ゴム人間になってブルアカ世界に来ちゃった…… 作:わっきょうらん
皆様いつも誤字報告、お気に入り登録、しおり、ご感想、ご評価誠にありがとうございます。
作者の個人的な話になってしまいますが、この小説でのアビドス編はワンピースのOPだと『ウィーアー ! 』が似合う感じになるといいなぁと思ってます。1番最初の章ですからね。あと、なんかしばらくの間評価が777になってて思わずスクショとっちゃいました。ジャックポットだぜ!!!
今回も先生視点からのスタートです。よろしくお願いします。
ルフィの覇王色の覇気によって、もはや壊滅状態の風紀委員会。ホログラムに映るアコは余裕のない状況に奥歯を噛み締めている。
「おっさんは無事みてェだから、こんくらいで勘弁してやる !! ほら帰れ帰れ !!!」
『くっ…… !! あなた……こんな蛮行が許されると思っているのですか !?』
「ウルセェ !! お前が言うな !! アビドスで大人数で暴れるなんておれでも思いつかねェぞ !!」
あ、自分が普段暴れてるっていう自覚はあるんだ……。
怒ってはいるようだが、先程までの威圧感は感じない。柴大将の無事を聞いて安心したのだろう。
『これは外交問題ですッ !! トリニティからの宣戦布告と見なします !!』
「んあ ? 外交問題…… ? 」
外交問題という単語を聞いてルフィの脳内に思い出されるのは、自身が始末書を書いていた時のハスミとの会話の内容。
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「いいですかルフィ、まず他学園で問題を起こすのはいけないなのは当然ですが、特にゲヘナで外交問題を起こすのは絶対にやめてください」
「え ? なんでだ ??」
「
「えでん… ? ……あーそういえばそんなのあったな、それかぁ〜。ちなみにもしゲヘナと外交問題起こしたらおれどうなるんだ?」
「罰として死刑です」
「刑重っ !!」
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過去の会話を思い出したルフィは滝のような冷や汗を流しながら、ヘッタクソな口笛を吹き始める。
「お、おれなんもやってねェ〜………」
『は…はあ"あ"あ"あ"ぁぁぁ!?!?!?』
無理すぎる誤魔化しに通信機が音割れする程の声量で叫ぶアコ。そしてこの場にいる一同が同じことを思った。
“((((ウソ下手ぁ……… !!!!)))”
『そんな誤魔化が通用するとおもっているんですか !?!?』
「しょ、しょうこがねェぞ〜 ??」
『あなたの発言からいくらでも分かるでしょう !?!? 今更取り繕ったって「アコ」
『…………ヒナ委員長 !!!???』
「………この状況、説明してもらう」
「これは不味いわハルカを連れて急いで逃げるわよ」
「はぁ……締まらない終わりだね」
「風紀委員長だけはほんとにどうにもならないもんねー」
その場にいたアルたちはヒナの視界に入らない内に気配を消して逃げ去った。
『こ、これはその…素行の悪い生徒たちを捕まえようと……』
「素行の悪い生徒たち……便利屋のこと ? ここにはいないようだけど」
『そ、そんなはずは……っていない !? いつのまに !?』
アコは焦りながら周囲を360度くまなく見回すが、既に便利屋68の姿は影も形もなくなっていた。
「あと…なんであなたがここにいるの ? ルフィ」
「よおヒナ、おれはアビドスに行きたかったから来た !!」
「そ、そう……まあいいや…」
あの子が風紀委員長……名前は会話を聞く限りだとヒナっていうのかな。どうやらルフィは彼女と知り合いのようだ。
「それにしても、近くにホシノの気配は感じるんだけどな〜、一体どこに…「うへ〜、こりゃまたすごいことになってるじゃ〜ん」その声……あー !!!」
「ホシノちゃん !!」
「「「「ホシノ先輩 !!」」」」
「小鳥遊ホシノ……」
ユメを含めたアビドス全員、そしてヒナさえもホシノの方へと視線を向ける。
「ごめんごめん。昼寝してて遅れ「ホシノ〜 !!!!」うへぇっ !?」
欠伸するような素振りを見せるホシノに向かってルフィが横から一直線に突撃し両手で肩をぐわんぐわんと揺らしている。
「ひっさしぶりだな〜 !! 本当、あの時はごめんなぁ〜 !!!」
「う、うへへ…熱烈歓迎は嬉しいけどこれ以上揺らされるとおじさん頭ぐわんぐわんしちゃうよ〜」
「ん ? あぁわりぃ、てかお前なんで自分のことおじさんって言ってるんだ ? 本当は男だったのか ??」
「いやぁ、まあ色々あって……かな ? ………うへへ、なんて言えばいいのかな……その……久しぶりだね ?」
「うん !! また会えて嬉しいぞ !!! 2年ぶりくらいか !?!?」
アビドスの日差しにも負けないほどに輝く満面の笑みを浮かべるルフィとは対照的に、ホシノは視線を落としながらどこか寂しげに微笑む。
「そう…だね……ねぇルフィ…虫が良さすぎるけどさ……1年生の時に言った私の言葉……あれ、全部取り消しても…いいかな……」
「大丈夫だ、ホシノ」
ルフィは両手をホシノの肩に優しく置いて目線を合わせる。
「ユメから話は全部聞いてる。あの時はおれも悪かった、それでこの話は終わりだ。なっ !」
ホシノの肩に置いていた手でタンタンと彼女の肩を軽く叩く。そしてそれを受けたホシノは少し目を潤ませながらも微笑みを強くする。
「うんっ…… !ありがとう…… !!」
「気にすんな !! にっししっ !!」
「あれ…… ? いつのまにかヒナたちがいなくなってるな、どこいっちまったんだ ?」
“風紀委員会の子たちはもう撤収していったよ”*1
……ヒナが言っていた『カイザーコーポレーションがアビドスの砂漠で何かを企んでいる』ということは、落ち着いた後みんなに伝えないとだね。
「ですです ! ホシノ先輩がルフィさんという人とイチャイチャしてる間に帰っちゃいました⭐︎」
「ちょっとノノミちゃん !? おじさんはそういうのじゃないからね !?」
まあ…ルフィは仲良い子とは誰とでも距離近いからなぁ……物理的にも。
「そういやホシノ、お前変わったな〜。前は髪短かっただろ、話し方も変わったし…なんかユメみてェになったな !」
「そう !! ホシノちゃんは私の弟子なのです !! 「違います」ひぃん敬語で否定されちゃった !?」
「ハハハ ! ユメ相手には1年の時の話し方のままなんだな !!」
「今更だけど、なんでトリニティの人がホシノ先輩やユメ先輩と知り合ってるのよ……」
“あはは……彼交友関係広いから……”
「いよしっ !! おれまた久しぶりにアビドス高校行きてェ !! だからお前らについてくぞ !!」
ルフィが両手をあげてそう宣言する。……しかし誰も賛同しない、それどころか皆何か恐ろしいものを見ているかのように震えている。
「 ? お前らどうしたんだ ?」
“る、ルフィ……後ろ………”
「後ろ ?」
震えながら先生の指を指す方向へ振り返るルフィ。そこにはドス黒いオーラを纏い、額には青筋を浮かばせたハスミが立っていた。自身の運命を悟ったルフィは顔を青くしながら滝のような勢いで冷や汗を流す。
んでも、ルフィの見聞色がハスミを探知できなかったことに関しては一切が謎のままだねぇ。
ハスミはルフィの頭を無慈悲にアイアンクローで鷲掴みにする。
「よ、よお〜ハスミ…わ、わざわざ遠くからご苦労だな。は、ははハはハハ……」
「ルフィ、私は心底驚きましたよ。風紀委員会の情報部から正義実現委員会に報告が来たのですから。あなたが風紀委員と交戦状態に突入したと………ふふ、ふふふ、ウフフフフフ……」
“あ、あの…ハスミ〝さん〟。これにはちゃんと事情があるから……どうかルフィにお慈悲をお与えなさってくださると……”
「おや ? 先生でしたか。お久しぶりです。ウフフ、お慈悲だなんて……私が怒っているように見えますか ? こーんなに笑顔なのに……ウフフフ……」
あ、これダメなやつだ。
覇気ですら発揮することができない殺意のオーラ。ハスミの気迫がこの場を支配していた。
「る、ルフィくんが死んだセミみたいに縮こまってる……」
「それでは、私はこれにて失礼するので……先生、またお会いしましょう」
“は、はい……ハスミ〝さん〟”
ハスミは先生に一礼したのち、無抵抗状態のルフィを引き摺ってトリニティまで戻って行った。
「あ………────────────」
その時、ホシノはルフィに手を伸ばそうとしたが、その手が伸び切ることはなく彼女は手を自身の胸に引っ込めた。
「あ、あの…ヒナ委員長……」
「どうしたのアコ ? 手が止まっているわよ」
「こ、これは一体いつまでやり続ければいいのでしょうか……」
アコの机にはルフィほどの……いや彼には数段劣るがそれでも山ほどの量の反省文の用紙が鎮座していた。その用紙一枚一枚にアコは文字を記入して埋めていく。
「まだ200枚目じゃない、1000枚書くと言ったのはあなたでしょう ?」
「そ、それはあくまで比喩表現といいますか……そういえば、ヒナ委員長はあのアビドスのホシノという方とは知り合いなのですか ?」
「直接的会ったことはない。ただ、情報部にいた時に調べていた」
「そ、そういうことでしたか…」
「……小鳥遊ホシノ、〝天才〟と呼ばれた本物のエリート。2年前の情報部でゲヘナにとっての潜在脅威の一つとしてリストアップされていた」
「なんと……全くそういった感じには見えませんでしたが……なんだかこう、のんびりとした雰囲気といいますか…」
「あまり外見で相手を判断するものじゃない。……でも確かに、2年前とはずいぶんと空気が違った。もとは攻撃的戦術を得意とした、かなり好戦的なタイプで……荒っぽくて鋭い印象だったのだけれど…」
「まあそれはさておき、今回の騒動で一時的に風紀委員会の全兵力のうち4割が停止した。アコ、あなたの早とちりでね」
「そ、その…『麦わら』の乱入は想定外だったといいますか……それにデータには彼にあそこまでの殲滅力はなかったはず……」
「……彼は台風の目のような人物…成長曲線、行動…全てがデータと常識では計ることはできない……1年生の時から強くはあったけど、3年の今は恐らくその100倍は強くなっている」
「ヒナ委員長は1年生の時の彼の実力を知っているのですか ? それも情報部にいた際の活動でしょうか ?」
「……過去に私のミスで一度彼と衝突
「ヒナ委員長はミスなんてしません !! それがミスだというのならそれは世界が間違って」アコ黙って」
「ワン !!!」
「………過去に直接的に対決したから、1年生時の彼の実力は知ってる。ただ、当時は情報部も小鳥遊ホシノの分析を優先していて、彼はそこまで注目を浴びていなかった」
「………ただ、ある事件をきっかけに情報部の彼に対する警戒レベルは跳ね上がった」
「ある事件…… ?」
「〝雷帝〟よ」
「雷帝ッ…… !?」
その言葉を聞いた瞬間アコは全身を強張らせる。
「あの時のあなたは後方支援がメインだったから、風紀委員会の前線の事情しか知らなかっただろうけど、当時の前線には各学園のあらゆる武力組織
がいた。……彼女を止めるためにね」
「そしてそれは正義実現委員会の彼も例外ではない。当時は『麦わら』なんて異名もなかったけど、前線にはしっかりと彼の姿があった」
「し、しかしただ雷帝の起こした事件の鎮圧に参加しただけなら他の治安維持組織と同様では……」
「えぇ、そこはさして重要ではない。重要なのは彼が雷帝に最後の一撃を与えたという点よ」
「彼が…… !?」
「雷帝の起こした事件はキヴォトスの闇の歴史……最前線に立っていた者しか知らないことは山ほどある」
「そ、そんな重大な情報をどうして私に……ハッ !! まさかこれはヒナ委員長からのプロポーズ !? 一生そばにいるために私に全てを教えてくれ「アコ早く反省文を終わらせて」ワンっ !!」
「こ、これは……凄まじいですね………」
「な、なんつー連撃っすか……手慣れてるっす」
マシロとイチカは自身の目の前に繰り広げられている光景にただ立ち尽くしていた。ハスミが前髪をかきあげながら片手でひたすらにルフィをボコり続ける光景に。
「………始まったか……1年生以来だ」
「ツルギ先輩 !? 知っているんですか !?」
「──────あれは羽川ラッシュだ」
「「羽川ラッシュ !?」」
「私が今名付けた……」
「「今 !?」」
説明しよう。羽川ラッシュとは、度重なる騒動(9割9部9里ルフィが原因)によってハスミの怒りのボルテージが限界ギリギリまで高まった際にその騒動やストレスの原因をひたすらにボコり続けるハスミの最終奥義だ。
「あ、あの〜…ツルギ先輩…止めないんっすか… ?」
「……以前止めようとしたら…巻き込まれて突き指したから……やめておく……あなたたちもやめておいたほうがいい。今のハスミのパワーだと、巻き込まれたら数週間手を痛めることになる……」
「フンッ !!!!」
「おぶほっ !!!!」
トドメのストレートがルフィの顔面にクリーンヒットし、彼はそのままへたりと倒れ込む。格闘ゲームとかだったら間違いなく画面に《 KO !! 》と出ていただろう。
アヤネ『現状について、理解されているでしょうか ?』
ヒナ「もちろん。事前通達を厳かにした状態での無断兵力運用、及び他校生徒たちとの衝突……けれどそちらが風紀委員会の戦力を殲滅し公務を妨害したのも事実。違う ?」
ユメ「ごめんそれやったのルフィくんなんだ」
先生“(売った… !! 速攻売った…… !!!)
ヒナ「エッ」
────おまけ2────
羽川ラッシュ
落書き的な感じで描いちゃいました。もしよろしければご覧ください
【挿絵表示】
今回も閲覧いただきありがとうございました。そろそろカイザーとぶつかります。そして黒服にはいい空気だけ吸わせるなんていうことは許しません。