俺はクチバシティに在住のしがないトレーナー、6番道路の草むらで出会ったニャースとマダツボミを手持ちとしている。
そんな俺には2つ下の妹がいる。その妹が今日、同じ6番道路でナゾノクサをゲットして帰ってきた。
以前からタマムシシティのジムリーダーであるエリカさんに強い憧れを抱いている妹は「エリカさんみたいにくさタイプのエキスパートトレーナーになりたい」と常々語っていた夢への第一歩を踏み出した。そのことを兄として、一トレーナーとしても喜ばしく思うと共に心から祝福した。
妹はナゾノクサを近所の『6番道路』で捕まえたらしい。しかし、俺が6番道路でうろついていた時は全く見かけなかった。
「出現する時間帯が違ったりするのか?」
なんて思ったりしてるうちにナゾノクサがどんなポケモンなのか気になってポケモン図鑑で調べみた。
ちなみにこのポケモン図鑑は父さんが若い頃に購入したお古を貰ったものだ。妹は羨ましいことに最新式の図鑑だったりする。
結果として、「アルキメンデス」なんてちょっとカッコイイ異名があることや夜行性であるなどの生態については知ることができた。しかし、一つ理解しがたいことも同時にわかってしまった。
それはナゾノクサは6番道路どころか、どこにも生息していないのか「生息地不明」って出るんだ。
しかもそれは妹のナゾノクサだけじゃない。
友達のマンキーやおまわりさんのガーディ、他にも「生息地不明」って表示されるポケモンは結構いる。
じゃあなぜ妹や友達はナゾノクサやマンキーをゲットできたのだろうか?
「生息地不明」と表示されるポケモンを連れている人達はどこでそのポケモンをゲットしたのだろうか?
妹が足を運んだのは本当に同じ6番道路だったのか?
そもそも「妹」は本当に俺の「妹」なのか?
……なんて、我ながらマンガの読みすぎ、テレビやネットなどのオカルト記事の見過ぎだろうと笑ってしまう。
いくらポケモン研究の権威である博士が発明したポケモン図鑑であろうと、当初はカントーでは150匹と言われていたポケモンの種類やタイプ、進化先や姿でさえも年々増えてきているのだ。
俺の古い図鑑は情報が更新されていないだけだ。時間帯や天候によって出現する条件が違うポケモンなんてたくさん存在するのだろう。
「お兄ちゃん」
そう結論付け、バカな考えを振り払ったその時に不意に妹に呼ばれた。
「お兄ちゃん、マタタビ(ニャース)とシノビ(マダツボミ)ってどこで捕まえたの?」
妹が持っているポケモン図鑑はニャースのページが開かれ、その生息地は「不明」。
逆に俺は「妹」の兄貴である「俺」なのだろうか?
クチバシティなのはモデルは神奈川県だけど、位置的には出身県なので。
「俺」こと僕の初のポケモンが「緑」、妹が「赤」だったことが由来です。
真面目に考えると、バージョン違いでそのバージョンに出現しないポケモンを所持しているNPCトレーナーってどこで捕獲したんですかね?