うおw 人生って辛いでしょ。龍生の始まりよね   作:匿匿名

3 / 4
ドラゴン・ラッシュ

「う──ーっ やらせろ、早くやらせろ。頭がおかしくなりそうだ」

 

 迷宮下層。野蛮人と化したスモールドラゴンが新たな敵を求めて、迷宮内を彷徨っていた。

 

 〇落ち着け。イッチ! 

 〇そのつらさ……わかるぜ。だがな……もう少しの辛抱だ! 

 

 レッサースモールドラゴンからスモールドラゴンに進化した俺だったが。

 進化後の空腹に襲われ、タニシ虫をアホほど食べたんや。その数……500億。

 

 そのおかげで空腹は治まったんやけど。

 別の問題が湧いてきた。

 毒の塊みたいなもんを食べすぎて、味覚に障害でもおきたんか。

 

 中毒症状を起こしてしまったんや。

 タニシ虫を食べな。サブイボが立ってしまうようになってしもうたんや

 

「ところで、スレモブさん。そのアノグラッチって美味しいの?」

 

 〇うん

 〇あんな、豚のエサみたいなもん食べるよりは健康にいいはずだよ

 

 はあっ? 何言ってんだ

 それ

 おかしいだろ、スレモブっプ

 

 あんなに完璧な完全栄養食に

言いがかりをつけるなんて、神聖なる食材をなんだと思ってるんだ。

 

「ウキ────!」

 

 我らのタニシを冒涜するのか? 

 と掲示板に爪を立てようとしたら、天井から猿が飛びかかってきた。

 

 咄嗟の反応で、爪を振るって猿を引き裂く。

 

『鑑定』

 

『アノグラッチ LV3

 

 ステータス

 

 HP:160/160(緑)

 MP:40/40(青)

 SP:120/120(黄)

 :100/100(赤)

 

 平均攻撃能力:110

 平均防御能力:90

 平均魔法能力:35

 平均抵抗能力:45

 平均速度能力:130

 

 スキル

 

「投擲LV1」「命中LV1」「立体機動LV1」「連携LV5」「怒LV8」「復讐」』

 

「よしっアノグラッチを殺ってやったぜ。スレ民」

 

 スレモブ、オススメの食材兼経験値をゲットだ。

 

『ホアアーッ!!』

 

 闇猿と化した。死にかけの猿を食べるが、大して美味しくない。

 ステータスを見ても、大した経験値も入ってない。

 

 スレ民たちの目的は一体……? 

 

 おそらく、あのまま下層で蟷螂や蜂の相手をしておいた方が良かったと思われるが……

 

 〇待てよ。イッチ。猿との格闘はこれから面白くなるんだぜ

 〇モンキーファクトリーの門を開けろ! 完全なる復讐猿の誕生だっ

 

「「「ウキッ──ー!!」」」

 

 なにっ

 

 フロアの入口、全方位から猿の叫び声を聞きつけた同種や進化種の猿たちが駆けつけてくる。

 一体何体いる? 数が10……20……200! 

 すごい数の猿が集まってきている

 

 掲示板民たちと猿はできていたのかあっ

 

 〇なにビビっとんねん。イッチ

 〇美味しい食事兼経験値が自分からこっち来てくれてるんやで

 〇ハッピーハッピーやんけ

 

 余りの数に怯んだが。

 掲示板民の言葉に目が覚めた。

 

 そ、そうや。

 どの世界にも通じることやが……

 中身のないヤツが数を誇る! 

 

「カモがネギしょってきたぜェ グヘへへへへ……」

 

 意気込みを新たに。この猿たちを残滅させる決意で群れへと突っ込む。

 

 闘いのゴングが鳴った。

 

 〇私はキャプテン・スレモブ

 

 このメールを見てる君は選ばれし者

 

 5000万ドルを掴むチャンスを与えられた強き者

 

 単刀直入に言おう エルロー大迷宮にいるあるドラゴンをぶちのめしてほしい

 

 名はスモールドラゴン 竜のファイターで"異世界の魂"を持つ転生者だ

 

 もちろんめちゃくちゃ強い

 

 しかもこの戦いには絶対守らなければならない条件がある

 

 スモールドラゴンを倒すには徒手空拳でなければならない

 

 外道魔法や深淵魔法などの魔法は使用禁止

 

 なぜなら万が一にも"魂"を傷つけてはならないからだ

 

 何よりも"魂"が大事なんだ

 

 ぶっちゃけこのガキの命なんてどうでもいいんだ

 

 "魂"さえ生きていればなぁ

 

 さぁ腕に自信のある者は今すぐエルロー大迷宮へ行け

 

 スモールドラゴンを失神KOさせろ

 

 急げっ 乗り遅れるな 5000万ドルを掴むんだ

 

 "ドラゴン・ラッシュ"だ

 

 〇いいっスネ。そのマスク

 〇だろ、amazonで取り寄せたんだあ

 

 いつの間にか。デスマスクを被った上半身裸の掲示板モブがポージングをしながら、キャプマス構文を演説し始めた。

 

「しゃあっ」

 

 突っ込んできた俺に猿たちが殺到する。それを腐食属性を纏わせた爪で打ち払う。

 腐食の爪に切り刻まれた猿の顔が豆腐のように溶けていく。

 

 猿が猿の足場を土台にして、跳躍。

 そして、飛びかかってくる。

 

 猿たちの拳が迫ってくる。だが、甘い。

 へっ 下種の拳など掠りもしないわっ

 

 俺にはスキル『龍鱗LV4』の硬い鱗がある。

 猿たちに数発、殴られるが。大したダメージにはならない。

 

 腐食攻撃発動!! 

 

 体全体に腐食属性を纏わせて猿を溶かす。

 そして、つるっと剝がした後、跳躍。

 

 “蹴るッ”というより“斬るッ”という感覚

 猿の骨なんて一太刀で切断する“バルディッシュ”の斬撃

 

 百万人に一人と言われる“龍脚(ドラゴン・フット)”で猿どもを蹴りとばす

 

 今ので、180体目。もうそろそろ、限界のはずだが。

 群れの大半が滅びてるのに、まだ突撃してくるんだよね。猿くない?

 

 〇アノグラッチの群れが死んだあッ

 〇まだだよ。仲間が死んでも諦めない。それがアノグラッチが“復讐猿”と呼ばれる所以

 

 〇俺はキャプテン・スレモブだあっ

 

 まだスモールドラゴンを倒してないなんてお前たちには失望したよ

 

 5000万ドルを当たり前のことやってて手に入ると思うなよ

 

 せめて命ぐらいかけてくれよ

 

 そんな根性の欠片も無い君たちにいい知らせがある

 

 "徒手空拳"というルールは撤回された

 

 外道魔法や深淵魔法など魔法の使用 爆薬・毒物・罠……とにかくなんでもありだ

 

 魂さえ無傷なら手段は選ばない

 

 ただし闘う時は必ず一報を入れろ

 

 邪神Dの"システム"が現場へ急行するからな

 

 〇命は賭けているような…?

 〇許せなかった。同族の猿を殺したのがドラゴンだなんて……!! 

 

 禁断のキャプマス構文“二度打ち”。

 泣いて詫びいているドラゴンに対して冷徹非情にぶちのめす

 精神《メンタル》が“強さ”だと信じている野蛮猿共

 

 が400体到来した。

 

 〇いくらレベルアップで回復しても、猿軍団との戦いでドラゴンの心は削られてる

 〇多勢に無勢だ いっけえ

 

「な、なんだあっ」

 

 今度の猿たちは一味違った。

 哀れにも死んでいった仲間たちの残した足跡から、対策案を生み出していた。

 

 一斉に猿たちが跳躍。または疾走。

 俺を取り囲み。更にその上から猿が乗っかっていく。

 

 〇あれはまさか!? 

 〇ワシ……この技に心当たりがあるんや

 〇熱殺蜂球や! 

 

うあああああああああああああ

 

 熱すぎる……

 熱さの次元が違う

 

 確かにこの熱さはただの熱攻撃に収まらない。

 

 む……無理

 た……助けて……し……死ぬ……

 

 なんで、猿が熱殺蜂球使ってるんだよ。え──ーっ! 

 

 〇迷宮の蜂さんから学んだのかもしれないね

 〇生存競争の為なら他の魔物の技も見習う。そんな猿を誇りに思う

 〇ロックですねえ

 

 クソボケが──ーっ

 どう考えても肉食の蜂だったろうが。え──ーっ! 

 

 スキル『ブレス』発動。

 腐食属性付きじゃい! 

 

 猿がボドボドだあ。

 よしっ空気孔を作ってやったぜ。

 

 猿が来て孔を直ぐに塞いでくるが関係ない。

 腐食完全

 

 俺が腐食属性で周りの猿を溶かし、腐食ブレスで通気孔を開ける。

 そして、猿たちがそれを身を挺して孔を塞ぐ。

 猿軍団と俺との根競べ開始だ。Goー!! 

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『暗視LV4』が『暗視LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『腐食攻撃LV9』が『腐食攻撃LV10』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『腐食耐性LV9』が『腐食耐性LV10』になりました》

《条件を満たしました。スキル『腐食耐性LV10』からスキル『腐食大耐性LV1』が派生しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『吐息LV5』が『吐息LV6』になりました》

《経験値が一定に達しました。個体、スモールドラゴンがLV9からLV10になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《条件を満たしました。個体、スモールドラゴンが進化可能です》

 

 俺の勝ちだ

 ハハハハハハハハハハ

 

 スキル、スキルポイント、レベル。

今あがった以外のスキルも全てが違う。

 どれも、この戦闘で爆速で上がっていっとったわ。

 

 〇ようやったで、イッチ

 〇おーっ 強ィイ あれだけの数に勝てるなんてもしかしてイッチは無敵の人? 

 

《進化先が複数あります。次の中からお選びください。ドラゴン。カーススモールドラゴン》

 

 〇イッチ、希少種や。希少種選ぶでやんす! 

 〇も……もうカーススモールドラゴンを選ぶしかない……

 

 おお、これか。

 カーススモールドラゴンに進化すんで

 

 眠たくなってきた……

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。