ゴム人間になってブルアカ世界に来ちゃった…… 作:わっきょうらん
皆様いつも誤字報告、お気に入り登録、しおり、御評価誠にありがとうございます。一気に30人くらいお気に入り数が増えていて何事かと思ったらランキングに載っていました。本当にありがとうございます。
これからも投稿を続けていく所存ですのでどうぞよろしくお願いします。
本編どうぞ。
よお !! ついに麦わら帽子を被っちまったおれだ !!
今日も今日とてみんなと強くなるために特訓するぞ。ここ最近は爆発もたまにしか発生してないくらい平和だから、トレーニングするなら今のうちってわけだ !! ……いや待てよ ? 爆発がたまにあるのに平和ってよく考えたらおかしいな……。おれの感覚が麻痺しちまったのか……慣れって怖ェな。
まあ今はそんなことどうでもいいんだよ、さっさと正義実現委員会のみんながいる所に行こう。この距離なら適当な建物を掴んで吹っ飛べばすぐに着くぞ。
「ゴムゴムの〜〝ロケット〟!!」
正義実現委員会の待機所がある方向へとひとっ飛びし、なるべく地面が壊れないように両足でしっかりと着地する。そしてすでに待機所に集結していたメンバーたちの方へ、ルフィは手を振りながら駆け寄る。
「おーい、ハスミ〜 ! イチカ〜 ! みんな〜 ! おはよう〜 !!」
「「「「おはようございまーす!!」」」」
ルフィの挨拶に合わせて他のメンバーも声を揃えて大きな挨拶で返す。
「ルフィ先輩が帽子被ってる !」
「イメチェンですか !?」
「実はあの帽子は生き物で、先輩は既に乗っ取られているんじゃ……」
「どうだどうだ ! かっけぇだろ ! あとただの帽子だからな !? 乗っ取られてなんかねェわ !!」
駆け寄ってきた後輩たちに囲まれてわちゃわちゃした様子を見せるルフィたち、そこに少し遅れてハスミとイチカの2人が歩いてきた。
「おはようございます、ルフィ。その帽子、よくお似合いですが、少し意外ですね。あなたがそういった物を身に付ける人だとは思いませんでした」
「おはようございますっす。確かに以外っすね〜。……失礼を承知で言うんすけど、あんましファッションとかに頓着しなさそうなイメージがあったので……」
「実際あんま興味ねェぞ ? でも、この帽子は友達から貰った宝物だからな ! ずっと着けるぞ !! ……そういや、ツルギはどこにいんだ ?」
「ツルギならもう訓練場に居ますよ。私たちも行きましょうか」
「うん ! 行こう行こう !」
後輩たちを引き連れて訓練場に到着したルフィとハスミ。そこには既に金属製のサンドバッグをいくつもスクラップにし終えたツルギと走り込みのを行っているスズミの姿があった。
ツルギの奴相変わらずスッゲーパワーだな。あのサンドバッグ金属でできてるはずなのに紙屑みたいにぐっしゃぐしゃになってるぞ。
スズミは……あいつももう訓練場に居たのか、やっぱり真面目だなぁあいつ。
せっかくの訓練だしツルギと一戦やりてェとこだが、まずは後輩たちの相手をしねぇとな !
スペースの空いている所に移動し、少し距離をとって戦える状態に場を整える。後輩と戦うのはいい準備運動になるからありがてェな。
「いよしお前ら ! かかってこーい !!」
「「「「うおおおおー !!」」」」
後輩たちがルフィに向かって一斉に突撃する。
「ゴムゴムの〝
「きゃあ !?」
「〝スタンプ〟」
「「「わあぁぁぁ !!」」」
「〝鞭〟!」
「「うわぁぁぁぁ !!」」
向かってくる後輩たちをルフィは次々と返り討ちにし、あっという間に残り1人の状況にまで追い込んだ。
「う、ううぅ……」
「どうする ? 降参するか ?」
「い、いえ !! 諦めません ! うおぉぉぉ !!」
1人の状況になっても、果敢に攻める後輩。その勇姿を見たルフィはこの上なく嬉しそうに口角を上げる。
「そうだ ! 諦めねェのは大事だからな ! よーしそんなお前には……〝ただのパンチ〟だ !!」
「なんで私だけ !?」
なんの能力も使っていない、彼の純粋な身体能力で構成されたパンチで決着がつく。まるで諦めなかったのを認めての行動かのような口ぶりだが、只々使う技が思いつかなかっただけである。
「みんな強くなってるけど、おれに勝つには100年はえーぞ !!」
「ううぅ……大人気ない !」
「そりゃまだ子供だからな」
「殴らないで !」
「馬鹿野郎おれ素手だぞ」
「麦わら帽子に知能負けてそうな癖に強すぎ !!」
「お前だけもう一回やってやろうか!?!?」
くそ……ボロカス言いやがって……先輩としての威厳がねェぞ威厳が !!
「あ、そういやイチカは戦わねぇのか ?」
「私は今日はパスでお願いしますっす。自主練するっす」
「おっけー、そんじゃあ早速ツルギのとこに……「あの、ルフィ先輩……」ん ? どうしたスズミ」
ツルギと戦おうかなぁと思っていたら、後ろから声を掛けられたので振り返ると、そこにはスズミがいた。まだ走り込みしてるもんだと思ってたから、近づいてきてるのに気が付かなかった。油断してた。
「一戦、よろしいでしょうか ?」
「さっき走ってたけど、いいのか ?」
「はい、大丈夫です」
「いいねェ、そんじゃあやるか !!」
少し距離をとって、スズミと向かい合う。スズミとイチカ一年の中でも特に強ェからな、心して掛かろう !
「よし ! どっからでもかかってこい !!」
「はい、いきます…… !」
少し地面を踏み込む動作をした後、スズミはルフィの視界から姿を消した。
いや、厳密に言えば見えなくなるくらいの速度で一瞬にしてルフィの視界から外れたのだ。
速いなッ ! この動き……杓死や剃と似た動きか !? スズミの奴いつの間に使えるようになってたんだ !! もしかして、おれの動きを真似てんのか ? おもしれェじゃねェか !!
目で捉えるのは至難の技だった為、見聞色の覇気で気配を掴んで動きを予測する。向かってくる方向的に正面からの蹴りだろう。
「ほっ !!」
ルフィは横に飛んで突進と共に放たれるスズミの蹴りを躱す。しかし躱した直後、コロン。と軽い金属音が足元でしたのを聞き視線を下へと向ける。そこには既に安全ピンが流れた閃光弾が転がっていた。
そのことを認識したルフィは咄嗟に瞼を閉じて目を守る。
「ッぶねェ〜、スズミの奴高速移動を上手く使ってんなぁ。……そんじゃあスピード勝負といくか !!」
「〝ギア
空間を駆け回って機動戦を展開するルフィとスズミ。数十秒間に渡って、2人の残像が出没し、衝突音が鳴るのが繰り返される。
しかし、決着が付くのは2人の戦闘スピードの如く一瞬であった。先程まで聞こえていたものよりも少し鈍い衝突音の後に、残像ではないルフィの姿が現れた。実体として現れた彼はラリアットの体勢をとっており、そこにはそのラリアットを喰らったスズミの実態も存在した。
ルフィはそのまま腕を下へと振り、スズミを地面に叩きつける。
「ウッ……!ゲホッゲホッ……ハァ、ハァ、ハァ……」
「わりぃ、強くやり過ぎた。スッゲー強くなっててびっくりだ。でもその移動方法疲れるだろ ? おれも最初使った時は動けなくなったぞ」
「大丈夫、です……でも、そうですね……もう殆ど動けません……」
「慣れるまでほんっとに疲れるからなそれ !! 立てるか ?」
差し伸べられたルフィの手を掴み、彼に引っ張り上げられるようにしてスズミは立ち上がる。
「ありがとうございます。……もっと使いこなせるように、精進します」
「うん ! 楽しみだ ! このままいけばトリニティ、いやキヴォトス最速も夢じゃねぇぞ !! もちろん ! おれが卒業した後の話だけどな !!!」
腰に手を当て、ここぞとばかりにえっへんとドヤる。先輩としての威厳の無さは間違いなくこういった行動の積み重ねが原因だろう。
「とりあえず、しばらく休んでろ。スズミ」
「はい、ありがとうございます……」
「さーてと…………待たせて悪かったな。ツルギ」
「……キッヒヒヒヒヒッ」
たった2人での訓練とは思えないくらいグラウンドのスペースが取られている。その広さはまるでこれから始まる戦いの規模を予期している様だ。
審判役のハスミがルフィとツルギの間に立ち、片手をゆっくりと上げる。
「それでは……始めッ !!」
手が振り下ろされると同時にルフィとツルギは互いに向かって一直線に突撃し拳と拳をぶつけ合う。両者の攻撃が衝突するたびに砲弾が発射されたような轟音が響き渡りグラウンド全体を揺らす。
「ゴムゴムの ! 〝
「ッ !! キシャアアアア !!!」
パンチの方向に合わせて体を回転させることで威力を抑えつつ、そのままカウンターの容量でルフィに回し蹴りを叩き込む。
「ゴブッ !! にゃろう ! ゴムゴムの〝鐘ェッ〟!!」
「ガッ…… !!」
ツルギの蹴りを顔で喰らうが、その勢いを利用してルフィは首を伸ばし、一気に引き戻すことで武装色を纏った頭突きをお返しする。
「以前より……パワーが上がったか ? クケケッ……」
「ツルギこそ、前より速くなったな……!!」
余興は済んだ。そう言わんとするようにツルギは構え直し、ルフィは噴出する蒸気の勢いを一層強める。そして両者の地面を蹴る爆音が轟くと同時に再び嵐のような攻撃の応酬が繰り広げられる。
「ゴムゴムの〝
伸ばした足を鞭のように高速でしならせてツルギにぶつける。しかしツルギもその変則的な動きを見切り、腕でガードする。
「からのっ……〝
塞がれたのを確認したルフィはもう一方の足で一直線に伸びた蹴りを放つが、ツルギはそれを
「見聞色の覇気……だったか、こんな感じか…… ? キイッヒヒヘヘ」
ツルギの奴、見て盗みやがったな……やるな !!
「まだいけるだろう ? じゃなきゃちっとも満たされねぇからなぁ !!!」
「おう !! まだまだこっからだ !!」
「ゴムゴムの〝
「キエェアアアア"ア"ア"」
腕の伸縮による加速と武装色によって強化されたルフィの掌底付きとツルギの二丁のショットガンから同時発射される弾丸がぶつかり合う。
間髪入れずにルフィは高く飛び足を天へと伸ばし、踵落としの要領で振り下ろす。
「ゴムゴムのォ ! 〝
「ッッ……!!!」
速度と硬度、その両方を十二分に兼ね備えた一撃は相応の威力を生む。そしてそれはガードしたツルギにダメージを与えることをも可能にした。
手応えをはっきりと感じたルフィはニッと好戦的な笑みを浮かべる。
「どうだツルギ、効いたろ ?
「あぁ効いた……少しだけなぁッ !!!!」
踵落としを受け止めた腕を使いツルギはルフィの足首を掴んで縄のように振り回す。
「うわぁぁぁぁ !!! クソッ !! 離せェッ !!」
ルフィは必死に振り解こうと踠くが、彼女の万力の如し握力から脱出することは不可能。そのまま視界が歪んで見える程まで振り回され、地面へと叩きつけられる。
叩きつけられた地面には大穴が空き、さらに巻き上がった瓦礫が降り注ぐことでその大穴を塞ぎ、ルフィを埋め立てた。
「…………キッヒヒッ」
塞がれた大穴を見てツルギは笑う。それは勝利を確信してのものではない。その逆、続きを期待する笑みだ。そしてそれに応えるかのように大穴から地面に亀裂が走り、そこからルフィが飛び出す。
「うおりゃぁぁぁぁぁ!!!!」
あークッソ痛ェ ! ツルギの奴とんでもねェパワーに成長したな !! ……けどそうだな、やっぱり最後はパワー比べだろ !!
「〝ギア
「ゴムゴムのォッ……!!!」
「キケケッ……そうだ、こいッ……!!」
空中で腕を膨らませ、ツルギ目掛けて落下するルフィに対してツルギは一歩も引かない。迎え撃つつもりだ。
「〝
「〝
両者の最大級の大技の衝突は竜巻に迫る風圧を起こし、グラウンド周辺に自生している雑草すら吹き飛ばす。
「く、訓練っすよね…… ? あれ…………」
「お二方とも……完全に忘れていますね…………」
もはや事件現場よりも遥かに荒れている2人の戦場。その光景にイチカとスズミはただただ茫然と眺めることしかできなかった。
「ウオォォォォォ !!!!」
「キエ"ェア"ア"ア"ア"!!!!」
「やめな……さーい !!!!」
「ウブッ !!」
「ガッ……!!」
〝この戦争を、終わらせに来た !!〟そう宣言するかのように放たれたハスミのビンタがルフィとツルギの戦いを止める。他の正義実現委員の者たちにとって、この瞬間においての彼女はまさしく救いの光であったに違いない。
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「お二人とも ? これは訓練であることを忘れないでくださいね ? 全てを破壊する勢いで戦っていいわけではないのですよ ? グラウンド整備どころか復旧作業になってしまいます。3年生の先輩方のお手まで煩わせる気ですか ??」
「「はいごめんなさい…………」」
正座の状態でハスミからお説教を受ける2人。
ルフィvsツルギ。
────勝者〝羽川ハスミ〟。母は偉大ッ !!!!
対ゲヘナ、あるいは緊急時を除いてハスミはみんなのお母さん。
ん、異論は認める。
今回も閲覧いただきありがとうございました。更新が遅くなってしまい本当に申し訳ありませんでした。次回は火曜日、水曜日までには更新するつもりです!遅いペースで申し訳ないです。
もしよろしければご感想のほどよろしくお願いします。