ゴム人間になってブルアカ世界に来ちゃった……   作:わっきょうらん

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皆様いつも誤字報告、お気に入り登録、しおり、ご評価、ご感想ありがとうございます。

最近夏休みが近いな〜とワクワクしていたら夏期講習があることを思い出しました。課題失せろ


前書きでの補足になってしまいますが、ホシノは原作と同じく盾を持っています。ユメパイが卒業した時に譲り受けた感じです。そしてユメパイは新しく自分のを購入……と言った感じです。よろしくお願いします。




アビドスに行けねェ !! これじゃみんなに引き延ばしって言われちまうぞ !!! もっとおれの登場割合を増やせ !!!

 

正義実現委員会の執務室、そこで1人の男がカタカタとすっとろいスピードでペンを動かして、書類に文字を刻み続けている。彼の左隣にはすでに書き終えたのであろう書類が数枚、そして右隣にはまだまだ果てしない程の量がある書類が存在感を放っていた。ちなみにその内容は全て始末書と反省文だ。

 

やがて先程まで書き続けていた書類の一枚が終わったのか、その男…もといルフィはペンを置いてふと右を向いた。当然、彼の視界に映ったのはタワーのような書類の束。そしてそれを認識した瞬間、ルフィは台パンと共に勢いよく立ち上がった。

 

「おれの書類が !!! 終わらねェ !!!!」*1

 

「おかしくなっちゃったっす」

「元からなので気にしなくていいですよ」

「おい !!!」

 

なんかすっげェ失敬なこと言われたぞ !! てかこの量やらせるのは多分ぱわはらってやつだろ !!

弁護士を呼んでくれ… ! おれはいつか必ずハスミを訴えてやる !!!

 

 

「ほらほら怒ってる暇があったらちゃっちゃと書くことですね。この調子なら終わるまでにいくつか日を跨いでしまいますよ」

 

「うぐぐぐぐ………鬼 !! ひとでなし !! きちく !!!」

 

「はいはいどうぞ好き勝手言ってください。今のあなたの煽りなど効きもしません」

 

 

 

「…………デb」

 ボゴォッ!!

「それ以上言葉を続けますか ?」

「な、なんでもないです……すみませんでした……」

 

ルフィがラインを越えた罵倒を言いかけた瞬間、ハスミは自身の隣にあった柱を殴って風穴を開けてルフィを黙らせた。

 

(ルフィ先輩があんなに縮こまってるっす… !! やっぱり対ルフィ先輩特攻兵器はハスミ先輩だったんすね !!)

 

 

畜生……とっととアビドスに行きてェってのに ! やっぱ一瞬で終わらせるしか選択肢はねェみてェだな ! しょうがねェ、書類片付けるくらいで使いたくなかったけど書く速度を上げなきゃだからな !!

 

〝ギア2(セカンド)〟!!ドルルンッ !!

「室内で使われると煙が邪魔なのでやめてください」

 

 

 

 

──────────

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──────

────

──

 

 

──先生side──

 

 

アビドスを訪れてから、数日が経過した。いやぁ…アビドスに辿り着くまでは大変だったなぁ、アビドス高校までのルートをユメに任せっきりにしちゃってたら2人とも迷子になっちゃって、そこを〝シロコ〟に助けられた。

 

ちゃんとルート調べるべきだった……面目ない。

 

ひとまず、これまで起こったことを一度振り返り、頭の中で整理するとしよう。

 

アビドスについてからの初日は激動とも言えるものだった。なんと学校に着いたからすぐにヘルメット団という組織との戦闘に発展してしまった。でも、数で劣勢を強いられている状況であっても〝ホシノ〟〝ノノミ〟シロコ〝セリカ〟〝アヤネ〟そしてOGとして来ているユメを含めたアビドスの子たちはみんな優秀で、難なく戦闘に勝利することができた。

 

……ただ、ここで問題が発生した。私は

アビドスの借金というワードが気になり、追求しようとしたことでセリカを怒らせてしまった。

 

そしてこれは怒ったセリカが教室を飛び出した後にホシノたちが教えてくれたことなのだが、この学校にはおよそ9億にも上る借金があるらしい。この借金はかなり前から存在するらしく、原因は砂嵐による災害とそれに伴う砂漠化、さらにトドメを刺すかの如く砂嵐等の影響でアビドス砂漠のオアシスが枯れてしまいアビドスは完全に借金を返済する力を失ってそのまま借金はみるみるうちに膨らんでしまった。というのがこの借金の背景とのことだ。

 

シロコたち曰く、セリカが私の存在を受け入れれなかったのは今までアビドスに来る大人やよそ者はみんな彼女らを騙そうと画策する者たちばかりだったようで、それによって不信感が募ってしまっていたようだ。

 

……こういう話を聞いていると、気分が悪くなる。子供達が大人を信じれない世界なんてあってはならないからね。

 

しかし借金を返すにしても、アビドスを守るにしても、まずはセリカに納得してもらうことが最優先だと考えた私は彼女を説得するためにセリカの登校ルートをストーキングしたり、バイト先までストーキングしたり、とりあえずストーキングしてみたが……全て逆効果で終わってしまった。

 

ま、まあその後は誘拐されたセリカを助けたりしてちゃんと信頼取り戻したし ? お、おっけーだよね !!

 

とまあ、振り返りはこのくらいかな。

 

……え ? 今は何してるのかって ? えーっと……今は……

 

「いやぁ、悪かったってばーアヤネちゃーん。ラーメン奢ってあげるからさ、機嫌なおして ? ね ?」

 

「…おこってません」

 

柴関ラーメンにてアヤネ〝様〟のお怒りをお鎮めしている所だ。

 

勿論、こうなっているのには理由がある。実はこの数十分ほど前にアビドス対策委員会による定例会議が行われたのだが、そこで出た案が……

 

・マルチ商法(セリカ。発案者兼被害者)

 

・バスジャック(ホシノ)

 

・銀行強盗(シロコ)

 

・オアシス跡地をみんなで掘って復活大作戦(ユメ)

 

・アイドル(ノノミ)

 

……とまあ、アイドル以外だとなかなかにユニークな意見が出てしまったことでアヤネ様のちゃぶ台返しが炸裂して今に至る、と言った感じだ。

 

「はい、お口拭いて。はい、よくできましたねー⭐︎」

 

「赤ちゃんじゃありませんからっ !」

 

……それと、アヤネ様がお怒りになられていること以外にももう一つ大きな問題がある。それは……

 

“ねぇ、ユメ……”

 

「な、なんでしょうか先生…」

 

“……いつホシノにルフィが生きてるって伝えるつもりなの ?

 

「………タイミングミノガシチャッタ」

 

そう、まだホシノにルフィが生きていることを伝えていない。アビドスの行き道で遭難したらヘルメット団の襲撃やらなんやらでてんやわんやしてたのが原因で完全に伝えるのが頭から抜けていた !! どうする !? 今言う… !? 食事中のタイミングで !?!?

 

“ユメ、一つ聞かせて欲しいんだ”

 

「な、なんですか ?」

 

“特に根拠もないただの予想のなんだけどさ、ホシノが身につけてる大きなマフラーみたいなのって…元々ルフィのもの…… ?”

 

「……はい、そうです。砂漠で発見したボロボロのマントを時間をかけて縫合して、マフラー状にして使い続けてます」

 

重い… !!! 思いが重いっ !!! 絶対に今伝えるべきことじゃない ! けどルフィがここに着くまでにちゃんと伝えて気持ちの整理をつけさせてあげないと、このまま合わせたら多分ホシノの情緒がめちゃくちゃになっちゃう ! 運命のイタズラか今ルフィは正義実現委員会にてしばらく拘束されているらしいから、どうにかそれまでに上手いこと伝えなければ……

 

ラーメンを啜りながら必死に伝えるタイミングを探る先生。そんな中、店の扉が開かれ、紫で統一されたのが特徴の少女が柴関ラーメンに顔を覗かせた。

 

「あ、あのぅ……」

 

「いらっしゃいませ !! 何名様ですか ?」

 

「こ、ここで一番安いメニューっておいくらですか… ?」

 

「? えーっと一番安いのは…580円の柴関ラーメンですね、看板メニューなので美味しいですよ !」

 

「あ、ありがとうございます !」

 

少女はお礼と共に頭を深く下げると、そのまま店を出てしまう。そしてそこから数秒後、先程の少女含めた4人の少女が新たに来店した。

 

 

赤いコートを纏っている子は…リーダー的な存在なんだろうか ? 悪そうな顔をしているが、よく見ると無理して作っているのか表情筋がちょっと震えているのがわかる。

 

「えへへっ、やっと見つかった。600円以下のメニュー !」

 

「うふふ、ほら、言ったでしょう ? 何事も解決策はあるのよ。全部想定内だわ」

 

「そうでしたか…さすが社長、何でもご存じですね……」

 

「せめて人数分の食事を想定の内に入れて欲しかったけどね……」

 

「うっ… !!」

 

白と黒の混合ヘアーと赤みがかった目がよく似合う少女に正論で刺され、赤いコートを纏った少女、陸八魔アルは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。

 

「4名様ですか ? お席にご案内しますね」

 

愉快な4人組の子たちを、セリカが空いている席の方へ手を向けながら案内しようとする。

 

「んーん、どうせ一杯しか頼まないから大丈夫」

 

しかし、彼女らは席に座るつもりはないようだ。それプラス、4人で来たのに頼むのはラーメン一杯だけというのがますます謎となる。

 

「一杯だけ… ? でも、どうせならお席でごゆっくりどうぞ。今は比較的暇な時間なので、空いている席も多いですし……」

 

「おー親切な店員さんだね ! ありがとう ! それじゃお言葉に甘えさせてもらおうかな。…あ ! わがままついでに箸は4膳でよろしく ! 優しいバイトちゃん」

 

「え、4膳ですか… ? ま、まさか… !一杯を4人で分け合うつもり !?」

 

「ご、ごめんなさいごめんなさい ! 貧乏ですみません ! お金がなくてすみません !」

 

「あぁいやっ、何も別に謝らなくても……」

 

何度も大きく頭を下げるハルカの迫真の謝罪にセリカは思わず圧倒されるが、それでも尚彼女の謝罪は止まらない。

 

「いいえ ! お金がないのは首がないのも同じ ! 生きている価値なんてないんです ! 虫けら以下ですみません !!」

 

「ハルカ…声が大きいって、周りの人に迷惑……」

 

「違うよ ! お金がないのは罪じゃないし !! 胸張って ! ほら、よく言うでしょ ? お金は天下の回りものってね。それに私たちまだ学生だし、そんなこと気にしないでラーメン食べなよ ! すぐ持ってくるから」

 

「え ? は、はい ! ありがとうございます…」

 

多額の借金を背負わされている状態のアビドス高校に在籍しているセリカにとって、金欠状態の便利屋68に何か思うような所があったのだろう。接客としてではなく友達と接するような態度でハルカたちを励ます。

 

「……なんか妙な誤解されちゃったみたいだけど ?」

 

「私たちもいつも貧乏ってわけじゃないしねー、今回に関してはアルちゃんの散財せいだし」

 

「アルちゃんじゃなくて 社長 !! 肩書はちゃんとつけてよ」

 

「仕事終わった後だしいーじゃん、それに社員のお昼ご飯も賄えない社長がどこにいるのさ ?」

 

「うるさいうるさーい !! ここで依頼を達成して依頼主から報酬を貰えば済む話よ !」

 

「以前の依頼みたいに踏み倒されそうになって爆発オチ。……なんてならなければいいけど」

 

「うぐぐ……」

 

アルの脳内によぎるのはトリニティにてルフィと対峙した際の依頼。爆発で真っ黒こげになっただけでなく、ルフィに追っかけ回された思い出だ。

 

ちなみにその事件後もアルたちはトリニティで何か事件を起こすとちょくちょくルフィにしばかれている。

 

「と、とにかく ! 今日の依頼を達成したら夕飯はすき焼きよ ! だから気合い入れなさい !!」

 

「す、すき焼きとは一体なんでしょうか… !?」

 

「大人の食べ物だよ、すごく高価な…」

 

「そ、そんな食べ物私なんかがたべていいんでしょうか…食べた後は腹切りですか ?」

 

「いいのよいいのよ ! 便利屋68の社員ならそれに相応しいものを食べないといけないわ !」

 

「くふふっ、やる気十分だねー」

 

 

アルたちが話している中、セリカが注文されたラーメンを彼女らの席へと持っていく。

 

「お待たせいたしました ! お熱いので気をつけて !」

 

便利屋68の目の前には前方視界が塞がってしまうほどの量を持った一杯のラーメンが鎮座していた。

 

「ひゃ !? なんじゃこりゃ !? ラーメン超特盛じゃん !!」

 

「ざっと10人前はあるね……」

 

「こ、これはオーダーミスなのでは ? こんなの食べるお金、ありませんよう……」

 

「いやいや、これで合ってますって。580円の柴関ラーメン並 ! ですよね、大将 !」

 

「ああ、ちょっと手元が狂って量が増えちまったんだ。気にしないでくれ !」

 

「なんかよくわかんないけどラッキー ! いっただっきまーす !!」

 

「ウフフ、流石にこれは想定外だったけど、ご厚意に応えてありがたくいただくとするわね」

 

便利屋68がラーメンを一口食べる。そして全員が目を丸くして口を開く。

 

「「「「!!! 美味しいっ !」」」」

 

「でしょうでしょう ? 美味しいでしょう ?」

 

「あれ ? 確か隣の席の…」

 

「ここのラーメンは本当に最高なんです。遠くからわざわざ来るお客さんもいるくらいなんですよ」

 

ノノミを皮切りに、アビドス一同が便利屋68のいる席へとなだれ込み、談笑し始める。

 

 

柴大将…すごくいい人だし、ラーメンを作る腕も一流だし、すごい人だなぁ……。特盛のラーメンを提供された彼女らも、とても美味しそうに食べている。こういうのを見ていると和むよねぇ〜。

 

柴大将の優しさとセリカの立派さ、そして便利屋68とその輪に溶け込み談笑するアビドスの生徒たちの賑やかな様子を見て先生は自然と口角をあげる。あまりに和みすぎて先生、さらにユメもいつホシノにルフィが生きていることを伝えようかがすっかり頭から抜けていた。

 

 

 

「そういえば、こんな量のラーメンが入るほどの器、よくあったね。大将さん」

 

カヨコたちに提供されたラーメンの器はまず普通の店では所有していないほどの大きさだったため、彼女はふと疑問に感じる。

 

「あぁ、この器か。実は元々1人のお客さん専用の器でな、その兄ちゃん、いっぱい食べてくれるから、特盛用に作ったんだ」

 

「ッッ !! ……………なつかしいなぁ……

 

柴大将の言葉にホシノは体をビクッと跳ね上げ、言葉が詰まるような反応を示した後、誰にも聞こえないような小声で呟いた。

 

「ん、ホシノ先輩何か言った ?」

 

「うへへ…….なんでもないよ〜。ちょっとラーメンが予想より熱くてびっくりしちゃっただけだから……」

 

「ならいいんだけど…」

 

 

「替え玉をサービスするとすっごく嬉しそうな顔をしてなぁ…思い出すとまたあの顔を見てみたくなってきちまったなぁ、また来てくれるといいんだがな……」

 

「おじさんも…私もそれを望んでるよ」

 

 

隠してはいるが、それでも尚影を落としていることが先生とユメにははっきりとわかった。

 

 

“(しまったぁ…… !! )”

(ひぃん……)

 

油断した、完全に油断してた。アビドスに関わっているのなら、柴大将とも面識があることを考えておくべきだった。もっと早く伝えていればホシノは苦しまずに済んだのに……。

 

決心を固めた先生はユメに手招きをして自身のそばへと来てもらう。

 

「先生 ? どうしましたか ?」

 

“……ユメ、お店を出たら、ホシノに伝えよう”

 

「は、はい… !!」

 

 

──────────

────────

──────

────

──

 

 

「それじゃあ ! 気をつけてね !」

 

「お仕事、上手くいきますように⭐︎ !」

 

「あははっ ! ありがとう ! あなたたちも学校の復興頑張ってね !! ばいばーい !!」

 

便利屋68とアビドス一行は互いに笑顔で手を振り合いながら別れるのだった。

 

 

 

「ふぅ、いい人たちだったわね…」

 

「はぁ……社長、あの子たちの制服、気づいた ?」

 

「え、制服 ? それがどうかしたの ?」

 

「クフフっ、やっぱり気づいてなかったかぁ」

 

「え、えぇ ?」

 

「……アビドスだよ、あの子たち。今回のターゲット」

 

「………へ ?」

「な、ななな、ななななな………なんですってえぇぇぇ!?!?!?

 

 

 

 


 

 

 

 

「お腹いっぱいですね〜」

 

「ん、腹ごしらえはすんだ。会議で決めた通り銀行を襲おう」

 

「ダメですよ !? また会議をやり直しますっ !」

 

「うへぇ〜おじさんはいっぱい食べたら眠くなって来ちゃったよぉ〜」

 

“……ホシノ”

 

「んお ? どうしたのさ先生ぇ〜、そんなに真剣な表情を浮かべてさ」

 

“今から君に伝えることは、とても信じられないことかもしれないし、いきなりすぎて困惑するかもしれない。けど、どうか落ち着いて聞いて欲しい”

 

「 ??? 」

 

あまりにも緊迫した先生の様子にホシノは少し身構える。そして先生は大きく深呼吸した後口を開く。

 

 

“単刀直入に言うね。ルフィ、生きてる。

 

「……………は ?」

 

「ほ、ほらあれだよホシノちゃん !! やっぱ生きてた !! もうけっ。って奴だよ !! …………ひぃん……」

 

「──────は ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
ドンッ!!





ーおまけー
(本編とは完全に切り離されたなんでもあり空間)

ルフィ「なあハスミ」

ハスミ「なんですか ? 始末書の量を減らしてというお願いでしたら聞きませんよ」

ルフィ「今回おれの出番少なくねェか ?」

ハスミ「 ????????? なんの話です ?????」



今回も閲覧いただきありがとうございました。

流石に次回はルピーくんの出番多め……のはずです。

また次回もお待ちしていただけると幸いです。
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