら私は素直に応援しよう。この2人ならいつか頂点に立てるそう思っていると
「隊長はならないの……」
「私はいいわ。そんななりじゃないしこんな体中傷だらけかつ腹筋が割れてるアイドルなんて見たくないでしょ」
私がそういうと2人は気まずそうに顔を俯かせる。
(あぁ、やっちゃったな。ほんと気遣いできない自分にイライラする)
そう思ってどうこの空気を変えようかと思っているたが無線から呼び出しがあったため2人に一言言ってから部屋を出るのだった。
(あぁ、ほんとどうしよう)
──世界設定──
人類は突然現れた地球外生命隊によって地上から追いやられ地下で生活している。
イミテーションとは地球外生命体と戦うために作られた人工の肉体に女性の脳を移植することで完成する兵器の名称。見た目は普通の人と変わらない。ある程度の人権はある。それと部隊は上から勝手に決められたものでありいつでもやめれる