ゴム人間になってブルアカ世界に来ちゃった…… 作:わっきょうらん
〜正実パーティひとくちサイズ〜
ルフィ「ゴムゴムのハスミ」
(片腕を膜のように広げて翼に見立てる)
ハスミ「ひっぱたきますよ」
ルフィ「ごめんって」
ルフィ「………………ゴムゴムの〜」
ツルギ「遠慮しておく」
ルフィ「まだ何もやってないだろ!!!」
いつもありがとうございます。本編よろしくお願いします。
天気は快晴、雲一つねェ。こんな日は冒険するに限るよな〜ってことで、今おれはあびどす?って所にいるぞ。場所の名前は看板があったからそこで知った。
いや〜それにしても、ここ砂しかねぇな!! こんだけ歩いてるのに人の気配も全くないし、なんかけっこう廃れてる場所っぽいな。遠い所だからなんかおもしれェもんとかあるかなって思ったけど、特に無さそうだな。しょうがねぇ、もう少し探検したら帰るか。
腹減ったしな。
そう思っていた時、微かにだが美味そうな匂いが鼻に届いた。この匂い……多分ラーメンだ!! そういえばトリニティにはラーメン屋とかねぇからしばらく食って無かったなぁ〜!! やべぇ、めっちゃラーメン食いたくなってきた。よし決めた、匂いのする先へ行こう!!
そうして住宅街を走り抜けていくと、だんだんと建物の高さが変わってきた。どうやら街の中心部にやってきたみたいだ。かすかにだけど、ちょくちょく人の気配もするようになってきたな。
それから更に匂いのする方向へと足を進めていると
『柴関ラーメン』って書かれているデッカい看板が見えてきた。やっぱラーメン屋だったかー!!早く食いてぇー!!!
扉を勢いよく開けて店内へと入る。結構お客さん
いるなー。
「いらっしゃい。その制服、トリニティの生徒さんか。わざわざ遠くまでありがとうな。空いてる席に自由に座ってくれ」
「おぉ〜これはこれはごてーねーにどうも」
ハチマキ巻いた犬のおっさんがいる! ザ・大将って感じだな!! とりあえず席座ってとっとと注文するか。
腹減ってるしラーメン特盛を頼もう!!
そうしてカウンター席に座った後、柴関ラーメン?っていう名前のラーメンの特盛を頼んだ。店の名前を使ってるくらいだから看板メニューなのかな。
「はいよ、柴関ラーメン特盛お待ち! 」
注文してから大体10分くらい経ったくらいかな?大将のおっさんがラーメンを持ってきてくれた。
すんげーうまそーだぞ!!でっけーチャーシューがいっぱい入ってる!!
「いっただっきまーす!!!」
思いっきり麺を啜った次の瞬間、おれの脳内にとてつもない衝撃が走った。
「うまい!!!!」
マジで美味い!!ほんと美味い!!美味いしか言えなくなるくらい美味めェ!!麺もチャーシューもスープも全部
美味めェ、どのくらい美味いかっていうとめちゃく
ちゃ美味めェ。涙出てきたぞ。
「こんなうまいラーメン食ったことないぞ!! おっさん世界一だな!!!」
「ハッハッハッ!!言ってくれるじゃねぇか兄ちゃん!!
どれ、サービスで煮卵を付けさせてもらおうか!」
「いいのか〜!?!?おっさんいい奴だな〜!!!」
「そうそう!柴大将さんはすっごくいい人なんだよ〜」
「ユメ先輩、何も話しかけに行かなくても……」
ラーメン食ってたら知らねぇ奴が話しかけてきた。制服着てるってことはここら辺の学校の生徒なのかな?
1人はなんか大型犬みたいな雰囲気で、もう1人の方は威嚇してるチワワみてぇだな。けど、こいつすっげぇ強ェ雰囲気がするな。ツルギと同じくらい感じるぞ。
「なんふぁ?ほはえははへは?
(なんだ?お前ら誰だ?)」
「飲み込んでから喋ってください」
「ふぁふぁっは(分かった)」
ルフィが口を開けた次の瞬間、山盛りのラーメンが全て消えた。ご丁寧にスープまで完全に飲み干されて殻になった状態の器が彼の前に残っていた。
「はーうまかった。どうもご馳走様でした。んで、お前ら誰だ?」
「え……今の一瞬で全部食べたんですか……?ユメ先輩、こいつ人間じゃないですよ。これ以上関わらないほうがいいです」
「私梔子ユメ!!アビドスの生徒なの!よろしくね〜!!」
「何勝手に自己紹介してるんですか!!」
「え?だってこの子に誰って聞かれたから……」
「相手は外部の生徒です。むやみやたらに信じ込んで話しかけてたら何をされるか分かりません」
「ひぃん…………」
「ピンクアホ毛!! お前その言い方はおれに対して失敬だぞ!!」
「はあ!?ピンクアホ毛って私のことですか!?ふざけないで下さい!!」
こいつすっげーキレるな、気性が荒いぞ。しっかし梔子ユメかあ〜。なーんかどっかで聞いたことあるんだよなぁ、多分過去にX(ツイッター)とかYouTubeで見たり聞いたりした記憶がうっすら残ってるのかな。まあどうでもいっか!!
「ほらほらホシノちゃん落ち着いて、大丈夫だよ、この子きっといい人だから」
「そうだぞ! お前ちょっとヒリヒリしすぎだぞ」
「ヒリヒリってなんですか、それを言うならピリピリでしょう!!」
このキレ具合、ゲヘナ相手にしてるハスミみてぇ
だな。まあ体格は全然違うけど。
「ねえねえ、君の名前は?トリニティから来てくれるなんて珍しいね! それに男の子じゃん!!超珍しいよ〜!!」
ユメは人懐っこいな。なんかミカと初めて会った日を思い出すぞ。
「おれルフィ。よろしくな」
「ルフィくん!!よろしくね〜」
「ユメ先輩、用はもう済んだでしょう、いい加減やめに……」
「なーに言ってんだ。せっかく友達になったんだからもっと話さないともったいねぇだろ」
「あなたに言ってません。というか友達じゃないです」
「やったぁ〜!!友達友達!!そうだ、モモトーク交換しよ!!」
「おおいいな! やろうやろう!!」
「ユ メ 先 輩 ? 」
「ひぃん……」
「怖え〜……」
あいつこえーな。チワワみたいとか言ってたおれが馬鹿に思えてくるぞ。ほんとはもっと話したかったんだけど、ホシノっていう奴の纏う雰囲気が怒りから殺気に変わっていくような感じがしたから退散した。
あ、もちろん代金は払ったぞ? おれは原作のルフィと違って海賊じゃねぇ一般的な高校生だからな!!
さぁて、おれの冒険はまだ終わらねェ。次はゲヘナに行くぞ!!物騒な場所だけど、ああいう場所は冒険には最適だ!!
じぃーっとできない!!とーまれない!!夜明けが遅くて
じれったーい!! からゲヘナ学園に来たぞ。
相変わらず爆発音やら銃撃音やらで騒がしい場所
だなぁと、そんなことを思いながらほっつき歩いて
いたらいつのまにか柄の悪そうな奴らに囲まれていた。あらら〜油断したねェ〜。
「よぉ、アタシらのこと覚えてるよなぁ?」
「………………????」
「ッッッ…………相変わらずムカつく面してやがるなぁ……!!」
「なんだよ?今日はあのデッケェ女と一緒じゃねぇのか?あの女にも復讐したかったのによ」
「デケェ女?……あ!!!まさかお前ら……!?」
「ヘッ、やっと思い出したようだな?」
「おれとハスミに瞬殺された不良!!」
「瞬殺されてねぇよ!!!取り消せよ今の言葉!!!!」
「相変わらずムカつく野郎で安心したぜ……!!やっちまえお前ら!!」
四方八方から視界を埋め尽くすほどの銃弾が放たれる。しかし半端な実力の者がルフィに銃を放つことは自殺行為に等しい。彼の体で受け止められた銃弾は全て跳ね返り逆に不良たちへと牙を向く。
「なっ……!? うわあぁぁ!!!」
「クソッ!こいつの体どうなってやがる!!」
「なんで銃弾が跳ね返ってくるんだよ!?!?」
こいつら大したことねぇな。……そうだ!!おもしれぇ技考えついたぞ!!
適当に一番近い距離にいた不良の足首を掴んでぶん回すことで周囲の不良共を蹴散らす。
「ゴムゴムの〜 〝味方ハンマ〜〟!!!!」*1
「うわァァァ!!!!助けてくれェ〜!!!!!」
「こ、こいつ!?!?鬼か!?!?」
「人の心とかないのか!?」
「こいつトリニティ生のはずだろ!!なんでこんなヤバい奴なんだ!!!」
「だっはっはっはっwwww!!思いつきでやったけどいいなこの技。おりゃー!!!」
「こ、こいつ……笑ってやがる……!!」
「あ、悪魔だろ……」
「やめてくれぇぇ!!!!」
ルフィが不良を使って遊……真面目に戦闘をしている最中、突如として弾丸の雨がメカメカしいマシンガンの音と共に降り注いだ。
「こんどは何……うわあぁぁぁ!!!」
「ギャァァァァ!!!」
そしてそれはルフィを取り囲んでいた不良生徒を一瞬で吹き飛ばしてしまった。
あっぶねぇ〜、なんだったんだ今の?間一髪で避けられたけど、あれ喰らってたら大怪我じゃ済まなかったぞ……。
「────まだ1人、残ってたのね」
見聞色の覇気で上の方向に気配を感じ取ったルフィは咄嗟に顔を上に上げる。そこには長い白髪をした小柄な少女が、自身の身の丈サイズレベルの大きさをした銃を持ちながら宙を舞っていた。である。
彼女は翼を数回羽ばたかせながらゆっくり地面へと着地する。
「お、お前…………飛べるのか?」
「え、えぇ。飛べるけど……それがどうかしたの?」
「スッゲェ〜!!!カッケェ〜!!!」
「え、えぇ……??」
「翼で飛べるのか〜!!男のロマンは守られたぞ!!いやった〜!!その羽カッケェな〜!!おれも欲しいぞ!!!」
「あ、ありがとう?」
ここで素直にお礼を言ってしまうのは、彼女の善性故だろう。いやそもそもルフィの突然の質問に対して素直に答えている時点で彼女が相当の善人であることは火を見るよりも明らかな事実だ。
だが、今日の彼女のコンディションは最悪と言ってもいい程だった。連日の激務の疲労、そして人間がしていい数ではない徹夜数の影響で彼女の判断力や思考力は致命的に低下していた。
「……いけない、任務を果たさないと。この付近で暴動が起こっていると通報があった。……あなたのことね」
そんな最悪なコンディションが原因だろう。彼女は現在、ルフィを敵として認識していた。
「待て待て待て!!おれは敵じゃねェ!!不良たちに襲われたから返り討ちにしてただけだ!!」
「不良に襲われている人が
「た、タスケテ……クレ……」
そう、ルフィはまだ武器として利用していた不良生徒から手を離していなかったのだ。
「……………………いやもうそれはもうほんとにもう全く持ってその通りです」
「けど待て!! おれ。トリニティ。生徒。ゲヘナ。生徒。じゃない。しかも。正義。実現。委員会。暴動。起こす。訳。ない。だから。おれ。無罪」
「トリニティ生徒、ましてや正義実現委員会がこんな所にいるわけ無いじゃない」
「いやもうそれはもうほんとにもう全く持ってその通りです」
「茶番はいい加減にして」
ヒナはルフィに銃を向ける。そして彼女が引き金を引いた瞬間、嵐すら可愛く思えてくるほどの勢いで銃弾が放たれ、射線上を焦土へと変える。
「あ、危ねェ……」
なんとか話し合いてぇけど、あいつの顔すんごい隈があったぞ……。逃げようかなとも思ったけど、空飛べる奴相手に逃げるのはしんどそうだしな。しょうがねェ。殴って気絶させるしかねぇか。
「〝ギア
(あれは……湯気? パワーアップしたと考えた方が良さそうね……はぁ、面倒くさい。頭も痛い……)
ツルギと何回も特訓したから、ギア2にもだいぶ慣れた。おかげで長い時間この状態で戦ってられる。問題はおれの実力であいつを気絶させられるかだ。ま、そこはやるしかねぇか!!
「長引かせないで」
ヒナが再び無数の銃弾を放つ。しかしギア2状態のルフィの速度は一時的にとはいえツルギを圧倒した程、ヒナの銃撃を交わすことは十分可能なことだった。
「ごめん!! 〝
「ッッ!?」
ルフィのJETピストルがヒナの胴体へと直撃する。しかし、彼女はすぐに体勢を立て直し、再び照準を向ける。
かてぇっ……!! 鉄の塊を殴ってるような気分だ。ダメージは……少しはあるみてぇだな。ツルギみたいにめちゃくちゃな回復力はないってことか。いや、そもそもあんな隈があるのに戦えていること自体がおかしいんだけどな……。
「っと、やべェ!!」
「ちょこまかと……!!」
屋根に飛び乗ったり、木を掴んで縦横無尽に駆け回り、照準から外れるように動く、ヒナはそれに苛立ちを覚えながら再び翼を使って空を飛び、上からの射撃を開始した。
(眠い……視界が勝手に閉じる……早く終わらせないと)
「クソ……空を飛びながら撃ってくるってのはツルギとはまた違った強さがあるな……とりあえず撃ち落とすか!! ゴムゴムの〝ツイン
両腕から放たれたパンチがヒナへと向かうが、彼女はそれをひらりと舞って交わす。交わされたことを確認したルフィは慌てて手を戻して、迫り来る銃弾の雨から逃れようとする。
「うわっ!!おわぁっ!?こんなん喰らったら骨も残らねェな……」
「さっきから……いい加減に……して!!!」
ヒナは銃を構え直し引き金を引く。
──しかし、先程まで引き金を引かれた瞬間雨霰のように降り注いでいた弾が突然出なくなった。だが、その代わりであるかのようにヒナのマシンガンの銃口が高速で回転し始め、銃身が紫色へと発光していく。
「なんだ……あれ……?」
「終幕:イシュ・ボシュテ」
放たれた銃弾の連射速度が加速し続けていくと同時に散らばっていくように飛んでいた弾が一直線上になるように収束していき。紫色のレーザービームとなってルフィを焼き尽くすべく彼のいる箇所を薙ぎ払う。
「ッッ!!っぶねぇ!!ギア2使いこなせるようになってなかったら死んでたかもな……おれ」
「しっかし……お、お前……」
「ビーム撃てるのかぁ〜!?!?最高すぎるぞお前〜!!!」
ルフィは口を大きく開けて手をワナワナと震えさせながら目をキラッキラに輝かせていた。
やっべぇぞあれ!スッゲェぞあれ!!銃からレーザービームが出た。なんだよあいつ、空飛べたりビーム撃てたりとロマンの塊じゃねぇか!!
「さっきから……!!ふざけないで……!!」
「ふざけてなんかねェよ!!かっこいいものに興奮して何が悪りぃんだ!! ゴムゴムの……!!」
ルフィはヒナのいる高度を超える高さまでジャンプする。そして腕を捻じりながら後方へと伸ばし、引き戻す勢いと回転を乗せたパンチを放つ。
「〝ツイン
「当たらない」
ルフィのツインJET銃を躱したのと同じようにヒナはそれを軽く回避する。
しかし、ヒナが躱したのを確認したルフィはニッと笑う。まるでそれが囮だったかのように。
「ッッ!?」
「いいんだよ当たらなくて……今のは本命じゃねェからな!! ゴムゴムの〝
「なっ……ウグッ……!!」
ルフィは自身のパンチが躱された際のことも考えていた。彼の放った両腕はヒナに交わされた後、地面に勢いよく突き刺さっていたのだ。そしてその刺さった腕を引き戻す勢いを利用してヒナへ高速の体当たりを喰らわせた。そしてそれを喰らった彼女は地面へと撃ち落とされる。
「ッッ……まだ……」
「まだ立てるのか……やっぱ強ェな……〝ギア
ゴムゴムのォ 〝
巨大化した足を振り下ろしてぶつける。威力を上げるためにかなり巨大化させたから、縮んだ状態が長くなりそうだが、ここで決めないと負けちまうからな。容赦無くやらせて貰ったぞ。
「ハァ、ハァ……どうだ?」
足を退けて様子を確認する。……うん、気絶してるな。
てかやべェ、そろそろ縮んじまう……!!!流石に気絶したままのこいつを放置したくはねェ。こうなったら。一緒にぶっ飛んで貰うか。
腕を伸ばして体を掴む。うん、これでよし。
「あぁぁぁぁ〜!!!縮むぅ〜!!!!」
現在、ハスミとツルギは正義実現委員会の待機所の休憩室で紅茶を飲んでいた。
「ルフィ、遅いですね」
「『冒険に行く!!』と言っていたが、ここまで帰ってこないと心配だ。なにもないといいけど……」
「連絡にはすぐに反応して返信が来ていますし、よほどか大丈夫だとは思いますよ」
突如として、爆音が響き渡る。音の発生源の場所はここからそう遠く無いことは振動の強さからしてすぐに分かることだった。
「……何事だ?」
「暴動? いえ、それにしては少し派手すぎるような……とにかく、音のした地点へ向かいましょう」
「ああ」
ツルギとハスミの2人は走って爆音の発生地点と思わしき場所へと向かう。そしてその先にいたのはちびっ子状態になったルフィとゲヘナの制服を着たシロモップのような生徒だった。
「いやー、ぶっ飛んだぶっ飛んだ。落下地点がトリニティだったのは運がよかったなー。ん?ハスミとツルギじゃねぇか!!おーい!!」
「「?????????????????」」
「あ、あの……何がどうなってそんな状況に?」
「ギア3使ってぶっ飛んだ」
「結論教えろっつってんじゃないんですよ過程を述べなさい過程を」
「細かいことは後で話す、とにかく今はこいつを寝かせてやってくれ」
「この人……ゲヘナの生徒じゃないですか!?」
「寝かせるとなると救護騎士団の診療所だけど……遠いな。見たところ外傷も少ないし、私たちの待機所のベッドを貸そう」
「ツルギ、いいのですか?相手はゲヘナです。無断で貸したら他の部員から何を言われるか分かりませんよ!」
「差別で人助けができない治安維持組織ほど滑稽な存在も無いだろう」
「……そうですね、私が間違っていました。申し訳ありません」
「わりぃ、ありがとうな2人とも」
「いえ、ツルギの言う通り、これが私たちのやるべきことですから。……あの、ところでそれ、いつ戻るんですか?前は10分も経てば戻っていたような気がしますが……」
「今回はすっげぇ大きく膨らませたから、あと30分以上はこのままだと思うぞ。っておいツルギ!!だっこすんな!!おれはちっちゃい子供じゃねェんだぞ!!」
ルフィを抱っこしたまま、ツルギとハスミは待機所に戻り、ヒナをベッドに寝かしつけた。
「ここ……は……」
目を開けると、私はベッドの上にいた。ゲヘナの保健室とは違う。ここは一体……。
確か私は朦朧とした意識のまま誰かと戦って……。そうだ、黒い制服と赤いネクタイをした生徒と戦ってたんだ。そう自分の記憶を思い返した瞬間、背筋が凍った。黒い制服に赤いネクタイ?そんな制服を着ている存在は一つしかない。正義実現委員会だ。
どうしよう、どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう!!あの子もちゃんと自分で正義実現委員会の人間だって言ってくれたのに、それなのに私は撃った。あ、謝らなきゃ、ちゃんと謝らなきゃ……!!
「おや? 目が覚めたようですね」
「え……?」
「私は正義実現委員会一年生、羽川ハスミです。今回の件に関しては既に話を聞いています」
ハスミはため息を漏らした後、ヒナの方へ顔を合わせる。
「私はあまり大人な人間ではないので言わせていただきますと、私はあなたに怒っています。確かに、正義実現委員会の人間がゲヘナに入ってくることは天文学的確率と言っても差し支えないでしょう。そこに関しては珍行動を起こした彼にも責任はあります。しかし、正義実現委員会の人間がゲヘナに立ち寄ること自体は何も違法とされていません。暴れていたのも不良生徒に対抗する為の正当防衛をしていただけです。それなのに、私の友人は殺されかけたのです。あなたにもさまざまな事情があるのでしょうが、これを怒らずに許す程の器は私にはありません」
「あ、あぁぁぁ、ご、ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……!!」
ヒナは泣き崩れながら何度も謝罪の言葉を口にする。その様子を見たハスミはもう一度ため息をついた後、ヒナに向き直る。
「私に謝っても仕方がありません。ちゃんと反省しているのは伝わりましたから、あとはそれを本人に伝えてあげてください。……それと、あなたをここに寝かせてあげて欲しいと申し出たのは彼と私の友人です。謝罪だけでなく、感謝の言葉も伝えてあげてくださいね」
「うん……本当に、本当にごめんなさい……」
「私への謝罪はもう十分ですから。ほら、ルフィもツルギも、こっち来てください」
ハスミはヒナのいるベッドのところまでルフィとツルギを引っ張ってくる。
「なんだよ、ハスミ!!おれはしゃざいの言葉なんていらねェぞ!!おれも殴っちゃったし!!」
「………………え? 誰?」
その後、てんやわんやありつつもルフィたちはヒナを数時間程度とはいえ寝かせて休憩を取らせたのちに、ルフィがゲヘナまで見送った。
後日、改めてヒナが謝罪とお礼に来たが、謝罪が迫真すぎた為、ルフィがビビるという事態に陥った。
ルフィ曰く「罪悪感めっちゃこもった様子で超真面目に真っ直ぐ謝罪されるとなんかこっちがしんどくなってくる。てか、おれも殴ったからおれも悪いぞ」
とのこと。
ゴムゴムの味方ロボとかJET身代わりとか見たいな畜生技好きです。
使用楽曲コード
180-6999-1