ゴム人間になってブルアカ世界に来ちゃった…… 作:わっきょうらん
皆様いつも誤字報告、お気に入り登録、しおり、ご評価ご感想誠にありがとうございます。おかげさまでいつのまにか5万ユーザー越えです……まじでびっくりしています、本当にありがとうございます。
最近またワンピアニメを見返したりしているのですが、昔のアニワンは突然作画良いシーンが挟まれたりすることがあるのでちょっとびっくりします。志田さんの作画の時にいきなりヌルッヌルに動き始めるとかっこよさに感銘を受けるのと同時に変な笑いが出ます。
「ウオオォォォォォ !!!!」ドルルンッ !!
殴り飛ばしたカイザー理事へ追撃を加えるべく、ルフィは一切の躊躇なく敵陣に真っ直ぐ突撃し、道を塞ぐカイザーの兵士を塵のように吹き飛ばして突き進んでいく。
「ゴムゴムの〝
彼から放たれるパンチの1発1発が兵士は愚か装甲車のボディまで貫通し蜂の巣さながらの穴だらけの鉄屑へと変えてしまう。
「ぐああ !!!」
「中戦車じゃダメだ !! 威力が高すぎて防げない !!!」
「重戦車を持ってこい !!」
「が……あ"ぁ"…… !! トリニティの……ガキ風情が…… !!!」
カイザー理事は今にも崩壊しそうなボロボロの体を軋ませ、ネジや破片をこぼしながら上体を起こす。
「理事 !!! す、すぐに身体を
「さっさとしろ…… !! それと……今のうちに
〝デカグラマトン大隊〟と
しておけ…… !!」
「 !? し、しかしその2つを使ってしまってはもう手札が……」
「構わん !!! あのクソガキに目にものを見せてやれッ !!!!」
「は、はッ !!! 了解しました !!」
既に移動すら叶わない理事の身体に何かしらの操作をしたカイザーの兵士はそのまま後退していき、本部へと連絡を急いだ。
しかしそんな中でもルフィは破竹の勢いでカイザーの兵士を薙ぎ倒し、前線を目にも止まらぬ速さで押し戻し続ける。
「重戦車部隊が到着したぞ !!」
「撃て !! 早く撃て !!!」
分厚い装甲を纏った複数両の重戦車が空中で拳を乱打するルフィに照準を合わせ一斉に砲撃する。
「砲弾…… ! ゴムゴムの〝風船〟!!」
膨らませた胴体が砲弾を全て受け止め、カイザーの軍勢へ全て弾き返す。
さらに彼の行動に動揺する軍勢を尻目にルフィは重戦車へと接近し、自身の握力で装甲を歪ませて無理やり持ち手を作り持ち上げる。
「ホシノを……返して貰うぞォ !!!!!」
ルフィに持ち上げられた重戦車はそのままカイザーの方へと放り投げられ、何人もの兵士をその巨体で飲み込んだ後、大爆発を起こし更なる損害を与えた。
「すごい……」
まさに無双という言葉が似合う暴れっぷりを見せるルフィの姿にユメは声を漏らす。
『あれが……『麦わら』のルフィさん……』
ユメだけではない、アビドスの生徒も、先生すらも、彼の戦う姿に圧倒され動けなくなっていた。
だが、そんな彼女らの前に、赤いコートをたなびかせる少女を頭に据える、見覚えのある集団が姿を現した。
「──────何をすればいいか分からない、どうすればいいかも分からない、やることなす事……全部失敗に終わる……ここを切り抜けたところで、この先にも逆境と苦難しかない…………………
だから何なのよっっ !!!! 」
『え、えっ…… ? あなたは………』
突如として現れた予想外の訪問者に、アヤネたちは困惑を隠せない。しかし赤いコートがよく似合うアウトロー。陸八魔アルはその様子に構う事なく続ける。
「しっかり前を向きなさい !!! トリニティの生徒がアビドスのために戦っていると言うのに……そのアビドスの生徒であるあなたたちが動かないでどうするの !!! 諦めてどうするの !!!! 彼は一切諦めてないわよっっ !!!!!」
アビドス生徒全員に焼きつくルフィの戦う姿、彼は息を切らす様子を見せずに猛攻を続けていた。
「〝
〝ホシノを助けるための道を開けろ〟と叫ぶように雑兵を吹き飛ばし、重火器を粉砕し続けている。
「ただ眺めているだけでいいの !?!? あなたたちはそんな情けない集団だったの !?!?」
「いやいや、アルちゃんその辺で勘弁してあげなよ。メガネっ子ちゃんたちは繊細なんだから、こう言う時もあるって !」
「それに、諦めの悪さであの人に肩を並べられる人なんてそういないよ社長。……昔っからね」
『ど、どうしてあなたたちが…… !?』
「ん ? まあまあ今はどうでもいいじゃんそんなこと〜。それにしても……私の可愛いメガネっ子ちゃんを泣かした罪は重いよ ? だからもうこれは…………
ぶっ殺すしかないよねっ !!!」
「ふふっ、ふふふ、ふふふふふふ……準備はできていますアル様。仕込んでおいた爆弾も、まだまだ沢山ありますので……」
「本当はただラーメン食べにきただけだったはずなのにね………」
ため息を吐きながら手に頭を置いて数秒顔を下に向けた後、カヨコはアビドス生徒たちの方へと向き直る。
「仕掛けておいた爆薬で敵の指揮系統は完全に壊した。ヘリとか重装甲類はルフィが全部壊してくれるから、気にせずに兵士の相手をして。そして……シャーレの先生。指揮、頼める ?」
“うん、ありがとう。任せて”
「さぁ協業といきましょうか !! 先生 ! アビドス !!」
「……そうですね、お陰様で目が覚めました。私たちに今、迷っている時間はありません」
「うん……そうだね !! ホシノちゃんをみんなで助けるために !!」
武器を構え直すアビドスの面々、その表情にはもう迷いや諦めは存在していなかった。彼女らはルフィが切り開いた道を駆け出し、カイザーの軍勢へと立ち向かう。
「おい !! アビドスの連中まで息を吹き返したぞ !!」
「それにあれは……便利屋68 !?!? 裏切ったと言うのか !?」
『こ、こちらネズミ中隊 !! 装甲車が全滅……うわあぁぁぁぁ !!!!』
「お、おい ? 応答しろ !!」
次々とやられていく部隊、動かなくなったカイザー理事、その二つがカイザー兵士の混乱をさらに深いものにしていく。
「ゴムゴムの〝槌〟 !!」
もはや統率など存在しない集団と化したカイザー兵の頭上から、両腕を螺旋状に捻った状態で攻撃ヘリを掴むルフィが、それを回転させながら地面へと振り下ろして襲いかかる。
「ヒッ… !! 麦わ……ぐあぁぁ !!!」
「クソ !! 他部隊と連絡が繋がらない !!」
ルフィの攻撃だけではない、先生の指揮が加わったアビドスの進撃、事前に便利屋が設置していた爆薬の起爆、戦況はすっかりアビドス陣営へ傾いていた。
「全員さがれッッ !! 〝ゴリアテ〟が到着したぞ !!」
今アビドスに展開している部隊にとっての最強の兵器、ゴリアテ。頭部は大砲、両アームには機関砲が取り付けられた。十数m級の巨体が姿を表す。
“デカい……”
『装甲化されています…… !! 恐らく銃弾では効果が薄いかと……』
「それじゃあ、ハルカちゃんが設置した爆弾の出番ってことだね !!」
「問題は、あの巨大をどうやって爆薬の設置しているエリアに誘導するかだけど……」
ムツキの提案は正解だ。だがあの巨体をどうやって動かそうか、とカヨコは考える。頭部のキャノン砲に、両アームの機関砲。遠距離攻撃手段を備えている以上向こうが積極的に場所を移動することはないだろう。
そうやって思考を巡らすカヨコの元にルフィが空から降ってくる。
「よっとと、ヘリと戦車全部ぶっ壊した !! …んであれは……デケェな」
“多分、あれがカイザー側の最高戦力なんだと思う”
「そっか、まいいさ。あっという間に終わらせるぞ ! アル ! 爆弾設置してるんだよな !! 位置どこだ ?」
「え ? えーっと、あそことあそこと……」
突如爆弾の設置位置を聞かれ、困惑しながらも設置場所を順々に指を指していくアル。
「よし分かった、んじゃおれがそこにたどり着いたタイミングで爆発させてくれ」
「え、えぇ !? そんなことしたら巻き込まれるわよ !?」
「大丈夫だって上手くやるから、んじゃ頼んだぞ !!」
ルフィはアルが差した爆薬の設置場所へと走る。ゴリアテが彼に目掛けて大砲を放つが全て軽々と回避して構わず進み続ける。
「ルフィくん……なにするつもりなんだろう……」
「そろそろね……もう少し……ハルカ ! 今よ !!」
「は、はい !!」
炸裂する爆薬、当然接近していたルフィは巻き込まれる………ことはなかった。彼は爆発の直前で大ジャンプし、そこに爆発の余波を加えることでさらに天高く飛翔したのだ。
「〝ギア
ガスタンク状に膨らませた腕を武装色で硬質化し、さらに腕を伸ばしながらゴリアテ目掛けて一直線に落下する。
「ゴムゴムの〝
天高くから振り下ろされた巨大な拳がゴリアテに直撃し、面影すら見えないスクラップへと変える。その光景を見たカイザーは完全に戦意を喪失。既に砕けた鉄屑となったカイザー理事のボディを置いて、全部隊がアビドス高校付近からの退却へと移行し始めた。
『総員退却 !! 速やかに地点HQまで帰投せよ !! 繰り返す !! 速やかに地点HQまで帰投せよ !!』
「退却 !! 退却ー !!!」
「ふぅ〜、終わったか」
「い、一撃……しかもなんか当たり前のように伸びたり膨らんだりしてるし……あんた本当になんなの…… ?」
「ん ? そういやお前らにはじこしょーかいしてなかったな !! おれはルフィ !! 正義実現委員会だ !!」
「ど、どうも…私はアビドス高校1年生の黒見セリカで……ってそうじゃなくて !! 聞きたいのは名前についてじゃなくてその身体についてよ !!」
「伸びる理由か ? そんなのゴムだからに決まってんだろ」
「だーかーら !! なんでゴムみたいな身体してるのかって聞いてんのっ !!」
「さあ ? しらね」
「あんたねぇ………まぁでも、アビドスのために戦ってくれたんだし、別にいっか。ありがと」
「ん、ありがとう」
『本当に助かりました ! ありがとうございます !!』
「ありがとうございます ! とってもお強かったです⭐︎」
「本当にありがとう……ルフィくん」
「ああそれと、便利屋なんちゃらだっけ ? あんたたちもありがとね」
「ちょっと !? 扱い雑じゃない !?!?」
遺憾の意を表すアルだが、少し前にアビドス高校を襲撃していることを考えると仕方のない扱いかもしれない。
「とにかく、今はホシノを連れ戻さねェと………あいつどこ行っちまったんだ」
“それに関しては、私に任せて”
「先生 ! 知ってんのか !!」
“正確には……今から聞き出しに行く”
「おれはついて行かなくていいのか ?」
“大丈夫だよ、すぐに終わらせるから。それにルフィは戦車砲とかを何発も受けてるんだから、みんなと一緒にしばらく休んでおいた方がいいよ”
「そっか、じゃあ任せる !! 頼んだぞ !!」
“うん、ありがとう”
先生はホシノの居場所を知るべく、昨夜にホシノが話していた人物である『黒服』の元へとへと向かうのだった。
「えぇ、私です。突然で申し訳ありませんが、牽引式榴弾砲を使う野外授業の場所の変更をお願いします。場所は……アビドス砂漠です。地点の詳細は後ほど添付させていただきますので……はい、よろしくお願いします」
トリニティのティーパーティ現ホスト。桐藤ナギサは他組織に予定変更の旨を伝えると、スマホの電源を落とす。
「後のことは…ヒフミさんにお任せしましょう。この愛は……いつか必ず………」
アビドスの皆と共にブラックマーケットを巡り、そこでカイザーに苦しめられているアビドス高校の実態を知ったヒフミはナギサにそのことを報告。ゲヘナとトリニティの条約が迫っており動きづらい状況ではあったが、既にトリニティにも魔の手を伸ばしつつあるカイザーへの牽制、シャーレの先生という特異点に対しての借り。そして何より大好きな大好きな愛するヒフミのために特例で動くに至った。
「カイザー側がこの件でトリニティに侵攻してきた場合は、正義実現委員会にも動いて貰いましょうか」
あくまでも今回のトリニティ側の行動は課外授業。絶対に人が居なさそうなところを選んだらなんか企業があって巻き込んじゃったよテヘペロ。と言う形でカイザーへ攻撃するつもりである。そしてその行動にカイザー側が憤慨し、トリニティへ侵攻してきた場合は正義実現委員会がそれを撃退する。カイザー側にとっては普段自分らのやっていることを意趣返しをされた気分であろう。
トリニティの規模、そしてティーパーティの権力だからこそ可能となるまさに暴力のような作戦だ。
「ほ、報告ッッ !!!!」
〝これでよし〟と息をつくナギサのもとに、ティーパーティの幹部の生徒が大慌てで彼女の元へと駆け寄って来た。
「落ち着いてください。ティーパーティの一員たる者、どんな時もまずは冷静に……それで、要件はなんでしょうか ?」
「(流石ナギサ様……どんな時も動じないなんて…… !!)は、はい ! 報告させていただきます。詳細な時刻は不明……ただし、数十分程前の事態と推測……正義実現委員会、モンキー・D・ルフィさんが……」
「…………ルフィさんが…… ?」
「カイザーに攻撃行動を開始 !!! それと同時にカイザーに対して宣戦布告を発布いたしましたぁっ !!!!」
「あばばばばばばばばばばばばばば」
ナギサが建てた計画は、たった今なんの意味も
無くなった !!!!
そしてナギサの持っていたティーカップは粉微塵に
砕けた !!!!
今回も閲覧いただきありがとうございました。
今更ですが、ルピーくんが武装色使っている時はフォントが黒色です。分かりづらいですけどね……。