ゴム人間になってブルアカ世界に来ちゃった…… 作:ぐらんどらいん
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今回から2年生編スタートです。よろしくお願いします!!
2Y Student
「すっげーぞヘビぃ〜 !!! ひゃっほーう !!!」
よおおれルフィ。今日は2年生の始業式なんだけど、ワクワクしすぎて早く起きすぎちまったんだよ〜。だから今砂漠で前に戦ったヘビと遊んでるんだ !!
名前は……ぴなー ? ひなー ? だったっけか ?? まあいいや、ヘビって名前つけたしそれでいいか。
あの時戦って以来、なんかよくわっかんねぇけどすっかりおれに懐いたみたいで、今はもう友達だ !!
こいつすっげーデカいし、穴掘るのとかめちゃくちゃ早えんだ。おまけにこのメカメカしい装甲 !! さいっこうにカッコよくてロマンがあるよなぁ〜 !!!
「ユメとホシノもここにいれば、もっと楽しいんだけどなぁ〜……。まあ、ユメはヘビのことトラウマになってかもしれねぇけどな」
「あいつら、元気にやってるかなぁ〜……。会いてェけど、二度とくるなって言われちまったからな……しょうがねェか」
「そういや、今何時…………お、もうこんな時間か !!」
ふと何時なのか気になってスマホ*1で確認してみると、もうすぐ8時になるところだった。始業式は9時からだから、そろそろ行ったほうがいいな !! ここからトリニティまでは遠いし。
「そんじゃ、行ってくる。また遊ぼうなぁー !!!」
2年生はどんな学校生活が待ち受けてるんだろうなぁ〜、ワクワクするなぁ〜 !!!
天気は快晴 !! 春風で桜の花びらが舞う中トリニティ自治区入口の門をくぐる。
「いやー今日はいい天気だな !! 気温も心地良いし、絶好の学校日和だな !!! さっそく学校に…………」
「暴動だァー !!!!」
「ヘルメット団の連中が暴れてる !!! あの人たち、巡航戦車なんて持ち出して…… !!」
「急いで正義実現委員会の人たちをよんで !!!」
「そんなこと言われたって……今日は始業式なんだからまだ不在の可能性だってあるでしょう !?」
「…………うーん、おれの学校生活の幕開けはひとまず暴動の鎮圧ってことになるな !! 全く……始業式だからってはっちゃけすぎだろ !!!」
「ま、いいや。行くか」
すぐ側にあった建物を掴んで高く飛ぶ。……お、見つけた見つけた。あの戦車だな !! しっかし戦車か……
一年生の時のおれだったらちょっと手こずったかもな……でも、2年生になったおれは違ェぞ !! 一年間ツルギたちと鍛えて進化したおれの技を見せてやる !!!
「〝ギア
「〝
真上から振り下ろされたルフィの拳は、戦車の天板をいとも容易く貫き、形を紙屑のようにぐしゃぐしゃに変形させる程の威力を披露した。
「ヘッ !! 思い知ったか、不良め」
「あ、あの人……戦車を一撃で……?」
「そ、それに……素手で破壊してなかった……?」
「いや……流石に見間違いか、もしくは何かの装備でしょ……じゃないと戦車を素手で壊すなんてとても……」
「待って !!私あの子のこと知ってる !! 確かキヴォトス唯一の男子生徒で……異名は…………
『トリニティで一番のバカ』!!!」
「誰だその異名つけたやつぶっ飛ばしてやるッ !!!!」
さーて、学校に着いたぞ !! いよいよ始業式だ !! まあおれ絶対寝るだろうけど。
「あの姿は……やっぱりっ !! おーいルフィ〜 !!!」
「その声は……ミカー !! 久しぶりだなぁ〜 !!!」
「久しぶり ! 今年はナギちゃんセイアちゃんと一緒に始業式に来れたの⭐︎ !」
「お久しぶりですルフィさん、少し前にあなたが来た方向から爆発音が聞こえてきましたが、あれはあなたが ?」
「うん、戦車が暴れてたからぶっ壊した」
「なるほどな、どうやら元気だったかどうかは聞く必要がないみたいだね。戦車を破壊する程の活力があるのに元気がないなんて回答が出る訳ないからな」
「おう !! おれはずっと元気だぞ !! セイアたちも元気そうだな」
「うん !! 私も元気だよー !!」
「ミカさんと同じく、元気な日が続いております。ルフィさんの方も、お変わりがないようで安心しました」
「ふむ、私の場合まず『元気』の基準点をどこに置くかで答えが大きく変わってしまうな。一般人を基準にして測った場合私の身体の都合上答えは常にNOとなってしまう、しかし基準を私に置いて測った場合、ここ最近は以前より体調を崩すことが少なかったことはこの答えを出すのに重要な要素となるだろうね。つまり何が言いたいのかというt…………
「うん !! そんじゃおれ先に教室行くぞ !! また遊ぼーな〜 !!!」
「…………………………」
「あの……今のはセイアさんにも非があると思います……」
「あっははははははははwwwww !! セイアちゃん話長すぎて途中で打ち切られたwwwwww !!」
ミカの爆笑声に晒されたセイアは、誰にも知られぬまま静かに自身の拳を握り締めた。プンスカフォックスですまない。
始業式おーわり !! ずっと寝てたからあっという間だったな。さてこの後は正義実現委員会のみんながいるところに向かうか !! 新しく入ってくる後輩の顔も見てみたいからな !!
てなわけで向かってみたが、お〜結構いるなぁ。ざっと10人以上はいるぞ。見た感じ一年生は説明会の最中か ? そういやおれも去年出席してたなぁ〜、懐かしい。ま、ほとんど寝てたけど。
「あなたも見に来てたんだね……ルフィ…………」
「ん ? おおツルギ。お前も後輩が気になるのか ?」
「うん……どれくらいの実力者が入ってくるか知っておくのは大事だからな……もし良さそうな人がいたら……キヒヒッ…… !!」
「お、勝負する気か ? 確かにツルギに喰らいつけるような奴がいたら面白そうだな !!」
「うん、だが姿を見ただけでは実力はハッキリとは分からないな……」
「まあ喰らいつける奴がいなくても、お前にはおれがいるしいいだろ」
「キエアッ !?!? /// う、うううんそそそそそそうだね///」
なんだツルギのやつ、突然変な奇声発してどうしたんだ ?? まあいっか。
「そういや、ハスミはどこだ ? 来てねェのか ?」
「あぁ……ハスミなら『数量限定のスイーツが私を呼んでいます !!!』と言って一目散に買いに行ってしまった……」
「なんだいつものハスミか」
そうこうツルギと話してる間に、どうやら一年生への説明会が終わったようだ。ぞろぞろと退席していってるぞ。
退席していく生徒たちを眺めていると、ふと見覚えのあるやつが目に映った。長い黒髪……あのほっそい目……あの時おれたちを助けてくれたやつだ !! 名前は確かイチカだったよな !! あいつ正義実現委員会に入ったのかぁ !! 嬉しいなぁ〜!!!
「おーいイチカ〜 !! お前正義実現委員会に入ったんだな〜 !!!」
「その声は…… ! えーっと……あ、そうでした……名前聞いてなかったっすね……先輩 !! 失礼ですがお名前教えてください !!」
「おれルフィ !! よろしくな !! そんでこっちにいるのがおれの仲間のツルギだ !!!」
「……よろしく」
「ルフィ先輩にツルギ先輩っすね 、よろしくお願いしますっす 」
「ツルギ先輩のことはルフィ先輩から少し聞いてるっす。経緯は……紆余曲折ありまくりっすけどね……アハハ…………」
「そうか……キヘヘッ、イッヒヒ…………」
「ツルギも後輩ができて嬉しいんだなぁ〜。もちろんおれもだぞ !! そんじゃあイチカ、明日からよろしく頼む !! 頼りにしてるからな !!」
「はい、がんばるっす !」
こうやって後輩と話してると2年生になったって感じするよなぁ。明日が待ちきれねェな !!
「貴殿がこうして招集をかけるとは……珍しいこともあるものだな。黒服」
「貴重な私の時間を割いてまだ応じだのです。まさかつまらない雑談をするために集めたわけではありませんよね?」
「落ち着いて下さい、ベアトリーチェ。まずは黒服から私達を集めた理由についてお尋ねしなければなりません」
「そういうこった!」
マエストロ、ゴルコンダ&デカルコマニー、ベアトリーチェのゲマトリアの面々が一つの円卓の上に集う。招集の主は黒服、全員に共有しておきたい事柄が発生したとそれぞれに伝え、ここに集まるに至った。
「ええ、突然のことになってしまい申し訳ありません。ですが、それに見合う価値のものを皆さんに共有しようかと思いまして」
黒服はそう言いながら円卓の中心にモニターを映し出す。
「これは……ビナーですか。この存在がどうしたというのです」
「注目して欲しいのはそこではありません、ベアトリーチェ」
黒服をモニターの映像を拡大する。そこに映し出されたのはビナーの頭部に寝そべるルフィの姿だった。
「この方は……。テクストにより新たな解釈を生み出した者ですね」
「おや、存じておりましたかゴルコンダ」
「えぇ、彼には興味深いテクストを見させて頂きましたから。本来ビナーという記号は梔子ユメという記号のテクストと接触し、そこに物語が形成されるはずでした。後悔、友情、愛、悲しみ。そう言ったものが入り混じった大変文学的なものである筈だったのです。……しかしそれは彼によって破壊されました。友情と熱情の2大要素に、他の要素は塗りつぶされたのです。……あぁ、別に彼を侮辱しているわけではありませんので悪しからず。おっと、失礼しました。聞かれてもいない事をベラベラと喋ってしまいましたね。ただまあ、それほど彼に熱を注いでいると思って頂いて構いません」
「そういうこった!」
「いえ、お気持ちはわかりますよ。正直に言って私もまだ興奮が冷めきっておりません。それほど興味深い事象なのです」
「私は彼の存在にそこまで知見があるわけではないが……。ふむ、預言者であるビナーとの関係性。そしてその構造を作り上げたのは根源の感情のレプリカからさらに複製された存在である友情。確かにこの事柄は私に大きなインスピレーションをくれる。爆発的で、しかしどこか繊細で、悲劇的な運命を笑い話へと変えてしまう存在のような…………この感覚が私をどこへ導くのかはまだわからないが、少なくとも悪路ではないのだろう。芸術家として彼の存在は非常に魅力的だ」
「あなた方の言うことは理解し難いですが、ビナーを従えれるという面は支配において大変有効な武力となりますね」
「この映像をただの力の象徴として見ることしかできないとはな。その大量にある目玉ただの飾りのようだなベアトリーチェ」
「貴様ッ !!!」
挑発をするマエストロに対しベアトリーチェは立ち上がって激怒する。
「まあまあ、マエストロが自身の解釈を無碍にされ不服に思う気持ちは分かります。しかしベアトリーチェが注目した力という側面もまた間違っておりません。事実デカグラマトンの預言者である一角を従えているというのは世界を変えうる力を持っているのと同義ですから。そもそも私たちは目的は一緒でも探求するものが異なるのですから、ここは双方多めに見るということで」
「………………」
「チッ」
マエストロは木製の自身の体が軋む音を立てながら姿勢を整え、ベアトリーチェは舌打ちのあと少し乱暴に席に着く。
「とりあえず、皆さんにも彼が非常に特異的な存在であることはご理解頂けたと思います。キヴォトス唯一の男子生徒にして神秘とは異なった力。そして今回のビナーとの交友関係、見たところ軽いコミュニケーションもとっているようですね」
「……これはあくまでも私の考察として聞いていただきたいのですが…………」
「私は彼が『崇高』の一種なのではないかと考えています」
「なっ……」
「ほう……」
「なるほど……」
流れる沈黙。黒服の出した考察にはそれに値するほどの威力があった。彼の口ぶりと提供した映像から冗談ではないことは明らかであろう。
続く沈黙を一番最初に破ったのはマエストロだった。
「確かに一理ある。そもそも『崇高』とは神秘と
「なるほど……では彼とは協力関係を築くべきということですね?黒服」
「ええ、彼はこちら側は引き入れるべきかと」
「私としても大歓迎だ。彼は私に全く新しい芸術を見せてくれるだろう」
「ふざけないで下さい!!」
3人の意見の一致をベアトリーチェが糾弾する。
「このガキが『崇高』!?それではまるで私が下のようではありませんか!彼は兵器として操るべき存在です!」
「ベアトリーチェ。これはもはや子供などのそういった枠組みで測れるものではないのです。……いえ、そもそも仲良し集団でもない我々が3人とも意見が一致するというのが奇跡なのかもしれませんね。とにかく、私からは以上です。わざわざご足労いただきありがとうございました」
「こちらこそ礼を言う。私はこれから彼がくれたインスピレーションを形にしようと思う」
「私も同行させていただきましょう。彼がくれた解釈は新しいテキストを生み出せるかもしれません。そしてそれはあなたにとっても芸術と言えるものになるでしょう」
「そういうこった!」
黒服、マエストロ、ゴルコンダの3人が席を立ち、バラバラと円卓を去っていく。
「彼は、私の支配の邪魔でしかありませんッ………… !!!」
3人が立ち去った円卓にただ1人、ベアトリーチェの声が響いた。
ゲマトリアの理論わかんない……
今回も閲覧いただきありがとうございました。また次回、よろしくお願いします。