転生したら終末世界で実験体??!!   作:ALMS913

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日記編 ディアナ開発編 HELL

$月#日

 

もう無理だよぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーー

 

色々設計して実践してみてもどれも失敗ばかりだよぉぉぉーーー

 

熱を冷やすために水冷式にしたらほかの機会に干渉してぶっ壊れたり

 

ハッキング機能、解析機能、高い情報処理能力や学習能力と防御力機動性を全部乗せしようとすると

 

どこかに不備が出てどこかしら壊れるよぉぉぉぉぉ

 

演算機構を大型化すれば重量オーバー

 

軽量化すれば冷却不足

 

冷却を増やせばスペース不足

 

スペースを確保すれば電力不足

 

電力を増やせば発熱増加

 

無限ループである

 

「なんなんだよこれぇぇぇぇぇ!!」

 

 

設計図を壁へ投げる

 

もちろんARだから壁をすり抜ける

 

虚しい

 

非常に虚しい

 

 

<壁への攻撃を確認>

 

 

<壁にダメージなし>

 

 

「そういうことじゃない」

 

 

<理解不能>

 

 

「知ってる」

 

 

俺は机へ突っ伏した

 

 

 

ヒューは少し離れた位置からその様子を見ている

 

完成から数日

 

彼は研究室の作業補助もするようになっていた

 

 

 

工具を運び、部品を組み立て、時々俺を強制的に寝かせる

 

地味に役に立っている

 

そして今も

 

 

 

俺が机へ突っ伏していると

 

ヒューは静かに近づいてきた

 

 

 

「進捗は」

 

 

 

「地獄」

 

 

 

「具体的には」

 

 

 

「ディアナの体積が足りない」

 

 

 

「なるほど」

 

 

 

なるほどじゃねぇんだよ

 

俺はAR画面を展開する

 

そこには現在設計中のディアナの立体モデル

 

小さい

 

とにかく小さい

 

 

ヒューが190センチなのに対しディアナは130センチ前後

 

体積が全然違う

 

なのに搭載したい機能は多い 

 

解析

 

支援

 

通信

 

学習

 

電子戦

 

データ処理

 

ホロウ観測

 

 

 

全部積みたいだが入らない

 

物理法則が俺のロマンを殴ってくる

 

 「小型化しろって言われても限界あるんだよぉ……」

 

ヒューはARモデルを見る

 

 

 

数秒

 

 

 

数十秒

 

 

 

無言

 

 

 

そして言った

 

 

 

「不要な機能を削ればいい」

 

 

 

「それができたら苦労してない」

 

 

 

「優先順位は」

 

 

 

俺は少し考えた

 

 

 

そして答える

 

 

 

「生存、護衛、会話、その三つだな」

 

 

 

ヒューは頷く

 

 

 

「ならば答えは出ている」

 

 

 

「?」

 

 

 

「俺が守る」

 

 

 

俺は顔を上げた

 

 

 

ヒューは相変わらず無表情だった

 

 

 

だが声は真面目だ

 

 

 

「戦闘能力を俺へ集中」

 

 

 

「ディアナは情報処理へ集中」

 

 

 

「役割分担を行えば設計難度は下がる」

 

 

 

「……」

 

 

 

あ、確かに

 

 

 

俺は完全に二人とも万能機にしようとしていた

 

 

 

だから容量が足りなかった

 

 

 

ヒューは前衛、ディアナは支援

 

役割を分ければいい

 

「天才かお前」

 

「製作者の設計思想を整理しただけだ」

 

「天才じゃん」

 

「そうか」

 

 

 

本人はよく分かっていないらしい

 

 

 

俺は即座に設計図を書き換える

 

 

 

大型装甲削除

 

 

 

重防御機構削除

 

 

 

予備冷却系統削除

 

 

 

武装搭載枠削除

 

防御力を最低限

 

どんどん消していく

 

 

 

すると内部容量が一気に増えた

 

 

 

「おおおおお!!」

 

 

 

空いたスペースへ演算ユニットを配置

 

 

 

通信装置を配置

 

 

 

解析システムを配置

 

 

 

学習コアを配置

 

 

 

ようやく収まった

 

 

 

「いける」

 

 

 

「これならいけるぞ!」

 

 

 

<設計効率上昇>

 

 

 

<成功確率六十一%>

 

 

 

「六十一か……」

 

 

 

<先程まで十二%でした>

 

 

 

「十分だな」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

&月#日

 

 

 

今度は外装設計へ移行する

 

 

 

ヒューは重装甲だったがディアナは違う

 

 

 

全身人工皮膚

 

 

 

柔軟性重視

 

 

 

触感再現

 

 

 

表情再現

 

 

 

対人コミュニケーション性能重視

 

 

 

俺はナノマシン混合人工皮膚の試作品を作る

 

 

 

ぷにっ

 

 

 

「おお」

 

 

 

柔らかい

 

 

 

かなり自然だ

 

 

 

さらに温度調整機能も追加

 

 

 

表面温度を人間と同じ範囲へ維持

 

 

 

微細な筋繊維で表情も作れる

 

 

 

笑う

 

 

 

困る

 

 

 

怒る

 

 

 

首を傾げる

 

 

 

全部可能

 

 

 

ヒューの顔へ試験用パーツを押し当てる

 

 

 

「どう思う?」

 

 

 

「柔らかい」

 

 

 

「感想が薄い」

 

 

 

「柔らかい以上」

 

 

 

「以上じゃない」

 

 

 

<感触評価>

 

 

 

<人間皮膚との誤認率八十二%>

 

 

 

「よし!」

 

 

 

これは成功だ

 

 

 

ディアナは人と接することも多い

 

 

 

だから機械感は減らしたい

 

 

 

むしろ見た目はほぼ人間に近づける

 

内部は超高性能機械 

 

外見は少女型支援ユニット

 

理想だ

 

非常に理想である

 

俺は新しい設計フォルダへ保存する

 

 

【Diana Body Ver.37】

 

 

「三十七回目か……」

 

 

 

思ったより増えていた

 

ヒューはそれを見る

 

 

「まだ増えるな」

 

 

「やめろ」

 

 

 

「事実だ」

 

 

誰だこいつにそういう言い回しを覚えさせたの

 

多分俺だ 

 

研究室の天井を見上げる

 

まだ完成には遠い

 

 

 

だがようやく道筋は見えた

 

ヒューが戦う

 

ディアナが支援する

 

その形なら作れる

 

 

 

少なくとも今までよりずっと現実的だ

 

俺は立ち上がる

 

 

「よし」

 

 

 

「次は演算コアだ」

 

 

 

その瞬間

 

 

アイさんの声が響いた

 

 

 

<警告>

 

 

 

<研究資金残高>

 

 

 

<危険域>

 

 

 

<推定残存期間 二十一日>

 

 

 

研究室が静かになる

 

 

 

「……」

 

 

 

「……」

 

 

 

「……」

 

 

 

ヒューが言った

 

 

 

「依頼を受けるべきだな」

 

 

 

「だな」

 

 

 

ロマンには金がかかる

 

 

 

非常にかかる

 

 

 

ディアナ完成への道は

 

 

 

まだまだ長そうだった

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●月&日

 

 

 

今日は久々に休みにした

 

 

 

依頼なし

 

 

 

研究なし

 

 

 

ディアナ開発も一旦停止

 

 

 

財布は死にかけてるけど精神も死にかけてるから休息優先である

 

 

 

ヒューにも言われたしな

 

 

 

 

 

<休息を推奨>

 

 

 

<疲労蓄積値 高>

 

 

 

 

 

アイさんまで言う始末

 

 

 

 

 

なので今日は趣味全開の日にした

 

 

 

 

 

「銃作ろう」

 

 

 

 

 

<休息とは>

 

 

 

 

 

「俺にとっては休息だ」

 

 

 

 

 

<理解不能>

 

 

 

 

 

「知ってる」

 

 

 

 

 

ヒューは横で腕を組んでいる

 

 

 

 

 

「武器開発か」

 

 

 

 

 

「趣味開発だ」

 

 

 

 

 

「違いは」

 

 

 

 

 

「気持ち」

 

 

 

 

 

「なるほど」

 

 

 

 

 

最近なるほど便利ワードになってるな

 

 

 

 

 

俺はAR画面を展開する

 

 

 

 

 

表示されるのは一丁の銃

 

 

 

 

 

【AK-47】

 

 

 

 

 

前世で最も有名な銃の一つ

 

 

 

 

 

ロシア――正確には当時のソ連で

 

 

 

ミハイル・カラシニコフが設計した自動小銃。

 

 

 

1947年に完成したことからAK-47と呼ばれている。

 

 

 

 

 

「ロマンだ……」

 

 

 

 

 

俺は設計図を眺めながら呟く

 

 

 

 

 

AKの魅力はシンプルさ

 

 

 

 

 

構造が単純

 

 

 

頑丈

 

 

 

整備しやすい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多少汚れても動く

 

 

 

 

 

その異常な信頼性で世界中に広まった伝説の銃だ。

 

 

 

 

 

「百年近く使われ続けるって普通に化け物だよな」

 

 

 

 

 

<高信頼性設計>

 

 

 

<量産性重視>

 

 

 

<優秀>

 

 

 

 

 

珍しくアイさんが褒めた

 

 

 

 

 

「だろ?」

 

 

 

 

 

<製造思想は合理的>

 

 

 

 

 

「ロマンもあるぞ」

 

 

 

 

 

<理解不能>

 

 

 

 

 

「知ってた」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

まずは分解から始める

 

 

 

 

 

もちろん実物はない

 

 

 

 

 

だから資料と設計情報を参考にしながらAR上で再現していく

 

 

 

 

 

レシーバー

 

 

 

ボルト

 

 

 

ガスピストン

 

 

 

リコイルスプリング

 

 

 

トリガー機構

 

 

 

 

 

構造が見えてくる

 

 

 

 

 

「おぉ……」

 

 

 

 

 

美しい

 

 

 

 

 

余計な機構が少ない

 

 

 

 

 

徹底的に実用性重視

 

 

 

 

 

まさに戦場の道具

 

 

 

 

 

俺はファブリケーターを起動する

 

 

 

 

 

<出力開始>

 

 

 

 

 

金属素材投入

 

 

 

 

 

 

 

 

炭素鋼

 

 

 

一部高強度合金

 

 

 

 

 

青白い光が内部を走る

 

 

 

 

 

ヴゥゥゥゥゥ……

 

 

 

 

 

ファブリケーター内部で素材が分解される

 

 

 

 

 

そして再構成

 

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

トレイへ最初の部品が出力された

 

 

 

 

 

ガシャン

 

 

 

 

 

レシーバー

 

 

 

 

 

「うわ」

 

 

 

 

 

思わず持ち上げる

 

 

 

 

 

重い

 

 

 

 

 

冷たい

 

 

 

 

 

金属の感触

 

 

 

 

 

「いいなぁこれ……」

 

 

 

 

 

<感情値上昇を確認>

 

 

 

 

 

「男の子だからな」

 

 

 

 

 

<理解不能>

 

 

 

 

 

「知ってる」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

数時間後

 

 

 

 

 

研究室の机には大量の部品が並んでいた

 

 

 

 

 

レシーバー

 

 

 

ボルトキャリア

 

 

 

ガスチューブ

 

 

 

フロントサイト

 

 

 

ストック

 

 

 

マガジン

 

 

 

 

 

全部揃った

 

 

 

 

 

ヒューも見ている

 

 

 

 

 

「組み立てるのか」

 

 

 

 

 

「もちろん」

 

 

 

 

 

ここからが楽しい

 

 

 

 

 

俺は一つ一つ組み上げていく

 

 

 

 

 

カチ

 

 

 

 

 

ガチャ

 

 

 

 

 

ガコン

 

 

 

 

 

少しずつ形になる

 

 

 

 

 

まるでプラモデルみたいだ

 

 

 

 

 

だがサイズは本物

 

 

 

 

 

重量も本物

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

最後の部品を固定する

 

 

 

 

 

カチッ

 

 

 

 

 

完成

 

 

 

 

 

机の上に

 

 

 

 

 

AK-47が横たわっていた

 

 

 

 

 

木製風ストック

 

 

 

 

 

長いバレル

 

 

 

 

 

特徴的な湾曲マガジン

 

 

 

 

 

前世で何度も見た姿

 

 

 

 

 

「おぉ……」

 

 

 

 

 

感動した

 

 

 

 

 

何というか

 

 

 

 

 

歴史を触っている感じがする

 

 

 

 

 

ヒューも観察する

 

 

 

 

 

数秒

 

 

 

 

 

「合理的だ」

 

 

 

 

 

「だろ?」

 

 

 

 

 

「部品点数が少ない」

 

 

 

 

 

「それが強みだ」

 

 

 

 

 

「信頼性重視」

 

 

 

 

 

「そう」

 

 

 

 

 

ヒューは少し頷いた

 

 

 

 

 

気に入ったらしい

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

試験射撃は拠点外で行う

 

 

 

 

 

ホロウの廃ビル地帯

 

 

 

 

 

即席ターゲット設置

 

 

 

 

 

距離五十メートル

 

 

 

 

 

俺はAKを構える

 

 

 

 

 

懐かしい

 

 

 

 

 

もちろん前世で触ったことはない

 

 

 

 

 

でもゲームと資料で何百回も見た

 

 

 

 

 

だから妙な感覚がある

 

 

 

 

 

「よし」

 

 

 

 

 

安全確認

 

 

 

 

 

照準

 

 

 

 

 

引き金を引く

 

 

 

 

 

――――ダァン!!

 

 

 

 

 

轟音

 

 

 

 

 

肩へ衝撃

 

 

 

 

 

薬莢排出

 

 

 

 

 

ターゲットへ着弾

 

 

 

 

 

「おぉ!!」

 

 

 

 

 

ちゃんと飛んだ

 

 

 

 

 

俺は思わず笑う

 

 

 

 

 

続けて数発

 

 

 

 

 

ダンダンダンダン!!

 

 

 

 

 

反動は大きい

 

 

 

 

 

だが安定している

 

 

 

 

 

そして何より

 

 

 

 

 

楽しい

 

 

 

 

 

非常に楽しい

 

 

 

 

 

ヒューが後ろで見ている

 

 

 

 

 

「嬉しそうだな」

 

 

 

 

 

「嬉しい」

 

 

 

 

 

「そうか」

 

 

 

 

 

俺はAKを肩へ担ぐ

 

 

 

 

 

空を見上げる

 

 

 

 

 

今日は開発じゃない

 

 

 

 

 

戦闘でもない

 

 

 

 

 

ただの趣味の日だ

 

 

 

 

 

だがこういう日も悪くない

 

 

 

 

 

ディアナ開発

 

 

 

ウォーカー量産

 

 

 

依頼

 

 

 

研究

 

 

 

 

 

やることは山ほどある

 

 

 

 

 

だけど今日は忘れる

 

 

 

 

 

今だけは

 

 

 

 

 

伝説の銃を作れた満足感に浸ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日記編でどっちを開発してほしいですか

  • PURAGUMATA ヒュー&ディアナ
  • APEX MRVN
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